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唯「憂、誕生日おめでとう!」俺「おめでとう!」憂「誰?」

  1. 名前: 管理人 2011/02/24(木) 16:14:01
    1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/22(火) 23:55:45.83
    『ねぇういー、ういのしょうらいのゆめはなーに?』

    『しょうらいのゆめ?』

    『えっと、おとなになったらなにになりたい?』

    『おとなになったらー?うーん、よくわかんないや…』

    『そっかー』

    『あっ!でもでも、ずーっとおねーちゃんといっしょにいれたらしあわせ!』

    『そうだね!わたしもういといれたらしあわせだ!』

    『えへへ~。おねえちゃんはおっきくなったらなにになりたいのー?』

    『わたし?わたしは、そーだなぁ…』

    『                』



    3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/22(火) 23:57:48.82
    ………


    目が覚めると、そこには見慣れた天井があって。
    私はそこで、今まで夢を見ていた事に気付きます。

    ゆっくりと身体を起こして時計を確認すると、時計の針は6時丁度を指していました。

    「夢、かぁ」

    先程まで見ていた夢を頭の中で反芻します。
    最後、お姉ちゃんはなんて言ったんだろう。

    必死に思い出そうとするけれど、思い出せません。


    4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/22(火) 23:58:30.09
    「朝ごはん、作りますかぁ」

    一人呟いた後、欠伸を噛み殺しながら制服に着替えて、髪を後ろで一つに結んで、

    「よしっ!」

    今日も一日頑張るぞっ!って、気合いを入れるために声を出して、下に降りるために扉を開けると、

    「何か…、焦げ臭い?」

    私の鼻を、何とも嫌な臭いがつきました。


    5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/22(火) 23:59:53.85
    トラッキング現象…?

    匂いは台所からしてきます。

    パニックに陥った私が物凄い勢いで階段を降り、台所に飛び込んで見たものは、
    私が想像していたのとは全く違う光景で。

    私はきっと端から見たら、アホみたいな顔していたでしょう。
    しばらくの間その光景を眺めていました。


    お姉ちゃんのエプロン姿を。


    唯「失敗しちゃった…」

    7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:00:45.29
    憂「お、ねぇちゃん?」

    唯「えっ、えっ、憂!?あの、あれ、おはよう!!」


    ―――――――

    事情を聞いてみると、どうやらお姉ちゃんは朝ご飯を作ってくれようとしていたみたいです。

    それで作っていた卵焼きを見事に焦がしてしまった、と。

    またどうして突然?
    と私が聞くと、お姉ちゃんは照れた笑いを顔に浮かべて「気まぐれだよ~」なんて言ってくれました。


    お姉ちゃん可愛い!

    とまぁ、その前に。

    「お姉ちゃん。火を使ったり包丁を使ったりするのは、出来れば私が起きてて、傍に入れる時が良いなー…なんて」


    9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:03:27.48
    注意…とまではいきませんが、私のお願いにお姉ちゃんは口をとがらせて少し不満そうな顔をします。

    そりゃそうだよね。自分より年下、それでもって妹の私にこんなこと言われたら…。


    「う~…。分かったよ。今度からはそうするね」

    お姉ちゃんは渋々といった感じながらも頷いてくれました。


    「ごめんねお姉ちゃん…。偉そうなコト言って…」

    「ちょっ、う、うい?なんで憂が謝るの?そんな泣きそうな顔しないでよ~!」


    10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:04:21.03
    その後、お姉ちゃんと一緒に片付けをして、私は朝食作りに取り掛かりました。

    お姉ちゃんが手伝ってくれて、朝からとっても幸せな気分!


    11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:05:04.23
    「お姉ちゃん、お弁当作ったんだけど…」


    二人で一緒に朝ご飯を食べた後、お姉ちゃんのために、朝食の準備と同時に作っていたお弁当を差し出します。

    去年まではお姉ちゃん、私の負担が増えるからって、二人分のお弁当作るの許してくれなかったんだけど…。

    受け取ってくれるかな?

    お姉ちゃんのこと考えて、お姉ちゃんの好きなおかずもたくさん入れて。

    あ、でもちゃんと栄養バランスも考えて!


    12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:05:34.12
    「あっ…。憂!ありがと~!」


    良かった。受け取って貰えた。

    でもお姉ちゃん、何だか浮かない顔です。

    やっぱり作らなかった方が良かったかな。迷惑、だったかな…。


    「ごめんなさい…。迷惑、だった?」


    13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:06:33.65
    「ぜっ!全然そんなことないよ!ありがと、憂!!」

    「本当…?要らなかったら、そう言ってくれて良いんだよ?」


    「要らない訳無いよ!憂の料理は最高に美味しいからね!お昼にも憂の料理が食べられるなんて私は世界一の幸せ者だよ!?」


    そんな、それは言い過ぎだよお姉ちゃん。

    でも良かった。喜んで貰えた!

    私の胸はぽかぽかあったかくなりました。

    14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:07:15.12
    ―――――

    「ごめ~ん!もうちょっと待っててうい~!」


    お姉ちゃんの慌てた声が廊下に響きます。

    どうやら、イマイチ髪型が決まらないみたい。

    私はおかしくって、笑いながら、わかったよ~、なんて声を返します。


    「えへへ~、ごめんごめん。どうかな?」


    5分も立たない内に、お姉ちゃんは玄関に来ました。

    完璧!パーフェクトだよお姉ちゃん!最高に可愛い!

    私はもう既に靴を履いていたので、お姉ちゃんが靴を履くのを待ちます。

    15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:08:42.06
    「…お姉ちゃん?」


    が、お姉ちゃんは私の顔を一段高い所から――玄関との段差分――じーっと見つめたまま、動きません。

    「お姉ちゃん!」

    「わひゃいっ!?」

    可愛いらしい声をあげて驚くお姉ちゃん。

    「どうしたの?」

    「なっ、なななな、なんでもないよ!」

    どうしたのかな?
    顔が真っ赤だよ。

    お姉ちゃんはすぐに靴を履いて、「ほら!早くいこっ!」と私の手を引っ張ります。

    待って、玄関の鍵閉めないと!


    16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:11:41.91
    ―――――


    「憂のお姉さん…。唯先輩の様子がおかしい?」

    時間は昼休み。純ちゃんと梓ちゃんと机を合わせて、3人でお弁当をつつきます。

    私は今日のお姉ちゃんがどこかしら私に不自然な態度を取ることを、話題にあげました。


    「ん~、でも唯先輩はいつも結構変だけど」


    梓ちゃん!


    「あはは、冗談冗談」

    18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:12:15.02
    「でもさ、おかしいって、何がおかしいの?」

    「えっと、突然朝ご飯作ってくれようとしてくれて」

    「…ねぇ梓、それっておかしいの?」

    「まぁ、唯先輩にしては珍しいかな…」


    19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:13:17.56
    ――――――

    「あっ、待って!梓ちゃん!」

    「ん?」


    私は部活に行こうとする梓ちゃんを呼び止めました。


    「憂、どうしたの?」


    お姉ちゃんのお弁当を一緒に持って帰りたかったので、部室まで一緒に行きたい事を説明します。

    「出来れば、お弁当二つ共私のと一緒に洗っちゃいたいから…。良い?」

    「うん、じゃあ一緒に行こうか」

    20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:14:37.99
    二人で音楽室に向かう途中、梓ちゃんはずっと軽音部の話を続けました。

    お姉ちゃんがすぐに抱き着いてくるコト。
    これは羨ましいなぁ。
    私もお姉ちゃんにもっと…なんて。


    お姉ちゃんと律さんが全然練習してくれないコト。
    ごめんね、梓ちゃん。


    紬さんのお菓子とお茶が美味しいコト。
    これも、実はすっごい羨ましかったりなんかしたりして。


    澪さんのベースが上手なコト。
    楽しそうだなぁ、軽音部。

    21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:15:13.92
    そんなことを話している内に、私達は気付けば音楽室のドアの前に居ました。


    「あぁ、また今日もお茶してるんだろうなぁ…」

    そんな梓ちゃんの呟きが聞こえて来ました。

    ふふっ、でもなんだか梓ちゃん、嬉しそうだよ?


    音楽室に入る前はやっぱり少し緊張します。
    何回も会ってるとはいえ、皆さん先輩ですから。

    「今来ましたー」

    「おじゃま、しまーす」

    22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:15:51.00
    梓ちゃんの後に続いて、音楽室へと入ります。


    「やっぱりお茶してた…」


    美味しそうにケーキを頬張っている律さん。

    紅茶を飲みながら音楽雑誌を読んでいる澪さん。

    その二人をニコニコしながら眺めている紬さん。

    そして…あれ?


    「おー憂ちゃん!どうしたんだ?」

    「あ、あの、お姉ちゃんに用があってきたんですけど…」


    23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:16:45.14
    「え?聞いてないのか?」


    澪さんが不思議そうな顔で私にそう問います。


    「はぁ、聞いてない、です」

    「唯ちゃん、今日は用事があるから帰るって。部活休んだの」


    「えっ?」


    25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:18:52.62
    ―――――――


    片手には鞄、片手にはパンパンに食品が詰まった買物袋を持って家へと向かいながら、
    私はお姉ちゃんのコトを考えていました。

    お姉ちゃんの用事って何なんだろう?

    わざわざ部活まで休んで。

    それにどうして私には何も言ってくれなかったんだろう。

    用事があるなんて朝には言ってなかったし…。

    もしかして…彼氏が出来てその人と放課後デートなんて…。

    26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:19:34.92
    「ッ…!!」


    私のお姉ちゃんが男の人と付き合って、キスとか、い、い、いいいい色々…!!

    そんなことになったら私は…!


    「…落ち着こう」


    とりあえず、深呼吸。


    「…あれ?」


    ドアノブに手をかけると、微かに違和感。
    鍵が空いているのです。

    27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:21:54.55
    「あ、お姉ちゃんの靴」

    私は玄関にお姉ちゃんの靴を見つけました。

    どうやらお姉ちゃんはもう帰って来ていたみたいです。

    だけれど、そうなるとより一層疑問がわいてきます。

    家に帰るのなら、どうして私と一緒に帰ってくれなかったんだろう?

    お姉ちゃん、私のこと嫌いになっちゃっ…


    28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:22:29.29
    「焦げ臭い!?」


    トラッキング現象!?

    臭いは台所から…って、なんだかデジャヴ。

    台所へ走ると、そこには私のエプロンをしたお姉ちゃんが居ました。


    「また、失敗しちゃった…」

    「…おねぇちゃん?」


    あ、これもデジャヴ。
    じゃあ次は…

    29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:23:25.19
    「あ…う、い。わたし、あの、ごばん、ひっぐ、うっ、うぇぇぇぇん!」

    「…え、えぇ!?お姉ちゃん!?」


    デジャヴじゃなかった!

    「どうしたのお姉ちゃん!?怪我でもしたの!?大丈夫!?」


    私はお姉ちゃんの傍まで寄って、何処か怪我をしてないか確認します。

    30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:24:11.78
    「ぢ、ちがうのうい、ひっ、く、わだじ、ごばん、づぐろうど」


    …ご飯?


    「でもまた失敗しぢゃっで、ういにめいわぐ、うっ、ひぅ…ぐすっ」

    「お、お姉ちゃん、とりあえず落ち着いて」


    私はお姉ちゃんの背中をさすりながら、ハンカチをポケットから出して涙をふいてあげます。

    あぁ、泣いているお姉ちゃんも可愛いな。なんて、ちょっと不謹慎ですね。

    最低な妹だなぁ。

    31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:24:45.08
    「…いつも、ういにやってもらってばがり、ひぅ、で、わだし、だがら、ういに、ずずっ」


    お姉ちゃんは、途切れ途切れで言葉を紡ぎます。

    「ういに、ひっく、いつもありがとって、きもち、つたえたくでっ」

    「それじゃあお姉ちゃん、私のために…?」


    もしかして、朝のことも。


    「うん…。で、でも、まだじっばいじて…、ほんと、だめなおねぇちゃんで、ううっ、ごべ、ごべんねうぃぃ~…」


    私は気付けば、お姉ちゃんのコトを抱きしめていました。

    お姉ちゃんが痛がらない程度に、それでも強く、しっかりと。

    32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:25:21.72
    「う…い?」

    「お姉ちゃん、お姉ちゃんはダメなんかじゃないよ」

    「で、でも」


    言葉の代わりに、もう一度私は強くお姉ちゃんを抱きしめました。


    「お姉ちゃん。一緒に夕御飯、つくろう?」


    33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:29:55.84
    お姉ちゃんが泣き止んだ後、朝と同じように二人で夕食を作ります。

    ご飯を食べた後、お姉ちゃんの提案で一緒にお風呂に入りました。

    二人でお風呂に入るコトなんて、もう何年もなかったコトなので、私は少し…いや、かなり恥ずかしかった、かな。

    そのままの流れで、お姉ちゃんと一緒に寝ることに。

    34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:30:29.23
    「…ねぇ、お姉ちゃん」

    私は布団の中で、お姉ちゃんの手を握りながら、言います。


    「なぁに、うい?」

    「今日はありがとうね」

    「…何が?」

    「私のために、色々してくれて」


    35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:31:15.75
    「…何も、出来なかったよ。私、お姉ちゃん失格だよね、憂に何もしてあげれない」

    「ううん、そんなことないよ」


    私はいつもお姉ちゃんから色々貰ってるんだよ。

    お姉ちゃんは気付いていなかいかも知れないけれど。

    お姉ちゃんの笑顔から、仕種から、言葉から。
    元気ややる気をいっぱい貰っているんだよ。

    言葉じゃ伝えられない、色々なモノ、たくさん。

    36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:31:54.35
    「お姉ちゃん、料理で一番大切なモノって何か分かる?」


    お姉ちゃんは、少し首を傾げた後、「味付け?」と答えました。


    「違うよ。ベタだけど…愛情、だよ」

    「…あい、じょう」


    そう。だからね、お姉ちゃんが失敗しても、
    お姉ちゃんが「私のために」頑張ってくれた、っていう最高のスパイスで。

    それだけで、世界中のどんな料理にも勝るんだよ。

    37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:32:25.57
    「憂は、優しいね」

    「お姉ちゃんほどじゃ、ないよ」



    「ねぇ、憂、私、夢があるんだよ」


    お姉ちゃんの、夢?


    「今はまだまだ、ダメダメだけどね。いつか美味しい料理を憂に食べさせてあげたいんだ」

    「ふふっ、楽しみにしてるねお姉ちゃん」


    39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:34:56.98
    「…ねぇ憂、ひとつ、我が儘、言っても良いかな?」

    「?…私に出来るコトなら、何でも」

    「それじゃあさ…」







    私はその日、朝の夢の続きを見ました。

    40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:35:25.07
    ――――――――

    『えーっ!わ、わたしのおよめさん!?』

    『えっへん!そうだよ!』

    『お、おねーちゃんがわたしのおよめさん…』

    『いや?』

    『うっ、ううん!いやなわけないよー!』

    『えへへ~。それじゃあわたしのいにちにの、ぷらん、きいて!』

    『うん!』

    41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:37:50.62
    『まずねー、はやおきしてね、ういにあさごはんとおべんとーつくるんだ』

    『わぁ、おねーちゃんのおべんと…!』

    『でねでね、げんかんでいってらっしゃいっ!がんばってねっ!ってだきあうの!』

    『ふぇ~…』

    『それでね、ういがおそとでがんばってるあいだにわたしはかいものするの』

    『うんうん』

    『それでういにとびきりおいしいよるごはんをつくってあげるんだよ!』

    『わぁぁ…』


    42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 00:38:56.34
    『いっしょにごはんたべたら、いっしょにおふろにはいって、いっしょのおふとんにはいるの』

    『すっ、すごいね、らぶらぶだよ!』

    『そーだよ~!それでらぶらぶなふたりはさいごにねー』




    『ちゅー、するんだよ』


    おしまい

    44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:01:10.15
    2月20日。

    買い物を終えた私は、何故かは分からないけど、いつもと違う道で帰ってみようと思ったのです。

    そういう日って、誰にでもありますよね。

    いつもと違う道。
    私は公園を見つけて、懐かしい気分になりました。

    憂「ブランコ…」

    一人でブランコに乗る高校生。
    ちょっと危ないかも。
    そんなちょっと危ない女子高生は、おかしな人に話かけられました。

    俺「こんにちは、平沢憂さん」

    45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:03:47.12
    憂「警察呼んで良いですか?」

    俺「そんな、いきなり、酷い」

    憂「そりゃ知らない人にしかも本名で呼ばれたら…」

    憂「警察呼ぶレベルでしょう」

    俺「あ、待って、警察だけは勘弁してください」

    憂「じゃあ早く私の目の前から消えてください」

    俺「憂ちゃんって、意外と辛口なんですね」

    憂「初めて言われましたけど」

    46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:07:37.30
    俺「私、実は神なんですよ」

    憂「うわぁ…」

    俺「ああやめて。そんな目で見ないで。むしろご褒美だから」

    憂「私、実は護身用に包丁持ってるんです」

    俺「えっ、待って、落ち着いて憂ちゃん」

    憂「何いつの間にかちゃんづけで呼んでるんですか。非常に気持ち悪い」

    俺「うわぁ傷付く」


    47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:10:22.96
    俺「いやホント聞いてください。プレゼント、プレゼントを持って来たんですよ」

    憂「プレゼント…?何でですか?」

    俺「だって憂ちゃん、22日が誕生日でしょう?」

    憂「……」

    俺「憂ちゃん?」

    憂「何で私の誕生日知ってるんですか。今、本気でゾッとしました」

    俺「えっ、いや、それは僕神なんで」

    憂「刺して良いですか」

    俺「待って!目がマジ!怖い怖い!」

    49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:15:26.77
    俺「とりあえずこれ!これを読んでみてください!」

    そういって、気持ち悪い不審者から出されたのは、原稿用紙でした。

    憂「これは…?」

    俺「僕の気持ちみたいな感じですよね」

    憂「?」

    俺「まだ帰る時間までは余裕がありますよね。そんなに長くないんで読んでみてください」

    何故私は、言われるがままにその原稿用紙を読んだのでしょう。
    家に帰って、お姉ちゃんのご飯を作るための時間まで余裕があったし、
    実際、退屈だったからかも分かりません。

    その内容は、私とお姉ちゃんのお話でした。


    50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:20:47.73
    俺「どうでした?」

    憂「正直、突っ込みたいことがあり過ぎて何を言っていいか分からないです」

    俺「内容的には?」

    憂「…まぁ、割と良かったです」

    俺「気に入って貰えて良かったです」

    憂「べ、別に気に入ってはいません」

    俺「そうですか。じゃあもう一つあるんですけど」

    憂「えっ?」

    思わず時間を確認します。
    まだ、結構余裕はあるかな……。

    俺「読んでくれますか?」

    憂「まぁ、読むだけなら…」


    51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:23:18.80
    はじまりは、ある冬の日の朝こと

    憂「お姉ちゃん、何か食べたいものとかない?」
    唯「あいすなら食べれるかも」

    憂「分かったよ、今持ってくるね♪」

    唯「ごめんね、また風邪引いちゃって」

    憂「ううん、しょうがないよ。ここ最近寒い日が続いたから」

    唯「憂には迷惑かけてばっかり…」

    憂「気にしないで!私はお姉ちゃんのお世話するのが好きなんだもん!」
    唯「うい…」キュンッ

    52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:23:58.33
    キーミガイナイトーナニモーデキナーイヨー

    唯「う~い~、携帯鳴ってるよ~」

    憂「あっ、ホントだ。…梓ちゃんから?」

    憂「…もしもし?おはよー。…えっ!?」

    唯(…どうしたんだろ?)

    憂「うん、うん。分かったよ~。梓ちゃんもお大事にね、はい。うん、じゃあまた学校で」


    53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:24:20.92
    唯「憂?あずにゃんから電話?」

    憂「うん、緊急連絡網でね、今日学校休校だって」

    唯「えっ?なんで?」

    憂「学校の生徒の半数以上が風邪でダウンしてるらしいよ」

    唯「は、半分も!?」

    憂「うん。梓ちゃんも風邪引いてるみたいだよ」

    54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:24:56.04
    唯「ほぇ~、あずにゃんまで…。じゃあ軽音部の皆ももしかして…?」

    憂「もしかするかも。あっ、お姉ちゃんも携帯に連絡きてるんじゃないかな?」

    唯「ん~、ホントだ。りっちゃんからメール…。えっ!?」

    憂「お姉ちゃん?」

    唯「軽音部もムギちゃん以外皆風邪引いてるんだって!」

    憂「はぇ、凄いね…。」

    唯「昨日までは皆何ともない感じだったんだけどなぁ」

    55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:25:48.83
    憂(でもラッキーだな。これで一日中お姉ちゃんのコト看てあげられる)

    唯「じゃあ憂も休みだね」

    憂「うん、そうなるね」

    唯「今日は久しぶりに一日中二人で居られるよ!」ダキッ

    憂「わ、わっ、お姉ちゃんったら…。風邪引いてるんだから大人しくしてなきゃダメだよ?」カァッ

    唯「分かってるよ~。でも憂と一日中一緒に居られると思うと嬉しくて…」

    憂「も、もう。えへへ…」

    57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:26:33.02
    翌日

    唯「平沢唯、完全復活です!」フンス

    憂「わぁ~!」パチパチパチ

    唯「憂の看病のおかげだよ~」

    憂「そんなことないよ~。お姉ちゃんが頑張って風邪の菌と闘ったからだよ!」

    唯「うい…」キュン

    58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:27:52.34
    唯「今日は学校お休みじゃないのかな?」

    憂「違うみたいだよ?連絡網も回ってこないし…」

    唯「う~ん、皆私と同じで一日で良くなっちゃったのかぁ。あー…」

    憂「どうしたの、お姉ちゃん?」

    唯「だってもう一日休みだったら、今日は憂とずっと遊んでられたな~って」

    憂「お、お姉ちゃん」テレテレ

    唯「でもしょうがないかなぁ」

    憂「うん。それに私はお姉ちゃんと一緒に登校出来るだけで幸せだよ~」ニコッ

    唯「っ!そ、そだね!」カァッ

    59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:29:33.44
    登校中

    憂「ふうっ、それにしても寒いねぇ」

    唯「うんうん、息も白いよ~」

    憂「お姉ちゃん、あの…」ギュッ

    唯「!」

    唯(憂から手を握ってきてくれるなんて…)

    憂「こ、こうすると、あったかいよ?」

    唯「ほ…、ホントだね!あったかあったか!」

    憂「ふふっ」

    60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:30:03.65
    「おーい憂ちゃーん!」

    憂「?」

    唯「あ、りっちゃんだー」

    憂(あれ、なんで今私だけ呼ばれたんだろ)

    律「よっすお二人さん!」

    唯「おはようりっちゃん」

    憂「おはようございます、律さん」

    61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:30:54.72
    律「おはよー。憂ちゃんは今日も可愛いなー…」

    憂「…へ?」

    唯「りっちゃん?」

    律「もうホント、この世に舞い降りた天使だよ。憂ちゃんより可愛い子なんて存在しないんじゃないかなぁ」

    唯「ちょ、ちょっとりっちゃん」

    憂「あ、あの、わ、わたし…」カァァッ

    62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:31:27.70
    律「あ!唯ばっかり憂ちゃんと手ぇ繋いでずるいぞ!憂ちゃん、私とも繋ごう!」ギューッ

    憂「え、ええっ?」

    唯「り、りっちゃん!?」

    「調子に乗るなバカ律!」ゴツン

    律「ったぁーっ!?」

    63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:31:50.39
    憂「澪さん!」

    律「いきなりんなにすんだよ澪ぉ!」

    澪「憂ちゃんが困ってるだろ!」

    唯「そっそうだよりっちゃん!!」

    憂「い、いえ、私は別に」

    律「しょうがないだろ、憂ちゃんが可愛すぎるんだから」

    澪「…まぁ、それには同意だけどさ」

    唯憂「!?」


    64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:32:16.77
    澪「そんなことより、憂ちゃん!」

    憂「は、はい」

    澪「憂ちゃんのコトを考えながら、詞を作ったんだ。き、聞いてくれるかな…?」

    憂「え…、私ですか?」

    澪「うん。憂ちゃんのために作ったんだ」

    憂「…えーっと、あ、ありがとございます」


    65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:33:20.68
    律「みーおー、お前の方こそ抜け駆けしようとしてるんじゃないのか~?」

    澪「な、なっ!ちがっ、私はそういうんじゃないし…、そ、それにそもそも抜け駆けって何だよ!」

    唯(…二人共、何かおかしい!)

    律「いっつも澪は昔からそうだったよな~」

    澪「昔からってなんだよ!」

    律「だ~か~ら~」

    唯(憂さんや)コソコソ

    憂(お姉ちゃん?)

    唯(この二人が喧嘩始めたら、しばらく終わらないから先に行ってよう)

    憂(そうなんだ。じゃあ、そうしよっか)コソコソ

    66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:33:48.11
    学校

    唯(それにしても、澪ちゃんもりっちゃんも突然どうしたんだろう)

    唯(憂が可愛いのは全面的に同意だけど…)

    唯(でもあんな憂の目の前で恥ずかしげもなく…)

    憂「…な、なんだか澪さんも律さんもちょっと変だったね」

    唯「え?」


    67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:34:22.93
    憂「突然、わ、私が、その、かわ、可愛い、とか…」

    唯「憂が可愛いのは紛れも無い事実だよ!」

    憂「っ」マッカッカ

    憂「お姉ちゃんの方が可愛いよ!」

    唯「ふぇ?私?」

    憂「うん!」

    唯「私より憂の方が可愛いよ~」

    憂「お、お姉ちゃんの方が…」

    「二人共、学校の前で何やってるんですか」

    68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:36:07.66
    唯「あずにゃん!」

    梓「おはようございます、唯先輩」

    唯「おはよ~っ」ダキッ

    梓「ちょ…こんな人前で」

    憂(梓ちゃん、良いなぁ…)

    唯「あずにゃん分補給だよぅ~」

    梓「はぁ、そうですか…。ところで」

    唯「?」

    梓「憂は私に抱き着いてくれないの?」

    憂「えっ」
    梓「えっ」
    唯「えっ」


    69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:36:29.95
    唯「あずにゃん、何言ってるの?」

    梓「いや、この流れは憂が私に抱き着いてくる流れかな、と」

    憂「そんな流れは感じなかったよ」

    梓「唯先輩、とりあえず離れてください」

    唯「あ、うん」

    梓「それじゃあ憂、私に抱き着いて」

    憂「なんで!?」

    70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:36:52.29
    梓「もう、私が憂に抱き着いて欲しいからに決まってるじゃん!」テレテレ

    唯(あずにゃんが突然)

    憂(デレだした…)


    憂「梓ちゃん、色々と変だよ?」

    梓「もう良いから早く私に抱き着いてよ!」

    唯「逆ギレ!?いや、逆でもないし…」

    71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:37:22.94
    梓「もうこっちから抱き着くからね!!」ギューッ

    憂「えっ、えっ、ちょっ、梓ちゃん!?」カァッ

    唯「あ、あずにゃん!ダメーっ!」ドンッ

    梓「にゃっ!?」

    唯「憂!とりあえずこっちきてっ!」ダッ

    憂「きゃ、お姉ちゃん!?」

    72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:37:39.01
    学校・トイレ

    唯(皆突然憂にアピールし始めた)

    唯(きっと憂の魅力に気付いたんだ)

    唯(憂は私の…私だけの…)

    憂「お姉ちゃん?」

    唯「ういっ!」

    憂「は、はい」

    唯「憂は…憂は、私の事…、す、すき?」

    73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:39:25.90
    憂「す、すきって?」

    唯「だ、だからぁ」カァァァ

    憂(お姉ちゃん、顔真っ赤。可愛い…)

    唯「私の事を、その、好きかどうかというですねっ」

    憂「好きに決まってるよ!」

    唯「ほ、ホント!?」

    憂「だってたった一人のお姉ちゃんだもん」

    唯「うー…そ、そういう事じゃなくて」

    74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:40:13.38
    憂「じゃあどういうコト?」

    唯「だから、私は、れ、恋愛感情で憂が好きなの!憂を一人の女の子として好きなの!!」

    憂「れんあ…、えぇっ!?」

    憂(おおおねぇちゃんが私のコトをすすす好き…)カァァ

    憂「あの、それ、お姉ちゃん、私、えっと」

    唯「憂は私のコトどう思ってる…?」ウルウル

    憂(はうっ!可愛い過ぎだよお姉ちゃん!)キュンッ

    75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:40:29.39
    憂「お姉ちゃん、でも私達、血の繋がった姉妹なんだよ?」

    唯「…そ、う、だよね。ごめんねうい、こんな気持ち悪いお姉ちゃんで…」

    憂「っあ、ち、違うの!私は全然良いの!でもお姉ちゃんが!」

    唯「憂、聞かせて?私は憂が好き。好きだから付き合いたいの」

    唯「ちゅーだっていっぱいしたいし、ずっとぎゅーってしてたい」

    唯「ういは、憂はどう、思う?」

    76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:41:17.26
    憂「…お姉ちゃん」

    唯「……」ドキドキ

    憂「私もお姉ちゃんコト、ずっと好きだった」

    唯「!!」

    憂「お姉ちゃん!こんな私で良ければ、宜しくお願いします!!」

    唯「う…う~いーっ!!」ガバッ

    憂「きゃ!」

    唯「よ、よ゛がっだぁ~」グスグス

    憂「お姉ちゃん…」ウルッ


    77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:41:41.97
    …………………


    唯「憂は私の恋人だからね!」

    憂「う、うん」テレテレ

    唯「絶対浮気したら許さないからね!」

    憂「浮気なんてするわけないよ!」

    唯「ホント?」

    憂「ホント!」

    唯「ホントにホント?」

    憂「ホントにホント!!」

    78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:41:57.08
    唯「澪ちゃんとか、りっちゃんとか、和ちゃんとか、あずにゃんとか」

    唯「言い寄られてもぜぇぇったいに浮気しちゃダメだからね!」

    憂「分かってるよぉ。それに私が言い寄られるコトなんてないよ?」

    唯「う~…」

    唯(憂は自分の魅力に気付いてなさ過ぎだよ~)

    79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:42:33.05
    キーンコーンカーンコーン

    憂「お姉ちゃん、予鈴だよ。授業に遅れちゃう」

    唯「うん、昼休みにお昼一緒に食べようね?」

    憂「分かったよ、待ってるね」


    80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:43:15.13
    1年の教室

    憂「ふぅ、間に合ったよ~」

    純「あっ、憂!おっはよ!」

    憂「おはよ、純ちゃん」

    梓「憂、何処に行ってたの!?突然唯先輩とどっか行っちゃうし」

    憂「えへへ、ちょっとね」

    梓「なんだか憂、嬉しそうだね?」

    憂「そう?そう見える?」テレテレ

    梓「憂が嬉しそうだと、私も嬉しくなってくるよ」

    憂「?」

    81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:43:48.47
    純「それよりさ、憂、おはようのちゅーは?」

    憂「えっ」

    梓「おいモップ」

    純「だからぁー、おはよーのちゃうだよ!キッス!」

    憂「ごめんなさい純ちゃん。何言ってるか分かりません」

    純「中学生の時からずっとしてるじゃん」

    憂「したことないよ!?」

    83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:45:15.42
    梓「モップ、いい加減にしなさい」

    純「誰がモップだ!?」ウガー

    梓「憂がキスするのは私だから」

    憂「」

    梓「憂、はいどうぞ」

    憂「そんなキス待ち顔されてもしないよ!?」

    純「んー」

    憂「純ちゃんまで!?」

    86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:46:29.77
    >>82
    昨日です
    スレ立て自体は昨日なので勘弁してください
    間に合わなかったのです

    87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:47:34.69
    「おーいお前等、授業始めるぞー」

    憂「ほ、ほら!二人共!先生来たよ!」

    梓「ちぇー」

    純「憂、また後でね」




    憂(何だか、今日、皆、おかしい…?)

    88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:48:10.53
    2年の教室

    唯「でへへ~」

    澪「唯が気持ち悪い笑い方してる」

    律「ゆ~い~!朝、私達を置いて勝手に学校行ったな~!」グリグリ

    唯「うぁ~。許してくだせぇ~」イタイイタイ

    紬「唯ちゃん、おはよう」

    唯「あっ、ムギちゃん!おはよ~」

    89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:48:39.99
    紬「なんだか嬉しそうね?」

    唯「えっ、そう見えるかなぁ?えへへ~」

    澪「あぁ、早く昼休みにならないかなぁ」

    律「全くだ!」

    唯「どうして?」

    澪「2年の教室に憂ちゃんに会いに行けるからに決まってるじゃないか」

    紬「!」

    90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:49:04.61
    唯「み、澪ちゃん!憂は昼は私と二人で一緒に食べるんだからね!」

    律「なんだとー!?唯、ずるいぞ!」

    澪「そうだぞ唯!憂ちゃんは私と一緒に食べるんだからな!」

    律「違う!私と一緒に食べるんだ!」

    唯「二人とも何言ってるの!?」

    紬「み、皆、もう先生来てるから…」

    さわ子「そこっ!静かにしなさい!」



    唯(やっぱり二人共おかしい…!)

    唯(あれ?そういえばムギちゃんは普通、だった…?)

    91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:53:11.78
    昼休み………


    「きりーつ。れーい」

    唯(憂!)ダッ

    澪「あっ!唯!」

    律「澪!私達も急ぐぞ!」


    紬「…皆行っちゃった」グスッ

    92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:53:33.31
    1年教室廊下前

    ざわざわ…

    唯「えぇえ!?何この人混み!!」

    「平沢さーん!!」
    「憂様~!」
    「キャー!平沢さんがこっち向いたわ~!」
    「私もう死んでも良い…」

    唯「えぇぇ…。ちょ、ちょっとどいて、どいてくださ、い、うぅ」


    93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:54:27.50
    憂「お姉ちゃん!」

    唯「う、う~い~!何なのこの人達…」

    憂「昼休みになったら突然、ここの教室に皆集まり出して…」

    唯「とりあえずここから抜けだして落ち着ける所に行こう!」

    憂「うん!」


    94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:55:08.28
    「あっ!平沢さんがそっちに行ったわ!」
    「憂ちゃ~ん!待って~!」


    唯「ひぃぃ!追ってくる!?憂、離れないように手を繋ごう!」ギュッ

    憂「あっ…うん。お、お姉ちゃん」ドキドキ

    ブーッ、ブーッ

    憂「お姉ちゃん!携帯が鳴ってるよ!」

    唯「あ、ホントだ。ムギちゃんから…?」

    95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:55:36.51
    FROM:ムギちゃん

    唯ちゃん。話したいコトがあるの。
    今、憂ちゃんと一緒でしょう?
    二人で体育館倉庫に来て!


    憂「紬さん、どうしたの?」

    唯「良く分かんないけど、二人で体育館倉庫に来てって!行こ!」

    96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:56:30.67
    タッタッタッ

    唯「憂、一体なんであんな事になってたの?」

    憂「わ、分かんない…。でも今日は朝から純ちゃんや梓ちゃん、クラスの皆変で…」

    憂「事ある毎に私の身体に触ってこようとしたり、いつもは話さない人とかに話しかけられたりしてて」

    憂「昼休みになった時、教室を出ようとしたら既にあの人混みだったの」

    唯(う、う、憂の、私の恋人の身体を触ろうとしただとぅ!?)

    唯「特定して全裸で逆立ち校内一周させてやる!」

    憂「お、お姉ちゃん?」

    唯「あっ、何でもないようい」

    唯(それにしてもこれは明らかにおかしいよ!)

    唯(幾ら憂が可愛いからって突然こんなにモテモテになるなんて…)

    唯(絶対何か原因があるハズ!)

    97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:57:08.18
    体育館倉庫

    唯「はぁ、はぁ、はぁっ」

    憂「お姉ちゃん、大丈夫?」

    唯「わた、し、はだいじょ、ぶ。う、ういは?」

    憂「私は全然大丈夫だけど…」

    唯「ふっ、ふぅ、人も撒けたみたい、だね」

    紬「待ってたわ、唯ちゃん、憂ちゃん」

    憂「紬さん?」

    紬「こんにちは、憂ちゃん。大変だったみたいね?」

    98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 01:57:41.32
    唯「ムギちゃんも憂の事…?」

    紬「唯ちゃん、落ち着いて。私は憂ちゃんの事、好きだけど、えーっと、そういう感じじゃないの」

    憂「あの、紬さん、今日、その、皆、何だかおかしいんです」

    唯「私達を呼び出したって事は、もしかしてムギちゃんは何か知ってるの!?」

    紬「そうね。実はね、私、昨日からなんだかおかしいな、って思ってたの」

    唯「昨日…?」


    99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 02:01:42.02
    紬「ええ、だって流行ってもいなかった風邪が突然」

    紬「しかも休校になっちゃう程休む生徒が出るなんて」

    憂「言われてみれば確かに…」

    紬「なのに今日学校に来てみたら、皆すっかり風邪は治ってるみたいで」

    紬「休んでる人も殆ど居ない…」

    唯「う~ん。でもムギちゃん。それと憂がモテモテになったのと何の関係があるの?」

    憂「も、モテモテ…」カァァァ

    100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 02:02:17.96
    紬「つまり、私が言いたいのはね」

    唯「言いたいのは…?」

    紬「原因は、憂ルスの仕業ってコトなの!」


    唯「ぶっ」

    憂「ウイルス?」キョトン

    101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 02:02:54.68
    紬「憂ルス」

    唯「ウイルス?」

    紬「憂ルス」

    憂「ウイルス?」

    紬「憂ルス」

    唯「ムギちゃん、ジョーク?」

    紬「ち、違うの。ホントにホントに憂ルスなの」

    憂「?」

    102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 02:03:20.26
    唯「全然意味がわかんないよムギちゃん」

    紬「あ、あのね!朝、一人拉…協力してもらって検査してみたの」

    紬「そうしたら、血液検査で未知の病原体が出て」

    唯「それが…憂ルス?」


    103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 02:03:57.38
    ………………


    唯(その後私はムギちゃんに言われるがままに血を取られました)

    唯(複雑な事は分からないけど、憂ルスっていうのは、既存の風邪の菌が)

    唯(えーっと、憂の余りの可愛さで突然変異したんです)

    唯(そういうコトにしておきましょう)

    唯(私は憂とずっと一緒にいるので、どうやら憂ルスの抗体があるらしいのです)

    唯(そしてその抗体を皆に注射すれば、皆治るそうなんです)


    104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 02:04:30.84
    紬『今日はもうきっと授業にならないし』

    紬『二人共家に帰ってゆっくりして?』

    紬『後は私が何とかしておくね』


    唯(ムギちゃんって凄い!)

    唯(ちなみに今私と憂は手を繋いで家までゆっくり歩いてます)

    105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 02:04:51.75
    唯「あっいしてるお姉ちゃん、ギタぁにぃ~」

    憂「……」

    唯「憂?」

    憂「あっ、な、何?お姉ちゃん?」

    唯「どうしたの?元気無い?」

    憂「そんなコト!そんな事ないよ……」

    106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 02:05:05.43
    唯「……じゃあなんでそんなに泣きそうな顔してるの?」

    憂「う…、それは、あの、ふぇ、うっ、ぐすっ、うぇえ…」

    唯「う、うーいー!?どうしたの!何処か痛い!の?」

    憂「ふっ、えっぐ、ちが、ぢがうの、だっで、わだし」

    唯(もしかして今日の一連の騒動で…?)

    107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 02:06:21.41
    唯「憂!今日のは憂のせいじゃないよ!ふかこーりょくってヤツだよ!」

    憂「ち、ぢがうの、ひっく、わたじ、おねえちゃん、ずぎで、ぐすっ、ふっ」

    唯「わ、私も憂が好きだよ!!」

    憂「でも、ぎのう、ひっ、おね、ぢゃん、かぜ、うぇぇぇん」

    唯「う、ういぃ…?」

    唯(昨日?風邪?)



    唯「あっ!」


    108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 02:06:55.86
    唯「憂っ!!」ギューッ

    憂「ふぇ…、おねーひゃ……?」

    唯「あのね、憂。憂は勘違いしてるよ」

    憂「だって……」

    唯「私が憂を好きなのに、憂ルスだとか、そんなのは関係ないんだよ」

    唯「私は憂と一緒に居たくて」

    唯「憂のコトが大好きで」

    唯「だから憂に告白したんだよ?」

    憂「お、おねぇぢゃん゛…」ウルウル


    109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 02:09:57.66
    唯「だから安心してよ憂。私を信じて?私は憂のコトが大好きだから」

    憂「ホント?」

    唯「ホント!」

    憂「ホントにホント?」
    唯「ホントにホントに本当!」

    憂「おねぇぢゃあ゛あ゛ん゛!」ビェェェェ

    唯「よしよし、だいじょぶだいじょぶ」ギュウ

    唯(そもそも私の中に抗体があるんだから私自身が憂ルスにかかることは無いのに……)

    唯(ってまぁ、そんなムギちゃんの説明が耳に入らない程)

    唯(話を聞いた時、この事を心配してくれた、ってコトなんだよね)

    唯「憂」

    憂「おねぇちゃん…」

    唯「愛してるよ!」

    憂「わだしもだよぉー!」

    おわり

    110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 02:13:08.96
    俺「どうでした?」

    憂「え?あー…」

    俺「なんだか微妙な反応ですね」

    憂「まぁ」

    俺「面白く無かったですか?」

    憂「うーん。というより、一作目に比べて明らかに完成度が低いというか」

    俺「ばっさりですね」

    111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 02:15:39.20
    憂「正直、『憂ルス』ってネタがやりたかっただけだろ感が物凄いです」

    俺「痛い所を突きますね…。でも何だか気持ち良いです」

    憂「私は気持ち悪いですけど」

    俺「あっ、その目。その目はヤバイです。気持ちいい」

    憂「警察よりも救急車を呼んだ方がいい気がしてきた」


    112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 02:18:13.99
    俺「それじゃあ私はそろそろおいとましますね」

    憂「えっ」

    俺「『えっ』…えっ?」

    憂「あっ」

    俺「あ、もしかしてまだお話あると思いました?」

    憂「っ、お、思ってないですし、気持ち悪いです」

    俺「いやぁ、そんなに楽しんで貰えたら僕も嬉しいなぁ」

    憂「うぅ…」

    113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 02:22:08.04
    俺「まだです。まだお話はもう少しあります」

    憂「そ、そうなんですか」

    俺「ただ今日はもう終わりです。憂ちゃんも時間、ギリギリでしょう?」

    言われて、時計を見てみると、確かにもう時刻は6時に近くて。
    これ以上帰るのが遅れたら、お姉ちゃんが帰って来た時に、
    ご飯が丁度出来ている、というが難しくなってしまいます。

    俺「もし明日の帰りも暇だったら、またここに来てください」

    憂「……考えておきます」


    114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 02:24:33.53
    これが私の誕生日から2日前の、2月20日の出来事。

    気持ち悪い、不審者との出会いでした。

    115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 02:27:24.70
    すいません
    ギブです
    どうしても憂ちゃんの誕生日の内に立てたくて立てちゃいました。
    多分殆ど見て頂いてる方は居ないと思いますが、
    もし居たら、ここまで、くだらない文に付き合って頂いて感謝感謝。
    落ちたらまた立て直して続きからやります。
    今日はとりあえず寝ます。オヤスミナサイ。

    120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 09:11:24.54
    あ、おはようございます

    126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 13:17:58.41
    2月21日

    放課後。
    昨日と同じく買物を終えた私の足は、気付けば、公園へと向かっていました。

    俺「あっ、憂ちゃん、来てくれたんですね」

    昨日、私が乗っていたブランコに、あの不審者が乗っていました。

    憂「ち、違います。こっちに用事があったんですよ」

    俺「そうなんですか。僕はてっきり僕に会いに来てくれたのかと」

    憂「気持ち悪いです。ホントに気持ち悪い」

    俺「そんな2回も言わなくても…」

    127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 13:25:41.26
    そもそもこの人は何なんでしょう。
    今は、何も害が無いみたいですけど、突然襲われたりでもしたら……

    俺「そんなことしたら、全国の憂ちゃんファンに木っ端みじんにされてしまいます」

    憂「人の心を読まないでください。というより全国の私のファンってなんですか」

    俺「いえ、細かい事は気にしないでください」

    俺「それより、今日も誕生日プレゼントを受け取ってください」

    憂「は、はぁ…」

    128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 13:28:46.02
    憂「そうなんだ・・・。もっと知りたいな、お姉ちゃんのこと」


    あさ

    憂「おはよう、お姉ちゃん!」

    唯「おはよ、ういー」

    憂「ご飯出来てるよ。一緒に食べよ?」

    唯「うん!」


    129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 13:29:25.51
    憂(今日の朝ご飯は、目玉焼きにトースト、サラダにウインナー)

    唯「美味しそうだね!頂きまーす!」

    憂(喜んで貰えて良かったぁ)

    憂「召し上がれ♪」

    唯「もぐもぐ」

    憂「あ、お姉ちゃん醤油取る?」

    唯「私、目玉焼きは醤油よりソース派なんだ」

    憂「そうなんだ・・・。もっと知りたいな、お姉ちゃんのこと」

    131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 13:31:07.17
    唯「う~い~、ジャム取って!」

    憂「ブルーベリーとマーマレードがあるけど、どっち?」

    唯「う~ん」

    憂「どうしたの?」

    唯「私ね、実は苺ジャムが一番好きなんだぁ」

    憂「そうなんだ・・・。もっと知りたいな、お姉ちゃんのこと」

    132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 13:32:23.83
    憂「お姉ちゃーん!どこ~?早く学校行かないと遅刻しちゃうよ~!」

    唯『憂、ごめん、今といれー』

    憂「あっ、そうなんだ。こっちこそごめんね!」

    唯『私が悪いんだよ~。すぐ出るから待っててくれる?』

    憂「うん、分かったよお姉ちゃん」

    唯『ありがとー』

    じょぼぼぼぼぼぼ…

    憂「これは・・・。もっと聞きたいな、お姉ちゃんの……」

    133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 13:32:59.36
    唯「行ってきま~す」

    憂「行ってきます」

    唯「ふひ~、段々暑くなってきたねぇ」

    憂「そうだねー」

    唯「夏が近付いて来た、って感じだね」

    憂「うん。制服もそろそろ夏服バージョンだね」

    唯「えへへ~、私実は去年から少し胸成長したんだよ!?」

    憂「そうなんだ・・・。もっと知りたいな、お姉ちゃんのこと」

    134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 13:34:35.58
    唯「暑いけど、今日は風も強いね」

    憂「うん。気をつけてないと…!?」

    唯「あ!」

    憂「…あ、えと」

    唯「…見た?」

    憂「う、ううん。見てないよ」

    憂(今日はピンクなんだ・・・。もっと知りたいな、お姉ちゃんのこと)

    135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 13:36:17.19
    がっこう

    梓「おはよう、憂」

    憂「おはよう梓ちゃん」

    梓「なんだか嬉しそうだね?」

    憂「さっき良い事があったんだよ」

    梓「へぇ~…。そういえばさ、今日風強いせいでさっきね」

    憂「そうなんだ・・・。どうでもいいな、梓ちゃんのこと」

    梓(まだ何も言ってないのに…)

    136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 13:37:33.51
    おひる

    純「憂の卵焼き美味しそー」

    憂「食べる?」

    純「良いの!?」

    憂「うん。別に良いよ」

    純「ありがと~」

    梓「そういえば、唯先輩がお弁当だと卵焼きが一番好きだって言ってたよ」

    憂「そうなんだ・・・。もっと知りたいな、お姉ちゃんのこと」

    137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 13:37:57.78
    梓「あ、それでね、私はお弁当のおかずの中だと」

    憂「そうなんだ・・・。どうでもいいな、梓ちゃんのこと」

    梓(酷い…)



    138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 13:38:26.97
    純「ちなみに私はね」

    梓(憂は唯先輩以外のコトは興味無いから聞いてくれないよ)

    純「ウインナーが好きかな、やっぱ」

    憂「そうなんだ。お弁当の定番だもんね」

    梓「えっ!?」

    純「まぁ卵焼きも好きだけど。うん、憂の卵焼き美味しい!」

    憂「あはは、ありがと」

    139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 13:38:47.91
    梓「あ、あのね憂!私が好きなおかずはね!」

    憂「そうなんだ・・・。どうでもいいな、梓ちゃんのこと」

    梓(泣きそう)

    140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 13:39:37.59
    いえ

    憂(今日はお姉ちゃんの知らないコト、いっぱい知ったな…)

    憂(明日からももっと色々知れると良いな)

    唯「う~い~」

    憂「どうしたのお姉ちゃん?」

    唯「私、憂のコトもっと知りたいな~」

    憂「えっ、突然そんなこと言われてもどうすれ…きゃっ!?」

    唯「えへへ」

    憂「あ…お、お姉ちゃん」

    唯「知られてばっかりじゃ嫌だからね、知りたいな、憂のコト」

    憂「…うん♪」

    141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 13:40:46.31
    俺「終わりです」

    憂「えっ?これで終わり?」

    俺「はい」

    憂「突然随分短いですね」

    俺「息抜き的な感じです」

    142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 13:45:58.03
    憂「これじゃあ私が変態みたいじゃないですか」

    俺「あくまで創作ですよ。そんなマジにならないでください」

    憂「創作でもこういった扱かわれ方は心外です」

    俺「でも憂ちゃんなら唯ちゃんのあれの音を聞くぐらい普通にやぶへぇっ」

    憂「あ、すいません」

    俺「いったー。え~、もう普通に痛い。普通というより相当痛い」

    憂「気付いたら手が出てました」

    俺「気付いたらってレベルの叩き方じゃなかったよ今の。いったぁ、えぇえ」

    143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 13:47:39.10
    俺「もう……良いですよ、じゃあ次のヤツ読んでください」

    憂「まだあるんですか」

    俺「もうちょっとありますね。後少しなんで付き合ってくださいよ」


    144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 13:53:59.44
    唯「う~、明日は憂の誕生日だよ~……」

    唯「何をプレゼントしようか迷ってたら、結局誕生日前日になっちゃった……」

    唯「あ~どうしよどうしよ!何も思いつかないよ!」

    唯「はぁ……」

    145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 13:54:26.08
    「おねえちゃーん!!」

    唯「ん?憂?」

    唯「うーいー!何処に居るの~?」


    「外だよ!お姉ちゃんも来てー!」


    唯「外?憂、何で外に居るんだろう」

    146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 13:55:03.46
    タンタンタンタン

    唯「あ、うい~。何してるの?こんなに寒いのに外に出てたら風邪ひくよ?」

    憂「えへへ。ねぇ、お姉ちゃん。空、見てみて?」

    唯「空?……わぁ。綺麗……」

    憂「でしょ?今日のお昼にちょっと雪が降ったから」

    憂「それですっごく空が澄んでるんだよ」

    唯「ほぇ~…凄いねぇ」

    147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 13:55:25.80
    唯「あっ!流れ星!」

    憂「ホントだ!キレー…」

    唯「あっ!」

    憂「どうしたのお姉ちゃん?」

    唯「願い事するの忘れたぁ」

    憂「あはは。うっかりだね~」

    148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 13:55:47.96
    唯「う~……」

    唯(願い事……。)

    唯「そうだ!」

    憂「わ、わっ、と、突然どうしたのお姉ちゃん?」

    唯「う~ん。何でもないよ~♪」

    憂「?」

    149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 13:56:05.40
    誕生日当日……放課後

    憂「うららかお散歩日和~♪」

    憂「今日のご飯は何にしようかなぁ」

    「そこの可愛いお嬢さん」

    憂「ハミング日和~♪」
    「おーい。聞いてる~?」

    憂「分かんないやっぱしうふふ♪」

    「憂ちゃん!」

    憂「はひゃっ!?」

    150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 13:56:22.73
    「あ…、え、えっと、そこのお嬢さん」

    憂(あれ?今名前呼ばれたような)

    憂(それより、漫画とかアニメとかに出てきそうな格好の人だ……)

    憂(黒いフードで顔まですっぽり)

    「あなた、今日誕生日ですね?」

    151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 13:56:44.33
    憂「え、あ、はい、そうですけど」

    「誕生日プレゼントをあげましょう」

    憂「は、はぁ…」

    憂(声が澪さんだ……)

    憂(突っ込んじゃ、ダメ、だよね、多分)

    「これをあげましょう!」

    憂「ポスト○ット?」

    「いいえ。魔法の付箋です!」

    憂「えー…」

    152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:01:20.81
    「まずは誰か一人決めてください」

    「そして、付箋にその人にしてほしい事を書くのです」

    「後は付箋をその人の手の甲に張るだけです」

    憂「は、はぁ…」

    「付箋は3枚しかないので大切に使ってくださいね!」

    「あ、後、今日を過ぎたらその付箋は効力が無くなりますのでご注意を!」

    「それでは良いおたんじょび…お誕生日を!」

    憂(噛んだ……)

    153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:02:57.30
    唯「お疲れ様、澪ちゃん!」

    律「おたんじょび…、くっ、ぷぷぷ」

    澪「う~、笑うなバカ律!そもそも何で私なんだよぉ!!」

    梓「ま、まぁ澪先輩。上手でしたよ」

    紬「う、うん。上手だった!」

    律(多分バレバレだろうけどな)

    154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:03:19.60
    梓「そもそも唯先輩、どうしてこんなまどろっこしいやり方なんですか?」

    梓「普通に

    『いつもありがとう。今日は憂の誕生日だから憂のお願い事何でも聞くよ』

    じゃダメだったんですか?」

    唯「ちっちっちっ!甘いよあずにゃん。いちごパフェよりも甘いよ~」

    梓「は、はぁ」


    155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:03:40.74
    唯「憂は良い子だからね。私がそんなコト言っても」

    『ありがとう。でも私はお姉ちゃんのその気持ちだけで十分だよ♪』

    唯「なんて言われちゃうに決まってるよぉ」

    澪「あー…」

    律「ありえるなぁ」


    156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:04:24.79
    紬「そっか!それで唯ちゃんはこういう形にすれば」

    紬「憂ちゃんが気兼ねなく唯ちゃんにお願い事が出来ると思ったのね!」

    唯「ザッツライト!だよムギちゃん!」

    梓(唯先輩も色々考えてるんだなぁ、とか言ったら怒られそうだから言わないでおこう)

    唯「じゃあ私は憂に色々されてくるね!それじゃまた明日!」

    紬「い、いろいろ……」
    律「おーい、なに想像してんだムギー?」

    157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:04:55.09
    ひらさわけ!

    唯「ふぃ~、今日も最高の夕食だったよ憂!」

    憂「えへへ~、ありがと」

    憂(今日、私の誕生日なんだけど、お姉ちゃん覚えてくれてないのかなぁ……)

    憂(あ、そういいえば付箋)

    唯「お腹いっぱいだ~」

    158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:05:22.85
    唯(憂がカバンの中をガサガサしてる)

    唯(魔法の付箋を使う気だね!)

    唯(どんなお願いでもバッチコイだよ!さぁ憂!)

    憂(う~ん。これ、どうしよう)

    憂(澪さん何を考えてこれを渡したんだろう)

    憂(使ってみようかな……)

    憂(ゴクリ)


    159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:07:03.55
    憂「お、お姉ちゃん」

    唯(キターーーーー!)

    唯「ど、どうしたの憂?」

    憂「ちょ、ちょっと、手の甲出して貰っても、良い?」

    唯「い、いいよ?でも、何で?」

    憂「ちょっと、ね」

    唯(どんなお願いが来るかな…)

    160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:07:34.18
    ぺたっ



    平沢唯が、平沢憂に濃厚なキスをする


    161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:07:57.70
    唯「…………」

    唯(いきなりレベルTAKEEEEEEEEEEEE!!)

    唯(いいの?これはいいの?)

    唯(もっと皿洗いとか風呂掃除だとかだと思ってたよ!)

    唯(これむしろ私へのご褒美になってますけどぉぉ!!)

    162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:08:13.39
    憂「お、お姉ちゃん?ど、どうしたの?」

    唯「ううん、何でもないよぉ。それより、う、憂、ちゅーしよ!ちゅー!」

    憂「ええっ、お、おねちゃんむっ…!?」

    唯「はむ、ん、んんっ…」

    憂「ん!ぴちゃ…、あ、んぁ…!」

    憂(す、凄い、お姉ちゃんの舌が……!)

    164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:08:39.70
    唯「む…ぷはぁ、ってあれ?わわわ私、今、何してた?」

    憂「ふぁ…、ん、な、何もしてないよお姉ちゃん……」

    唯「そ、そっかー。あはははははは」

    憂(凄い…。キスってこんなに気持ちいいんだ。まだドキドキしてるよ……)

    唯(憂とキスしちゃった憂とキスしちゃった憂とキスしちゃった憂とキスしちゃった憂とk)


    165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:09:06.13
    なんでやねんっ


    唯「あ、あははー。こ、これ面白いねー」

    憂「そ、そうだねー」

    憂(この付箋、本物だったんだ……!)

    憂(後2枚、大切に使わなきゃ!)


    166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:09:45.25
    憂(あ…、でも確か…)

    『あ、後、今日を過ぎたらその付箋は効力が無くなりますのでご注意を!』

    憂(今日中に使わなきゃいけないのかぁ)

    憂(どうしよ~。何に使おう!?)



    唯(つ、次は何を要求されちゃうんだろ……)

    唯(一発目であのキスってコトは)

    唯(やば、鼻血でそう)

    167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:14:02.82
    憂(よし!)

    憂「お、お姉ちゃん!」

    唯「!!」

    憂「手の甲出して!」

    唯「は、はい!」

    168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:14:16.15
    ぺたっ



    平沢憂の姿が、平沢唯にしばらく見えなくなり
    声も聞こえなくなる


    169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:14:55.01
    唯(……?)

    憂「お、お姉ちゃん?」

    唯(え…、えっと、とりあえず憂が見えてないフリすれば良いのかな?)

    唯「あ、あれー!?憂が消えちゃった!」

    憂「!」

    唯「さっきまでそこに居たのに!ういー!どこー!?」

    憂(お姉ちゃんに私の姿は見えてない!)

    憂「うふふ……」

    唯(う、憂が何だか怪しい笑い声してるよぉ)

    170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:15:23.14
    ふにょん

    唯「うひゃあ!?」

    唯(えええええ!?今、憂に、胸、揉まれてる!?)

    憂「お姉ちゃんのおっぱい、柔らかいなぁ……」
    唯「あっ、え、な、んっ、なに、これぇ……」

    憂「ずっと揉んでたいなぁ……」

    唯「や、なんで、誰かに、胸、あんっ…!」

    唯(う、うい~!)


    171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:15:42.11
    憂「えへへ~、耳もはむはむしちゃおう♪はむっ」

    唯「ひゃあ!?いや、みみ、だ、んんっ、ダメぇ…」

    唯(ホントは見えてるのに見えてないフリなんて……)

    唯(酷い羞恥プレイだよぉ……)

    172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:16:04.12
    唯「はっ、ん、だ、やぁ、なに、これぇ…!」

    憂「お姉ちゃんってこんなやらしい声も出すんだね」

    唯(ひぃぃ!恥ずかしくて死にそうぉぉぉ!)

    憂「ホントに見えてないんだ…。スゴいなぁ」

    唯(見えてるし聞こえてるよ憂ぃ!)

    173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:16:46.87
    憂「胸はもうそろそろ…、お姉ちゃん、下にいくよ?」

    唯「っ!!」

    唯(待って待って待って待って心の準備がががががg)

    憂「お姉ちゃん……」

    唯「う、憂っ!」

    憂「え、お、お姉ちゃん!?」

    唯「わ、わぁ!ビックリしたぁ!突然現れた!?」

    174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:17:09.11
    憂(あ…、そっか。しばらくって書いて時間を指定しなかったから)

    唯「も、もう~。何処言ってたの?突然居なくなるから心配したんだよ!」

    憂「ご、ごめんね。ちょっと……」

    唯(あ、危なかったぁ)
    憂(う~ん。時間指定しなかったのは失敗だったなぁ)

    憂(もう少しでお姉ちゃんの…!)

    175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:17:40.15
    憂(最後の付箋、どうしよう)

    唯(次が最後のお願いだよ~)

    唯(きっと凄いのが来るんだ……!!)

    唯(色々な所をちゃんと洗っておけば良かったよぉ)

    唯(私臭くないかな?)

    唯(あぁ、お父様お母様。今日、私と憂は禁断の扉を開けます)

    唯(さぁ、憂、最後のお願いを!!)

    176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:18:17.97
    憂「……お姉ちゃん、私、もう今日は寝るね」

    唯「分かったよ憂!さぁ!って…えっ?」

    憂「おやすみ……」

    タンタンタンタンタンッ

    唯「えっ?えっ?憂?なんで?」

    唯「付箋は…、ゴミ箱」

    唯「破れてる、いや、憂が破ったんだ……」

    唯「えっ、と」

    177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:18:47.56







    平沢唯が、平沢憂の恋人になる

    178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:21:30.16
    コンコン

    唯「うーい、居るよね。入るよー」

    ガチャ

    憂「……お姉ちゃん?」

    唯「お誕生日おめでとう!」

    憂「えっ、あ、お、お姉ちゃん、私の誕生日」

    唯「大好きな憂の誕生日だよ。忘れる訳ないじゃん」

    憂「あ、そ、そうなんだ。えへへ」

    179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:22:17.27
    唯「ねぇ、憂、どうして最後の付箋、破っちゃったの?」

    憂「えっ!?」

    唯「憂は私と恋人になりたいんじゃないの?」

    憂「ちょ、ちょっと待って!何でお姉ちゃんが付箋のコトを知ってるの!?」

    唯「ふっふっふっ、それはね、あれが私からの誕生日プレゼントだからです!ふんすっ」

    憂「……え、ぇえええぇえっ!?」

    180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:23:01.21
    憂(そ、そっか!だからあれは澪さんが、お姉ちゃんに頼まれて)

    憂(えっえっ、じゃああれは全部お姉ちゃんが計画した事で)

    憂(キスもお姉ちゃんの胸を揉んだ事も全部バレバレ……)

    憂「きゅー」

    唯「あぁ!?憂が顔を真っ赤にして頭から煙を出して倒れた!?」

    181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:23:39.21
    憂「あれ…」

    唯「憂、起きた?」

    憂「おっおねおねお姉ちゃん!」

    唯「あー、落ち着いて憂」

    憂「私、ものすごいコトを!ごめんなさいごめんなさいごめんなさいっ!」

    唯「だいじょぶだようーい。私、そんなに嫌じゃない…ていうか逆に嬉しかったよー」

    憂「で、でも…」

    182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:24:03.93
    唯「憂、それより聞かせて?どうして最後の付箋を破っちゃったの?」

    憂「あ……、お姉ちゃん、あれ見ちゃったの?」

    唯「うん。見ちゃった。魔法の付箋で、憂は私と恋人同士になれたんだよ?」

    唯「でも憂は、付箋を破って捨てちゃった」

    憂「……あのね、ズルイかな、って」

    唯「ズルイ?」

    183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:24:31.78
    憂「確かに、あれを使えばお姉ちゃんと付き合えたかもしれない」

    憂「でもそれは、私の気持ちだけで、お姉ちゃんの気持ちはまるっきり無視しちゃってるし」

    憂「お姉ちゃんにも好きな人が居ると思ったから」

    憂「それを、…私の、我が儘で……」


    185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:26:22.35
    唯「うい~。憂はいつも私のために色々自分を犠牲してくれてるよね」

    唯「それくらいの我が儘、許されちゃうよ?」

    憂「でも、これはちょっと、違うよ。色々と、姉妹だし、女の子同士だし」

    唯(あれだけ色々凄い事しておきながら、この子は~)

    唯「憂、手の甲出して?」

    憂「?」

    唯「早くっ!」

    憂「あ、はい…付箋?」

    186 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:26:55.44






    平沢憂が、今日から平沢唯の恋人になる


    187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:27:29.20
    憂「……お姉ちゃんっ!?」

    唯「憂、これからもずーっと宜しくねっ!」

    憂「お、おねぇちゃぁぁぁん!!」

    唯「わわっ、憂、あっ、そこは…っ!」

    おわり

    188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 14:27:45.81
    やだなにこのすれこわい

    193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 16:22:40.15
    イライラする。
    胸の奥の言いようのない不快感。
    これはどうしてなんでしょう。

    俺「どうでしょう」

    この不審者に対して、どうしようもなく苛立ってきました。

    憂「面白かった、と思います」

    俺「そうですか!初めて好評価ですね」

    憂「…まぁ」


    194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 16:26:01.79
    俺「それじゃあ、今日は憂ちゃんのご飯を食べに行っても良いですか」

    憂「お姉ちゃんに人肉なんて食べさせられません」

    俺「あっあっ、俺を調理する気の目だ。気持ちいい」

    憂「……」

    こんなやり取りにも、少し、イライラ。

    俺「…怒ってます?どうしました?」

    憂「あなたの前では昨日から割と不快感をあらわにしてますけど」



    195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 16:30:02.64
    俺「えっ、そうだったんですか。全然気付かなかった。ショック」

    憂「むしろ今までの会話の中で自分が好かれてると思い込む要素が何処にあったのか聞きたい」

    俺「いや、だって、僕が作ったプレゼントを受け取ってくれてるじゃないですか」

    確かに、言われてみれば。
    なんで私は、この人のお話を読んでいるんでしょうか。
    自分自身の事なのに、本当に不思議です。


    俺「私は神なんですよ」

    憂「もう、そのネタしつこいです」

    196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 16:32:57.99
    俺「いや、本当に」

    憂「……薬でも買ってきましょうか」

    俺「ちょっと神っぽく一人称を私にしてみてもダメでしたか」

    憂「…はぁ」

    俺「ああっ、本気で溜息つくのはやめてください」

    憂「私、そろそろ帰りますよ」

    197 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 16:35:38.63
    もう日も暮れかけてきていました。
    私がお姉ちゃんより遅く帰るなんて事は、基本的にはあっちゃいけないことです。
    早く帰って夕御飯を作らなきゃ。


    俺「ちょっと待ってください。今日最後のお話が」

    憂「……後もう少しじゃなかったんですか」

    俺「いやもう本当もうかなりラストです」

    憂「仕方ないですね」

    198 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 16:37:42.87
    「じゃあ、後は全部梓が食べていいよ♪」


    私の友達は、彼女自身が持って来たドーナツ全ての種類を、
    一口ずつ齧った後、そう言った。


    「な、何言ってるの純」


    純が口をつけたドーナツ。
    純の唾液がついたドーナツ。
    非常に魅力的だった。


    199 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 16:38:26.74
    「もう、本当に自分勝手なんだから。私ももう、お腹いっぱいだもん」


    お腹を押さえて俯せになっている純を横目で見ながら、
    憂が洗い物にまだ時間が掛かりそうな事を確認すると、
    私は純の食べかけのドーナツを手に取る。


    (純の食べかけ、食べかけ、食べかけ食べかけ食べかけ食べかけ食べかけ)

    200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 16:39:04.89
    「あ~ずさ、食べ方、エロイよぉ?」

    「っ!?」


    とっさに振り向くと、さっきまで俯せになっていた純が、ニヤニヤとしながら私を見ていた。


    「な、な、な、何言ってるの!?え、え、えろ……!」

    「無意識だった?私が口をつけた所、ペロペロ、ってしてたよ?」


    201 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 16:40:11.11
    「し、してないよ!」


    ……してたかもしれない。


    「続けていいよ。私の食べかけのドーナツ、食べたいんでしょ?」

    「な、何、言ってるの?」

    「それともさ」


    純がずいっ、と私に顔を近付けてくる。

    私が驚いて身体を後ろに反らすと、彼女は私に覆いかぶさるように身を更に乗り出してくる。


    「ドーナツじゃなくて、直接、私の唇に触れてみる?」


    202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 16:43:14.37
    「ゃ、じ、純……、だめ、そんな」


    「二人とも、お風呂沸いたから入っていいよ~」

    「は~い」


    憂の声を聞いた途端、純が素早く立ち上がる。


    「あっ……」


    203 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 16:43:38.01
    思わず声をあげた私を、薄い笑いを顔に張り付けた純が見下ろしていた。


    「あはは、期待しちゃった?」

    「~~っ、知らない!馬鹿っ!」

    「お風呂で続き、しようか?」



    彼女は、卑怯だ。

    204 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 16:45:48.55
    「ふ、二人でお風呂に入ったら、憂に怪しまれない?」

    「だいじょーぶでしょ。フツーに仲が良いって思われるだけだよ」


    純は話しながら、ポンポンと服を脱いでいく。

    良いよね、スタイルに自信ある人は。


    「梓もこれから膨らむって、ニシシ」

    「な……!」


    人の心を読むな。

    205 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 16:46:06.64
    私が脱ぐのを躊躇していると、純が私の服を無理矢理脱がそうとする。


    「ちょ、純!」

    「ん~、なんかこういうのも良いね。無理矢理してる感じが」

    「へんたいっ!」


    206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 16:46:24.79
    「ねぇ梓、なんで前隠してるのよ」


    口を尖らせて、純が私の身体を覆うタオルを恨めしそうに見る。


    「まさか湯舟につかる時も巻いてないよね?それはさ、ルール違反だからね」


    うるさいなぁ。もう。ルール違反って、何。


    207 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 16:46:46.12
    恥ずかしげも無く全てをさらけ出して、湯舟につかる純をチラ、と見る。

    綺麗な身体。

    ずっと見ていたくなる。

    「梓、そんなチラチラ盗み見るようにしなくても、普通に見せてあげるよ」


    ザバァッ

    水が跳ねる音とともに、純が勢いよく立ち上がる。

    208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 16:47:39.16
    「な、な、別に、何勘違いしてんの!」


    私は真っ赤になっているだろうから、見られないように、髪の毛で顔を隠す。


    ホントは見たいんだけど。

    やっぱ素直じゃないな、私。

    209 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 16:48:22.00
    「洗ってあげる」

    そう言うと、純は手にボディソープを出して、泡立たせる。

    私の後ろに座ると、身体を覆っていたタオルを剥ぎ取り、私の背中をゆっくりと撫ではじめた。

    「やっ……」

    つつつ、と人差し指が背中のくぼみを駆け上がっていく。

    「梓は敏感だねぇ」

    「うるっ、さい」

    210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 16:48:42.50
    純の背中を撫でる両手が、ゆっくりと脇腹、お腹へと回っていく。

    そしてそのまま、私のささやかな胸に。


    「私はさ、梓のちっちゃな胸も好きだよ」

    「っ!」


    どうしてこういう恥ずかしいコト、堂々と言えるかな。

    211 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 16:49:09.57
    指の腹で、クリクリと胸の真ん中を攻められる。

    それだけで、お腹の奥の辺りがきゅうっ、てなって、頭がぼうっ、としてくる。

    これは、他の人にされてもそうなのだろうか。

    それとも、純にされてるからなのかな。


    「梓はココ、弱いよね」

    「やっ、ん、なん、で、わかっ、てる、ここ、憂のっ……」


    「梓がさっき、物足りなさそうな顔してたからさー」

    「して、ない、んんっ!」

    212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 16:50:59.00
    「純ちゃん、梓ちゃん、タオルここに置いておくね」


    「!!」


    憂の声に驚いた私は、すぐに口を両手でふさぐ。

    こんな声、友達に聞かれたくないから。

    ……いや、もしかしたらそうじゃなくて。
    純以外に、聞かれたくないから。かも。

    213 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 16:51:14.76
    「分かったよ~。ありがとね、憂」

    「結構長湯してるみたいだけど、のぼせないようにね?」

    「大丈夫だよ、ね?あずさ」

    「っあ!う、うん……」


    憂がドア一枚だけを隔てて立っているのに、純は代わらず私の胸を触り続ける。

    214 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 16:51:50.52
    「梓ちゃん、大丈夫?あんまり、声色が良くないけど……」

    「だ、だい、じょぶ、だよぉ」

    「でも梓も少し顔赤いし、そろそろあがった方が良いかも」


    また、ニヤニヤしてる。
    純の、お得意の顔だ。


    「憂、飲み物用意してもらっといても良い?図々しくてごめんね」


    「分かったよ純ちゃん」

    215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 16:52:26.30
    憂は純の言葉を聞くと、タオルを置いて脱衣所から出て行った。


    「憂も心配してたし、そろそろ上がろうか?」

    「っま、また中途半端……!」


    身体についた水滴を軽く払うと、純は風呂場を出て行ってしまった。

    ひょうひょうとした態度が悔しい。

    私は彼女に夢中だけど、彼女はそうじゃないんだ。

    216 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 16:55:32.14
    「ん~、ぐぅ、ぐぅ」

    「純ちゃん、寝ちゃったね」


    憂が優しく笑う。


    「そうだね」


    私はというと、非常にムラムラ……じゃない、イライラしていた。


    純はホントに自分勝手だ。


    「そろそろ私達も寝ようか、梓ちゃん」

    「……そうだね」

    217 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 16:56:31.01
    「…起きてる?」


    今は何時だろうか。
    窓から月明かりが射してるってことは、少なくとも朝ではないみたいだ。


    「なにか用、純?」


    となりで小さく寝息を立てている憂を起こさないように、私は冷たく返した。


    「そんな冷たい言い方、無いじゃん。酷いよ」


    酷いのはどっちだ。


    218 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 16:57:00.73
    「私、今日は疲れたから、寝たいの」

    「あっ、そう。ふーん。そうなんだ」

    「そう、そうなの」

    「でもさ、身体は違うみたいだよ」


    なんちゅー台詞を吐くんだコイツは。


    「っや…!」

    219 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 16:57:23.94
    ベットで寝ていたハズの純は、いつの間にか私の隣まできていた。

    純の手がゆっくりと、パジャマの、ズボンの中へと入っていく。


    「……キス、してよ」

    「憂が居るのに大胆だねぇ、あずにゃんったら」

    「うるさい……!」

    220 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 16:57:47.63
    本日3度目……、いや、もう日付が変わったから、1回目か、あの意地悪な笑み。

    でも、ダメみたいだ。
    この笑顔の前で、私は何も抵抗出来なくなってしまう。


    「んむ……っ、じ、じゅ、ん、ふぁ……」

    「ぷは……、梓、好きだよ」


    私も、自分勝手だけど、意地悪だけど、そんな純が。


    「私も……

    221 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 16:59:51.26
    憂「うわあああ!何ですかこれは!!」

    俺「うわっ。びっくりした。まだ終わってないですよ」

    憂「そ、そうじゃなくて!なんで突然私とお姉ちゃんの話じゃなくて!」

    憂「純ちゃんと梓ちゃんの、その、その」

    俺「面白くなかったですか?」

    憂「面白いとか面白くないとかそういう問題じゃないです!」

    222 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 17:05:36.70
    俺「修学旅行で憂ちゃんの家に泊まった純ちゃんとあずにゃんが」

    俺「実は憂ちゃんが知らない所でこんな事してたなんて、ムフフですよね」

    憂「うわああ!もう最悪!最悪!死んでください!」

    俺「珍しく取り乱してますね。顔真っ赤です。そんな憂ちゃんもかわいぶべっ」

    俺「ぐー、ぐーぱんぱひほくはいへふか」

    憂「もう帰ります!さよなら!」

    223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 17:09:21.73
    早足で公園を出ます。

    俺「憂ちゃーん!明日、最後にもう一つだけプレゼントします!」

    俺「明日もきてくださいねー!」

    そんな声が聞こえて後ろを振り向いてみると、既にあの人は消えていました。

    これが2月21日。
    誕生日前日の出来事でした。

    224 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 17:09:37.27
    はい

    226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 18:07:39.44
    2月22日
    誕生日当日

    私とお姉ちゃんは、二人で登校していました。

    唯「憂ももう、17だねぇ」

    憂「あはは、お姉ちゃん、おばあちゃんっぽいよ」

    唯「むむ。誰がおばあちゃんですか!」

    こんな風に登校出来るのも、もう後少しです。
    お姉ちゃんが桜高を卒業して、大学に行ってしまえば、私はもう一人ぼっち。

    227 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 18:09:59.65
    唯「うい…?」

    憂「ん?なぁに、お姉ちゃん」

    唯「今、暗い顔してたよ?」

    憂「え、そ、そうかな」

    唯「今日は憂の誕生日なんだから、明るくいこうよ!」

    憂「そうだね、うん、うん!」

    お姉ちゃんには私のコトは何でもおみとおしみたいです。

    228 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 18:13:47.29
    今日、お姉ちゃん達と軽音部の皆さんで、私のお誕生日会を開いてくれるそうです。
    あの気持ち悪い人には悪いですけど、今日は公園に行く余裕はないかもしれません。

    紬「おはよー、唯ちゃん、憂ちゃん」
    律「お二人さんおーっす!」
    澪「おはよう、今日も仲が良いな」

    後ろから、声を掛けられて振り向いて見ると、そこには軽音部の皆さんが居ました。

    唯「みんなおっはよーっ!」

    憂「おはようございます」

    229 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 18:31:24.80
    梓「おはようございます。先輩方。憂。朝から勢揃いですね」
    純「お、おはようございます!」

    純ちゃんに梓ちゃんも加わって、賑やかになりました。
    朝から皆揃って、楽しいですね。

    律「憂ちゃん、今日誕生日会楽しみにしててくれよ!」

    憂「ふふっ、ありがとうございます」

    231 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 19:27:22.22
    授業中、私はずっと昨日一昨日と読んだお話の事を考えていました。

    どうして私は一連の話を読んで、あんなに不愉快な気持ちになったのか。

    理由は簡単で。

    あれらのお話が全てハッピーエンドだったからでした。

    232 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 19:27:54.00
    >>230
    ごめんねもうすぐ終わります

    234 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 19:39:29.70
    あれは物語の中だけのお話で。

    現実はあんなに簡単にはいきません。


    私はお姉ちゃんが好き。
    でも、お姉ちゃんはきっと私が好きじゃない。


    私達は家族で血が繋がって居て、それは簡単にどうにかなるコトじゃない。

    全てが私の間に壁となって立ちはだかっています。


    235 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 19:43:36.09
    憂「はぁ…」

    梓「憂、どうしたの?」

    憂「ううん、なんでもないよ」

    純「そう?この世の終わりみたいな顔してたけど…」

    憂「そんな顔してないよ~」

    純「もう、今日は憂の誕生日でしょ?もっと楽しそうにしなよ」

    憂「あはは、朝、お姉ちゃんにも言われちゃった」

    238 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 20:40:20.84
    きっと私のこの思いは絶対に届かない。

    私はずっとお姉ちゃんの妹という距離を保って、


    ――――それが実際、一番幸福なのかもしれませんが、

    生きていくのでしょう。

    239 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 20:51:42.66
    その日、私の家で行われた誕生会は非常に楽しいものになりました。

    皆さんから貰った誕生日プレゼントはどれも素敵なモノで、

    その日と共に、私の一生の宝物です。


    241 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 21:00:00.54
    4月。

    私はお姉ちゃんと離れ離れになりました。

    お姉ちゃんの居ない生活は何の面白みもないもので。

    家の掃除もしなくなり、料理もしなくなり、食事はコンビニ弁当ばかりになりました。

    お姉ちゃんは大学で、楽しくやってるそうです。

    243 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 21:14:48.66
    私は、今はとにかくお姉ちゃんと同じ大学に行くコトだけを考えて勉強ばかりしています。

    また、来年になれば、お姉ちゃんに会える。
    お姉ちゃんと一緒にいれる。


    でもそれは、いつまで許されるのでしょうか。

    会社もそうするの?
    お姉ちゃんが音楽の道に進んでも?

    きっと私はひたすらお姉ちゃんの後を追い続けるのでしょう。

    お姉ちゃんの妹として。


    244 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 21:14:57.06
    おしまい

    249 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 22:44:49.46
    憂「なんなんですか」

    俺「なにがですか」

    憂「なんで最後の最後でバッドエンドっぽいんですか」

    俺「いやぁ、こういうのも良いかな、って」

    憂「良くないですよ!お話の中でくらい、幸せに終わらせてください!!」

    250 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 22:47:12.06
    俺「お話の中で、くらいですか」

    憂「……なんですか。何か文句でもあるんですか」

    俺「いいえ。別に、現実でも幸せになれるんじゃないかなー、と思っただけです」

    憂「……貴方になにが分かるんですか」

    俺「何でも知ってますよ。僕は神ですから」

    憂「それ、もう良いですから」

    251 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 22:49:18.52
    俺「逃げてるだけじゃないんですか」

    憂「……え?」

    俺「断られるのが怖いんだ。挑戦する前から諦めてるんだ」

    憂「私はお姉ちゃんの妹なんです!」

    俺「知ってますよ。よーく」

    憂「じゃあ……」

    252 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 22:50:46.36
    俺「今日は憂ちゃんの誕生日ですね」

    憂「なんですか、いきなり」

    俺「憂ちゃん!お誕生日、おめでとう!」

    俺「僕からのプレゼントは全て終わりました」

    俺「これから何をするかは憂ちゃん次第です」

    憂「……偉そうでムカつきます」

    俺「ははは」

    253 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 22:56:33.24
    憂「私、お姉ちゃんに会ってきます」

    俺「行ってらっしゃい。絶対成功しますよ」

    憂「そんな保障ないじゃないですか」

    俺「そうですね。でも、僕は少なくとも成功すると思ってます」

    憂「……最後に一つだけ、良いですか?」

    俺「はい」





    憂「やっぱ気持ち悪いです」

    俺「……はい」

    254 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/23(水) 22:57:05.87
    今度こそ本当におしまい

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過去の名作たち

唯「ふぁみれす!」
律「さんどですとろいやー」
憂「にっこり笑おう」
  1. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2011/02/24(木) 17:44:37 URL [ 編集 ]
    俺自重w
  2. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2011/02/24(木) 17:57:08 URL [ 編集 ]
    怖いかな。ssの中にssでそれすらもssで
    、でも元々存在しないし、でもよかったよ
  3. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2011/02/24(木) 20:31:54 URL [ 編集 ]
    今までにない感じで面白かった
  4. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2011/02/24(木) 20:43:00 URL [ 編集 ]
    俺含んだSSって駄作がほとんどなんだけど、結構良かった

    いきなりレベルTAKEEE(ry
    吹いたwww
  5. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2011/02/24(木) 23:23:46 URL [ 編集 ]
    憂は俺の嫁
  6. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2011/02/25(金) 01:54:15 URL [ 編集 ]
    とても面白かった
    けいおん観ることにするわ
  7. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2011/02/27(日) 01:01:52 URL [ 編集 ]
    純梓いいよ純梓

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