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憂「ラブノック」

  1. 名前: 管理人 2011/01/27(木) 12:01:25
    1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 18:24:23.11
    去年の憂の誕生日のことだった

    唯「はっぴばーすでい とぅー ゆー」

    唯「はっぴばーすでい でぃあ う~い~」

    唯「はっぴばーすでい とぅー ゆー」

    唯「憂、お誕生日おめでとう~」

    憂「ありがとう、お姉ちゃん。歌上手だね~」

    唯「えへへ~そうかな~」

    唯「それじゃ、私から憂へのプレゼント!」


    3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 18:27:11.47
    憂「わーい、お姉ちゃんありがとう」

    唯「なんだけど……」

    憂「どうしたの?」

    唯「金欠で……」

    憂「そうだよね~部活にいっぱいお金かかるもんね」

    唯「甲斐性無しの姉でごめんね、憂……」

    4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 18:34:36.81
    憂「気にしないでお姉ちゃん。気持ちだけで十分うれしいから」

    唯「うっう……なんて出来た妹なんだ~。生産元が同じとは思えないよ」

    憂(生産元は一緒のはずなんだけど……)

    憂「お姉ちゃんが部活で一生懸命頑張ってる姿が私への最高のプレゼントだよ」

    憂「お姉ちゃんこれからも頑張ってね」

    唯「う~い~~~~~愛してるよ~~~」

    唯は飛び掛るように渾身の力で憂を抱きしめた
    憂は熱い抱擁に苦しそうにしながらも、その圧迫感に幸せを感じた

    5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 18:36:43.97
    抱き合いながら唯はつぶやいた

    唯「ねぇ、憂……」

    憂「うん…?」

    唯「金銭面では何もしてあげられないけど」

    憂「うん」

    唯「その他のことなら……私にも出来るよ」

    7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 18:39:15.77
    憂「えっ……いいよ、気にしないで」

    唯「いいや、させておくれよ……憂」

    唯「このままじゃお姉ちゃん失格だよ」

    憂「そんなに気にしなくていいのに」

    唯「いいや、気にするよ~。だってかけがえのない大切な妹なんだもん」

    憂「お…お姉ちゃん……」

    10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 18:43:19.86
    唯「何でもいいよ」

    憂「うん?」

    唯「お金以外で、憂の願うことをかなえてあげる」

    憂「え、えっと……そんなの突然言われても困るよ~」

    唯「何でもいいんだよ?」

    憂「何でもと言われても、私どうしたらいいか……」

    唯「たとえばね……」

    11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 18:49:19.52
    唯「憂に頼らず毎朝ちゃんと自分で起きるとか」

    唯「憂にご飯作ってあげるとか」

    唯「憂にしてもらってる部屋の片づけを自分でするとか」

    唯「私が疲れて帰ってきた時に憂がしてくれる肩揉みや肩たたきとかマッサージをしてとか」

    唯「いつも憂に背中を流してもらってるけど、今度は私の背中を流してとか」

    唯「いっぱいあるよね?」

    12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 18:52:40.16
    憂「それは私が好きでやってるからいいよ」

    唯「えーでも、いつも大変だろうな~っと一応思ってるんだよ~」

    憂「お姉ちゃんが大好きだから平気」

    憂「お姉ちゃんの身の回りのお世話するの全然苦痛じゃないよ。たのしいよ」

    唯「ほんと~?」

    憂「うん、ほんとだよ。お姉ちゃん大好きなんだもん」

    13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 18:57:00.33
    唯「えへへ~なんだか照れるな~」

    憂(お姉ちゃん……どうしてこんなに可愛いんだろう……)

    唯「それでも、何かお願いとか無いの?」

    憂「うん、特に無いかな。お姉ちゃんと一緒だといつも楽しいし」

    唯「なんと欲の無い子かね~。私は山ほど憂にお願いしたいことあるのに」

    14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 18:59:27.25
    唯「ん~どうしても、お願い無いの?」

    憂「うん……無いと思う」

    唯「そっか~なら、私のお願いきいて?」

    憂「な~に?お姉ちゃん」

    唯「私にお願いして!」

    憂「え?」

    16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 19:04:18.85
    憂「お願いをお願いしてるの?」

    唯「憂が私にお願いごとをしてくれる!それが私のお願い」

    憂「困ったな~本当に何にもないよ~」

    唯「うっ……憂にお願いされないと息が苦しくて……うっ……」

    唯は駆け出しの劇団員のような芝居でその場に倒れてみせた

    17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 19:07:45.05
    憂「ちょっと、お姉ちゃん!」

    唯「苦しいよ~憂~苦しいよ~早くお願いを言っておくれ~」

    憂「うーん、うーん、うーん……」

    唯「もう駄目だ、憂……憂にしか私を助けられないんだ」

    憂「えーっと、えーっと……」

    唯「もう時間が無い、これが最後だ……憂、願いごとを言って……」




    憂「お姉ちゃんとずっと一緒にいたい!!!!」

    19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 19:11:37.19
    憂の言葉を聞くと、唯は何事も無かったように飛び起き、憂の顔を見つめた

    唯「いつもずっと一緒だよ~?それじゃお願いごとにならないよ」

    憂「えーっと、そ…そうなんだけど」

    唯「うううううう、助けてうい~~~~」

    唯はバタっと音をたてて倒れ、また苦しむ演技をはじめた

    20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 19:14:50.94
    唯「ずっと一緒にいたいだけじゃ駄目だ~~~早く追加のお願いをするんだ~~~」

    憂「そんなこと言われても……」

    唯「ぐふっ……憂、悩む気持ちもわかるが、ここは思いつくまま言えばいい」

    唯「何でもいいんだよ、したいことをそのまま口に出せばいい。ぐふっ……くくるしいぃいい」

    唯「憂は必ず、したいことがあるはずだ……寝言でたまに漏らしてるよ……ぐわわわわ」

    22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 19:18:13.76
    憂「え、え、え、寝てる時のことなんて覚えてないよ~~」

    唯「あ、あ……ぎゃーーー。ぐわわわ、ぬわわわーーーーーー」

    唯「はひっはひっうぐぐぐぐぐぐ、はぁはぁはぁ……助けて…憂……」

    憂(このままだと酸欠で本当にダウンしちゃいそう……)

    憂「ずっと一緒にいたいに何か付け加えればいいんだよね?」

    唯「いいよ、それでいいよ、ういーーーーーはぁ…はぁ……」

    23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 19:24:00.17
    憂「わかったよ、お姉ちゃん」

    憂「私と一日ずーっと手をつないでいて」

    唯は疲れた様子でのっそりと立ち上がると
    親指を立ててこう言い放った

    唯「オッケー憂!その手を離さないぜ子猫ちゃん」

    憂(ふぅ……これで駄目ならどうしようかと思った)

    唯「でも~それだけじゃ寂しいよね?よし決めた!」

    26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 19:29:42.72
    憂「またお願いの追加?」

    唯「ずっと一日手をつないでいる+追加で憂が思いついたお願いを3つきく!」

    憂「お願いが増えてるよ……」

    唯「えへへ~まぁ追加だから多いついたらでいいんだよ~」

    唯「一日もずっと一緒に手をつないでたら、背中かいてとか何か一つくらい思いつくよ~」

    憂「う、うん……そうだよね」

    27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 19:35:20.60
    唯「よしよし、それじゃ決まりだね!」

    憂「うん」

    唯「それで~いつからにしようか?」

    憂「う~ん、今からだと……学校とか部活あるよね」

    唯「関係ないよ!私はいつだってOKだよ!」

    憂「授業はどうするの?」

    唯「復習だと思って、もう一度憂と同じ授業受けます!」

    憂(お姉ちゃんは復習じゃなくて……本当に受けないといけないかも……)

    28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 19:40:00.49
    憂「お姉ちゃん。先生にも怒られちゃうから……学校の無い日にしよ」

    唯「憂は真面目だな~」

    憂(お姉ちゃんが不真面目なだけだよ~)

    唯「憂がお勉強できなくなったら困るし、よし、違う日にしよう!」

    唯「いつならいいかな~?」

    憂「お休みの日で、部活も無くて……完全にオフな日がいいかな」

    唯「おっけーわかったよ憂!」

    29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 19:43:54.08
    憂「でも、いつになるかわからないよね」

    唯「憂のためならいつでも完オフにするよ~」

    憂「だめだよ、お姉ちゃん」

    唯「えへへ~。それじゃ詳しい日程は決めないね」

    唯「だけど、このことを忘れないように」

    唯は近くの棚からペンと紙を引っ張り出してきた
    すぐさまペンの蓋を外すとサラサラと何か書き始めた




    唯「はいっ、一日ずっと手をつないでいてあげる+三つのお願いきいてあげるよ券」

    30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 19:47:02.97
    ──────夏休み

    憂(お姉ちゃん覚えてるかな……)

    憂(使っちゃうのもったいないけど……)

    憂(夏休みの思い出作りとして活用させてもらおう)

    憂(ふふふ、楽しみ~。おねえちゃんとずっと手をつないでいられる~)

    31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 19:51:33.83
    憂「おね~~~~ちゃん!」

    唯「どったの~?あづぃいいいい~」

    憂「これ、覚えてる?」

    憂は誕生日に貰ったチケットを差し出し
    純粋無垢な満面の笑みで唯を見つめた

    唯「なんだ~いこれ、商店街のくじ引き……?」

    唯「ああーーーーーーーーっ!」

    憂「えへへ、誕生日の時のチケット。大切にとっておいたんだ」

    唯「そっかーあの時の~。もちろん覚えてるよ憂~」

    33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 20:01:34.33
    憂「有効期限が一生って書いてあるから、本当は使わずにとっておこうかなって思ってたの」

    憂「でも、やっぱり……我慢できなくって……」

    唯「おうおう、可愛い妹よ~。そんなチケットなら大量に刷ってあげるよ~」

    憂「それじゃ、価値が下がっちゃうよ~」

    憂「これは私の大切なプレミアムチケット。お姉ちゃんと大切な思い出作る大切な夢の券」

    憂「だから一枚でいいの……欲張ったらバチがあたっちゃうよ」

    34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 20:10:11.51
    唯「バチなんてお姉ちゃんがいくらでも受けてあげるのに~」

    唯「本当に憂は欲がないね~」

    憂「お姉ちゃんの妹として生まれてきたそれだけ私は幸せだから」

    唯「恥ずかしいよ……憂」

    珍しく照れくさそうにする唯をみつめて憂も恥ずかしそうに微笑み返す

    35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 20:13:20.02
    唯「今からでいいのかな?」

    憂「せっかくだから……明日の朝からでもいい?」

    唯「うん、今日も遅いしね。明日の朝……うーん、6時!」

    唯「6時からスタート!」

    憂「お姉ちゃん起きられる……?」

    唯「大丈夫だよ~イベントごとにはちゃんと起きられるよ~」

    36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 20:20:38.57
    憂「うん、無理はしなくていいからね」

    唯「大丈夫、お姉ちゃんは憂のためなら無理でもなんでもするよ~」

    憂「それじゃ今日は早めに寝よっかな」

    唯「私もそうしよ~。ねむけまなこで一日一緒にいるわけにいかないし」

    憂「眠い眼こすってる方が自然なお姉ちゃんっぽくっていいかも」

    唯「そうかな~なら、もう少しだけtvみてるよ~」

    憂「うん、お姉ちゃん、お先におやすみなさい」

    唯「あいあ~いおやすみ。また朝ね~」

    39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 20:30:22.56
    ───────翌朝 5:55

    憂は高鳴る鼓動を抑えつつベットから天井を見上げていた

    憂(もうすぐ6:00……これからお姉ちゃんとずっと手をつなぐ一日が始まる)

    憂(期待で胸がいっぱいだよ~。ちょっと心配なことがいくつかあるけど……)

    憂(あと……2分……。お姉ちゃん……起きてるかな……)

    憂(心配だからちょっと行ってみよう)

    憂は姉の部屋に向かい、扉をコンコンと軽くノックをした

    憂「お姉ちゃん、起きてる?」

    静かな家にガチャっとドアノブの音が鳴り響いた

    40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 20:35:56.35
    憂「お姉ちゃん……?」

    唯の扉を開けた憂の目に飛び込んできたのは
    お菓子の袋、服や本が散乱したゴミ屋敷一歩手前の部屋だった

    憂(一昨日、片付けたばかりのはずなんだけど……)

    憂(どうやったら、こんなに散らかせるんだろう?これも才能かな、可愛いな~お姉ちゃん)

    憂は踏み分けるようにしてなんとか歩を進め、唯の顔が見える位置まで入り込んだ

    41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 20:38:44.96
    憂(あはは、やっぱり寝てる)

    唯は今日何も無かったかのように幸せそうに夢の中にいた

    憂(お姉ちゃんの寝顔ってとっても癒されるんだよね)

    憂(えっと、時間は……6:00まで一分きってる)

    憂(6:00が約束の時間だから、いいよね、ベットに入っても)

    44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 20:44:54.03
    憂「お姉ちゃん、おじゃましまーす」

    憂はスルリと唯の体温で暖まった布団の中に入り込み
    唯と向き合う形に寝転んだ

    唯「すーすーすー」

    憂(幸せそう~大好きだよ、お姉ちゃん……)

    憂(もう時間だよね……?手、握っちゃおうか……)

    憂は唯の小さな左手をそっと包むように両手で握った
    その手の温もりは心地よく、とてもとても暖かかった

    45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 20:49:28.56
    憂(えへへ、握っちゃった……)

    憂(いつも握りたいな~って思ってたんだよね)

    憂(言えばきっと、お姉ちゃんは握ってくれるんだろうけど)

    憂(やっぱり恥ずかしいよね……なかなか言い出しにくくってね)

    憂(私の誕生日にお姉ちゃんが強引に私にお願いを言わせようとしてくれなかったら)

    憂(こうやって、手を握るなんてできたかったかもしれない)

    憂(いつも私のことを気にかけてくれてありがとう、お姉ちゃん)


    唯「う、うい~」

    46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 20:55:02.97
    憂「お姉ちゃん?」

    唯「今日は~ずっと一緒だよ~むにゃむにゃ……」

    憂はクスッと笑った。その寝言が可笑しくもあり、またとてもうれしかった。

    憂(お姉ちゃん、寝言いってる。夢の中で私と手を握ってるのかな)

    憂(夢の中でも私のことを思ってくれるお姉ちゃん)

    憂(なんだか私って幸せ者だな~)

    49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 21:07:26.06
    憂(あはは、お姉ちゃんよだれたれてる)

    憂(夢で何か美味しいものでも食べてるのかな~)

    憂は右手で唯の左手を握りながら、左手で唯のほほを少しもちあげ、袖で唯の口元を拭いた

    憂(これでよしっと、なんだかちょっと眠いな……)

    憂(私も実は興奮しちゃってあまり寝てないんだ)

    憂(お姉ちゃん、隣でちょっと眠らせてね)

    憂は唯の手を握っていることの深い安心感から、気持ちよく眠りについたのであった

    51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 21:14:58.18
    ───────7:30

    唯「ん~っ……ん、ん?」

    唯は手に重量感と温もりを感じた

    唯「手が……あったかい……ん?」

    驚いた唯は目を覚まし、憂が目の前で寝ていることと握られた手に再度驚いた

    唯(ああ、そっか、今日は一日手をつなぐ約束してたもんね)

    唯(時間は……7:30…?!そっか、寝坊しちゃったんだ……)

    唯(ごめんね、憂……だらしの無いお姉ちゃんで……)

    憂はスースーっと気持ち良さそうな寝顔をしている
    よほど興奮して眠れなかったのか、唯がモゾモゾ動いても起きなかった

    52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 21:24:34.68
    唯(あらためて見ると憂ってこんな顔してたんだ……)

    唯(いつも近くにいすぎて気づかなかったけど)

    唯(かわいい……寝ながらもしっかり握ってるこの手がにくいねぇ~)

    唯(今日はずっとこの手を離さないからね)

    唯(憂も離しちゃだめだよ……)

    憂を見つめる唯の顔は自然ととても優しい顔をしていた
    そしてしっかりと離れないように強く優しく憂の手を包み込んだ

    54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 21:29:11.59
    憂「ん……お姉ちゃん?おはよう……」

    唯「おはよう」

    憂「えへへ、お姉ちゃんの布団で寝ちゃった」

    唯「ごめんね、本当は私が憂の部屋に行こうと思ったんだけど……寝坊しちゃった」

    憂「いいよ、お姉ちゃんらしくて、ほっとしたよ」

    唯「そ、そうかな~」

    憂「うん、お姉ちゃんの寝顔可愛かったよ」

    唯「憂の寝顔も可愛いよ~。起きて目の前にいたのはちょっとびっくりしたけどね~」

    55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 21:40:42.90
    憂「お姉ちゃん……」

    恥ずかしさのあまりに手か布団で顔を覆いたかったが両手が塞がっていた
    憂はとっさに唯の胸元に顔うずめた

    唯「憂~?」

    憂「お姉ちゃんの顔が近くにあって、お姉ちゃんが可愛いっていうから……あの…あのね……」

    唯「恥ずかしかった?」

    憂「う……うん」

    唯「ねぇ、片手だけ離すのはいいんだよね?片手はずっとつないでるわけだし、ルール違反にはならないよね?」

    憂「うん、大丈夫だよ」

    唯「それじゃあ」

    唯は右手で憂の手を握ったまま、左手で憂の体を引き寄せるように抱きしめた


    唯「このままで、しばらくいよっか?」

    憂は唯の腕の中で小さく頷いた

    60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 22:13:58.38
    ─────8:00


    唯「憂……起きてる?」

    憂「うん」

    唯「ト……トイレに……」

    憂「実は私も行きたくって」

    唯「トイレの時もやっぱり手はつないだまま?」

    憂「トイレは……つながなくても……いいと思うよ」

    唯「ルールは一日手をつないだままでいることだよね」

    唯「今一つでもルールを破ることになったら、これからどんどん破っていくことになるよ~?」

    憂「それは……嫌だけど……」

    唯「よ~し、それじゃルールをちゃんと守っていこう」

    憂「う…うん、お姉ちゃんについてくよ」

    62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 22:24:46.55
    二人は手をつないだままベットを抜け出し、足早にトイレへと向かった

    唯「憂~先していいかな~」

    憂「うん、いいよ」

    唯「悪いね~。よっこいしょ」

    憂「あの、あの、後ろ向いてるね」

    唯「憂になら見られても平気だよ~」

    憂「お姉ちゃん、恥ずかしいからそんなこと言わないで、早くし……よ」

    唯は片手で手早く下着を下ろすと、レバーを下ろして水を流し、用を足した

    唯「ふぅ……朝一番のトイレは気持ちいいね~」

    憂の耳にはカラカラとトイレットペーパーを巻き取る音が聞こえた
    間もなく、また水の流れる音が聞こえてきた

    唯「お待たせ~。どうぞ~」

    63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 22:29:48.04
    唯「どうしたの憂?顔が真っ赤だけど……風邪でもひいてる?」

    憂「やっぱり姉妹だけど恥ずかしいよ~」

    唯「後ろ向いてるし、なんなら耳もふさぐから平気だよ~」

    憂「う、うん……」

    憂(ずっと手をつないでるのはうれしいけど、トイレまではやりすぎだよね……)

    65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 22:34:17.40
    憂は下着を下ろして座り、レバーを下げ水を流した

    憂(でない……緊張しちゃって出ないよ……)

    憂(もう一回、水を流して……)

    唯(朝ごはんなんだろ~?)

    憂(でない……したいのに出ない…)

    唯「憂~終わった~?」

    憂「もうちょっと待ってね」

    67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 22:40:25.78
    憂(あんまり長いと、お姉ちゃんに……)

    唯「憂~?小じゃない方したかった?」

    憂「そ、そうじゃなくて、お姉ちゃんがいると緊張してでなくって…」

    唯「そんな緊張する間柄でもないのに~憂は恥ずかしがり屋だな~」

    憂「す、すぐ終わるから、待ってて」

    唯のおどけた口ぶりが憂の緊張を解いたのか
    次は無事、用を済ませて二人は外に出た

    68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 22:47:08.09
    ────洗面所

    憂「あー恥ずかしかった……顔から火がでそうだったよ」

    憂「トイレはやっぱり一人の方が落ち着くね」

    唯「そうかな~私は全然平気だったよ~」

    唯「あとね何度か振り返りそうになったけど我慢したんだよ~」

    唯「憂が後ろでどんな顔してるのかな~って想像してたら、すんごく見たくなってね」

    憂「もう、お姉ちゃん!」

    唯「あはは~冗談だよ~」

    69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 22:55:58.67
    唯「顔洗って歯磨いて、ご飯にしよ。お腹ぺこぺこだよ~」

    憂「うん、私も~。パンでいいかな~?」

    唯「憂の作ってくるものは何でも美味しいから何でもいいよ~」

    憂「それじゃトーストとハムエッグにするね。あとお湯沸かしてスープも」

    二人は朝食の話をしながら片手で顔を洗った

    憂「お姉ちゃんこっち向いて」

    唯「ん~?」

    憂は唯の顔を柔らかなタオルで拭いてあげた
    そして唯の歯ブラシに歯磨き粉を付け、自分の歯ブラシにも歯磨き粉をつけた
    二人は仲良く歯を磨き、交代交代でコップを持ち、口をゆすぐ手伝いをしあった

    唯「いや~手をつないだままでも協力すればなんとかなるもんだね~」

    憂「お姉ちゃんの協力あってこそだよ~ありがと~」

    71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 23:05:00.44
    ────台所

    憂はパンをトースターに入れると、片手で器用に卵をフライパンに割り、一緒にハムも焼いた
    手馴れた手つきでフライパンを振り、色よく焼けたところで大皿に移した

    唯「お姉ちゃん感心したよ~。憂はいつでもお嫁にいけるね~」

    憂「いきたくないな~」

    唯「ええ~どうして~?」

    憂「お姉ちゃんと離れ離れになるから……」

    唯「恥ずかしがり屋さんのうえに寂しがり屋さんだね~」

    憂「お姉ちゃんのお嫁さんになれたらいいな」

    唯「憂ならいつでもウエルカムだよ~。早くご飯食べよ~」

    二人はパンのった皿とハムエッグとスープを台所と食卓を2度往復して運んだ

    72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 23:13:43.03
    ─────食卓

    唯憂「いっただきまーす」

    唯「今日の朝食は苦労しただけあって一段と美味しく感じるよ~」

    憂「本当だね~。いつもと勝手が違うから大変だけど、二人でやってるって実感できるね」

    唯「うんうん、とってもたのしいよ~」

    唯「ご飯食べたら外でない?」

    憂「どこかいきたい場所とかあるの?」

    唯「特にないんだけど、散歩しに出かけようか~」

    憂「それならついでに映画見行きたいな」

    唯「いいね~久しく映画なんて見に行ってないし」

    73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 23:20:11.32
    唯「ふぅ……ごちそうさま~」

    憂「お粗末さまでした」

    唯「さって、新聞の映画館情報はーーーっと」

    唯「憂~見て見て、何時のにする~?」

    憂「今9:30だよ~用意して出るとして」

    唯「午後の一番最初の13:30のなんてどう~?」

    憂「うん、お姉ちゃんそれにしよっか」

    唯「それじゃ着替えようか……これも手をつないだままだよね?」

    74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 23:25:59.98
    憂「うん、ルールだと……」

    唯「よし、お姉ちゃんに任せない!」

    唯「憂いの手となり、足となり、着替えを手伝ってあげるよ!」

    憂「は、恥ずかしいなぁ~……」

    唯「なぁ~に、よいではないかよいではないか、うっしっし」

    憂(どこの悪代官様……)

    唯「私の部屋はみたまんまの状態だから~、服もって憂の部屋に行こ」

    憂「うん……あそこは落ち着いて着替えられないもね」

    唯「いや~奥さん、あの散らかりかたがまた落ちつくんですよ~」

    憂「明日片付け手伝うね、お姉ちゃん」

    唯「あいあい~」

    76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 23:36:04.21
    ─────唯の部屋

    憂「お姉ちゃん、これにするー?」

    唯「うーん、熱いからもうちょっと露出が多いのがいい」

    憂「お姉ちゃん、これなんかどうかな~?」

    唯「黒は熱を篭って熱いよ~」

    憂「じゃーこれかなー?」

    唯「真っ白なのは汚しちゃいそうでこわいなー」

    憂「う~ん、う~ん、お姉ちゃんこれは~?」

    唯「あーそれがいいかな~」

    憂「下は~?パンツ?スカート?」

    唯「パンツの方が楽だからパンツ~。八分丈の、この前買ったのにする~」

    憂「は~い、全部持ったし私の部屋にいこ~」

    77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 23:40:40.53
    憂「お姉ちゃんから着替える?」

    唯「そうしようかな~」

    唯「憂~脱がせて~」

    憂「え……お姉ちゃん、手をつないでても脱げるよ~」

    唯「いや~こんな機会でもないと憂に甘えられないし」

    唯「ちょっと、甘えてみたいな~と思って」

    憂(お姉ちゃん……可愛い……)

    憂「恥ずかしいけど……お姉ちゃんのお願いなら手伝うよ」

    唯「やった~。言って見るもんだね~」

    79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 23:48:55.35
    憂(お姉ちゃんの服はいつも私が洗濯してるから、よく見てるんだけど……)

    憂(脱がせたり、着せたりするのはやっぱり恥ずかしいな)

    憂「上から脱がすよ~両手をばんざーいして」

    唯「は~い」

    憂(手をつないだまま手をつないだまま……片方抜けたから、ここで反対の手に握り替えて……)

    憂(よし、これで、大丈夫……)

    憂「あっ……」

    唯「どうしたの憂?」

    憂「うんん、なんでもないよ」

    憂(お姉ちゃんの肌って、ましまろみたいに白くてふわふわしてすごく綺麗)

    82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 23:56:19.61
    難しいかと思われた上着も難なく着脱できた
    けれど憂にとっての問題はここからだった

    憂「お姉ちゃん、下は自分でかえる?」

    唯「うーん、下も甘えていい?」

    憂「うん」

    憂(安易に、うん、っと言っちゃった……)

    憂(いいよね、姉妹なんだもん……)

    憂「お、下ろすね、お姉ちゃん」

    唯「一思いにやっておくれ~」

    憂は躊躇ったが、スッと唯のズボンを下ろし、右足、左足と順に抜いた

    憂(見ない見ない……)

    83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 00:05:17.11
    憂「はい、お姉ちゃん、足入れて?」

    唯「憂、なんでこっち向かないの?」

    憂「だってお姉ちゃんが……」

    唯「たまに下着でうろつく私を見てるでしょ~?気にしなくていいのに~」

    憂「それとこれとは話が違うよ~。こんなに近いから……」

    唯「わかったよ~。憂の恥ずかしがる顔みれたからもう満足したよ~」

    唯「あとは自分で履くね」

    憂「お姉ちゃん、あんまり私で遊んじゃだめだよ~」

    憂「本当に恥ずかしいんだから~」

    唯「ごめんごめ~ん。お詫びに私が憂の着替え手伝うよ!」

    憂「私は大丈夫だよ、お姉ちゃん」

    唯「ちぇ~」

    84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 00:14:03.82
    思いのほか着替えに時間がかかり、着替え終えるころには10:00を過ぎていた

    唯「着替え終了、憂ありがとね~」

    憂「ちょっと時間かかっちゃったね、手をつないだままってパズルみたいで難しかったよ」

    唯「パズルを解く時間より、恥ずかしくてとまってる時間の方が長かったよ~」

    憂「そ、そうだったかな~」

    唯「それじゃ行こうか、映画館」

    憂「うん!」

    86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 00:28:51.02
    ──────玄関

    憂「ねぇ、お姉ちゃん」

    唯「うん?忘れ物~?トイレ?」

    憂「そうじゃないの。外行く時も手つないだままでいてくれるんだよね?」

    唯「何をおっしゃいますやらお嬢さん」

    唯「起きてからトイレも食事も着替えの間もずーっと手つないでたじゃん」

    憂「家の中だから人目は気にしなかったけど、外だと……人目が……」

    唯「男の人と女の人が手つないでるわけじゃないから、私達がつないでも大丈夫」

    唯「あら~仲の良い姉妹だな~くらいにしか思われないよ~」

    唯「いこっ!憂」


    憂を引っ張る、細く華奢な唯の腕はいつもより頼もしく
    引かれるその先にある唯の笑顔は眩しかった

    87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 00:39:35.62
    仲良く手をつないだ二人が駅へと向かい、電車を乗り継ぎ、目的の映画館へとたどり着いた
    途中、手をつなぐ二人を見る者がいたが、その者達にもはっきりと分かるくらい実に仲の良い姉妹っぷりだった

    憂「もうすぐお昼だね、お姉ちゃんは何か食べたいものとかある?」

    唯「熱いから……蕎麦とかウドンでツルツルっといきたいな~」

    唯「憂は何か食べたいものとかあるの?」

    憂「私も冷たいものが食べたかったから、麺類がいいな~と思ってたの」

    唯「気の合う姉妹だね~。そのうち言葉なしで意思の疎通ができそうだよ」

    憂「そうなったら楽しいかも~。どこにいてもお姉ちゃんと話せたらいいな」

    91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 01:15:41.23
    唯「お昼食べて少しのんびりしたら、ちょうど映画かな」

    憂「そうだね~」

    唯「お蕎麦やウドンじゃないけど、あそこの店なんてどう?」

    憂「冷やし中華か~。うん、いいよ」

    唯「冷やし中華は夏って感じだよね~」

    憂「うんうん、熱くなると食べたいな~っておもうよね」

    唯「早く入ろ~看板みてるだけでお腹すいてきちゃったよ~」

    憂「は~い」

    二人は昼食に冷やし中華を選んだ
    食べてる間も、手をつなぐことは忘れない
    机の上に手を置くとバレてしまうので、
    机の下でひっそりと手はつながれていた

    92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 01:22:23.30
    憂「美味しかったね~お姉ちゃん」

    唯「うんうん、憂の作ってくれる冷やし中華も大好きだよ」

    唯「憂の作ってくれる料理でハズレはないよ~いつも大当たり!」

    憂「うれしいな~これからも頑張って作るよ~」

    唯「期待してるよ!憂っ!」

    唯「もうそろそろ映画あ始まるね、ジュース買ってはいろ~」

    唯「ポップコーンどうする~いる~?」

    憂「今日はポップコーンはいいかな」

    唯「そう~なら、ジュースだけ買っていこ」

    二人はジュースを買い、唯は憂の手を引き映画館へと入っていった

    93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 01:26:17.55
    唯「どこがいいかな~」

    憂「前過ぎると見上げなくちゃいけないから、首が痛くなっちゃうよね」

    唯「少し前目のこのあたりにしようか~。真ん中いこ真ん中~!」

    憂「うんっ」

    二人は座席を確保し、上演前のわくわく感とどきどき感に胸を躍らせていた



    94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 01:31:15.83
    上演前は照明があると言ってもやはり少し薄暗い
    その中で、ぎゅっぎゅっ、っと憂は唯の手を握った

    唯「どしたの?」

    憂「お姉ちゃん、ラブノックって知ってる?」

    唯「愛と根性の千本ノックのこと?」

    憂「それもラブのこもったノックかもしれないけど……」

    憂「私がさっきしたのだよ」

    唯「何かしたかな~う~ん」

    95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 01:34:35.51
    憂「これだよ~」

    ぎゅっぎゅっ、っとまた、憂は唯の手を握った

    唯「2回握ること?」

    憂「うん、ぎゅっぎゅっ、って握ってね、それから相手にも握り返してもらうの」

    唯「ほほ~。こうかな~」

    ぎゅっぎゅっ、っと唯はお返しをした

    憂「えへへ、うん。今のがラブノック」

    97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 01:42:55.12
    唯「へ~知らなかったよ~」

    憂「これはね、好きだよって合図なの」

    唯「だからラブノックって言うんだね~」

    唯「憂のおかげで賢くなったよ~。さっそく今度の部活でひけらかすとするよ~」

    憂「お姉ちゃん、それでね」

    唯「うん?ラブバンドとかラブヒットとかラブスクイズとかあるの?」

    憂「野球じゃないからそれはないよ~」

    憂「3つのお願いきいてくれるって言ったよね?」

    憂「一つ目のお願いは、ラブノックしたらラブノック返してね」

    唯「言われなくたって返すよ~3倍くらいにして返しちゃうよ?」

    唯「本当に憂は欲が無いね~。それが憂のいいところでもあるんだけどね~」

    憂「えへへ、じゃあさっそく」

    ぎゅっぎゅっ………ぎゅっぎゅっ
    二回握ると二回返ってくる、この合図だけで憂はとても満ち足りた気分になれた

    100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 01:54:25.95
    そんなことをしていると映画が始まった
    流行りものの映画だけあってまずまず面白い作品だった

    憂にとってはそれより、映画をみながら時々するラブノックがとても楽しかった
    どちらからともなく、ぎゅっぎゅっ、っと握り、それに答えるようにぎゅっぎゅっ、っと握り返す
    他愛もない、ただ二回手を握りあう、ただそれだけで本当に楽しかった

    唯「なかなか楽しい映画だったね~」

    憂「うんうん、お姉ちゃんと映画なんて久しぶりだからとってもうれしかったよ~」

    唯「また一緒に来ようね、手をつないでね!」

    唯「それじゃ~アイスでも食べて帰ろっか~」

    憂「うん!」

    101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 01:59:20.78
    唯「ソフトクリーム一つください!」

    店員「ありがとうございます。少々お待ち下さい」

    憂(一つ……?)

    店員「お待ちどうさまでした。こちらご注文のソフトクリームです」

    唯「ありがと~。憂みて~すっごくおいしそうだよ~」

    憂「本当だね~」

    唯「あそこのベンチに座ってだべよ~」

    104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 02:04:07.67
    唯「憂~。あ~~んしてっ」

    憂「ええっ、そんな周りに人がいるよ~?」

    唯「気にしない、気にしない~、ほら、あ~ん」

    憂は恥ずかしそうにしながらも、目の前のソフトクリームを口で摘むようにして食べた

    唯「えへへ~どう~?美味しい」

    憂「うん、冷たくて甘くて美味しいよ」

    唯「じゃ交代!次は私に食べさせて!あ~~~ん」

    憂「え、え………えっと、はい、あ~ん」

    唯「んふーっ!憂に食べさせてもらうと美味さ100倍だね~」

    憂「あはは、かわんないよ~」

    105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 02:11:01.10
    仲良く手をつないで、さらに一つのアイスを分け合って食べる二人は周りの人からどう見えたであろうか
    そんなことも気にならないくらい二人は二人だけの世界を気兼ねなく楽しんだ

    唯「美味しかったね~」

    憂「うんっ!」

    唯「記念に写真とろっ!」

    唯「ゲームセンターになんとか倶楽部とかあるだろうし!」

    憂「いいよ~お姉ちゃんについていくよ」

    109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 02:23:15.58
    ────ゲームセンター

    唯「これ、これ~。お金を入れて~」

    唯「憂~フレーム選んで~」

    憂「えっと~これがいいかな?」

    唯「うふふ~憂の選んだのかわいい~」

    唯「はい、はい、ポーズポーズ」

    計四枚撮りのコースにした
    唯と憂はつないだ手に両手を添えて見詰め合うポーズで一枚
    唯が憂を後ろから抱きしめるようにして一枚
    反対で憂が唯を抱きしめるようにして一枚
    最後はオーソドックスなピースで一枚

    一人、二枚書き込むことになった
    憂は一枚に「私の大好きなお姉ちゃん」、2枚目に「日付と誕生日プレゼント記念」
    唯は一枚に「私の大好きな妹」、2枚目に「仲良し姉妹万歳!」
    それぞれカラフルに仕上げて出来上がりを待った

    111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 02:30:36.09
    唯「まだかなまだかな~」

    憂「結構時間かかるよね~」

    ガタンっと完成品のでてくる音がした

    唯「どれどれ~おおおおおっ!」

    憂「どう?お姉ちゃん?」

    唯「いやーいいできですぜダンナー」

    憂「うんうん、お姉ちゃんのデコレーションかわいい~」

    唯「えへへ~憂のも素敵だよ~。ハサミ借りてわけよ~」

    憂「あそこで借りられるみたいだよ~」

    二人はカウンターでハサミを借りて半分に分けた
    憂はバッグの中へ、唯はパンツのポケットへと入れた

    113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 02:42:42.35
    疲れたのか憂は帰宅途中の電車でウトウトしている
    こっくりこっくりしている間にふら~っと力が抜けて唯の肩を借りてしまった

    唯(珍しいな~、しっかり者の憂が電車で寝ちゃうなんて)

    唯(昨日から興奮してあんまり眠れてなかったんだろうな~)

    唯(朝からずっと動きっぱなしで疲れてたのもあるのかな)

    唯(でも、本当に楽しそうだったし、一緒にいて楽しかった)

    唯(部活をはじめてから、こうやって遊ぶことが少なくなったけど)

    唯(また時間を作って……もっともっと憂と一緒に遊びたいな)

    唯(そろそろ私達の降りる駅だ)

    唯「憂~憂~降りるよ~」

    憂「あっ…んっ…お姉ちゃんごめん、寝てた……」

    唯「あはは、気にしないで~さっおりよっか」

    憂「うん」

    115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 02:50:25.32
    ──────自宅到着

    少し疲れた面持ちだが、しっかり手をつないで帰宅した

    唯憂「ただいま~」

    憂「あ~楽しかったー」

    唯「いや~いってよかったよかった」

    憂「お腹は大丈夫?空いてない?」

    唯「うん、大丈夫だよ~夕食はもっとあとでいいよ~」

    憂「わかった~。それじゃお風呂入って汗流す?」

    憂(あっ…………)

    117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 02:57:08.53
    唯「顔に出てるよ~」

    憂「手つないだままってことはそういうことだもんね」

    唯「そそ、まぁここまできたんだから~」

    憂「はい」

    唯「あれ、これまで恥ずかしがってたのに、どういう風の吹き回しだい?」

    憂「もう観念しいたよ」

    唯「あっはーはーっ、何事も慣れだよ慣れ!」

    憂「そもそもお姉ちゃんにお願いしたのは私だしね」

    唯「いざまいろうか、憂さんや」

    憂「うん、お姉ちゃん」

    118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 03:02:44.19
    ──────脱衣所

    唯「今日も暑かったね~いっぱい汗かいちゃったよ~」

    憂「うん、汗かいたらお風呂でさっぱりするのが一番だよね」

    唯「憂~、甘えていい?」

    憂「そのつもりだったよ」

    唯「やった!はい、好きなようにはいで……いいよ?」

    憂「ちゃんと脱がせるから、変な喋り方しないでよ」

    唯「あはは、ごめんよ~」

    憂「ばんざいして~」

    119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 03:10:45.81
    憂は午前で学習した技術をフルに活用して唯を剥いた
    一枚一枚剥がれるたびに唯が「アーレー」「おやめになって」「お嫁にいけない」と
    声を出し、憂はその度に恥ずかしがった。そんな姿に大喜びした唯であった

    憂「はい、終わったよ」

    唯「攻守交替だね~!」

    憂「お姉ちゃんが脱がしてくれるの?」

    唯「あたりまえだよ!受けた恩は忘れない主義さ!」

    憂「手をつないだままやらなくちゃいけないし結構難しいよ?」

    唯「大丈夫、憂の見てて覚えたから」

    憂(お姉ちゃんは見て覚える人だからすごく飲み込みがはやいんだよね)

    121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 03:16:11.81
    唯「それじゃ、いっくよーっ!」

    憂「は、はいっ」

    唯は記憶したパズルを正確に順序良く解いていった
    それは憂より早く手際がよかった

    憂「お姉ちゃんすごいね、見てただけなのに覚えてるなんてびっくりだよ」

    唯「いやー憂の手順をそのまま真似ただけだから、すごいのは憂だよ~」

    唯「あとね、憂の肌が綺麗だったから早く全部みたいなって!」

    憂「お姉ちゃん……恥ずかしいよ……」

    唯「えへへ、は~いろ!おふろっ!」

    憂「うんっ」

    122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 03:22:33.41
    唯「あ゛あ゛あ゛~ん~~ん、気持ちねぇお風呂は!」

    憂「本当だね、疲れがとれるよ~。でも二人で入るとちょっとせまいかな」

    唯「その分密着できて私はすきだよっ」

    憂「えへへ、実は私も」

    唯「ねぇ……憂?」

    唯「ぎゅーって抱きしめていい?」

    123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 03:26:30.78
    憂「お姉ちゃんならいい……よ」

    唯「うん……」

    唯は憂を後ろから抱きしめる形で風呂に浸かった
    そっからぎゅーっと力を加えていく、壊れないように大切に

    憂(お姉ちゃんに抱きしめられてるとすごく安心する)

    憂(このまま腕の中で眠りたいな……)

    125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 03:30:33.87
    ぎゅっぎゅっ……唯は二回つよく抱きしめた
    憂は驚くように振り返った

    唯「ラブハグ~」

    憂「びっくりした~。ラブハグ?」

    唯「今命名した!!」

    憂「あはは、お姉ちゃんらしい」

    唯「これね~ラブノックと一緒で返さなくちゃいけないんだよ」

    憂「……うん」

    126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 03:34:39.00
    憂は体の向きを変えて、唯と抱き合う形になった

    憂「お姉ちゃん……」

    憂(物凄くドキドキする……、いいよね、しちゃうよ……)

    ぎゅっぎゅっ

    唯「憂、ありがと~!私からも」

    ぎゅっぎゅっ

    憂「お姉ちゃん痛いよ~」

    憂(でも嬉しいな~。もっとしてほしいな)

    唯「ごめんごめん、愛情が押えきれなかったんだよ」

    129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 03:42:55.99
    唯は片手を湯船からあげ、憂の頭をなではじめた

    唯「憂、とっても可愛い……」

    唯「食べちゃいたいくらい可愛いよ」

    唯「憂を一目見た時から、こうなる日がいつかくると思っていたんだ」

    唯「憂、あなたをこの世で一番愛してる。君以上の存在はいない」

    唯「憂、あたなのためなら私はどうなっても構わない、あなたに命じられるなら湖の水も飲み干そう」

    唯「だから、わたしと結婚してはくれまいか?……憂」

    憂「いいよ、お姉ちゃんとなら」








    クスクス、クスクス、アーハハハッ
    二人声揃えて笑った、その声は風呂場に反響してとても大きく聞こえた

    131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 03:49:56.34
    憂「お姉ちゃん、劇の真似上手だね」

    唯「いやー憂みてるとさー可愛くってね、思わず恥ずかしい台詞が出ちゃった」

    憂「うん、とっても恥ずかしすぎて、笑うの我慢できなかったよ」

    唯「言ってる本人はもっと恥ずかしいんだよ~」

    憂「そうかもしれないね。だから、お姉ちゃんが笑い出したら私も一緒に笑っちゃった」

    唯「さてさて~ひと笑いしたし、頭と体洗おっか~」

    憂「お姉ちゃんお願いがあるんだけど……いいかなぁ」

    唯「おお、二つめだね~ど~んとこいだよっ!」

    132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 03:58:03.35
    憂「頭洗って欲しい……だめ…かな?」

    唯「やーっと、お願いらしいお願いがきたね!」

    唯「その願いかなえてしんぜよう」

    唯「私は湯船の外にでるから、憂は膝立して頭を湯船の外に出して」

    憂「こんな感じでいいのかな」

    唯「うん、グッドグッド~」

    唯「それじゃシャンプーするね~」

    唯はシャンプーホルダーを3プッシュし
    手で軽く泡立ててから憂の髪に馴染ませ始めた

    135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 04:07:38.83
    シャンプーは髪に馴染み、泡立ち始めると指通りがよくなってきた
    唯の指の腹が憂の頭皮をほどよく刺激する

    憂(シャンプーしてもらうなんて何年ぶりなんだろう……)

    憂(気持よさと懐かしさで、なんだか幸せ……)

    憂(耳の裏やこめかみまで丁寧……すごく気持ちいいよ、お姉ちゃん)

    憂(首筋にお姉ちゃんの指が触れると当たるとくすぐったい……)

    唯「おきゃくさーーん、かゆいところはありませんか~?」

    唯「憂~かゆいとこないの~?」

    憂(何か言わなくちゃ…えっと、えっと)

    憂「えっと…あの……まゆげ……」

    137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 04:16:18.97
    唯「お客さん通ですな~」

    唯「シャンプーしてもらうと頭の周囲はゴシゴシしてもらえるから痒くないけど」」

    唯「シャンプーしてる範囲のちょっと外が痒くなるよね~」

    唯「勇気をもって範囲外をおっしゃってくれたお客さんの肝っ玉、たいしたもんですぜっ!」

    憂「あは…は…はは」

    唯は指先の腹でやさしく眉毛を擦ってあげた

    憂「眉毛を擦られたの初めて……結構好きかな……」

    138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 04:21:49.61
    唯は器用に片手で一通り憂の洗い上げ、シャンプーを丁寧に流し落とした
    続いてリンスを丁寧に髪を馴染ませてから綺麗に流し落とした

    唯「憂~おわったよ~」

    憂「お姉ちゃんありがとう。とっても気持よかったよ」

    唯「何しろ指先は鍛えてますから~」

    憂「日頃の成果?だね」

    唯「えへへ、私も頭を洗うから、唯は隣で体洗ってね」

    唯「片手だけど平気~?」

    憂「う~ん、なんとかなりそうだよ」

    142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 04:35:41.70
    唯は体を洗っている憂の横腹をつつくなどの妨害工作をしつつ自分の頭を洗った
    一方の憂は隙あらば脇腹を突かれてその度に手を止めていた
    結局、唯が頭を洗い終え、身体を洗い終わった頃にようやく憂も身体を洗い終えた
    これだけじゃれあっても、握られた片手は絶対に離さなかった

    風呂上りは大分疲れたのか、おとなしく身体をふきあい、服を着せっこした
    その後は二人で肩を寄せて扇風機にあたり、定番の宇宙人の真似ごとで笑いあった

    唯「そろそろお腹すいたよ~憂~」

    憂「お姉ちゃんのお風呂場での攻撃で疲れちゃった」

    唯「憂がくすぐったがりだから悪いんだよ~」

    憂「えへへ、今日は片手が使えないから、あんまり凝ったのはできないかな……」

    憂「レトルトのカレーでもいい?」

    唯「うん、朝からずっと大変だったもんね。夕食くらいは楽しよう」

    143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 04:44:46.25
    憂「でも、サラダだけはちゃんと作らせて」

    憂「キュウリ切って、レタスちぎって、プチトマトのせるお手軽なのにするから」

    唯「あーキュウリは私に切らせてっ!お願い憂っ!」

    憂「うん、お姉ちゃんに任せるよ」

    唯「えへへ~お手伝いだ~」

    憂は鍋に火にかけてレトルトのカレーを入れた
    暖まるまでの間にサラダを作る。憂は手際よくレタスをちぎってボウルに入れ、プチトマトを隅に添えた
    残るは唯の担当のキュウリだ



    唯「中国4000年の歴史が生み出した剣術の技を、まさか包丁で披露することになろうとは」

    憂「お姉ちゃん刃物で遊ばないでー」

    144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 04:54:53.27
    唯「はい、すいません……」

    スタン、スタン、スタン……キュウリを1cm程の大きさに切った

    憂「お姉ちゃん上手~」

    唯「こんなもんだよ~憂には勝てないけどね~」

    憂「それじゃボールに移して完成だよ」

    憂「レトルトも暖まる頃だし、ご飯よそうね」

    憂「お姉ちゃん、器もってもらってもいいかな」

    唯「はいは~い、片手は絶対に話しちゃいけないもんね」

    憂「うん、ありがとうお姉ちゃん」

    145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 04:59:07.72
    憂はお鍋を火から外して中のパウチをとろうとした

    憂「熱いっ!」

    唯「みみ、みみ!みみたぶ!」

    憂「えっと、あ……あ…」

    唯「私のみみたぶーーーーーーーーーーーー!」

    憂は唯の叫びで唯の耳たぶを触った

    唯「大丈夫?」

    憂「うん、お姉ちゃんのおかげで助かっちゃった」

    唯「頼れる姉を持てて幸せだね~。もっと頼っていいんだよ~」

    憂「うんっ!」

    147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 05:06:36.39
    唯の機転?のおかげで事なきを得、無事に食事にありつくことができた

    唯憂「いっただきまーす」

    唯「レトルトも捨てたもんじゃないね~」

    憂「うん、簡単にできてこれだけの味を出せるってすごいよ」

    唯「そうだよね~手作りのほうが好きだけどたまにはいいよね」

    憂「今度はちゃんと手作りカレーつくるね」

    唯「憂のカレーは美味しいからね~部活のメンバーにも食べさせてあげたいよ」

    憂「それだけ褒められると照れるな……」

    唯「憂の料理大好きよ、お世辞抜きに美味しいもん」

    憂「えへへっ」

    148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 05:14:57.06
    食器は水に浸し、次の日洗うことにした。今この時を少しでも一緒に過ごすために

    憂「今日は一日楽しかったよ~」

    憂「朝起きてお姉ちゃんの部屋で一緒に寝て」

    唯「一緒にトイレいって顔洗って朝ごはんたべて」

    憂「お着替えが大変だったりしてね」

    唯「一緒に外食して映画見てアイス食べて写真とって」

    憂「お姉ちゃんにお風呂で頭洗ってもらったりね」

    唯「憂のくすぐったがりが判明したりっ、半分のぼせてお風呂上がって」

    憂「お姉ちゃんの耳たぶが熱冷ましにちょうどいいことを知って」

    唯「無事なんとか夕食にありつけて」

    唯憂「たのしかったね~!」

    150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 05:29:47.08
    唯「憂と毎日ずーっと仲良く一緒にいるけど、少し距離があったよね」

    憂「うん、その距離が今日はゼロだったよね」

    唯「手をつないで同じ距離、同じ視線、同じものを感じていた今日は」

    憂「お姉ちゃんがくれた私へのバースデイプレゼント」

    唯「私も憂のバースデイプレゼント一緒に受け取っちゃった」

    憂「それもとってもいいことだと思うの。一緒じゃないとすべて得られなかったから」

    唯「そうだよね、二人がいたから、二人だから沢山の楽しい時間が過ごすことが出来た」

    憂「形としては写真として残ったし、心にも思い出が沢山たくさーん出来た」

    唯「憂、今日は一日ありがとう」

    憂「ううん、お姉ちゃん私こそ素敵なバースデイプレゼントをありがとう」

     
                   唯「憂」
                憂「お姉ちゃん」


               唯憂「せーーのっ」



               唯憂「だーい好き!」

    151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 05:40:19.87
    唯憂「あはははっ」

    唯「まだひとつだけ目標を達成できてないことがあるよ」

    憂「うん、そのひとつはとっておいてあるんだ」

    憂「お願いすることは決めてあるから」

    唯「なんだろ~」

    憂「えへへ」

    憂「今日はいろんなことがあって少しバテちゃった」

    唯「うん、私も」

    憂「早いけど寝よっか」

    唯「今日は憂の部屋にとまるよ」

    憂「うんっ」

    153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 05:50:22.97
    ────────憂の部屋

    憂「お姉ちゃん電気消すね」

    唯「うん、消そう~」

    唯と憂は二人で電気を消し、同じベットの中へと入った

    憂「お姉ちゃん、3つ目のお願いなんだけど」

    唯「なにかな~なにかな~」

    憂「私が眠るまで……手を握っていてね」

    唯「あはは、憂、言われなくたって握ってるよ」

    憂「えへへ、お姉ちゃんお休み」

    唯「おやすみ、憂~」



    ぎゅっぎゅっ……  ぎゅっぎゅっ……

    154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 06:04:42.91
    ────────


    あの日以来、私とお姉ちゃんは、たまに手をつないでいます。

    どちらからともなく手をつないで、一緒の距離を大切にしています。

    手をつないだ距離でしか分からない、相手の思い、相手の気持ちを知るために。







    あなたも大切な人と手をつないでみませんか?




    おわり

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憂「かわいいあの子は髪の毛結び」
唯「りっちゃんってMだよね?」
憂「あーめあーめふーれふーれ」
  1. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2011/01/27(木) 13:50:39 URL [ 編集 ]
    やっぱり唯憂はええわ
  2. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2011/01/27(木) 14:09:19 URL [ 編集 ]
    幸せな気持ちになるな
    ぎゅっぎゅっ
  3. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2011/01/27(木) 16:24:39 URL [ 編集 ]
    これまたずいぶんと懐かしいものをw

    やっぱ唯憂は至高だな

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