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唯「紬という名の天使」

  1. 名前: 管理人 2011/02/11(金) 14:04:39
    2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 00:01:31.88
    こんにちは、悪魔の平沢唯です。

    今はお仕事のために友達と待ち合わせをしています。

    唯(ぼー……)

    紬「ごめんね唯ちゃん、待たせちゃったかしら」

    唯「あームギちゃん、全然だよー」


    5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 00:03:38.06
    待ち合わせ場所に現れたのは琴吹紬ちゃん、通称ムギちゃん。

    おっとりぽわぽわ、かわいい天使さんです。

    唯「ムギちゃんはまさに紬という名の天使だね」

    紬「え? うん、そうね。それじゃ行きましょうか、今日は神様の祝福を受けたケーキと聖水で淹れた紅茶を持ってきたの」

    唯「わーい、休憩時間に食べようね!」

    ムギちゃんのお菓子はちょっと舌がピリピリするけどいつも絶品です。

    さて、なんで悪魔の私と天使のムギちゃんが仲良くお仕事に出かけるかというと……


    6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 00:04:44.37
    もちろん私達悪魔とムギちゃん達天使はライバル同士です。

    特に昔はそれはもう大変な争いを起こしていたみたいです。

    天使は人間達の信仰心や道徳的な心、悪魔は逆に背徳的な心によってそれぞれ力を得ていました。

    それは今も同じです。


    7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 00:06:03.76
    だけれど現代では科学の発達によって、人間達は神様も悪魔もあんまり信じなくなってしまいました。

    こうなると神様も魔王様も力が全然なくなってしまいます。

    そこで神様は天使を、魔王様は悪魔を遣わして必死に人間達を自分達の方へ引き寄せようとしました。

    しかし、力が弱くなっているうえに以前よりも激しい争い、そして人間の科学万能主義に阻まれて思うような成果は挙げられず、人々の心はドライになるばかり。

    このままでは共倒れになる、そう思った神様と魔王様の間で約束事が交わされました。

    天使と悪魔をコンビにして公平に人間達に囁かせるのです!

    これで縄張り争いのようなことは無くなって、どちらも効率的に力を蓄えられるという狙いでした。


    8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 00:06:49.83
    唯「そして私達はなりたてほやほやの新米悪魔と天使さんなのでした!」

    紬「一分の隙も矛盾も無い完璧なシステム! そして無駄の無い説明ね!」

    唯「もぐもぐ」

    紬「あらあら、もうティータイム?」

    唯「えへへ、軽く腹ごしらえ。ムギちゃんのお菓子おいしいんだもん」

    紬「うふふ、でもあんまりたくさん食べるとまた天国アレルギーで喉がかゆくなっちゃうから気をつけてね? あ、あの娘が今日の最初のターゲットじゃないかしら」

    唯「お! えーと名前は……田井中律さん! 通称りっちゃんだね」


    9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 00:08:58.51
    律「あー寒いなぁ……、はあ……」

    紬「プロフィールには元気一杯の明るい女の子、趣味はドラム、チャームポイントはおでこ、って書いてあるわね」

    唯「でもあんまり元気なさそうだね……寒いからかな?」

    律「はあ……ん? 何か落ちてる、財布だ。……うわ、6万円も入ってる」

    唯「おおう、なんだか典型的なお仕事だよムギちゃん! レッツゴー!」

    紬「どんとこいでーす!」


    10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 00:10:21.15
    私達の姿は人には見えません、だから人の心の中に入ってお話しをします。

    ―――――――――

    唯紬「りっちゃん!」

    律「うわ! なんだお前ら! ああ、天使と悪魔か、って、え? ……いや、まあいいか」

    私達と話したことは、直接は人々の記憶に残りません。

    でも今話しかけている心の無意識の部分では天使や悪魔のことを覚えているので、大抵の人は私達が話しかけても慣れたものです。


    12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 00:13:29.37
    >>11
    違いますサーセン


    唯「ふふふ~りっちゃんラッキーだね。ねぇこのお金を持って帰っちゃおうよ~」

    律「いや、でもやっぱマズいだろ」

    唯「え~。ねえ、りっちゃん周りを見てよ。誰もいないよ? これで新しいスネアが買えるよ? 欲しかったんでしょ? ソナーもカノウプスも思いのままだよ~?」

    律「う、そうかな……貰っちゃっても……」

    紬「いけないわりっちゃん!」


    13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 00:15:58.22
    紬「それを落とした人はきっと困っているはずよ!」

    律「そ、そうだよな、大金だしな!」

    紬「それにね、それを貰ってしまったらりっちゃん自身がずっと苦しむことになるわ」

    律「私自身が? ……良心の呵責ってやつか」

    紬「そうよ、だから今すぐ交番に届けましょ? いいことをすると気持ちがいいものなのよ?」

    律「そうだよなあ……」


    14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 00:18:40.94
    唯「6万円使う方が気持ちいいよ~」

    紬「人から感謝される方が素敵だと思うわ」

    律「うーん……」

    唯「ねぇりっちゃん~」

    紬「りっちゃん!」

    律「むむむ……」

    ―――――――――

    ポイッ

    律「まあ別に欲しいもんも無いし、どうでもいいや。誰か拾うだろ。あー寒ぃ……」

    律「ままにならねえなぁ……」


    15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 00:22:32.90
    唯「行っちゃった」

    紬「面倒になったのね……」

    唯「最近こういう人多いらしいね……」

    紬「無気力で面倒なことを嫌う現代の若者ね」

    こういうどっちつかずの行動は力にならないので、天使も悪魔もがっかりです。

    唯「仕方ないね、次行こう次!」

    紬「秋山澪ちゃん、趣味はベースと作詞、背が高くてかっこいいけど少し繊細な子だそうよ」


    16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 00:25:04.06
    唯「ここが澪ちゃんのハウスだね!」

    紬「机に向かって……あら、詩を書いてるみたいね」


    澪「うーん、なんかイメージが沸かないなぁ」

    唯「ムギちゃん仕事だー!」

    紬「今度こそがんばろうね」


    17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 00:27:52.93
    ―――――――――

    唯「たのもう!」

    澪「ん、天使と悪魔か。え? その格好……」

    唯「澪ちゃん! ロックなんだし思い切って冒涜的な歌詞を書いちゃおうよ~。悪魔崇拝とか血塗れみたいな感じのさ」

    澪「え? あ、ああそうだな。血とか悪魔とかは怖いからいやだけどちょっとくらいなら冒険しても……」

    紬「ダメよ澪ちゃん! あなたはまだ高校生の女の子なのよ、もっと教育的で道徳的な歌詞を書くべきだわ」

    澪「うーん、確かにあんまり不良っぽい歌詞は私には合わないかもな」


    18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 00:30:16.44
    唯「『ばらばら救世主(メシア)』とか『私の恋はチェーンソー』とか!」

    紬「『アラーのちブッダ』とか『イエスん ~あまてらすん~』とか!」 

    澪「もう天使の方無茶苦茶じゃないか」

    紬「神様は本来唯一無二のものなの。形は変われど人々の信仰心は等しく神の御力となるのよ」

    澪「へー……いや、だからって混ぜなくていいだろ」

    唯「さあさあ澪ちゃん!」

    澪「えーっと……」


    19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 00:34:42.28
    ―――――――――

    澪「……」

    澪「……敬虔なキリスト教徒の少女が世に絶望して悪魔崇拝に堕ち、親友の助けによって立ち直り、神も悪魔もない自立した人間としての強さを得るまでを詠った壮大な叙事詩ができてしまった……」

    唯「……どんな曲がつくのかな?」

    紬「シンフォニックメタルかしら……」


    唯「ムギちゃん、これはどっちの勝ち?」

    紬「人間の勝ち、つまり私達はまたどっちも負けじゃないかしら」

    唯「なんか作品はすごく極端なのに結果は微妙だね」

    紬「次に行きましょうか……」


    澪「はあ……詩なんて書いてもなあ……」

    後に『輝け! 実存』と題されたその詩は小説として出版されとある新人賞を受賞しました。


    20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 00:36:49.63
    唯「中野梓ちゃん、趣味はギター。あだ名は、うーん……あずにゃんかな」

    紬「あずにゃん? 変わったあだ名を付けるのね」

    唯「うん、なんか頭に浮かんだんだー」

    紬「うふふ、猫みたいで可愛いわね」

    唯「あはは、猫っぽい顔だしねー」


    梓「はあ……イライラするなあ」

    唯「うお、これは悪魔有利な予感! 今回はもらったよ、ムギちゃん!」

    紬「まぁ、頑張らないと」


    21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 00:39:47.13
    ―――――――――

    梓「!? ……ああなんだ、天使さんと悪魔さんですか。何か御用ですか?」

    唯「むーそっけないぞ、あずにゃん。イライラしてるんでしょ? 悪いことしてみようよ~夜遊びしたりタバコ吸っちゃったり!」

    梓「興味ないですよ」

    紬「偉いわ梓ちゃん。じゃあその鬱屈した気持ちを勉強やギターにぶつけてみましょう!」

    梓「……それもどうでもいいです」

    梓「帰ってもらえますか。今は特に何もしたくないんです」

    唯「ふっふっふ……だらだらと怠惰な日々を送るのもまたよいものだよ~」

    梓「いいから帰って!!」

    唯「ぬっへぇ!」

    ―――――――――

    梓「……ぐすっ」


    22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 00:43:12.03
    唯「不貞寝しちゃったね」

    紬「無意識レベルまでご機嫌斜めだったのかしらね」

    唯「仕方ないね、次行こ! お、今日の最後のお仕事だ! 名前は」

    紬「平沢憂ちゃんね」

    唯「んん……?」

    紬「どうかしたの? え、この顔は……」

    唯「んーわかんないや、とりあえず行ってみよー」


    23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 00:45:47.41
    憂「うぅ、ぐすっ、お姉ちゃん……」


    唯「泣いてるね」

    紬「ねえ唯ちゃん、この娘、やっぱり……」

    唯「うん、まあ考えてもしかたないよ! さあ仕事だ仕事だ~」

    紬「唯ちゃん……」



    24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 00:49:27.97
    ―――――――――

    憂「あ、天使さんと悪魔さん……え!?」

    唯「うい~何か悲しいことがあったのかい? いいじゃんいいじゃん、何もかもを破壊してしまいたい衝動に身を任せてみようよ~」

    憂「あ、あ……」

    唯「うい?」

    憂「うぅ……うわああああん!」

    唯「ちょ、ちょっと泣かないでようい~。おーよしよし」

    憂「あ……うぅ……ひっく」

    唯「うい~……」


    26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 00:51:47.67
    紬「……唯ちゃん、行きましょう」

    唯「え、でもお仕事が」

    紬「きっと今のこの娘には何を言っても泣いちゃうと思うわ」

    唯「……そうだね」

    ―――――――――

    憂「ぐす……」

    唯「……」


    27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 00:54:34.88
    ……すでにお察しの方もいらっしゃるでしょうが、この世界の人間は死ぬと天使か悪魔になります。

    昔はいい人は天使に、悪い人は悪魔になったみたいだけど今は神様と魔王様が適当に話し合って決めているらしいです。

    そしてたくさん仕事をするとまた人間として生まれ変わることができます。

    私もムギちゃんも昔は人間でした。

    と言っても生前の記憶は全然ありません。

    お仕事の妨げになるから無くしてしまうそうです。

    だから何も思い出せません。

    生きてる時にどんなお友達がいたのかも。

    どうして私達が死んじゃったのかも。


    28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 00:58:21.23
    紬「ねえ唯ちゃん、帰る前にお茶にしましょうか」

    唯「おぉ~! 忘れてたよー」

    唯「もぐもぐ、いやーやっぱりムギちゃんのお菓子は最高ですなあ」

    紬「ふふ、喜んでもらえて嬉しいわ」

    唯「ねえムギちゃん」

    紬「どうしたの?」

    唯「あずにゃんの部屋に私達の写真が飾ってあったよね」

    紬「……ええ、澪ちゃんとりっちゃんも写っていたわね」

    唯「憂の家には」

    紬「唯ちゃんの、あれは、遺影だったね……」


    29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 01:01:09.93
    唯「友達だったのかな」

    紬「たぶんね」

    唯「憂は妹かな」

    紬「そうね……」

    唯「ほんとに思い出せないんだね」

    紬「……」

    唯「……あ」

    紬「唯ちゃん、泣かないで、仕方が無いのよ……」

    唯「あはは、泣いてないよ。天国アレルギーで目がちょっとかゆいだけ……」

    紬「……唯ちゃん、明日お休みよね? ちょっとお出かけしない?」


    31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 01:04:54.43
    つぎのひ!

    澪「あ、律。来てたのか」

    律「うぃーす澪、部室で会うのは久しぶりだな」

    澪「はは、そうだな。あのさ、詩、書いたんだ。見てくれないか」

    律「お、よーし読んでやるぜ……って原稿用紙200枚!? 読めるか! これもう小説じゃん」

    澪「うん、なんか気が付いたらそうなってた」

    律「そもそも何で原稿用紙に作詞するんだよ……でもまあ家で読んでみるから今日貸してくれよ。面白かったら雑誌とかに投稿しちゃおうぜ!」

    澪「ちょ、やめろよ! 恥ずかしいだろ!」

    梓「あ、先輩……」


    32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 01:07:17.20
    澪「お、梓、それに憂ちゃん。久しぶりだな」

    梓「はい……すみません、部活来なくなっちゃってて」

    律「いいよいいよ、私達も最近全然だったし」

    憂「あの、お茶っ葉とお菓子持ってきたんです。ティーセットはまだあるみたいだし、お茶にしませんか?」

    律「お、いいね~。んじゃ憂ちゃんよろしく!」

    憂「はい! じゃあ早速お茶淹れますね」

    澪「おい、憂ちゃんは一応お客さんだぞ。お茶くらい私が……」

    憂「はい、澪さんどうぞ」

    澪「早いな」


    34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 01:09:36.62
    律「ぱくぱく」

    澪「そういえばなんで二人は今日部室に来たんだ?」

    梓「……昨日急に先輩達のこと思い出したんです、でも夢みたいな感じっていうか……何か混乱しちゃって……」

    澪「梓もか……もしかして律と憂ちゃんも?」

    律「ああ、なんかムギが天使っぽかった気がする」

    憂「お姉ちゃんは黒っぽい羽が生えてましたね」

    澪「私もほとんど同じ夢だな……いや、夢……?っていうよりなんかこういきなり、頭の後ろに浮かぶみたいな……」


    36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 01:12:15.49
    律「まあなんでもいいんじゃねーの、そのおかげで久しぶりにこうして集まれたんだからさ」

    梓「……そうですね、二人ともなんだか生き生きしてて楽しそうだった気がしますし」

    澪「そうだな。憂ちゃんはもう大丈夫なのか?」

    憂「はい……お姉ちゃんに泣かないでって言われちゃいましたから」

    澪「そうか……」

    憂「あと何もかも破壊してしまえとも」

    澪「それはやめろ」


    39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 01:14:42.18
    律「よっし。お茶も飲んだし練習しようぜ! 二人とも楽器は持ってきてるよな?」

    澪「ん、まあ持ってきてるけど3人で?」

    梓「誰が歌うんですか?」

    律「全員だ! 演奏なんてめちゃくちゃでもいいんだよ、どうせキーボも無いしな。ほら憂ちゃんも歌えるだろ?」

    憂「あ……はい!」

    律「おーし、行くぞー! 1、2、3、4、1、2、3――――」


    40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 01:16:45.94
    ~~~~~~~~~~~~~~~

    紬「……私達、きっと楽しい人生だったのね」

    唯「ぐすっ、うん……そうだね……」

    和「なに泣いてるのよ唯」

    唯「え? あ、和ちゃん! 和ちゃんも今日お休みなの?」

    和「ええ、そうよ。でもなんでここに来たのかしら。自分でもよくわからないわ」

    唯「えへへ……きっと和ちゃんも私達の友達だったんだよ」

    和「……そうね、案外唯の大親友だったりしてね」

    紬「紅茶が入ったわ、私達もティータイムにしましょう」


    41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 01:19:23.25
    やっぱり私達は何も思い出せずにいます。

    だけど私もムギちゃんも、そして和ちゃんもどうしてかこの音楽室に来ていました。

    きっと私達の無意識の中に大切な場所として残っていたんでしょう。

    人間が私達のことを心のどこかで覚えているように。


    だってほら、みんなが歌っていた何かが足りないメロディも

    ここで飲むムギちゃんの紅茶も

    りっちゃんと澪ちゃんの小競り合いも

    仲良くお喋りするあずにゃんと憂の笑顔も

    どこか、確かに、とっても懐かしいんですもの。


    42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/23(水) 01:21:54.24
    和「あ、ところで唯」

    唯「なあに? 和ちゃん」

    和「昨日の巡回、5人まわって収穫0ってのは流石にまずくないかしら」

    和「山中主任がまさしく悪魔の形相で怒ってたわ。今月の査定に響くわよ」

    唯「……えぇ~~!? お願い、何とかして和ちゃん主任補佐! ……えへへ、大親友だったんだよね?」

    和「覚えてないし、たぶん親友を甘やかしたりしてはいなかったと思うわ」

    唯「そんなぁ……」

    紬「あらあら」


    おしまい!

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律「スキ」 憂「ヤキ」
澪「卒業式の前の夜」
唯「憂と24時間耐久イチャイチャ!」
  1. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2011/02/11(金) 16:27:44 URL [ 編集 ]
    悲しいのかほのぼのしていいのか・・・でも面白かったよ。
  2. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2011/02/11(金) 17:40:41 URL [ 編集 ]
    四人死んだのかよ…
    どうすればいいんだよ

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