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唯「あっ!あずにゃんが倒れてるよ!」

  1. 名前: 管理人 2010/09/25(土) 01:42:18
    1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 16:29:51.57
    唯「君を見てると~いつもハートドキドキ~」

    楽しい楽しい放課後!
    私はいつも通り部室に向かってました!

    唯「揺れる想いはマシュマロみたいに~」

    ガチャガチャ

    唯「あれ? 開いてない……。なんで?」


    3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/09/24(金) 16:38:06.82
    唯「授業でここ使ったのかな? う~ん……」

    律「どうした~唯~」

    唯「あっ、りっちゃん! 実は部室に鍵がかかってて~」

    律「鍵? さわちゃんが閉めたのかな珍しく」

    澪「ん? みんなどうしたんだ?」

    唯「あ、澪ちゃん」

    律「なんか鍵がかかっててさー。悪いけど澪取って来てくれないか?」

    澪「うん、いいよ」

    律「悪いな」

    唯「私も行こうか?」

    澪「じゃあみんなで行こうか」

    律「だめだめ。ムギが来たとき誰もいないと二度手間になるだろ? 誰か残ってないと」

    4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 16:41:35.11
    唯「じゃあ私と澪ちゃんで取ってくるよ!」

    澪「唯……」

    律「唯は私より澪の方が好きなんだな~」

    唯「そ、そんなことないよぉ? 二人とも大好きだよっ」

    澪「私も唯のこと……///」

    律「恥ずかしいって言葉がないのかお前はっ! もういいから行ってこいよ」

    唯「は~い」

    澪「じゃあお留守番よろしくな」

    律「はいよ~」






    律「一番好きなのはどうせ梓だろ、唯」

    5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 16:46:23.33
    唯「い~つもがんば~る~」

    澪「いつも頑張る……」

    唯「君の横顔~」じ~

    澪「君の……私の顔に何かついてる?」

    唯「う~うん。い~つも頑張る澪ちゃんの横顔をずっと見てても気づかないかな~って」

    澪「ば、ばかっ」

    唯「ふふっ」

    澪「唯はふわふわの歌詞……好き?」

    唯「大好きだよ! こう胸がキューンとするよね!」

    澪「ま、まさか唯!」

    唯「?」

    澪「好きな人とかいるのか……?」

    7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 16:54:24.34
    唯「いるよ?」

    澪「誰!?」

    唯「澪ちゃん」

    澪「私っ?! あわわゎ」

    唯「それにりっちゃんムギちゃんあずにゃん憂に和ちゃんさわちゃん純ちゃん……」

    澪「なんだ……そういう好きか」

    唯「言わずともわかるよ澪ちゃん! 男の子は…今のところないかな///」もじもじ

    澪「(もじもじする唯可愛い。でも一番好きなのは誰なのかな……やっぱり憂ちゃん? それとも梓かな? 私ってことはないと思うけど…)」

    唯「澪ちゃんはしたことあるの?」

    澪「ん? なにが?」

    唯「お付き合いだよぅ」

    澪「あっ、あ、あるわけないだろっ!!」

    唯「そうなんだ…」

    澪「女子校だしな。出会う機会とかないない」

    唯「ですよね~」

    8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 17:00:37.23
    唯「失礼しま~す」
    澪「失礼します」

    さわ子「あら? 二人ともどうしたの?」

    唯「あっ、さわちゃん! 何食べてるの~?」

    さわ子「他の先生のお土産よ。後で部室に持って行こうと思ってたの」

    唯「さすがさわちゃん!」

    さわ子「はいはい。で、何か用事かしら?」

    澪「実は部室に鍵がかかってて。その鍵を借りに来たんです」

    さわ子「部室に鍵? おかしいわね、かけた覚えはないけど」

    澪「えっ、でも…」

    唯「??」

    さわ子「まあいいわ。はい、鍵。一つしかないから無くさないでね」

    唯「は~い」

    澪「(どういうことなんだろ…)」

    11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 17:14:18.45
    律「おかえり~。どうだった?」

    紬「お帰りなさ~い」

    唯「鍵借りてきたよ~! ムギちゃん掃除当番終わったんだ!」

    紬「ええ。ちょっと早く終わって」

    澪「そう言えばさわ子先生は鍵かけてないって」

    律「なんだそりゃ? じゃあ誰が閉めたのかな。まあいいや! 早く開けてお茶にしようぜ!」

    紬「寒くなって来たし温まる飲み物にするわね」

    澪「練習…」

    唯「あずにゃんはまだなのかな~」

    律「……」

    澪「……」

    紬「……」

    ガチャリ……

    梓「……」

    唯「あっ、あずにゃんが倒れてるよ!!!」律澪紬「!??」

    12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 17:19:31.36
    唯「あずにゃんっ! しっかりして!」

    梓「……」

    律「(部室の中…何かいつもと違う…そんなことより)梓っ! しっかりしろ!」

    澪「(いつも髪を止めてる梓がしてない…? って今はそんな場合じゃ)梓っ!」

    紬「(ティーカップをしまってる場所が開いてる…そんなことより)保健室に連れて行きましょう!」

    唯「う、うん! あずにゃんしっかりして!」

    梓「……」

    ─────

    13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 17:29:25.03
    唯「先生っ! あずにゃんは……あずにゃんはっ!」

    保健の先生「大丈夫よ。気を失ってるだけだから」

    澪「気を……」

    律「失ってる……?」

    保健の先生「頭に何か強い衝撃を受けたみたいね。可哀想にたんこぶになってるわ」

    紬「梓ちゃん…」

    保健の先生「でもしばらくしたら目を覚ますと思うから。そんな心配しなくても大丈夫よ。目が覚めたら部室に呼びに行くから。練習してらっしゃい」

    唯「はい…。あずにゃんのことよろしくお願いしますっ」

    澪「(ん……?)」

    律「(待てよ……)」

    紬「(何か妙ね……)」

    14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 17:35:24.83
    部室に戻って来た私達は、とりあえずムギちゃんの入れてくれたお茶を飲みながらあずにゃんのことを話し合っていた。

    澪「梓……大丈夫かな」

    唯「うん……心配だよ」

    紬「先生は大丈夫って言ってから…」

    律「……」

    律「なあ、ちょっといいか?」

    唯「? どうしたの? りっちゃん」

    律「さっきから言おうと思ってたけど……ちょっと変じゃないか? これって」

    唯「変?」

    澪「私も思ってた…」

    紬「うん…」

    唯「どういうこと…?」

    律「だってこの部屋には鍵がかかってたんだぜ? その中に梓が倒れてた…」

    澪「つまり…?」

    紬「密室…」

    15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 17:42:59.69
    唯「みっしゅつ?」

    紬「誰も出入り出来ない状態のことよ、唯ちゃん」

    律「鍵はさわちゃんが持っていた、つまり梓以外ここには出入り出来なかったんだ。その梓が何者かに頭を強打され倒れて……」

    澪「って何で殴られたことになってるんだよ! 梓が足を滑らせて頭を打った、じゃないのか?」

    紬「普通に考えればそれが本筋よね」

    律「だよな~……でもじゃあ何で鍵がかかってたのかってなるよな」

    澪「それは……」

    紬「……」

    唯「ねぇ、みんな」

    律「ん?」
    澪「どうした? 唯」
    紬「?」

    唯「ここで何があったのか……調べてみようよ。やっぱりおかしいよ! 普通に転んだぐらいであんなにたんこぶが出来るわけがないよ!」

    16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 17:47:57.39
    律「面白そ……」

    澪「り~つ~?」

    律「梓が目覚めるまでに解き明かさないとな!」

    紬「……」

    唯「じゃあまず状況から」

    律「一番最初に部室に来たのは唯だよな? その時鍵は?」

    唯「当然かかってたよ。そしたらすぐりっちゃんが来て……」

    律「ああ。確かにかかってた」

    澪「その後私が来て唯と二人で職員室に鍵を取りに行ったんだ」

    紬「その時澪ちゃんは鍵がかかってるのを確認したの?」

    澪「いや……してないけど」

    紬「ならりっちゃんと唯ちゃんが共犯で、鍵がかかってない振りをして中にいた梓ちゃんを殺害することは出来るわ……」

    17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 17:53:31.38
    澪「殺害って……」

    唯「あずにゃんは生きてるよムギちゃん!」

    紬「私こういう密室殺人を推理するのが夢だったの~」

    律「確かに殺人じゃないけど……梓が生きてるってことを除けば小説みたいな密室殺人事件に似てるよな…」

    澪「怖いこと言うなよぉりつぅぅ」ブルブル

    唯「なるほどなるほど。つまりムギちゃんは私とりっちゃん共犯説を掲げるわけだね?」

    紬「まずそこから疑っていかないと話が進まないわ」

    律「乗ってやるよムギ! つまり鍵がかかってたってのが前提だよな?」

    紬「そうなるわね」

    19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 18:06:39.27
    律「でも鍵を開けたのは」

    澪「私だけど…」

    律「その時鍵はかかってた?」

    澪「うん。もし鍵が開いてたら鍵が回らないからすぐにわかるよ」

    律「だってさ」

    紬「鍵はかかっていた。それが大前提ってことね」

    律「三人共犯説はないのか?」

    紬「それなら私はもう死んでいるもの」

    律「そこまで小説に沿わなくても」

    唯「何かわくわくするね…!」

    澪「不謹慎だけどな」

    律「じゃあ次。中に入ってからだけど…、ちょっと妙じゃないか? 部室」

    澪「妙?」

    20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 18:12:01.66
    律「なんと言うか…う~ん、わからないけど」

    澪「妙と言ったら梓の髪型だよな。いつもは二つくくりなのに今日は下ろしてた」

    唯「可愛かったよね!」

    紬「ええ!」

    澪「何でだと思う?」

    律「何でって……そりゃ梓の気まぐれじゃないのか? イメチェンみたいな」

    澪「偶然だと思う? こんな事件が起きたその日に丁度髪型を変えてる……なんてさ。出来すぎてると思わないか?」

    律「それは考えすぎじゃ……」

    澪「じゃあ律は何でもない日にいきなり学校にカチューシャなしで行こ~って思うか?」

    律「おかしい! 絶対なにかあるよな!」

    21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 18:17:30.48
    唯「髪を結び直そうと思ってたところを後ろから……!」

    澪「う~ん、でもそれなら手にゴムを持ってる筈だけどさっき見た時は何も持ってなかったぞ?」

    律「犯人が回収したとか!」

    紬「なんで回収する必要があったか……謎は深まるわね。そう言えばさっきお茶を入れようとしたんだけど梓ちゃんのカップがなくて」

    唯「あずにゃんの?」

    澪「まさか……」

    律「ごくり……」

    恐る恐るゴミ箱を覗き込むりっちゃん…。

    律「いよいよ事件臭くなって来たな……」

    そこには割れたあずにゃんのカップがありました……

    22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 18:23:37.97
    紬「……間違いないわ、梓ちゃんのカップよ」

    律「つまりこれが凶器ってわけか……」

    澪「ひぃっ」

    唯「(みんなあずにゃんが生きてるの忘れてるんじゃ…)」

    紬「指紋を取れば一発でわかるけど今はそんな用具もない…」

    律「推理を続けようぜムギ。断定的だが犯人は先に来ていた梓を後頭部からこのティーカップで強打、そして割れたカップを片付けた後どうやってかここから脱出した…ってことになるな」

    紬「もう一度確認するわ。鍵はさわ子先生が持っていたのよね?」

    澪「う、うん。鍵はこれだけって言ってた」

    23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 18:29:50.35
    紬「つまり犯人はさわ子先生…?」

    律「待て待て、それじゃ安易過ぎるだろ。そもそも動機がない」

    澪「じゃあ律はここにいるみんなが犯人だって言いたいのか?!」

    律「そうは言ってないけど…ここにいるみんなには動機があるだろう?」

    唯「?」
    澪「……」
    紬「っ…」

    律「唯、お前はみんなにどれだけ好かれているかわかってるのか?」

    唯「へ?」
    澪「律…っ」
    律「この際だ澪! 言わせてくれ!」
    紬「そうね…そろそろ言っといた方がいいのかもしれないわ」

    澪「でも…」

    唯「??」
    律「唯……いや、平沢唯っ!」
    唯「はひっ」

    律「……」
    律「なんでそんなに可愛いんだよ……お前は」
    唯「……へ?」

    24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 18:34:36.92
    律「いっつも何でもない感じで「りっちゃんのこと大好きだよ~」って言われる私の身にもなってみろっ! 抱き締めたくなるだろっ?!」

    唯「ほえ?」

    澪「唯は自然体過ぎて可愛いんだよな。何か垣根なしに好きでいてくれるって感じがして落ち着くんだ…」

    紬「そうね…。唯ちゃんの屈託のない笑顔が御馳走です」

    唯「みんなどうしちゃったの?」

    律「フンスってなんだよっ! お前をフンスってしたいわっ」

    澪「お、お、落ち着くんだ律ぅっ! でも私もフンスしたい…」

    紬「ご飯はおかず。唯ちゃん主食」

    唯「ええええええっ」

    25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 18:42:04.91
    律「なのに唯はいつもいつも梓梓梓あずさっ」

    澪「うん…ちょっと寂しいよな」

    紬「憎き梓ちゃん…でも二人がまぐさり合うのを見てるのもまたそれはそれで…」

    唯「そ、そうなんだ…。なんかごめんね」

    律「そして唯! お前にも動機はある!」

    唯「!?」

    律「いつも梓にスキンシップするも拒まれ続け……その愛が憎しみに変わってく前に……」

    澪「なんか聞いたことある歌詞だな」

    唯「そんなことしないもんっ」

    紬「ただないわけじゃないわ。つまりここにいる全員動機はあるの。それだけで犯人にはなりうるわ」

    律「そう言うこと」フンスッ!

    唯「(あずにゃん早く起きないかな…)」

    29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 18:53:15.39
    律「確かに動機は揃った。けど鍵がない限り出入りは出来ない。ってことはやっぱりさわちゃんが犯人…」

    紬「それはないと思うわ。さわ子先生は6限目授業だった筈だから。終わるのは私達と同時、それで梓ちゃんを襲ってから私達と出会わず職員室にいるなんてことは出来ないわ」

    律「う~ん」

    澪「確か二年生は今日5分短だったよな?」

    紬「ええ。夕方から二年生の教室の配電をチェックするとか何とかで」

    律「つまり梓は終わってからここに来ていた…ん? 待てよ」

    澪「どうしたんだ?」

    律「梓はどうやってこの中に入ったんだ?」

    31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 18:59:29.60
    澪「どうやってって、それは普通に入ったんだろ」

    律「鍵は?」

    澪「あっ…。そっか……私達が来たときかかってたんだから梓の時も…」

    律「梓が来たときはかかってなかった、とすると…。梓が中に入る→犯行が行われる→鍵がかかる→私達が来るってなるよな」

    紬「待って、りっちゃん。決めつけは良くないわ。もしかしたら私達が来たときはまだ気を失ってなかったかもしれない」

    律「それって……」

    紬「シュレーディンガーの猫ね。もしかしたらその時に犯行が行われたのかもしれない」

    澪「つまり犯人は…」

    唯「トンちゃん…?」

    32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:07:20.93
    澪「トンちゃんって」

    律「ないない。ってまた唯はそうやって一々可愛いんだよ! フンスしちゃうぞっ!」

    唯「(りっちゃんなんか変……)」

    紬「いえ、あながち間違ってないかも。古代北欧神話では亀が擬人化したなんてこと良くある話よ。日本にだって浦島太郎って云うお話があるじゃない」

    澪「あれは助けられた亀がお礼に竜宮城に連れて行くっていい話だろ?」

    紬「いいえ、あれには逸話があってね。実は亀が竜宮城の主に相応しい主人を探すためにテストをしていたって説もあるの」

    律「なんとっ!」

    澪「亀さんがそんな……」

    紬「亀は悪魔の使いなのよ……!」

    唯「(ムギちゃん亀嫌いなんだ……)」

    33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:20:57.94
    澪「じ~」
    律「じ~」
    紬「じ~……」

    トンちゃん「……」

    唯「とりあえず餌あげてみよっか」

    紬「スキを見せるかもしれないわ!」

    律「田井中班了解!」
    澪「秋山班りょ、了解」

    唯「ぱらぱら~」

    トンちゃん「」シュンシュン

    唯「あ、餌もらったよサインだぁ」

    律「餌は梓があげたのかな」

    澪「トンちゃんのこと一番面倒見てるのは梓だもんな」

    唯「こうやって鼻息をシュンシュンするのは餌もらったよ~サインだって言ってたのもあずにゃんだしね!」
    律「まあ亀が犯人って言うのはさすがに無理が……あれ? おいあれって!」

    澪「ん? どうした律?」
    律「水槽の中に…」
    澪「!? あれは梓のゴムっ!?」

    34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:28:33.66
    律「つめち~。なんで私が」

    澪「じゃんけんで負けたんだから仕方ないだろ」

    唯「間違いない、あずにゃんのだよ…これ」

    紬「なんでトンちゃんの水槽に…」

    律「謎は深まるばかりだな…」

    律「ん? そうか、違和感ってこれだったんだ!」

    澪「?」

    律「いつも餌やってる唯なら気づくだろ?」

    唯「ん? あ、あぁっ!」

    紬「いつも貼ってる黒い紙が反対側になってるわね…」

    澪「ほ、ほんとだ…!」

    律「つまり……、こう言うこと!」

    ビリッ

    りっちゃんが勢いよく黒い紙を剥がすと……そこには割れた窓ガラスがあった!

    36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:33:44.91
    澪「わ、割れてる……」

    紬「つまりこれは密室に見せかけてただけってことね」

    律「つまり疑似密室…!」

    澪「疑似…」
    紬「密室…」
    唯「(何だかわかんないけどりっちゃんがかっこいい…)」

    律「犯人はここにいつも黒い紙が貼ってあるのを知っていてそれをトリックに使ったんだ」

    澪「でもいつかバレるだろ? 私達は部室に毎日来てるんだから気づかないわけがない」

    律「確かにな。ただその時間が欲しかったのかもしれない。密室だ密室だと私達に思わせて…その間にこの部屋で何かを回収したり…ね」

    澪「…」
    紬「…」
    唯「(あずにゃんまだ~…)」

    37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:35:06.47
    >>35
    推理が整ったらどんどん推測していいですよ
    その方が盛り上がりそうだし何よりそのつもりで書いてる

    解けたら…の話ですが

    41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:42:09.42
    澪「でもさ、ここ何階だと思ってるんだ?」

    律「……」

    ガラララ

    律「……」

    ヒュ~

    ピシャッ

    律「たか~い……」

    澪「だろ? そんなとこからどうやって外に出るんだよ」

    紬「高さに惑わされちゃ駄目よ。高いからこそ脱出出来ることもあるわ。例えば屋上からロープを垂らして上がったり」

    律「確かに不可能ってわけじゃないな…」

    澪「でもそれならわざわざガラスを割らなくても普通に窓を開けて…」

    律「それじゃ密室じゃなくなるだろ? さっき窓の鍵はしまってたんだ。あっちの窓は開かないようになってるし。だからこそ密室は成立してるんだ」

    42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:51:21.23
    唯「あれ…これ誰の?」

    律「野球の…ボール?」

    澪「……そうか! 梓がいた時にそれが飛んできてそこのガラスを割って更にそれが梓に当たって……」

    唯「つまり犯人はソフトボール部の人!?」

    律「待て待て。じゃあ誰が黒い紙を割れた窓に被せたんだ?」

    澪「あっ…そっか」

    紬「それを見た誰かが誰かのせいだと思って黙認して隠した…としたら?」

    律「どういう意味だよ、ムギ」

    紬「みんな唯ちゃんが好きなのは明白…ならもしかして唯ちゃんが起こしたことだと思って愛がそれを隠させた…」

    澪「そんなこと…」

    紬「それなら密室を作り出すことも可能になって来るんじゃない?」

    律「問題は二人が意図的に協力してたのか別々の思惑で動いたのかってことか…」

    43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 19:57:33.37
    紬「推測を出ない話をここで永遠としても仕方ないわ。一つずつ確証を得て行きましょう」

    律「だな。ならまず何から埋めていく?」

    澪「まず梓がいつぐらいに部室に来たか…じゃないか? 犯行が行われた時間がわからないと動きようがないと思うんだ」

    唯「(それにしてもこの澪ちゃんノリノリである。完璧にみんなの中であずにゃんは死んでるよね…。りっちゃんは練習より面白そうだからわざとやってそうだけど)」

    律「なら梓と仲のいい憂ちゃんと純ちゃんに話を聞きに行こう」

    紬「ええ」
    澪「そうだな」

    唯「れ、練習は?」

    45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 20:00:17.11
    律「唯…練習も大事だけど今は梓の為に動くのが人情ってもんだろう?」

    紬「私達で犯人を見つけなきゃ…」

    澪「悲劇は二度と繰り返させない…!」

    唯「あ、うん…」

    47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 20:08:28.73
    二年の教室

    純「あっ、憂~! ごめんね~ジャズ研の用事でどうしても行かなきゃいけなかったんだ~。掃除もう終わっちゃった?」

    憂「気にしないで純ちゃん。掃除はもう終わったよ~」

    純「ほんとにごめんね! 今度なんか奢るからさっ!」

    憂「ほんと? 何にしようかな~」

    純「あ、あんま高いのは勘弁してよね」

    憂「ふふ、わかってるよ」


    律「ここが二年の教室か、ワトソン君」

    澪「は、はいホームズ先生!」

    唯「(いつもはそこ私の役なのに…)」

    憂「あ、お姉ちゃん!!」

    唯「う~い~! 純ちゃんも!!!」

    純「澪先輩…! あわわ」髪の毛整え整え


    49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 20:25:33.43
    純「み、澪先輩こんにちわっ!」

    澪「あ、うん…こんにちわ。純ちゃん」

    唯「今日は二人とも終わるの早かったんでしょ?」

    憂「うんっ!」

    律「じゃあなんで今もいるの?」

    純「実は私が掃除当番だったんですけどジャズ研に用事があって憂に変わってもらってたんです」

    澪「なるほど…」

    律「通りで教室ピカピカなわけだ…」

    憂「どうせなら徹底的にやろうって思って」

    純「憂はいい子だねぇ~」

    澪「うんうん、憂ちゃんはほんといい子だよ」

    純「」フキフキフキフキ

    憂「純ちゃん…?」
    純「私今から掃除するねっ!」
    憂「そこ…私やったよ?」
    純「」ガーン

    51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 20:28:48.50
    ご飯はおかずしてきます

    今のところで犯人がわかれば神

    53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 20:33:55.52
    >>52
    アニメとか原作とかを加味したりすれば……って感じですかね

    59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 21:48:43.91
    サメのやつ面白すぎて見入ってた
    再開

    60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 21:51:03.18
    憂「お姉ちゃん達はどうしてここに?」

    律「実はな…」

    澪「うん…」

    唯「あずにゃんが部室で倒れてて…」

    憂純「えぇっ?!」

    紬「その犯人を探す手がかりを追い求めてたの」

    純「犯人って……まさか誰かにやられたんですか!?」

    唯「う~うん、そうじゃなくて…」

    律「その可能性は高い…。」

    澪「部室は密室だったし…」

    純「密室…」ゴクリ

    憂「(お姉ちゃん、密室なら普通…)」

    唯「(うん…密室って言葉に弱いんだぁみんな…)」

    紬「それで、梓ちゃんはいつ頃部室へ?」

    62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 21:58:49.57
    純「えっと、ホームルームが終わってからすぐだったと思います。トンちゃんに餌あげるんだって」

    唯「あずにゃん…」

    律「二年生は五分短だから…」

    澪「私達が終わる30分前だな」

    紬「その間梓ちゃんは部室に行き…トンちゃんに餌をあげてる最中に何かあった…って考えるのが自然ね」

    澪「ゴムが入ってたからな…」

    律「(今まで何となく面白いから犯人がいるって言ってけど……本当にそうかもしれないな)」

    澪「(梓がゴムを水槽に入れたのを気づかないまま放置するわけがない……餌をあげてる時に何かの拍子で…)」

    紬「(犯人は…この中にいる…!)」

    唯「憂~今日のご飯は~?」
    憂「ハンバーグだよ♪ お姉ちゃん!」
    唯「やっほ~い」

    64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:09:57.16
    憂「じゃあ私達は梓ちゃんのお見舞いに行ってきます」

    純「起きたらメールします…だからアドレス教えてくださいっ! 澪先輩っ!」

    澪「えっ? 憂ちゃんが唯にメールすれば…」

    純「うぅ……」

    澪「……いいよ。交換しよう」

    純「本当ですか!?」

    澪「うん」

    純「生きてて良かったぁぁっ」

    澪「(アドレスぐらいでこんなに喜んでもらえるなんて…何だか恥ずかしいな)」

    憂「良かったね! 純ちゃん!」

    純「私澪先輩の為ならなんでもするよぉ!」

    律「(なんでも…?)」

    紬「(する…)」

    68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:20:27.53
    律「純ちゃんはジャズ研に何の用事があったの?」

    純「え? え~と先輩達に頼まれてたことがあって。それをちょっと…」

    律「ふ~ん、一人?」

    純「はい…」

    澪「……」

    紬「(りっちゃんも私と同じで澪ちゃんを疑ってるのね。確かに妙だわ。澪ちゃんがあんなあっさりアドレスを交換するかしら? 確かに女の子同士って言っても今まではそんな感じになっても避けてた記憶があるわ)」

    律「(つまりムギの共犯説は生きていて、梓と同じで早く行動出来る純ちゃんが梓を……主犯は澪か? どっちにしろ怪しい……アドレスも元々交換してるのをわざとらしくここで交換した可能性もある)」

    唯「あずにゃんによろしくね~憂」
    憂「うんっ」

    70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:24:57.80
    澪「これからどうする? 私達も梓のとこに行く?」

    唯「それがいいかも!」

    律「悪い、私はちょっと行くとこが出来て」

    紬「奇遇ねりっちゃん。私もよ」

    澪「……そっか。ならそれが終わったら保健室に」

    律「わかった」

    紬「えぇ」

    澪「……」

    律「……」

    紬「……」

    唯「……?」

    73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:33:10.06
    唯、澪組

    澪「なぁ唯。梓、なんでああなったんだと思う?」

    唯「う~ん…ソフトボールがあったからあれにつまずいて~みたいな」

    澪「普通に考えたらそうなるか…けどそうなるとあのソフトボールはどこから来たんだろう? それに何で鍵がかかってたか……」

    唯「う~ん、わかんないねぇ」

    澪「もう、いいだろう? 唯」

    唯「……なにが?」

    澪「惚けるのはやめて……さ。私には本当のこと言ってくれよ」

    唯「……」

    澪「だってそれが出来るのは唯だ…」

    唯「あ、憂」
    澪「」びくっ…

    憂「お姉ちゃん達も保健室に?」

    唯「うん。純ちゃんは?」
    憂「寝てるよ~」

    澪「(遅かった…ごめん、純ちゃん…。私がもう少し早く気づけていれば…。やっぱり私の予想通り二人は共犯で……唯は梓をっ……)」
    唯「ふふ、澪ちゃんも眠そう。おやすみしよっか…?」

    75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:38:33.70
    律、紬組

    律「やっぱりここか」

    紬「りっちゃんもここに来ると思ったわ」

    律「で、あったか?」

    紬「ないわね」

    律「ってことはやっぱり中からじゃないってことか?」

    紬「いえ、ガムテープを貼ってから割れば下に破片を落とすことなく割ることも可能よ」

    律「あのソフトボールはどこから来たのか…犯人が残したのか梓が持って来たのか。それがわからないとな」

    紬「やっぱりソフト部の練習中に割っちゃったのかもしれないわね。二年生は先に練習してたから」

    律「となると関係者から事情を聞いた方がいいな…」

    姫子「あれ? あんた達そんなとこで何やってるの?」

    律「あ、姫」

    76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:44:35.94
    姫子「ソフトボール部が軽音部室のガラスを?」

    律「そうそう、何か知らない?」

    姫子「う~んどうかしら。でも何で?」

    紬「部室にソフトボールが転がってて…」

    姫子「あ~……わかった。ちょっと聞いてみるわね」

    姫子「あんた達集合」

    部員「はいッ!」

    姫子「私の大事なクラスメートがいる軽音部、その部室のガラスを割ったやつ……いたら正直に挙手しなさい」

    部員「」シーン…

    姫子「ほんとに?」

    部員「……」

    姫子「てめぇら一人づつ締め上げて吐かせるぞ?」

    部員「」ガクガクブルブル

    姫子「いないみたいね…」

    律「姫こえぇ…」

    79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:49:33.27
    姫子「どうやら嘘ついてるって感じじゃないわ。多分本当に割ってないと思うわ」

    律「そっか…ならいいんだ。疑ってごめん」

    姫子「りっちゃん達怪我なかった? 大丈夫?」ペタペタ

    律「う、うん。大丈夫大丈夫」

    姫子「えいっ」

    律「あぁっ! なにすんだよ姫! カチューシャ返せよー!」

    姫子「こっちの方が可愛いのにぃ」

    律「う、うるさいっ」

    紬「……(りっちゃんにも共犯は可能ってわけね…)」

    81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:52:10.94
    >>78
    100までには終わります多分

    82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 22:58:19.28
    部員「先輩達って梓の先輩ですよね?」

    律「ん? そうだけど」

    部員「実は私梓と同じクラスなんですけど…今日ソフトボール貸してくれない? って言われて」

    紬「ソフトボールを?」

    部員「はい。ちょっとの間でいいから、明日には返すからって」

    律「どういうことだ~? あ~頭痛くなってきた」

    紬「つまりソフトボールは犯行と関係ないってことになるわね…」

    姫子「犯行?」

    律「いや、こっちの話」

    姫子「そ。てかあんた学校の備品をホイホイ貸しちゃ駄目よ?」

    部員「ひぃっ。は、はい! すみませんでした!」

    姫子「りっちゃんの後輩だから許してあげるけどね」

    律「(何か艶かしい視線が……)」

    84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:03:43.27
    律「はあ~また振りだしか~」

    紬「りっちゃんも梓ちゃんがああなったのは誰かがやったことだと思ってるの?」

    律「いやぁ私は練習サボれたら何でもいいやって感じだよ。こっちの方が面白そうだしさ」

    紬「本当に…そう?」

    律「……最初はそう思ってたけど、今じゃちょっと澪が怪しいかなって思ってる」

    紬「澪ちゃんが?」

    律「うん。実際犯行を行えるのは澪ぐらいなんだよな」

    紬「……聞くわ。りっちゃんの推理の結論」

    律「じゃあまず最初から」

    85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:07:43.96
    律「私が来たとき唯が部室の鍵が開かないって言うから私もノブをひねってみたけど本当に開かなかったよ」

    紬「信じるわ。続けて」

    律「それからちょっとして澪が来たんだ。それで鍵を取って来てもらうことになった。唯と一緒に」

    紬「ちょっと待って。この時点で梓ちゃんが起きてるなら声に反応して鍵を開けてくれるはずよね。つまりこの時点でもう梓ちゃんは気を失ってる…それが前提にならない? なら澪ちゃんが犯人って言うのは無理があるんじゃないかしら?」

    律「気づいてるんだろ? ムギも」

    紬「純ちゃん…ね」

    88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:13:42.21
    律「あぁ。梓に怪しまれずに中に入れて終わる時間も梓と一緒だ。つまりこうなる」

    律「純ちゃんは授業が終わった後ジャズ研の先輩の用事と偽り梓の後をつける」

    律「梓と部室で会った純ちゃんは梓にお茶を入れるとかなんとか言ってそのティーカップで梓の後頭部を強打」

    紬「動機は?」

    律「多分嫉妬かな。憧れの澪先輩に可愛がられる梓が許せなかった。そして…」

    紬「澪ちゃんは唯ちゃんに振り向いて欲しかった。でも唯ちゃんが構うのはいつも梓ちゃんで……更に梓ちゃんはその愛を拒絶した」

    律「それを見続けた澪は…この計画を実行した」


    澪『』ギリッ

    89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:21:19.27
    紬「具体的な方法は?」そわそわ

    律「焦るなよ、ムギ」

    律「梓を殴り気絶させた純ちゃん。もしかしたら殺すつもりだったかもしれないな…。でもそうしなかったのは多分そこに私達が来たから」

    律「純ちゃんは考えた。どうしたら梓を事故に見せ掛けられるか? そこで色々手を打った。梓の髪をといたりゴムをトンちゃんの水槽の中に入れたりはその名残」

    紬「(凄い…りっちゃん…)」

    律「密室にするのは元々計画に入ってたんだろうから屋上からロープなんかを垂らしてたんだろうな。いざとなれば澪に連絡したり何なら部室のどこかに隠れてやり過ごすことも可能だ。
    どうせ梓を保健室に連れていくことぐらい予想出来てただろうしな。だからそこは重要じゃない」

    91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:28:40.71
    紬「そうして私達をやり過ごした後…」

    律「タイミングを図って憂ちゃんと合流…。何食わぬ顔で容疑者から外れたんだ。思えば純ちゃんとか二年生だって十分犯行が可能なのにな。私達は囚われすぎてたんだ…」

    紬「そうね…(でもならわざわざガラスを割るなんて危険の高い真似を犯すかしら。りっちゃんが言ってた部室に隠れるってやり方が現実的だわ。そもそも女子高生の腕力で屋上まで登れるかと言われたらまず無理だもの)」

    律「まあ梓が起きてから聞けば全て型がつく。この推理ごっこもおしまいだ…」

    紬「梓ちゃんが起きたら…待って。もし全てりっちゃんの正しい通りなら…次に純ちゃんが取る行動は…!」

    律「!!! 梓が危ないっ!!!」

    92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:32:48.15
    保健室

    梓「ん……」

    純「起きた? 梓」

    梓「純……なんで?」

    純「ふふ、ふふふっ」

    梓「……!」

    純「もうあなただけのものじゃないんだから」

    梓「……」

    94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:40:11.95
    律「梓っ! 無事か!?」

    紬「梓ちゃんっ!」

    梓「先輩!?」

    純「そんなに息切らしてどうしたんですか?」

    律「純ちゃん…梓から離れろ!」

    純「? どうしてですか?」

    律「もういいんだ…全部わかってる。今の純ちゃんを見て私は推理を確信に変えたよ」

    梓「推理?」

    純「……」

    紬「澪ちゃんのこと大切に思うなら……これ以上手を染めるのはやめなさい」

    純「……何のことですか?」

    律「その手に隠してるもの…見せてみろよ」

    純「……携帯、ですけど」

    律「えっ」
    紬「えっ」

    96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:47:48.36
    唯「あ、あずにゃ~ん!!!」

    憂「梓ちゃん大丈夫?」

    澪「梓……良かった」

    律「澪っ! お前…」

    澪「律、推理はもう終わりだ。多分律は私を疑ってたんだろう? 私も同じように唯を疑ってた。」

    律「…そうか。条件をクリアしてるのは唯も同じだもんな」

    澪「うん。でも推理って言えば聞こえはいいけど結局それはその人を疑ってることだろう? やめよう。私達はみんながそんなことしないってわかってるだろ?」

    律「そうだな…。」

    紬「…そうね。それにシュレーディンガーの猫の答えは、今目の前にあるんだもの」

    唯「あずにゃん、一体部室で何があったの?」

    梓「はい…実は…」

    101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/24(金) 23:58:23.71
    回想

    梓「いつもより早く終わったから先輩達が来るまで暇だな…」

    梓「トンちゃんに餌あげよう」

    梓「トンちゃん~ご飯だよ~」

    パラパラ

    トンちゃん「」パクパク

    梓「可愛い…。食べてるとこ上から見てみよう」

    梓「よいしょ、よいしょ…」

    梓「こうやって食べてるんだ~」

    梓「ふふ、ほんとにブタ鼻」

    トンちゃん「」ピチャンッ
    梓「あぁっ。ごめんごめん。トンちゃん怒った?」

    梓「もっと餌あげるから許してね」

    梓「餌餌…、あった。よいしょ…」ペチャ
    梓「あっ!!! 髪の毛が中に…。 もうっ…タオルタオル…」

    スゥ…、スゥ…、ポイッ…

    105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/25(土) 00:05:23.93
    梓「はあ…最近なんだかついてないなぁ」

    梓「昨日は帰りにあんな可愛い仔猫見つけちゃうし…」

    梓「純はボールとかが喜ぶって言ってたけど……喜んでくれるかな?」
    梓「ソフトボール……」
    梓「」ゴクリ
    梓「にゃあ…」ゴロゴロ

    コンコン…

    梓「意外と面白い…」
    梓「にゃあ…にゃあ~」

    コロコロ~

    梓「にゃあ~(待て待て~)」

    ガタンッ!

    梓「に゛ゃ?」

    グラグラ……
    パリーン

    梓「はわーーーーーーーッ!」
    梓「ム、ムギ先輩が持って来てくれたティーカップがあああ」
    梓「どうしよどうしよ!」
    梓「あっ、でもこれ私用のだ」
    梓「って安心してる場合じゃないよぉ~!」

    110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/25(土) 00:13:21.77
    梓「とりあえず掃除したけど…ムギ先輩になんて謝ろう…はあ…私なにやってんだろ」

    梓「ちゃんと謝ろう。ムギ先輩優しいからきっと許してくれる! って甘えてるよねそれって…」

    梓「お詫びに何かしないと…」

    梓「そうだ! ムギ先輩のキーボードをピカピカにしておこう! そうすれば…」

    ───

    梓『ムギ先輩のティーカップ割ってしまいました! ごめんなさいっ』

    紬『いいのよ梓ちゃん。それより怪我はなかった?』

    梓『はいっ』

    紬『そう。あら? 私のキーボードがピカピカ』

    梓『私がしておきました! ティーカップを割ってしまったお詫びに…』

    紬『まあ。梓ちゃんありがとう』

    ───

    梓「これですっ!」

    113 名前:ヒント。この結果自体は答えじゃない[] 投稿日:2010/09/25(土) 00:19:37.58
    梓「ふぅ…ピカピカになったかな」

    梓「これに気付いた律先輩がきっと「私のドラムはー?」とか言いそう。せっかくだから一緒に磨いとこう。ビックリさせてやるです」

    梓「~♪」

    梓「たまにはこうやって後輩らしいことするのもいいかも…。なーんて」

    梓「ティーカップ割ったお詫びに…じゃ動機が不純だよね」

    梓「よし、終わった」

    梓「せっかくだから私のムッタンも磨いとこう」

    115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/25(土) 00:27:04.75
    梓「そろそろ弦変えた方がいいかな…。唯先輩のもそろそろだから今度一緒に変えよう」

    梓「~♪」

    梓「あれ? 何だか髪が首に当たる…」

    梓「あ、そう言えばトンちゃんの水槽の中に髪が入っちゃったんだっけ。ゴムは…え~と一つはポケットに~あった! もう一つは…」

    梓「どこだろ…」

    梓「あ、」

    トンちゃん「(ナニカナコレ)」

    梓「ト、トンちゃん…ご飯はさっきいっぱいあげたよね?」

    トンちゃん「(オイシソウ。チョットタベテミヨウ)」あーん

    ()は梓の勝手な通訳

    117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/25(土) 00:30:40.01
    梓「食べちゃ駄目ーッ!」

    焦って踏み出した足の下にはさっきのソフトボールが…

    梓「あっ…」

    足を滑らせ…

    梓「がふっ」

    頭を扉に強打、

    ガチャリ

    梓「……」

    トンちゃん「……(ヤッパヤーメタ)」

    密 室 完 成

    120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/25(土) 00:36:01.47
    回想終了

    律「そんなことが現実にありえるのかっ」

    梓「すいませんっ! 昨日見つけた猫のこと考えてたら眠れなくて…ぼんやりしてたんだと思います」

    純「だから朝猫のこと聞いてきたんだ」

    梓「そうそう」

    憂「梓ちゃんと眠そうだったしね」

    梓「うん…」

    唯「頭大丈夫? あずにゃん」

    梓「はい、大丈夫です」

    唯「よしよし」

    梓「(や、やめてください…とは言えない。迷惑かけたし…)」

    澪「(唯……)」

    律「(唯だけは、誰も疑ってなかったんだよな)」

    紬「(だからこんなにも私達は、唯ちゃんが好き……)」

    123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/25(土) 00:38:59.45
    律「(事件の謎は解けなかったけど…恋の謎は解けたってことか…ふふ)」

    律「唯~フンスだぞっ~!」

    唯「りっちゃん~なにそれ~? ふふふ」

    澪「わ、私も! フンス…」

    紬「フンスフンス~」

    憂「フンス~♪」

    純「な、なにこれ」

    梓「さあ…」

    127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/25(土) 00:43:05.74
    帰り道!

    唯「可愛いねぇあずにゃん!」

    梓「はい…」

    猫「にゃあ」

    律「誰か飼える人探さなきゃな~」

    澪「私の家はママ…じゃないお母さんが猫アレルギーだから…」

    紬「そう、これが答えだったんだわ」

    律「え?」

    紬「その猫、私の家で飼ってもいいかしら?」

    梓「本当ですか!?」

    唯「良かったねぇあずにゃん!」

    梓「はいっ!」

    律「本当にいいのか? ムギ」

    澪「それに答えって?」

    紬「シュレーディンガーの猫、よ」

    133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/25(土) 00:47:33.58
    律「シュレーディンガーの猫? この猫の名前?」

    澪「違うよ。段ボールの中の猫が生きているか死んでいるか、それは開けて見るまでわからないってやつ」

    紬「そう。今回私達は梓ちゃんという結果を持っている猫を見ずに生きているか死んでいるかを推論してたの」

    澪「そっか…あはは、ふふっ」

    律「何がおかしいんだよ?」

    澪「だっておかしいじゃないか。シュレーディンガーの猫に答えなんてないんだ。二重の真実が内包されてる状態なんだから」

    紬「そう。だから結局推理自体意味なんてなかったの。梓ちゃんが生きているって時点でね」

    137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/25(土) 00:53:55.00
    紬「そしてそのシュレーディンガーの猫を起こさせたきっかけがこの猫なんて、何だか面白くない?」

    澪「本当に猫が絡むなんてな」

    律「??」

    紬「だから私はこの猫を飼って…これからの真実を見てみたいの」


    唯「ゴロゴロ~」

    梓「私は猫じゃないですっ」


    紬「ずっと、ね」

    律「う~ん、なんか良くわかんないけどこれにて一件落着ってことか?」

    澪「何か忘れてる気がするけど…多分そうだろ」

    139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/25(土) 00:58:59.75
    軽音部室

    業者「あれ? 今日は配電のチェックじゃないんですかい?」

    和「いえ、ちょっと問題があって。あ、業者さん。こっちです」

    業者「あ~、まあこれぐらいなら。ソフトボール部がやった~とかですか?」

    和「そ、そんな感じです(実は私が割っちゃったなんて言えない…)」

    142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/09/25(土) 01:02:30.28
    唯「憂~ハンバーグまだ~?」

    憂「もうちょっと待ってね~」

    憂「ごめんねお姉ちゃん。本当ならもっと美味しいお肉が手に入ったのに…」

    唯「ふふ、いいよ。止めたのは私だしさ。やっぱり卒業まで待たないと。それにしても澪ちゃん…美味しそうだったねぇ」


    真実は……開けて見なければわからない

    そう、永遠に


    お し ま い

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梓「あそこに毛が生えた」
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  1. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2010/09/26(日) 01:49:54 URL [ 編集 ]
    最後w

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