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梓「今日も唯先輩にベタベタされちゃって」

  1. 名前: 管理人 2011/01/27(木) 18:08:38
    1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 20:09:50.96
    梓「ほんと困っちゃう。なんであんなに抱きついてくるんだろう」

    憂「お姉ちゃん、お友達に抱きつくの大好きだから」

    梓「いや、それは違うと思うんだけどね。私ばっかり狙ってるし」

    憂「そ、そうかな?」

    梓「うん。やっぱり唯先輩って私だけ特別視してるみたい」

    憂「…気のせいだと思うな」

    梓「ん?そう?だって憂にはそういうことしないよね」

    憂「そんなことないよ。私にだって甘えてくるもん」

    梓「それは憂が妹で家族だから甘えてるだけだでしょ。たぶん私に対しては違う感情を持ってると思う」

    憂「どういうこと?」

    梓「そ、それは…先輩が、私の事…///」モゴモゴ

    憂「それはないと思うな。お姉ちゃんはただ可愛いなってくらいしか考えてないよ、きっと」

    梓「…」


    10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 20:40:09.33
    梓「え?可愛い?」

    憂「あ…」

    梓「可愛いってどういうこと?唯先輩が何か言ったの?」

    憂「えっと、その」

    梓「もう、憂にまで私の事ばっか話してるんだ?ほんとに唯先輩ってば」

    梓「もしかして私って唯先輩のお気に入りなのかな?」

    憂「…そうだね」

    梓「困ったなあ~、へへ」

    憂「…」

    梓「あれ?憂、元気ないけどどうしたの?」

    憂「えっ?そんなことないよ?」

    梓「あ!そっか!」

    憂「?」

    13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 20:52:40.70
    梓「憂、寂しいんだね。唯先輩との時間が減っちゃったんでしょ?」

    憂「え?」

    梓「ほら、唯先輩って私と会ってからは私にベッタリでしょ?家でも私の事で頭がいっぱいみたいだし」

    梓「憂は唯先輩の事大好きなのに、それじゃつまらないよね」

    憂「う、うん」

    梓「憂の事も大事にするように私から言っておくよ。唯先輩って私の言う事は素直に聞いてくれるからさ!」

    梓「憂は唯先輩の『妹』なんだしね!」

    憂「…」

    梓「憂?」

    憂「い、いいよ。梓ちゃんにそんな事言ってもらわなくても」

    梓「ん?どういうこと?」

    憂「あ、梓ちゃんはお姉ちゃんのただの…友達…だし、そんな必要ないよ」

    梓「…ん、そう?まあいいけど」

    憂「…」

    梓「…」

    33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 23:14:46.38
    純「あ、憂の卵焼き美味しそう。もらっていい?」

    憂「いいよ。それね、お姉ちゃんが大好きなんだ。もう何年も作ってきたからお姉ちゃんきっとこの卵焼き以外食べられないんじゃないかな」

    純「ありがとう」もぐもぐ

    梓「でもさあ、人の好みなんてしょっちゅう変わるものでしょ。高校になってから突然好きになるものだってあるだろうし」

    純「」もぐもぐ

    憂「……へぇ、例えば?」

    純「」もぐもぐ

    梓「さぁ、何だろうね?」
    純「」もぐもぐ

    34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 23:25:57.35
    憂「あ、ギターのことだね。お姉ちゃん軽音部に入ってから毎日楽しそうだから」

    純「」もぐもぐ

    梓「まぁ、そうだね。唯先輩、私が見てなきゃ全然練習しないから困っちゃうよ~」

    純「」ごくごく

    憂「でも大分上手になってきたよね。私毎晩一緒に練習してるからわかるよ」

    純「」がつがつ

    梓「え~、唯先輩相変わらず楽譜読めなくていつも私に泣きついて来るんだよ~」

    純「」ごくごく

    憂「へぇ、そうなんだ……」

    純「ぷはーっ!おいしかった、ご馳走様!!」

    37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 23:45:09.31
    放課後

    唯「あーずにゃん!」ダキッ

    梓「にゃっ!ゆ、唯先輩、どうしたんですか、二年の教室に来て」

    唯「だってぇ~、あずにゃんに会うのが待ち遠しかったんだもん。だから迎えに来ちゃった!」エヘン!スリスリ

    梓「やめて下さい、みんな見てますよぉ~」チラリ

    憂「……」

    梓 ニヤリッ「ほら、唯先輩。…続きは…部室で……」

    唯「よしきたー!じゃあね、憂。また後で!」

    憂「…うん、またね、お姉ちゃん、梓ちゃん」

    梓「バイバイ、憂。また明日」ニヤニヤ


    憂「……」

    純「どしたのー?憂」

    憂「…何でもないよ純ちゃん」

    純「そうなんだ、じゃあ私ジャズ研行くね」

    憂「……バイバイ」

    39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/12(木) 23:53:57.27
    憂「はぁ」テクテク

    憂(最近どうしてこうイライラするんだろう。それもこれも梓ちゃんのせいだ)

    憂「……違う」

    憂(本当は…本当は私寂しいんだ。お姉ちゃんが軽音部、特に梓ちゃんに構ってばかりだから)

    憂「……」トボトボ

    憂(その寂しさをまぎらわそうとして梓ちゃんに……私って嫌な子だなぁ)

    ?「あれ?憂じゃない」

    43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 00:14:54.72
    憂「和さん……」

    和「奇遇ね。これから買い物かしら?」

    憂「ええ。和さんは生徒会は?」

    和「今日はお休みよ。よかったら一緒に帰らない?」

    憂「……はい、喜んで」

    和「? そう、ありがとう」

    和「……」テクテク

    憂「……」テクテク

    和「こうして二人で歩くのも久し振りね」

    憂「…はい」

    和「小さい頃はよく三人で手を繋いではしゃいだわね」

    憂「……はい」

    和「……」

    憂「……」

    和「ねぇ… 憂「あの…

    46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 00:40:59.96
    和「お先にどうぞ」

    憂「あ、はい。あの、和さんはお姉ちゃんが離れていって寂しくないですか?」

    和「…離れるってどういうことかしら?」

    憂「お姉ちゃん、中学までは和さんにべったりだったのに軽音部に入ってからはめっきり…」

    和「そうねぇ…」テクテク

    憂「……」

    和「うん、確かに寂しいわね」

    憂「だったら!和「でもね」

    憂「?」

    和「でも、それと同時に安心もしているのよ」

    憂「安心?」

    和「ええ、澪達になら唯を任せられるって。考えてみたら、私達は唯の成長を妨げていたのかもね。だってあんなに楽しそうな唯は見たことがないもの」

    憂「でも!それでも!」

    和「やっぱり寂しい?」

    憂「……」コクリ

    48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 00:53:42.78
    和「ねぇ憂?」ピタリ

    憂「……」ピタ

    和「唯は帰る家もわからないような子かしら?妹の顔も忘れるような子かしら?」

    憂「お姉ちゃんを馬鹿にしないでください!」

    和「ものの例えよ。でも唯は憂が迷子になっても絶対見つけたでしょ。昔から」

    憂「…お姉ちゃんはもう子どもじゃありません」

    和「そうね」

    憂「…でも私はまだ子どもです」

    和「そうかもね」

    憂「もう…私、どうしたら…ウッ」

    和「甘えなさい」

    51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 01:06:51.55
    憂「えっ?」

    和「今日帰ったら唯におもいっきり甘えなさい。唯が困るくらいにね」

    憂「そんな……恥ずかしいですよ」

    和「大丈夫よ。唯だから」

    憂「…それってどういう意味ですか?」

    和「唯のことを誰よりも理解してるのはあなたでしょ?」

    憂「……そうなんでしょうか?」

    和「自信を持ちなさい。不安ばっかり抱えてると人間関係に悪影響をもたらすわよ」

    憂「もうもたらしているんですが……」

    和「あら、それはよかった。憂にもそんな友達ができたのね。お姉さんうれしいわ」

    憂「…もう…何言ってるの、和ちゃん…」

    54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 01:19:00.49
    憂「あっ…」

    和「ふふ、和ちゃん、ね」

    憂「あの、ええと、そのぉ」

    和「憂は素直な方がかわいいわよ。きっとみんなそう思ってるわ」

    憂「でも素直になったら私人を傷つけちゃうかも」

    和「人を傷つけない人間なんていないわ。それでも人は誰かが隣にいなきゃ駄目。そうしなきゃ優しさに巡り会えないから」

    憂「でも……」

    和「私は憂が泣きわめいてくれた方がうれしいわよ?」

    57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 01:32:34.14
    憂「どういう…意味ですか?」ジトッ

    和「変な意味じゃないわよ。ただあなたが自分をさらけ出してくれたらうれしいってこと。だって私のこと信じてなきゃそんなことできないもの」

    憂「迷惑じゃ、ないですか?」

    和「ないわよ。当然でしょ。それに私がうれしいって思うなら、憂のことを私の何倍も好きな唯やあなたの親友達ならなお喜ぶでしょうね」

    憂「…………あはは、和ちゃんってどうしてそんなに大人なの?」

    和「大人じゃないわ。ただのお姉ちゃんよ」

    憂「うん、ありがとう、お姉ちゃん」エヘヘ

    58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 01:39:57.03
    和「そろそろお別れね」

    憂「うん、今日は本当にありがとう、和ちゃん。私ちょっぴり自信が持てたよ!」

    和「それはよかった。私も生徒会をサボった甲斐があったわ」

    憂「……えっ?」

    和「うふふ」

    憂「どういうことなの……」

    和「それはお姉ちゃんに聞きなさい」

    憂「どういうことなの!」

    和「いや、私じゃなくて」



    62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 01:57:22.70
    所変わって校門


    律「和の奴どうしたんだー?生徒会サボるなんて珍しいよなぁ」

    澪「そうだなー。律が珍しく書類を期限内に出しに行ったと思ったら和がいないなんて。おかしな偶然だよな」

    梓「そうですね。滅多にないことですよ」

    紬「明日はマンボウが降るわね!」

    律「いやいや、ないから。っていうか私何かひどい言われよう?」

    唯「しょうがないよ、りっちゃんだし!」

    律「何を~?」

    キャッキャッウニャ-ウフフダ-ッ



    純(話し掛けづらい)

    紬「あら?あなたは」

    66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 02:19:41.42
    梓「あれ?純、何してるの、こんな所で」

    純「何してるの、じゃないでしょ!一緒に帰ろうって約束してたじゃん!!」

    梓「え…あーそうだったかも。すみません、先輩方。今日はこの子のお守りがあるのでここで失礼します」
    唯「えぇ~ここでお別れ~?あずにゃぁん。それなら別れのチューはここでぇ」ムチュチュ-

    梓 グイッ「もう!やめてください!少しは場所をわきまえてくださいよ」


    純(色々とツッコんだ方がいいのかな?)

    紬「ツッコんだら負けよ~」ヌッ

    純「ハッ!!」

    68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 02:31:45.07
    純「はぁ、本当に軽音部ってにぎやかだよねえ」テクテク

    梓「そう?まぁ外から見たらそう見えるのも無理はないかもね」テクテク

    純(梓、あんた本当に変わったよ)

    梓「何?私の顔に何か付いてる?」

    純「いえいえ~。ただどことなく憂に似た香りが梓の体から発せられてるのが気になって~」

    梓「えっ?もう唯先輩ったら抱きついてばかりじゃなくて練習して欲しいよ全く」クンクン

    純(ニヤケ面で言われてもねぇ)

    純「梓ー、あんたそんなに正直な性格だったっけ?」

    梓「ん?」

    70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 02:41:02.93
    純「いや、あんた前は結構唯先輩に対して厳しかったと思うけど、最近はノロケてばっかじゃない。何があったの?」

    梓「ノロケって…私と唯先輩はそんなんじゃ……」

    純「あー、そっから先は面倒だから言わなくていい。それに、おかしいのはあんただけじゃないしね」

    梓「……他に誰が」

    純「わかってるんでしょ」

    梓「…まあね」

    純「あんたと憂、最近変だよ」

    71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 02:54:32.79
    梓「さすがの純でも気付いてたか」

    純「いや、普通の感性があれば気付くから」

    梓「純はまごうことなき普通の子だししょうがないか」

    純「はいはい、お褒めに預り光栄です。それで?最近のあんた達の不仲の理由は?」

    梓「…………」

    純「おーい」

    梓「言いたくないなぁ」

    純「ここまで来てそれ?もぉ何?また私だけ仲間外れ?さすがにちょっと傷つくよー」

    梓「ううん、憂だって本当のことを知っているわけじゃないよ。でも肌で感じとってるのかも」

    純「……何が何だかわからない」

    72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 03:07:03.46
    梓「まだ話す段階じゃないっていうのかな?ちょっと怖いから」

    純「怖いって何が?」

    梓「人の目が」

    純「私も怖い?」

    梓「怖くなるかも」

    純「……ううぅん、ああもういいや!明日憂に聞く!こんなわからず屋知りません!」

    梓「憂も答えてくれないかもね」

    純「いーや、あの子なら教えてくれるよ。最近素直になってきたしどっかの薄情さんよりはずっと望みがあるよ」

    梓「……素直になってきた?」

    73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 03:20:02.12
    純「まあね。中学の時の憂はもっと大人しかったよ。いや、本当に最近まではあんなに元気な子じゃなかったよ」

    梓「どうして憂は変わったのかなあ」

    純「……あんたのせいじゃないの?」

    梓「……かもね」

    純「はぁ。ちょっとは共通の友達の気持ちを考えてよ。その内あんた達が取っ組み合いの喧嘩始めたら私はどうしたらいいの?」

    梓「憂には敵わないかも」

    純「だからさぁ~。……はぁ、まぁ今の憂と梓のことも嫌いじゃないけどね」

    梓「どうしたの?突然」

    75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 03:40:21.81
    純「あんた達の言い争いってさあ、一見ドロドロしてるけど、実際は何か一つのことに対して夢中になってるって感じなんだよね
      見てる側としてはもしやこれが青春?って気分になるよ」

    梓「…やっぱり純も変な子だ」

    純「なっ!せっかく好意的に解釈してあげたのに~」
    梓「冗談だよ。まぁ、私はともかく、憂はどこか思い詰めてるみたいだし青春だなんて思ってないよ、きっと」

    純「うーん、あの子は今慣れないことやってるからねー。やっぱり何とかしなきゃ駄目なんじゃない?」

    梓「私にはどうすることもできないよ。だから唯先輩に任せる」

    純「当事者なのに身勝手だよね、梓」

    梓「しょうがないじゃない。私だっていっぱいいっぱいなんだから」

    純「じゃあ、ここで肩の荷下ろしたらどう?」

    78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 03:52:36.90
    梓「ごめん、それはまだ無理」

    純「……結局何も変わらないわけか」

    梓「本当にごめん。これは私一人の問題じゃないから」

    純「謝らないでよ。何隠してるのかわからないけど、梓の気持ちはよくわかったからさ」

    梓「ありがとう。ねぇ、純」

    純「何?」

    梓「……これからもずっと私の友達でいて欲しいな」


    純「……親友だろ、バーカ」

    梓「…うん。バイバイ、純!」

    純「……またね」

    81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 04:01:19.27
    平沢家


    唯「たっだいまー!おお、いいにおーい」

    憂「お帰り、お姉ちゃん。ご飯できてるよ」

    唯「ありがとう、ういー。さあさ冷めない内に着替えますか」フンス

    憂「…その前に、ちょっといいかな?」

    唯「んー?どうしたのう…」


    ギュッ



    84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 04:16:24.92
    唯「ふふっ、今日の憂は甘えん坊さんだねぇ」

    憂「…うん。もう一人のお姉ちゃんのおかげでね」

    唯「私また和ちゃんに迷惑かけちゃった。私がだらしないお姉ちゃんだから 」

    憂「ううん。お姉ちゃんは世界で一番のお姉ちゃんだよ。こんなにも私のこと思ってくれてるんだもん。
      こんなに大きくてあったかい背中なんだもん」

    唯「そう言ってもらえてうれしいよ。もしかしたら憂に嫌われるんじゃないかって思ってたから」

    憂「嫌うわけないよ。私はお姉ちゃんの妹だもん」


    唯「憂………」スッ
    憂「お姉ちゃん………」スッ


    85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 04:21:11.47
















    チュッ



    89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 04:35:24.35
    憂「……」


    憂(唇じゃ、ないんだね)


    唯「ごめんね、憂。いくら妹でもこれだけは、ね」

    憂「…ううん。わかってたことだから。……梓ちゃんに悪いもんね」

    唯「……」

    憂「わかってたんだ。お姉ちゃんと梓ちゃんのこと。でも二人共話そうとはしてくれなかったよね」

    唯「ごめんね。きっと反対されると思ったし、……それに憂の気持ちも何となくわかってたから」

    憂「お姉ちゃんは優しいからね。梓ちゃんのこと守ろうとしたんでしょ」

    唯「でもやっぱり私駄目なお姉ちゃんだよ。結局憂もあずにゃんも傷つけちゃったよね」

    91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 04:51:59.52
    憂「そんなことないよ。私嬉しかったよ。少しの間でも梓ちゃんと争えたこと。私なんて最初から対象外だと思ってたから」

    唯「憂はいい子だよ」

    憂「でも一番じゃないんでしょ」

    唯「…ごめんね」

    憂「謝らないでよ。言ったでしょ。私すごく満足してるって」

    唯「でも最近の憂は見ててすごく辛かったよ。もしかしたらあずにゃんとの友情も壊れちゃうんじゃないかって」

    憂「そうだね。きっと明日には爆発しちゃってたかもしれない。もうどうしたらいいのかわからなくなってたから」

    唯「そんなになるまで……。ごめ…」

    憂「だから謝らないで。よかったって思ってるんだから。本当の私に気付けたんだから」

    唯「本当の憂?」

    97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 05:09:08.52
    憂「うん。みんな私のこと優等生だとかよくできた妹だとか言うけど、本当は違うの。
      お姉ちゃんが好き、好き、大好き。それだけなんだよ」

    唯「……」カアァッ

    憂「ふふっ、かわいいね、お姉ちゃん。お姉ちゃんのかわいさは世界一。その気持ちは今までもずっと胸に秘めてたけど、それがいけなかったんだね。
      ずっと吐き出せずにいたらきっと私おかしくなってたかも」

    唯「憂…」

    憂「お姉ちゃん。もし私がこの気持ちを梓ちゃんより早く伝えてたら結果は変わってたかな?」

    唯「……」

    憂「ごめんね。こんな意地悪な質問。でも今ここで全部吐き出すって決めたから」


    唯「…多分、変わらなかったよ」

    99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 05:23:20.52
    憂「そっ、か」

    唯「うん。憂は私のたった一人の妹。誰よりも大切な妹。私は憂がいなきゃ生きられないよ」

    憂「それでも、駄目、なんだ」

    唯「…ごめん。あっ、またごめんって言っちゃってごめん。あずにゃんはね、私にとって初めての女の子だったんだ。
      一日中あの子のこと考えちゃうしずっと一緒にいたいと思った。それにこんな私のことを想ってくれた」

    憂「…うん、だって梓ちゃんだもん」

    唯「憂。憂は世界一の妹だよ」

    憂「世界一なんていらない。私は平沢唯の妹なの。それが最高の幸せだよ」

    唯「憂……」

    100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 05:32:23.56
    憂「お姉ちゃん。最後にもう一つだけ、私のお願い聞いてくれる?」

    唯「最後?」

    憂「恋する女の子としての最後のお願い」

    唯「あ、うん。私にできることなら」

    憂「ありがとう。簡単なことだよ、お姉ちゃん。






      ………私を抱きしめて
      




      恋人にするみたいに………」

    102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 05:35:07.25








    ギュッ
















    103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 05:44:51.96






    憂「………お姉ちゃん。ご飯、冷めちゃうよ」

    唯「………うん、着替えてくるね、憂」スッ


    タッタッタッタッ


    憂「ふぅ」


    憂「……」



    憂「……大好きだよ」





    憂「お姉ちゃん……」

    105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 05:56:53.01
    真鍋家


    和「……」カリカリカリ


    和(あの子達、うまくいったかしら)


    和「……」


    和「…あの子達にとっての『うまくいく』ってどういうことかしらね…」

    ピロロロロピロロロロ

    和「あら、メール………唯」



    『私って憂のお姉ちゃんなのかなあ』



    和「……」




    『憂のお姉ちゃんは一人しかいないじゃない』

    106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 06:02:51.43
    ピロロロロピロロロロ

    和「……」





    『私、よかったよ。お姉ちゃんの妹で』





    和「……」








    『ええ。憂は世界一の幸せ者よ』

    110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 06:14:28.30
    翌日


    純「おはよー、梓」

    梓「おはよう、純。…昨日は色々ごめんね」

    純「昨日?ああもういいっていいって。暗い話題引き摺ってもしょうがないでしょ。今日は今日の風が吹くだよ」


    梓「……プッ。純が単純でよかったよ」

    純「何をー!私の『純』は『単純』の『純』じゃなくて『純粋』とか『純情』とかそっちの…」


    憂「梓ちゃん、純ちゃん。おはよー!」

    111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 06:24:28.76
    梓「あ…」

    純「おはよう。憂」

    梓「おはよう…」

    憂「どうしたの、梓ちゃん?元気ないよ」

    梓「あ、ええと、それがさ。一限目の英語の小テストの勉強してなくて。この分じゃきっと放課後は追試かなあって……」

    憂「……」

    純「憂?」

    梓「?」





    バンッ




    梓純「!?」ビクッ

    113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 06:33:34.85
    憂「…梓ちゃん?」

    梓「は、はい!何でしょう!?」

    憂「何考えてるの?」

    梓「ええっと……」

    純「う、憂。落ち着いて…」

    憂「貴重な放課後の時間を追試なんかで割くなんて何考えてるの!って言ってるの!お姉ちゃんを待たせるつもり!?」


    梓「」
    純(ええっと……何これ?)

    116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 06:44:11.85
    憂「ほら!早く勉強しなさい!ぼーっとしてないで!」

    梓「は、はい。ただいま…」セカセカ

    純「あのー、憂さん?」

    憂「なあに?純ちゃん」ニコッ

    純「……。えっとぉ、私も勉強してないから責めて要点だけでも」

    憂「うん、いいよ」

    梓「あ、それなら私も…」
    憂「…」キッ

    梓「」シュン

    純(よくわかんないけど、梓ドンマイ)

    118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 07:00:13.77
    昼休み


    純「どうしたんだろうね、今日の憂」

    梓「わからないよ…。ひとまず追試にならなくてよかった」フゥ-

    純(憔悴してるな…)

    憂「二人共ー、一緒にご飯食べよー!」

    純「うん!ほら、梓も行くよ」

    梓「は~い…」ノソッ



    純「あ、憂の卵焼きおいしそー。もらっていい?」

    憂「うん、どうぞどうぞ。ねぇ梓ちゃん」

    純「」もぐもぐ

    梓「…」モグモグ

    憂「あ・ず・さ・ちゃん」

    梓「えっ?な、何?」

    純「」もぐもぐ

    122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 07:18:34.20
    憂「言ったよね。この卵焼き、お姉ちゃんの大好物なんだ。でもこの味付けを知っているのは私だけなんだよ」

    純「」もぐもぐ

    梓「そ、それがどうしたの?」

    憂「…」ハァ-

    梓「!」

    純「」もぐもぐ

    憂「いい?梓ちゃん。つまりお姉ちゃんは梓ちゃんの作った卵焼きなんか食べないってことだよ」

    純「」もぐもぐ

    梓「な!そんなことないもん!」

    憂「あるんだよ。梓ちゃん。もし梓ちゃんの卵焼きを食べてお姉ちゃんがゲロしちゃったらどう責任取ってくれるの?」

    梓「うぅ……」

    純「」もぐもぐ

    憂「……というわけで今週末は私の家でみっちり料理を叩き込んであげるね、梓ちゃん。覚悟しといてね♪」

    梓「……。へっ!?」

    純「」もぐもぐ

    126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 07:56:36.84
    梓「ちょっと憂!何勝手に話進めてるの?」

    純「」チュ-チュ-

    憂「何か予定でもあるの?」
    梓「ギターの練習する予定が……」

    憂「うちですればいいじゃない。お姉ちゃんもいるよ」

    純「」チューチュー

    梓「それはそうだけど私別に料理なんて…」

    憂「はぁ、結局梓ちゃんのお姉ちゃんへの思いなんてそんなものだったんだね。…お姉ちゃんに釘差しとかなきゃ」
    梓「ど、どういうこと?」

    純「」プハ-

    憂「『梓ちゃんはお姉ちゃんの体目当ての淫乱猫なんだよ』ってことだよ」
    梓「な、そんなんじゃないもん!」

    純「」もぐもぐ

    憂「じゃあ何なの?泥棒猫の梓ちゃん?」
    梓「私は…」

    憂「きっと私の方がお姉ちゃんを愛してるんだろうなあ」
    梓「!」

    純「」チューチュー

    129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/13(金) 08:07:00.27
    バンッ



    梓「違う!唯先輩を誰よりも愛しているのは私!唯先輩が大好きなのは私!
      

    私は唯先輩が大好きだもん!」



    純「」クシュン



    梓「 あ 」




    憂「…」クスッ




    純「やれやれ」

    お し ま い

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  1. 名前: けいおん!中毒 ◆TlsAllJU 2011/01/27(木) 18:21:43 URL [ 編集 ]
    最後には丸く収まってよかった
  2. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2011/01/27(木) 20:14:48 URL [ 編集 ]
    あれ?これってもう少し続きなかったっけ?
  3. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2011/01/28(金) 00:16:16 URL [ 編集 ]
    最初のうざにゃんは何なんだ・・・
  4. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2011/01/28(金) 07:53:56 URL [ 編集 ]
    唯の憂の間に入り込んでくるものは全て害虫の糞ゴキ

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