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澪「薄毛の悩み」

  1. 名前: 管理人 2010/08/09(月) 00:47:40
    1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 20:04:14.93
    澪母「あら……?」



    澪「どうしたの、ママ?
    あたしの顔になんかついてる?」



    澪母「ちょっとこっち向いてみて」



    澪「こう?」



    澪母「んー」


    3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 20:05:36.93
    澪「何?気になるから早く言ってよ」



    澪母「あなた……ちょっと髪が薄くなってない?」



    澪「!?」



    澪母「気のせいかしら……」



    澪「……もう、いきなり変な事言わないでよ」



    澪母「そうね、女の子なんだしそんな訳ないか」



    澪「そう……だよね」

    4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 20:08:12.19
    澪の自室──

    スタタタ、バタンッ



    澪「早く鏡で確認しなきゃ」



    澪「自分だと毎日見てるからいまいち違いがわからないな」



    澪「そうだ、ちょっと前に撮った写真と見比べてみよう」ゴソゴソ



    澪「……たしかに注意して見ると、
      なんか生え際あたりが後退してるような気が」ゴクリ……

    5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 20:09:49.32
    澪「頭の上のほうは大丈夫かな?、
      鏡じゃ見えないから写メで確認だ」ピロリーン♪



    澪「これは……、見間違え?、光の加減が悪いんじゃないの?」ゴシゴシ



    澪「もう一回」ピロリーン♪



    澪「うわぁぁぁっっ、嘘?……何これ?」



    携帯の画面には、前髪からつむじにかけて白っぽい頭皮が

    髪の間から透けて見える画像があった

    6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 20:11:01.37
    翌朝──



    律「おっす、澪ー」



    澪「おはよ」シュン



    律「どうしたー、なんかあったか澪?」



    澪「い、いや、なんでもないけど」



    律「?」

    7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 20:12:03.99
    澪「そういえば律はずっとカチューシャしてるけどさ、

      その……おでこが広くなったりとかしないのか?」



    律「な?せっかく人が心配してやってるのに、失礼な」



    澪「あ、ごめん、いまの忘れて」



    律「はは、どうせ私のデコは広いですよ、
      
      そうだ、澪もカチューシャしてみる?

      つけたら案外やめられなくなったりして~」



    澪「や、やめろって律!」ビシッ



    律「痛っ、いきなりぶたなくてもいいだろー」

    澪(生え際が目立たないように髪をセットするの大変だったんだぞ)

    8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 20:13:17.75
    放課後、音楽室──



    梓「お疲れ様です、澪先輩」



    澪「あ、梓だけか」

    梓「他のみなさんはまだ来てませんよ」



    梓「そういえば、澪先輩が写ってる写真、

      ファンクラブの子からもらっちゃいました」



    澪「え?そんなのが出回ってるのか?

      ちょっと見せてもらっていいか?」

    10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 20:14:16.44
    梓「いいですけど、あげませんからね」



    澪「へー、結構よく撮れてるじゃないかー」



    梓「先輩たちが揃って写ってたので、もらっちゃいました。」



    澪「……!?」

    11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 20:16:08.74
    澪(あの律より、私のほうがおでこが広く見える……)



    梓「あの……どうしました先輩?」



    澪「い、いや、なんでもない、写真ありがとう」



    梓「いえ、もっと見たければ今度借りてきましょうか?」



    澪「写真って、そんなにいろいろあるのか?」



    梓「写真部の子がファンクラブの会員で、

      特別に焼き増ししてるんです」


    12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 20:17:03.48
    澪「そういえば、学校行事の時とかに写真部が撮影してたっけ」



    梓「まあ、そのついでというか、

      最近はむしろ澪先輩の撮影がメインになってるかも……」



    澪「最近やたらと視線を感じると思ったらそうだったのか。

      他にもいろいろあるなら見てみたい気もするな」



    梓「どうしたんですか?前はそういうの恥ずかしがってましたよね?」



    澪「いや……、なんていうかおかしな写真がないかチェックしないとな」

    14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 20:21:10.18
    梓「あーそうなんですか。やっぱりそういうのって気になりますよねー

      でもそういう写真は秘蔵アルバムに入ってるから

      簡単には貸してもらえないと思いますけど……」



    澪「秘蔵アルバムって……、てかここ女子高だろ?」



    梓「フッフッフ、女子高だからこそです」ニヤリ
    澪「あ、あんまり深入りしたくない世界だな。

      とりあえず借りられたら持ってきくれないか?」



    梓「りょーかいです!さっそくメールしときます!」

    15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 20:23:03.79
    翌日、放課後──


    唯「ムギちゃーん、今日のお菓子な~に~?」(^q^)


    紬「あらあら♪
      今日は生クリームがたっぷりのったプリン・ア・ラ・モードよ」


    唯「わーい、おいしそーだー」

    梓「先輩方、お疲れ様でーす」
    律「おう、梓かー」


    唯「あずにゃーん」ダキッ


    梓「ひゃ、唯先輩!いきなり抱きつかないでください!」
    唯「んんー、今日のあずにゃん分を補給しないと~」スリスリ
    紬(癒されるわー♪)ホワー

    16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 20:27:42.34
    律「ん?なんだそのアルバムみたいのは?」


    梓「これですか?これは……そのー」


    律「なんだー、もったいぶらないで教えろよー」ズリッ


    梓「澪先輩に頼まれて持ってきた、

      ファンクラブの子が撮ったアルバムなんですけど……」


    律「えっ?なにそれ?超おもしろそ~、見せて見せて」


    梓「勝手に見せたら怒られそうなんでちょっと……」




    17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 20:28:03.81
    唯「えー?私も見たいなー、ねー、あずにゃ~ん」グリグリ


    梓「ちょ、やめてください。くすぐったいです。

      もー、仕方ないですね。ちょっとだけですよ」


    唯「わーい」


    律「どれどれ」


    紬「私にも1冊見せて」


    18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 20:29:17.94
    澪「おつかれーって、おい!」


    梓「あ、澪先輩、これは……あのー」


    律「おーっ澪!いいもん見せてもらってるぞ」


    澪「や、やめろー」


    唯「えー?減るもんじゃないし、いいじゃん」


    紬「私も見たいでーす」ふんす!

    19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 20:30:24.79
    澪「おまえら……まあ、ちょっとだけだぞ」


    梓「すいません」


    澪「まぁ謝らなくていいよ、とりあえず持ってきてくれてありがとうな。

      まずは一番最近のから見せてくれないかな」


    梓「あぁ、これです。何かみたい写真でもあるんですか?」


    澪「……いや、まあ、そんなこともないんだけど」

    20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 20:39:46.83
    澪(いつ頃から髪が薄くなり始めたのか……順番に見ていかないとな)


    澪(少なくとも母親が気づいたのがつい最近だとしたら、

      そんなに前ではないはず……)


    唯「あれ?澪ちゃんの目付きが真剣だ」


    律「みおちゅわーん、自分のかわいい写真に見惚れちゃったのかー?」


    澪「ち、違う!そんなんじゃない!」




    22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 20:40:51.22
    唯「あ、澪ちゃんなんかこわいよ」


    澪「もういいだろ、アルバムは私がちゃんと確認させてもらうから

      ちょっと預からせてもらう」


    律「えー?まだ全部見てないしー」


    澪「はいはい、お菓子食べ終わったらさっさと練習するぞ」


    律「へーい」



    23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 20:42:51.50
    その晩、澪自室──


    澪「アルバムは5冊もあるのか、結構枚数あるなー」パラパラ


    澪「2年生の頃と、3年生の写真を見比べると……」


    澪「明らかに3年生になった頃から髪の毛が薄くなってる」グスン


    澪「受験勉強のストレスかな……」


    澪「そうだ、育毛剤とかをつけてみればいいのか?」


    澪「で、でも、恥ずかしくて買いにいけない……」


    澪「そうだネット通販とかならこっそり買えるかもしれないな、

      明日梓にそれとなく聞いてみよう」

    24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 20:46:19.86
    翌日──

    澪「梓、アルバムありがと」


    梓「あ、澪先輩、もういいんですか?」


    澪「ああ、もう大丈夫だよ」


    梓「変な写真とかはありませんでしたか?」


    澪「あ、ああ、まあこれぐらいなら許せるかな、

      貸してくれた子にもお礼言っといてよ」


    梓「そうですか、その子も喜びます」


    25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 20:48:01.45
    澪「ところで梓、ちょっと相談があるんだけど」


    梓「はい、なんですか?」


    澪「梓はネットの通販で結構買い物してるだろ」


    梓「あ、その話ですか、この間も欲しかったエフェクターが安かったんで
      
    つい衝動買いしっちゃったんですよー」
    澪「その……、ネット通販って薬とかも買えるんだよね?」


    27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 20:49:53.31
    梓「薬……ですか?まさか危ない薬とかに興味あるんですか先輩?

      いくら受験勉強に疲れてるからって……」


    澪「い、いや違うんだ梓、そういうんじゃない!

      あのな……パパが育毛剤を買いたいそうなんだが、

      ネットだと安く買えるかもって相談されたんだよ」


    梓「あ、お父さんですか、それは大変ですね」


    澪「ははは……そうなんだよー」

    梓「そうですね、家に帰ったらさっそく調べてみます」
    澪「悪いな、私も調べたんだけど売ってるとこが見つからなかったんだ」


    梓「りょーかいです!私の検索能力なら楽勝ですよ先輩!」キリッ


    澪「そうか、頼もしいな」

    29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 20:53:06.96
    翌日、昼休み──

    律「そういえばこの間ののワールドカップって見てたかー?」
    澪「あ、わたしも見てたぞ」


    唯「いつも夜中まで試合みてたからすごい眠たかったよー」グッタリ


    律「唯はワールドカップとか関係なく授業中ねてるじゃん」


    唯「そうかなー、えへへー」


    澪「席が一番後ろだと目立たなくていいよなー」

    30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 20:53:58.36
    律「そういえば、ロッベンってまだ26歳って知ってた?」


    唯「えーっ?ホント?もっとオジサンかと思ってたー」


    紬「どなた?」


    律「ロッベンってオランダ代表のMFなんだけど、

      頭がハゲてる上に老け顔ですっごい貫禄あるんだよなー」


    澪(その若さであの頭…… 明日は我が身なのか??)オロオロ


    律「でも、ガンの治療の影響らしいと言われてるけどな」


    紬「まあ、ガンに負けず代表になるなんて偉いわね」


    律「でも実は、病気とか関係なく元から髪の毛薄かったんだって」


    唯「なんかすごいいい話だったのに、がっかりだね」

    32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 20:58:14.02
    放課後──

    澪「お、梓一人か?」キョロキョロ


    梓「あ、先輩、お疲れ様です」


    澪「昨日のあれ、調べてくれた?」


    梓「バッチリです。あ、でもネットでは買えないらしいですよ」


    澪「買えない……って?どういうことなんだ?」ガタッ


    梓「か、顔が近いですよ先輩。落ち着いて聞いてください。
      なんか去年あたりに法律が変わって、

      かなりの医薬品がネットで販売できなくなったみたいなんです。」


    澪「……」

    34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 20:59:33.91
    梓「例の育毛剤とかは、第一類医薬品に分類されていて薬剤師の説明を受けないと

      買えなくなったらしいんです」


    澪(レジに持っていくだけでも恥ずかしいのに、その上説明だと……?)


    梓「残念ですけど、お父さんには薬局とかで買うように教えてあげてください」


    澪「……あ、ああ、そう言っておくよ」


    澪(くっ……、ネット通販で育毛剤ゲット作戦は断念だ、

      っていうかいつの間にそんな法律改正されたんだよ……)

    35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 21:01:23.49
    梓「ついでにネットで色々調べてみたんですけど、

      髪が薄くなる原因っていろいろあるらしいんですよ」


    澪「へー、そうなんだ」


    梓「ホルモンの量とか、睡眠不足も良くないらしいです」


    澪「睡眠不足ね……、それはあるかも」

      (最近夜遅くまで勉強してるからかな?)


    梓「あとヘルメットとか、ヘッドホンをずっと着けてると

      頭部が圧迫されて血行が悪くなったりしてハゲる原因になるらしいですよ」


    澪「え?ホントか?」




    36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 21:01:45.75
    澪(やばっ!いつもヘッドホンで音楽聞きながら勉強してるのがまずかったのか?

      しかもあのヘッドホン、ヘッドバンドが結構きつめだからなー)


    梓「まあ、どのぐらい影響あるのかは定かじゃないらしいですけどね

      最近はいい薬がでてて、皮膚科に行くといいらしいですね」


    澪「皮膚科か……、ちょっと考えてみるよ、いろいろありがとうな」


    梓「いえいえ」

    37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 21:03:05.42
    病院──

    澪(来てしまったが、いちおう別の治療のためということにしておこう)


    医者「今日はどうされましたか……」


    澪「あの……いつもこの時期になると肘の内側とかに湿疹ができてしまって……」


    医者「どれどれ、ちょっと見せてください」


    医者「あー、ちょっと赤くなってますねー、塗るお薬出しときますね。

      あと、こまめに汗を拭いて清潔にするようにしてください。」


    澪「はい、わかりました。」
     
      (ふぅ……、さすがに3日間洗わなかったおかげだな)

    38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 21:04:05.80
    医者「ほかに何か気になるところはありませんか?」


    澪(きたぞ、こっちが本題なんだよ)



    澪「あの……、ちょっと薄毛に悩んでいて……」ボソッ


    医者「え?、もう一度」


    澪「……髪の毛が、薄くなってきて困ってるんです。」


    医者「あぁ、薄毛ね、どんな感じかみせてください……

      うーん、確かによく見れば前髪から頭頂部にかけて

      若干薄くなっているようですねー」

    39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 21:05:58.26
    澪「最近は、いい薬がでたって聞いてきたんですけど……」


    医者「たしかに、男性向けの若年性脱毛症の飲み薬は
    あるんですけどね……」


    澪「女性の場合はだめなんですか?」


    医者「ええ、基本的に女性への投与はできないですね。
       結構費用もかかるしまずは市販の塗り薬等を試すことをおすすめしますよ」


    澪「……わかりました。」


    医者「とはいっても、効果は個人差があるので、

      とりあえず今より悪化しなければいい、ぐらいに考えたほうがいいです。

      気長に頑張りましょう」


    澪「はい……ありがとうございました」

      (最後の、全然フォローになってないし)

    42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 21:08:05.84
    澪「勇気を出して医者に行ってみたものの、あまり成果なしか……」トボトボ


    澪「やはり、店で育毛剤を買うしかないのか」


    澪「知り合いに見つかったら一巻の終わりだから、万全を期さないとな」



    - ドラッグストアの近くの路地 -



    澪「まずは周囲の安全確認だ」キョロキョロ


    紬(あら……澪ちゃん?そうだ、後ろから脅かしてみちゃおう)

    44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 21:10:19.64
    澪「うむ、敵影なしだな……よし!行くぞ」


    紬「ワッ!」ポン


    澪「キャーーーーーー!!
    ……ってムギか!?」


    紬「大成功♪」ニコニコ


    澪「ふぅ……、まったく死ぬほど驚いたぞ」


    紬「あんなに驚くなんて、こっちもびっくりしちゃった。

      あれだけ練習した甲斐があったわ♪

      そういえば、こんなところでどうしたの?」

    45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 21:12:24.84
    澪「……ああ、病院に行ってきた帰りなんだ」


    紬「まあ、病院って?体の具合でも悪いの?」


    澪「こういう時期になると、肌の調子が悪くて。

      敏感肌だといろいろ大変なんだよ」


    紬「そうなの、いろいろ大変ね」


    澪「そうなんだよ、じゃあ、私もう帰るね」サササ


    紬「じゃあ、またね澪ちゃん。ってもういなくなっちゃった。

      澪ちゃんって忍者みたいね♪」

    46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 21:18:09.96
    翌日、放課後──

    律「きょう澪は学校休みなのか、メール送ったけど『調子が悪い』

      とかしか返ってこなかったし」


    唯「澪ちゃん、どうしちゃったんだろうね?

      あっ、澪ちゃんの分のお菓子が一個余ったからもらっちゃおう!」


    紬「あらあら♪」


    梓「唯先輩、意地汚いですよ」


    唯「あずにゃん食べたいの?。じゃあ、これあずにゃんにあげる。

      いっぱい食べてトンちゃんみたいに大きくなるんだよ!」


    梓「別に欲しくありませんし、トンちゃんと比較されても困ります」

    唯「え?なら食べちゃうね」パクッ



    48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 21:21:32.25
    紬「そういえば、昨日澪ちゃん見たんだけど、病院の帰りとか言ってたわね。

      でも、そんなに具合が悪そうには見えなかったわ」


    律「そうか……まあ、明日には来るだろ」
    紬「私が後ろから『ワッ!』って脅かしたら、すごく驚いてて、
      『死ぬほど驚いた』って言ってたけど、もしかしたらそのせいで……」
    律「いや、それはないと思う」

    49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 21:24:41.68
    澪自室──

    澪「あぁ、結局学校休んじゃったな……」


    澪「でも、こんな頭じゃ恥ずかしくて学校行けないし昨日もあんなとこ見られたから、

      学校でも噂が広まってるだろうし……もう引きこもったままニートにでもなろうかな」


    翌朝──

    澪母「澪ちゃん、今日は具合どうなの?」


    澪「今日も具合悪いから、学校いけない」


    澪母「具合が悪いなら病院に行ってきたら?

      それとも学校で何かあったの?」


    澪「学校には休むっても電話しておいたから、もうほっといてよ!」


    澪母(いったいうちの子はどうしたのかしら?もしかして反抗期?)オロオロ

    50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 21:25:49.51
    翌朝──

    さわ子「今日も秋山さんは欠席です。」


    律「さわちゃん、澪どうしたのー?」


    さわ子「さあ?体調不良って今朝も本人から連絡があったんだけど、

      詳しいことは話してくれなかったから分からないわ」


    律「もう3日目だし、メール送ってもあんまり返ってこないし」


    さわ子「確かに心配ねー、良かったら放課後に様子を見に行ってくれないかしら」


    律「わかりました」

    51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 21:27:20.33
    放課後──

    律「ちょっと澪のお見舞いに行ってくるな」


    唯「あ、りっちゃん、わたしも行くよー」


    律「悪いが、唯は今日は遠慮しておいてくれないか」


    唯「え?なんで、なんで?」


    梓「私も、まずは律先輩ひとりで行ったほうが良さそうな気がします」

      (唯先輩が行くと、なんか問題がややこしくなりそうだし……)

    唯「ひどいよみんな、子供扱いして」

    52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 21:29:42.39
    律「どうも、今回のはただの体調不良って訳じゃなさそうだしな……

      そういえば、最近澪の様子が変だったりしなかった?」


    紬「そうね……この間最後に会った時もちょっと様子が変だったけど……」


    梓「関係あるか分かりませんですが、この間先輩たちが一緒に写った

      写真を見せたら、なんか食い入るように見入ってました。

      それから、もっと写真がみたいから持ってきてくれって言われました」


    律「ああ、この間持ってきたアルバムか……最初に見せた写真って今持ってるか?」


    梓「はい、これです」


    唯「見せて、見せて」パッ

    53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 21:31:54.37
    律「うーん、ウチら4人が写ってるけど、これのどこがそんなに気になったんだろうな?

      他にはなんかなかった?」


    梓「その後に、育毛剤の買い方についてすごい熱心に質問されましたけど」


    律「……育毛剤?なんで澪が育毛剤なんか買いたがるんだ?」


    梓「なんでも、お父さんのためって言ってましたけど」


    律「なんか怪しいなー、ま、とりあえずなんかの手がかりになりそうか」


    紬「りっちゃん、このお菓子を澪ちゃんに持って行ってあげてね」


    律「おっ、ムギ用意いいな、ありがとー、じゃあ行ってくるね」


    紬「いってらっしゃい」


    唯「りっちゃん隊員!幸運を祈る……」

    55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 21:33:32.31
    澪自宅──

    \ピンポーン/

    律「こんにちは、田井中ですけど澪さんいますか?」


    澪母「はーい、あ、りっちゃん。よく来てくれたわね」


    律「澪の様子はどうですか?」


    澪母「もう、どうなってるのか訳がわからないのよ。

      りっちゃんからも聞いてもらえないかしら」


    律「え?体の具合が悪いんじゃないんですか?」

    56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 21:37:00.05
    澪母「えぇ、具合が悪いっていうんだけど、
       私には
    どこかが悪いようには見えないのよ。

       食事も扉の前に置いておくと、普通に食べて返されてるし」


    律「??」
    (あちゃー、真性のひきこもりだろそれ……)


    澪母「まあ、どうぞ上がってちょうだい」


    律「はい、お邪魔しまーす」

    57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 21:39:28.12
    澪母「澪ちゃん、りっちゃんがお見舞いに来てくれたわよ」


    澪「会いたくない……」ボソッ


    律「なんだ、なんだー。わざわざ来てやったのに、それはないだろー澪」


    澪「律、どうしてきたの?」


    律「どうしてって、もう3日も学校休んでるからお見舞いにきたに決まってるだろ。

      布団かぶってないで顔ぐらい見せてよ」
    澪「だめ、やだ」

    58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 21:40:00.95
    律「あっ、ムギからもらったプリン食べるか?なめらかプリンって澪好きだっただろ、

      出てこないと全部たべちゃうからな」


    澪「いい、いらない」


    律「ふーん、いらないなら遠慮無くいただくとするか。

      あー、うっめぇー」パクパク


    澪「……」

    59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 21:41:04.29
    律「あー、たまらんのー、ではもう一個」


    澪「……やっぱ食べる」ガサッ


    律「え?いらないんじゃなかったっけー?」


    澪「……いぢわる」


    律「はい、スプーン」


    澪「うん、ありがと」パク

    60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 21:42:39.79
    律「と、布団から出てきたところで……私からのお見舞いの品はこれだー!」ドン


    澪「ブーーーーッ」ゲホッゲホ


    律「あっ、プリン吹きだした、きったねー」


    澪「ちょっとティッシュとってよ……」フキフキ
    律「育毛剤を見てその動揺ぶり……図星だったようだな、澪!」


    澪「な!、お見舞いに育毛剤なんて聞いたことないぞ」

    61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 21:43:52.57
    律「梓に育毛剤の買い方を聞いてたみたいだが、それはずばり自分用だったんだろ?」


    澪「ち、ちがう、パパ……じゃなくてお父さんのを買おうとしたんだよ!」


    律「勝手に薄毛に悩むオヤジにされてお父さん泣いてるぞ!

      それからこの写真だ。」


    澪「その写真は……この間梓が持ってたやつか!?」


    律「澪がこれを見て動揺してるみたいだったと梓は言ってたが、

      私にはその理由がわかったんだ。」


    澪「べ、別に動揺なんてしてなかったぞ」

    62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 21:46:19.59
    律「このあたしより、おでこが広くなってるのに気づいたからなんじゃないのか?」


    澪「……そうか、ムギか、ムギに聞いたんだな?

      この間会ったときには明らかに挙動不審だったからな」


    律「ムギは澪が病院に行ったとしか言ってないから、疑うならお門違いだぞ」


    澪「律は私がハゲたのを暴いて楽しんでるのか?ああ、そうなのか」


    律「っていうか、今度は悲劇のヒロイン気取りか?

      そんな人生に絶望するほどに症状がひどくないだろ」


    澪「もう正直に言うよ。この間病院に行ったのは、薄毛の相談に行くためだったんだ。

      その医者も薄毛だって言ってたし……誰か私の青春を返してくれよー」グスン

    63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 21:48:37.30
    律「まあ、正直でよろしい。そんなことより、育毛剤の代金がまだだから払ってよ」


    澪「え?くれるんじゃないの?」


    律「さすがにこの金額だとそれはないわ、はいレシート。ちゃんとレディース用だからな。

      女子高生が育毛剤を手にレジに並ぶ姿は思い返すだけでシュールだったなー」


    澪「まあ、もともとは自分で買おうとしてたから助かったよ。

      こんなちょっとしか入ってないのにかなり高いな」


    律「ちなみに一箱で1ヶ月しかもたないからな、なんなら来月分も

      お金くれたら代わりに買ってきてあげようか?」


    澪「え?ホントか?」

    64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 21:49:35.89
    律「まあそのくらいならなんでもないし。

      っていうか、明日から学校来なよ、軽音部のみんなも心配してるしさー。

      ベースいないと練習になんないし」


    澪「どうせ、ハゲとかヅラとか馬鹿にされるし、もう行きたくない」


    律「そんな風にひとりでウジウジと悩んでる方がよっぽどストレスになって髪が抜けるぞ

      学校じゃ別に噂になんてなってないし、気にしすぎだろ」


    澪「ほんとに?」


    律「ああ、本当だよ」

    65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 21:50:28.55
    放課後──

    澪「お、梓一人か?」キョロキョロ


    梓「あ、先輩、お疲れ様です」


    澪「昨日のあれ、調べてくれた?」


    梓「バッチリです。あ、でもネットでは買えないらしいですよ」


    澪「買えない……って?どういうことなんだ?」ガタッ


    梓「か、顔が違いですよ先輩。落ち着いてください。
      なんか去年あたりに法律が変わって、

      かなりの医薬品がネットで販売できなくなったみたいなんです。」


    澪「……」

    66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 21:52:20.39
    >>65
    すいません。誤爆です。
    なんか専ブラの調子がいまいちだ……


    68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 21:55:39.40
    澪「ちょっと和に電話して聞いてみる」


    律「え?何それ……?
      まあいいか、気が済むまで聞いてみなよ」


    プルルル……

    澪「おーい、和」


    和『どうしたの?澪、休んでたけど、もう大丈夫?』


    澪「心配かけてごめん、あ、後で休んでた間のノート見せてもらいたくて」


    和『いいけど、明日来れるの?』


    澪「うん、大丈夫そう。

      でさ、なんか私の変な噂とか流れてたりとかしない?」

    72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 22:01:23.75
    和『澪の噂?さあ、特に思い当たらないけど?なんで?』


    澪「あ、何も無いならいいよ、変なこと聞いちゃってゴメンね

      いや、3日もいきなり休んでたから、なんか気になって、

      悪いけどノートよろしくね」


    和『うん、じゃあまた明日』


    澪「ふう……ホントみたいだな」


    律「あたしの言葉は信じられなくて、和の言葉なら信じられるのか……

      まったく、心配して見舞いに来て損したぞ」


    澪「あぁ、律、疑って悪かったよ」


    律「まあ、これで気が済んだだろ、明日は学校来いよ」


    澪「ああ、わざわざお見舞いきてくれてありがとう律」

    74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 22:04:20.91
    翌日──

    澪「心配かけてすまなかった」


    唯「あ、みおちゃーん!元気になった?」


    律「おっす澪、学校来られて良かったな」


    紬「具合は大丈夫?もう学校来ないんじゃないかって
    心配しちゃったわ」


    澪「はは、3日休んだぐらいで大げさだな」


    75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 22:05:52.10
    放課後──

    梓(澪ファンクラブの子から聞いた澪先輩が学校を休んだ理由って本当かな?)


    梓(どちらにしろ、部活で先輩をよく観察して確かめてみよう)


    梓「こんにちは……って澪先輩だけですか?いっしょうけんめい
    何書いてるんですか?」


    澪「ああ、梓。休んでた間のノートを写してるんだ」


    梓「ここで見てていいですか?」


    澪「いいけど、見てて面白いもんでもないだろ?」


    梓「いいんです」ジー


    澪「?」

    78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 22:07:42.51
    唯「おいーっす!」


    紬「まあ、澪ちゃんと梓ちゃんの2人でなにしてるの?」


    梓「……」ジー


    澪「あぁムギ、ノート写してたんだ、和のノートは綺麗で見やすいな」


    唯「あずにゃんも真剣になにみてるんだい?」ダキッ


    梓「唯先輩、暑くるしいので抱きつかないでください、不快です」パッ


    唯「あわわ……なんかあずにゃんが冷たい」オロオロ


    紬(梓ちゃんの澪ちゃんへの熱い視線……唯梓もいいけど、梓澪も捨てがたいわね)ポッ

    79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 22:10:38.75
    生徒会室──

    律「なに?、話って。またなんか書類出し忘れてたりした?」


    和「あの、ちょっと……澪のことなんだけど」


    律「澪のこと?」


    和「昨日までお休みしてたけど、そのことで変な噂が流れてるのよ」


    律「噂って、昨日澪からなんか電話があったりした?」


    和「よく分かったわね、澪からノートを貸して欲しいって電話があったときに、

      なんか澪の噂について聞かれたから、その後澪ファンクラブの後輩に聞いてみたの」


    律「ちょうど和に電話があった時に澪のとこにお見舞いに行ってたんだ」


    和「そうだったの。それで、その後輩が言うには、休んだ理由は澪が薄毛に

      悩んでいるせいじゃないかって言うのよ、いきなりは信じられないわよね」

    80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 22:12:38.66
    律「またまた、澪が薄毛なんてぶっとび過ぎじゃないか?」(もろ図星だな)


    和「私もそう思ったのよ。でも後輩からみせられた証拠写真を見たら

      納得しちゃったの。律も写真みる?」


    律「何?写真って、もちろん見たいでーす」


    和「そう。じゃあ、ちょっと待ってて」ガチャリ


    律「写真って、生徒会の金庫に入ってるのか?」

    81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 22:14:53.61
    和「そうよ、後輩が持ってた写真と、その元となった電子データも保管してるの」


    律「まるで桜高のXファイルだな」


    和「まぁ、そんなところね。はい、これがその写真。

      この間のお茶会の時に撮ったやつなんだけど」


    律「……ぶっっっ!、ちょっとこれやばい。ちょうど下を向いているときに、

      前髪から、頭頂部にかけて頭皮がすけて目立ってんなー」


    和「そうなのよ、本人に直接伝えるべきか悩んだんだけど、結局言い出せなくて」


    律「しかし、この写真といい、この間お茶会で朗読した例の詩といい、

      クールな美少女のイメージがた落ちだよな」


    82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 22:18:00.57
    律「実はここだけの話なんだが、澪が休んだ理由は和の言うとおりなんだよ。

      あたしも梓から借りた写真で気づいたんだけどな。」


    和「まあ、そうだったの」


    律「澪は、一度自分の殻に引きこもったら亀のようにでてこないからな。

      昨日もようやくのことで学校に来るように、言い聞かせてきたんだ」


    和「私もその後輩の子には口止めしておいたんだけど、
      すでに話が広まりつつあるみたいだから本人の耳に入るのも時間の問題だと思うけど」


    律「そうだな。だったら、早めに本人に覚悟を決めてもらったほうがいいかもな。

      ちょっとこの写真を澪に見せていいか?」


    和「それは任せるけど、ショックが大きすぎないかしら?」


    律「まあ、これくらいのインパクトがあったほうがいいかもなー。和、ありがとう」


    和「どういたしまして、何か困ったことがあったら私も力になるわ」


    83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 22:19:06.38
    部室──

    ガチャリ

    律「みんな!バンドの存続に関わる重大発表がある

      とりあえず澪、借りたノートは汚すと悪いからしまっとこうな」


    澪「えー?まだ写し終わってないよ」


    唯「ねー発表ってなぁに?」


    紬「りっちゃん、はい、お茶とお菓子よ」コトン


    律「ムギごめん、後で食べるわ」


    紬「まあ、そうなの?」


    梓「あの……律先輩、もしかしてその発表って澪先輩のことですか?」

    84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 22:21:38.79
    律「察しがいいなー梓、もしかしてなんか知ってるのか?」


    梓「あのー、ちょっと言いづらいのですが、澪先輩が昨日まで休んでた

      本当の理由について小耳に挟んだので……

      さっきからノートを写している先輩の姿をつぶさに眺めていたら、
    疑惑が確信に変わりました。」


    澪「……」


    律「梓も知ってるってことは、噂は結構広まってるってことだな、澪」


    澪「あぁ……見えない、聞こえない、見えない、聞こえない……」ガタガタ


    澪「和ぁ……噂なんて知らないって言ってたじゃないかー、う、嘘だったのかぁー」ブツブツ

    86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 22:24:05.46
    律「あ、ちなみに昨日電話した時点では知らなかったみたいだから、和を恨むなよ」


    紬「あ、あの……澪ちゃん大丈夫?まずはお茶飲んで落ち着いて……ね?」


    唯「ねえ、澪ちゃんにいったい何があったの?

      なんか完全においてきぼりなんだけど」キョトン


    律「うん、それについてはあたしから説明しよう。いいよな?澪」


    澪「……」ガタガタガタ


    律(ありゃー、澪は殻に閉じこもっちゃったかー)

    88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 22:26:32.68
    律「まずはこの写真を見て欲しい。さて質問です、これは誰でしょう?」


    唯「うーーん、澪ちゃん……だよね?この間のお茶会の時のかなー?」


    紬「でも、この写真なんかすごい違和感があるわね」


    梓「おふたりとも頭の部分をよく見てください」


    唯「あ!なんかこういうのって、雑誌の広告とかでよくあるよね。

      頭が写ってて、治療前→治療後みたいなやつ!」


    律・紬(天然って怖い)


    梓「ぷっ!唯先輩、いくらなんでもそれは言い過ぎだと思います」


    唯「え!?」


    澪「……」ガタガタガタ

    91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 22:28:45.13
    >>87

    澪「のどかぁ……噂なんて知らないって言ってたじゃないかー、う、嘘だったのかぁー」ブツブツ

    です。
    なんか読みづらかったですね。

    94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 22:32:25.16
    律「とりあえずみんな状況はだいたい分かったみたいだな、つまり澪は薄毛に悩んでて、

      危うく登校拒否になりかけていたんだ」


    唯「うぅ……澪ちゃん。そんなに悩んでたなんて」


    紬「たしかに仲が良くてもそういう事って話しづらいわよね、

      どうしたらいいのかしら?」


    梓「そうですねー、まずは本人の意向を尊重するのが一番だと思います。」


    律「だな。おーい澪!いつまでもうずくまってないで戻ってこーい」ユサユサ


    澪「……もうあたし帰る」


    律「そうやってまた逃げるのか、せっかく勇気をだして学校に来たばっかりじゃないか。

      今日逃げたら明日はもっと大きな勇気が必要になるぞ!」


    唯「なんか今すごいいいこと言ったよ、りっちゃん!」

    95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 22:34:56.49
    澪「他人事だと思って、みんなで私のことをからかって面白いのか?」


    梓「からかってなんかいません!少なくとも私は真剣に先輩のこと考えてます」


    律「そうだぞ、みんな澪の力になりたいんだ、わたしたち同じバンドの仲間だろ!」


    澪「これからの人生、ずっとこんな姿で生きてくなんて、

      もう生きてく自信なくなった……」グスン


    唯「あ、泣いちゃった……」


    紬「ど、どうしましょう」


    97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 22:36:25.47
    \ガチャリ/

    さわ子「あら、おとりこみ中お邪魔しちゃったかしら?

      なんかすごい重たい雰囲気になっちゃってるけど、大丈夫?」


    律「さわちゃんあのね、澪が大変なことになってて――」




    律「―― で、いまに至るというわけなんだ。」


    さわ子「んー、結構大変なことになってるわねー。」


    唯「さわちゃん先生、どうしたらいいのかな?」


    さわ子「そうねー、澪ちゃんの髪を元に戻す方法をアドバイスはできないけど、

      まずは、澪ちゃんに精神的に立ち直ってもらわないと。

      それから、嫌がらせとかをされないかも心配よね」

    98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 22:37:55.94
    律「絶対、馬鹿にする奴がいそうだ」


    さわ子「今日はもう帰って気持ちを落ち着かせたほうがいいかも」


    律「澪、聞こえてるのか?」


    澪「……うん」


    さわ子「いまはつらいとは思うけど、出来る限り普段どおり過ごしていれば、そのうち噂も鎮まるわよ。」

    100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 22:41:01.97
    翌日、昼休み──

    クラスメートA「ねぇ秋山さんのはなし聞いた?」


    クラスメートB「あ、聞いたー、なんかハゲちゃったらしいじゃん」


    クラスメートC「は?なにそれ?マジうけんだけど」


    クラスメートA「だいたいさー、ファンクラブとかまで出来ちゃったりして
      
     調子のってたから、正直いい気味だよね」


    クラスメートB「そうそう、バンドやっててちょっとかわいいからってねー」


    クラスメートA「なんかこの間休んでたのも、その関係らしいよ」


    ヒソヒソ( ゚д゚)ヤダァ(゚д゚ )ネェ

    102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 22:43:53.72
    律「予想はしてたが、かなり噂になってるみたいだな」


    澪「あいつら…」ギロッ


    律「よせよ澪、ほっとけばいいだろ。ここでマジギレしたりしたら、

      それこそいいもの笑いの種になるだけだ」


    唯「でも、みんなひどいよね、この間まで私たちのライブを
    見に来てキャーキャー言ったりしてたのに」


    紬「そうね、ファンクラブに入ってた子まで噂を流してるみたいだし」




    103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 22:44:22.21
    和「澪、大丈夫?」


    澪「ああ、なんとか」


    和「とりあえず、ファンクラブの方はこんな状態だから、
      ほとぼりが冷めるまでしばらく休止しようと思うんだけどいいかしら?」


    澪「まあ、もともと勝手にできたんだし、わざわざ私の許可を取る必要はないよ」


    和「そう?じゃあそうさせてもらうわ」

    105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 22:46:39.43
    放課後──

    紬「今日のお菓子は昆布とひじき&黒ごまのブラマンジェよ」


    唯「え!?なんか前より色が濃くなってるよ」


    紬「黒ごまもプラスして髪に良い成分がいっぱい入ってるの♪」


    律「う、うん。まあ体にも良さそうだし、いただきまーす」


    澪「あームギ、あまり気を使ってくれなくていいよ」


    紬「だめよ、鉄分が足りないと髪によくないんだから」


    律「なんか、嫌いな食べ物を食べさせようとする母親みたいになってきたな」


    梓「ですね」

    107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 22:48:34.94
    下校時刻──

    さわ子「あ、今帰るとこ?」


    澪「そうですけど」


    さわ子「良かったら買出しを手伝って欲しいんだけど、
    荷物持ち要員募集中なのよね」


    澪「なんで私なんですか?」


    さわ子「それはまあ、いろいろつもる話もあるし」


    澪「わかりました」

    109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 22:51:56.10
    さわ子「今日はどうどった?」


    澪「予想通りいろんろ陰口言われてます、変な怪文書が机に入ってたし……」


    さわ子 「そう。なんならわたしからクラスの子たちにガツンと言ってあげてもいいけど」


    澪「いえ、それは大丈夫です。」


    さわ子「そう、まあそう言うと思ったわ。

         でもこの機会にツッコミから、ボケキャラにでも転職してみる?」


    澪「はあ、それとこれとどういう関係が……?」


    さわ子「とりあえず社会にでるとスルースキルが大事になるわけよ。

         で、私みたいに若くて綺麗だとおじさんたちからセクハラっぽいこと言われたり、

         おばさんたちからチクチクと嫌味を言われたりすることが結構あるわけ。
      
      でもそのたびにいちいちキレてたら精神持たないし、職場でも居場所無くなっちゃうから」


    澪「でもそういうのってほんと、うっとおしいですよね。」

    111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 22:57:23.87
    さわ子「まあねー。だから今のうちに免疫つけといたほうが良かったりするのよ?
      
      澪ちゃんはけっこう自分で何でもできちゃう方だから、人に頼ったりするの苦手そうだし、

        いままでも何かとひとりで悩みを抱え込むタイプだったんでしょう?」


    澪「そう言われるとそうです」


    さわ子「それってけっこう危ないのよ。そういうタイプって自分で処理できる以上の

         トラブルを抱えると心が折れて再起不能になりやすいから、適度に外に発散しないとね。

         現に今回もひきこもりになりかかってたって律ちゃんに聞いたわよ?」


    澪「それはそうなんですけど、じゃあ、どうすればいいんですか?」


    さわ子「もっと自分の方から積極的に人と絡めるようにならないとね。
     
        田井中さんは幼なじみだからとりあえず置いておくとして…後輩の梓ちゃんとか?」


    112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 23:01:42.99
    >>110
    山中さわお→山中さわ子
    真鍋吉明→真鍋和
    the pillowsが元ネタらしいですね


    113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 23:03:47.40
    澪「梓ですか?唯といつもベタベタしてるから間に入りずらいんですよね」


    さわ子「そうね、でも梓ちゃんって澪ちゃんのことをかなり尊敬してるのに気づいてない?」


    澪「梓が私のことを尊敬?」


    さわ子「そうそう、だから『二人で一緒に練習しよう』とか誘ったら喜んでホイホイついてくるわよー」


    澪「それすごい普通なんですけど、そんなんでいいんですか?」


    さわ子「そうよ、梓ちゃんは音楽に打ち込みたいのに、お茶ばかりのんでダラダラしてる

         いまの軽音部に欲求不満気味みたいだし」


    澪「確かに梓はまじめに音楽やりたがってそうだからそのプランでやってみます」


    さわ子「うまくいったら報告待ってるわよ」

    117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 23:06:16.57
    翌日──

    唯「澪ちゃん、さわちゃん先生に車で送ってもらえていいなー」


    律「なんかあったの?」


    澪「なんか買出しの手伝い、ついでに人生相談的なやつ」


    紬「まあ、私も人生相談お願いしちゃおうかしら」


    律「でも相談相手がさわちゃんだと、恋の相談相手とかは信頼感がイマイチだよな~」


    さわ子「だれがイマイチですって?男に逃げられてばっかりで悪かったわね」


    律「うわっ!い、いつからそこに?……いやあ、すっごい頼りになります。
     
      私もぜひ相談したいなー(棒)」


    さわ子「もういいわよ、内申書書くときに、てきとーに書いておいてあげるわ」


    律「さすがにそれはシャレにならないんで許してさわちゃん」

    119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 23:10:01.80
    放課後──

    澪「なあ梓、今度の週末に時間取れたら一緒に練習しないか?」


    梓「澪先輩とですか?は、はい喜んで!」


    澪「じゃあどこでやる?部室とか?」


    梓「いえ、良かったら私の家でやりませんか?アンプも2台あるし、

      大きな音出してもけっこう大丈夫なんで」


    澪「そういや、梓の家行くの初めてだったな」


    梓「じゃあ、あとで地図を印刷して渡しますね。」


    澪「ああ助かるよ、じゃあよろしく」


    梓「はい!」

    121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 23:13:07.22
    翌日、昼休み──

    純「梓、なんか楽しそ~」


    梓「え?ま、まあね」


    純「ふうん、なんか隠してる?」


    梓「あ、澪先輩と週末に二人で練習する約束したんだ~」


    純「あ、いいなー、わたしも澪先輩にベース教えてもらいたいなー」


    梓「だめ、ムギ先輩が作った新曲の特訓するんだから」

    122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 23:14:22.08
    憂「お姉ちゃんも家でその曲練習してたよ」


    梓「へー、あの唯先輩も家ではちゃんと練習してるんだ」


    憂「うん、毎日ちゃんと練習してるよ」


    梓「なんか意外だなー」


    憂「そんなー、お姉ちゃんはギターの事だととっても一生懸命だよ」


    純「はは、憂は相変わらずお姉ちゃんの事になると熱くなるんだね」


    憂「そ、そんなことないよ」

    124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 23:17:18.25
    週末、梓自宅──

    梓「あ、澪先輩どうぞー」


    澪「お邪魔しまーす。」


    梓「こっちですよ」


    澪「お、いい部屋だな、アンプもちゃんとベース用のやつだし」


    梓「いえ、それほどでも。そのアンプお父さんのお古のやつなんです」


    澪「へー、そういうのっていいよなー。よし、さっそく練習するぞー!」


    梓「はい!やりましょう!」


    125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 23:19:40.10
    ── ──



    ──


    澪「梓は前よりアドリブとかもうまくなったな」


    梓「スケールの練習とか頑張ってるんです」


    澪「やっぱり何事も普段からの努力が大事だよな」


    梓「ですよね。澪先輩も前よりベースが動いててカッコいいです」


    澪「そうか?まあ、これでも最近はコードとかの勉強をしてみてるんだ」


    梓「みんな影で努力してるんですね」

    126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 23:23:40.53
    梓「そういえば、この間澪先輩がお休みしてた時のことなんですが、

      いつにも増してグダグダで練習になりませんでした。」


    澪「なんか、様子が目に浮かぶな」


    梓「その時は、律先輩もいなくて普段より全然ひどかったんです」


    ~~ 梓回想中 ~~


    唯「おいひーよー」


    梓「唯先輩、なにやってるんですか?」


    唯「あ、あずにゃん!ポッキーのチョコの部分だけを食べて
    プリッツにしてるんだよ」
    梓「は?なんですか、それ?」

    127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 23:25:11.77
    紬「まあ、唯ちゃん上手ね♪」


    唯「あずにゃんやったことないのー?」


    梓「そんなのやったことありませんよ」


    唯「いちごのやつあげるからやってみなよ」ペロペロ


    梓「やらないです、ひとりでやっててください」


    唯「えー?おいしいのに……」

    128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 23:27:41.03
    紬「私は、さくらんぼのへたを舌で結べるのよ、……ほら」


    梓「わ、ほんとだ!ムギ先輩すごい」


    唯「お!?ムギちゃんの新しいかくし芸だね。

      なんか、そろそろマンボウ以外の芸も開発したいよね」


    紬「そうねー、なにがいいかしら?」


    梓「でも、そういうのってみんなに知られてたらかくし芸になりませんよ」


    唯「うーん、鼻から牛乳とか?」


    梓「汚いですよ先輩。それにいまどき小学生ぐらいしか喜びませんよ、そんなネタ」


    紬「まあ、なにそれ?興味あるわ」


    梓「ムギ先輩も食いつかないでください」

    130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 23:30:29.08
    唯「よし、ムギちゃんには、とっておきの芸を教えてあげる!」


    紬「うん!」


    唯「割り箸を用意して、普通に割ります。

      さらに一本ずつ真ん中ぐらいから半分に折ります。」


    紬「うん、それでそれで?」


    唯「細い方を一本ずつ鼻に挿して、もう一方を口にいれます、鼻にとげがささらないように注意してね」


    梓「え?なんか超恥ずかしいですよそれ」


    紬「こう?」ふんす!


    唯「そう、その調子だよ!ムギちゃん」


    梓「ぶっっっ!」(ムギ先輩真面目にやってるしw)

    131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 23:33:23.66
    唯「右手と、右足を上げて、右手で頭をはたく、

      次は左手と左足を上げて、左手で頭をはたく、を交互に繰り返すんだよ」


    紬「むずかしいわねー」


    唯「てんてん どんどん てんどんどん♪って歌いながらやるんだよ、
    さあ、ムギちゃんも一緒に!」


    紬「てんてん どんどん てんどんどん♪

      なんかとっても楽しい気分になってきたわね♪」


    梓「ぶはっっっっっっっ、腹いたいwww」

    132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 23:35:06.51
    唯「よし、次は『瞬間移動』をするよ!」


    梓「先輩、ホントに瞬間移動なんかできるんですか?」


    唯「フッフッフ、エスパー少女唯と呼んでよ」


    紬「唯ちゃん、なんかかっこいいわねー」


    唯「あ、でもちょっと準備がいるから電話するね」


    梓「え?誰にですか?」


    唯「それは言っちゃったら全然面白くないよ。あーもしもし……?」ヒソヒソ


    133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 23:36:30.88
    ── ──



    ──


    梓「まだ準備中なんですか?先輩」


    唯「まだまだ、もうちょい精神集中が必要なんだよ。」


    唯「んー、もうちょっとかなー?」チラッ


    紬「?」


    唯「よし、じゃあ行くよー。私はこれから部室の扉の向こうに瞬間移動します。

      3、2、1」|彡サッ


    \ガチャリ/


    梓「え?ま、まさかホントに?」

    134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 23:37:57.24
    ??「こんにちは」


    紬「わぁ、唯ちゃん?」


    梓「……と、思ってよく見たら、髪をおろした憂かー
    一瞬だまされかけましたよ」


    憂「えへへー、ばれちゃったー」


    紬「髪留めまで同じだと、ちょっと見分けがつかないわね」


    唯「憂、大成功だよ!」


    憂「練習のおかげで上手くいって良かったね」


    梓「えーっ?いつもこんなの練習してるの?」

    135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 23:41:06.03
    紬「でも、この間のみかんを浮かせるってやつより

      ずっと面白かったわ」


    唯「あんなのはちょっとした小手調べだったんだよ」キリッ


    梓(うぅ、このどや顔がうっとおしい……)


    ~~ 梓回想終了 ~~

    梓「と、まあこんな感じでした」


    澪「なんかすっごい見たかった気がする」

    137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 23:43:38.09
    梓「ほとんど唯先輩のかくし芸大会みたいになってました。

      これは鼻に割り箸挿してる唯先輩とムギ先輩の秘蔵写真です。」


    澪「ぷっ……くくく、あはははははは、それにしてもこれはジワジワくるな」


    梓「たまにこの情景がこみ上げてきて、ひとりでニヤニヤしてしまうんでかなり危険です」


    澪「今度の文化祭のライブでなんかコントができそうだよな」


    梓「それじゃあ完全にコミックバンドになってしまいます」


    澪「あ、でもいいなーそれ」ニヤニヤ


    梓「なんか……澪先輩変わりましたよね、前はそんなこと言う感じじゃなかったです」


    138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 23:45:41.46
    >>136
    一応、一期のBD3巻のジャケが元ネタです

    140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 23:49:00.72
    澪「そ、そうか?この間さわ子先生に言われてな、

      ツッコミからボケにキャラを変えるように努力中なんだ」


    梓「は、はあ……」


    澪「それかヅラでもかぶって一発芸をするってのはどうかな?」


    梓「え!?」


    澪「ハゲだのヅラだのいってた奴らに、私が逃げも隠れもしないって
    ことを
      見せつけてやるんだ!」


    梓「な、なんていうか……そこまでいくと完全にキャラ変わってますよ」

    141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 23:51:21.71
    次の週、放課後──

    律「おい澪、言われてた殿のちょんまげがついてるヅラを買ってきたぞー」


    澪「おぉ、律ありがとー。ちょっとかぶってみてよ」


    律「えー?澪がかぶるために買ってきたんだぞ、じゃあ唯!かぶってみて」


    唯「おっとっと、じゃあかぶるね。」パサ


    唯「ほっほっほ、皆の者くるしゅうない」


    梓「なんか普通ですね、むしろ違和感ゼロです」


    律「そうだな、なんの恥じらいも感じられないな、却下」


    唯「えぇー!?」

    142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 23:53:37.79
    紬「ハイ!かぶってみたいでーす♪」


    澪「お、次はムギか」


    唯「はい、ムギちゃんパス」


    紬「こんな時のために、ハリセンも用意しておいたの!
    りっちゃん、一発お願いします!」


    律「よぉーし、いっくぞー」ペチンッ




    143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 23:53:51.20
    紬「はぁん……、なんかこういうの夢だったの♪
    りっちゃんもう一回お願い!」


    律「お、おう」ペチンッ


    唯「なんかムギちゃんのテンションがヤバイよ」


    澪「ムギ、お、落ち着け」


    梓(ムギェ……)


    145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/07(土) 23:57:19.57
    ── ──


    ──


    澪「そろそろ文化祭のライブのことも考えないとな」


    律「そういえば、そうだなー」


    梓「本当にコントやるんですか?澪先輩」


    澪「うん、そういうのもいいかもな」


    唯「で、コントってなにやんの?」


    律「うーん、このヅラがあることだし、バカ殿とか悪代官とか?」
    唯「帯回しされて『あーれー』って回ってみたいかも」

    146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/08(日) 00:00:29.45
    律「お、いいなー、じゃあ澪が悪代官で唯が腰元の役な」


    梓「あとは越後屋と奉行所の人の役ですか?」


    紬「それじゃあ、私が越後屋で、梓ちゃんが奉行所の人って配役でやってみましょう」


    唯「あれ?りっちゃんは?」


    律「わたしはナレーションだ」


    梓「うまく逃げましたね先輩」

    147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/08(日) 00:02:10.73
    紬「演奏の他にコントの練習も必要ね」


    梓「そうですね、練習する時間ありますか?」


    律「クラスの出し物の練習もあるしなー」


    澪「それは言わないでー」


    唯「私も木の役だから、いっぱい練習しないとね」


    梓「木って練習いるんですか?」


    唯「意外と奥が深いんだよ木の役は、無言の存在感が大切なんだよ」

    148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/08(日) 00:05:40.93
    律「そういえば、最近髪の毛の具合はどうなんだ?」


    澪「ああ、ちゃんと育毛剤は朝と晩忘れずにつけてるよ」


    唯「わたしが見てあげよう、どれどれ」


    梓「なんか遠目からみると、毛づくろいをする猿の親子みたいで微笑ましいですね」


    律「おお、そう言われるとそうだな」


    澪「そこ茶化すな、真剣なんだぞ!唯、どんな感じ?」


    唯「うーん……、良くなってるのか、よくわかんない」


    律「まあ、半年間はつけてないと効果がちゃんとでないらしいからな。

      効果が出る前にやめてリバウンドする人もいるらしいし」


    澪「そんなにかかるのか?これじゃあ、文化祭には間に合わないか」

    149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/08(日) 00:09:25.39
    紬「髪型を変えてみるのはどう?前髪とか分け目が目立ちにくくなるように、

      軽くパーマをかけてみたらどうかしら?」


    澪「いつも髪はママに切ってもらってるんだ、美容室で一回切ってもらったら、

      おかしな髪型になってトラウマになって以来行く勇気がでなくて……

      それに美容師さんとの会話が苦痛だし」


    律「澪らしいな、だがその歳でお母さんはさすがになー」


    唯「えー?、私は憂に切ってもらってるよ」


    梓「そうなんですか?」


    律「憂ちゃんはなんでもできるなー、我が家にも一人欲しいわ」

    150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/08(日) 00:13:02.55
    澪「やっぱり、身内に切ってもらうのが一番安心するよな」


    律「わたしがいつも行ってるとこを紹介してやろうか?」


    澪「うーん、律がそこまで言うなら行ってみようかな?」


    紬「善は急げっていうから、今週末にでも行ってきたらいいんじゃない?」


    律「じゃあ、予約とっておくな」


    澪「うん、悪いけどお願い」

    151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/08(日) 00:13:46.23
    1週間後──

    唯「お、澪ちゃん髪型変わったね」


    澪「ど、どうかな?」


    紬「とっても似合ってるわよー」


    律「当たり前だろ、わたしの紹介なんだしな」


    澪「みんなありがとう。よーし、なんかやる気でてきた」

    153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/08(日) 00:14:47.45
    放課後──

    律「そういえば、文化祭のステージ衣装どうする?」


    澪「うーん、またさわ子先生に頼もうか?」


    紬「クラスの衣装もあるし大丈夫かしら?」


    律「まあ、さわちゃんのことだから大丈夫だろ」


    唯「芸者の衣装って楽しみだなー」


    梓「でも、着物って高そうじゃないですか?」


    紬「家に余ってるのを持ってくるから大丈夫よ」


    律「さすがムギ、頼りになるなー」

    154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/08(日) 00:16:45.01
    文化祭前日──

    唯「憂、水着ってどこー?」


    憂「え?学校で使う奴?しまってあるけど何に使うの?」


    唯「うーん、それは見てのお楽しみだよ」


    憂「よくわかんないけど、はい」

    156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/08(日) 00:18:37.79
    放課後──

    さわ子「じゃーん、衣装ができたのです。」


    律「お、本格的じゃん、さわちゃんさっすがー」


    唯「あ、私のすっごいかわいいよー」


    紬「唯ちゃんの衣装すごい、ちゃんと演奏しやすいように直してあるわね」


    さわ子「まあ当然ね。そして、こっちが悪代官の衣装よ、気合いれて作ったから感謝しなさいよ」


    澪「……なんか、キラキラ光ってるんですけど」


    梓「目が痛いくらいまぶしいです」


    律「よし、衣装も届いたことだし、もう一回練習するぞー」

    157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/08(日) 00:24:16.06
    和「今日から澪ファンクラブも活動再開して、グッズの販売もしてるんだけど、
    澪Tシャツが思いのほか人気なのよ」


    唯「もとが298円のTシャツが1000円!?」ゴクリ


    梓「なかなかいい商売ですね、でも買ったあと冷静になって考えてみると、

       恥ずかしくて外を着て歩けないですよね」


    澪「……恥ずかしい」


    唯「そうかなー?私は平気だよ」


    梓「唯先輩は普段から変なTシャツばっかり着てるから、感覚が麻痺してるんです」


    唯「でへへ、変わったのがあるとつい買っちゃうんだ」


    律「しっかし、写真写り悪いな澪は」


    澪「うるさい!人の心の準備が出来ていないのに、いきなり撮るのが悪いんだ」

    158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/08(日) 00:26:32.05
    文化祭当日、講堂──

    憂「あ、純ちゃん、お姉ちゃんたちの演奏楽しみだね」


    純「あ、憂。なんか澪先輩のことがあったから心配だなー」


    憂「澪先輩なら心配いらないよ。もうすぐはじまるよ」


    和「次のプログラムは、放課後ティータイムによる演奏です。」


    澪ファン1「キャー秋山さんー!!」


    澪ファン2「澪さーん!こっち向いてー!!」

    159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/08(日) 00:27:28.39
    澪アンチ1「ヅラずれてんぞサンジュ!」


    澪アンチ2「引っ込めハゲビッチ」


    梓ファン「あずにゃんペロペロ」


    唯ファン「うんたん♪うんたん♪」(^q^)


    紬ファン「むぎゅううううううううううううううう」


    聡「姉ちゃん、一応俺が応援してやんよ!!」


    ざわ……ざわ……


    憂「アンチの人たちはともかく、ファンの人達もなんか雰囲気がおかしいよ……
    お姉ちゃんたち大丈夫かな?」

    160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/08(日) 00:29:00.00
    憂「なんか時代劇っぽい衣装だけど、どうしたんだろうね?」


    純「プッ、澪先輩なんかちょんまげつけてるよ」


    澪「一曲目は『いちごパフェが止まらない!』」


    律「1、2、3!」


    ♪ ♪~


    憂「あ、新曲だね!」

    161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/08(日) 00:33:38.17
    唯「じゃあ次の曲、『U&I』聞いてください」


    ♪ ♪~


    純「へー、結構いい曲だったじゃない?」


    憂「お姉ちゃんが作詞したんだよ」


    律「さあ、ここでいきなりショートコントでーす。」


    紬/越後屋「お代官様、つまらぬ物でございますが……」


    澪/悪代官「越後屋、これはなんじゃ?」


    紬/越後屋「お代官様の好きなまんじゅうでございまする」


    澪/悪代官「どれどれ……。ほほう、このまんじゅう、黄金色に輝いておるな!

           越後屋、そちも相当悪よのぅ」ふぉっふぉっふぉっ


    紬/越後屋「いえいえ、お代官様ほどではございません……」いっしっし

    162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/08(日) 00:37:08.91
    紬/越後屋「最近、街で評判の娘を連れて参りました。これ、挨拶せんか」


    唯/腰元「はい、お初にお目にかかります」


    澪/悪代官「ほう、そちの名はなんと申すか」


    唯/腰元「唯でございます」


    澪/悪代官「歳は幾つじゃ」


    唯/腰元「17にございます」


    澪/悪代官「ほう、もっと近う寄れ、いきなりだが帯回しをしたい」


    紬/越後屋「男のロマンにございますな」


    澪/悪代官「それそれー」クルクル……


    唯/腰元「あーれー」クルクル、クルクル、パサッ

    163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/08(日) 00:40:08.77
    憂「お姉ちゃん……服脱げちゃってるよ、スク水姿とか恥ずかしすぎるよ」オロオロ


    聡「唯さんの水着姿……意外に着痩せするタイプなんだな、

       このイメージを目に焼き付けて……」


    梓/奉行所同心「悪代官め、覚悟!」


    澪/悪代官「なんだ、貴様は、曲者だ!」


    梓/奉行所同心「このパイでも食らえです!」


    澪/悪代官「ぶべらっ!!」ベチャ


    さわ子「ああっ!あの衣装の生地高かったのに……」


    164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/08(日) 00:41:14.70
    澪/悪代官「まあ待て、話せばわかる」フキフキ


    澪/悪代官「わしの手下になれば、このような黄金色のまんじゅうをくれてやるぞ」


    紬/越後屋「毎日、お茶とお菓子も食べ放題ですよ」


    律「そうだぞ、中野ぉー、観念しろー!!」ガシッ


    梓「なっ、乱入するなんて台本にない……ぐっ、痛いー、ギブ、ギブ…」


    聡「ねえちゃんのコブラツイストが決まった。マジで痛そう……

      だが痛がってる姿もかわいい」


    律「ということで、哀れな同心は悪代官の手下になって、

      みんなでお茶でも飲んで楽しく暮らしましたとさ、おしまい」


    165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/08(日) 00:42:28.91
    純「何が何だかわからない……」


    憂「お姉ちゃん……」オロオロ


    澪「さて最後の曲『ふさふさ時間!』」


    和「え!?ふさふさって、言い間違えじゃないの澪?

      自分で作った歌詞間違えるわけないと思うけど……」


    ざわ……ざわ……


    ジャカジャカジャンジャン、ジャカジャン、ジャカジャン♪

    ジャカジャカジャンジャン、ジャカジャン、ジャカジャン♪

    166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/08(日) 00:44:57.54
    澪「鏡みてると、いつもハートDOKI☆DOKI


      弱った髪は枯れ草みたいに へな☆へな


      いつもがんばる 髪の毛根


      ずっと見てても 根付かないよね


      夢の中なら 抜け毛の数 ひとつも無いのにな


      あぁ髪様お願い

      私だけのスペシャル ウィッグ ください


      お気に入りの育毛剤つけて 今夜もオヤスミ♪


      ふさふさタイム ふさふさタイム ふさふさタイム……」


    ── ──


    ──

    169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/08(日) 00:58:55.29
    翌日──

    和「なんというか…すごくリアクションに困る演奏だったわね」


    唯「みおちゃんがアグレッシブにキャラを変えようと頑張った結果だよ」


    和「まあ、澪は前より明るくなったみたいだし、それはいいんだけど

      なんか大切な物までどこかに置き忘れてきたような気がするわ」


    唯「そうかな?」


    和「一言でいうとやりすぎたってこと」


    唯「……たしかに、はっちゃけすぎだったよね」


    和「唯も水着のままで演奏なんて、教師達の間でも問題になったんだから。

      一応さわ子先生が収めてくれたから、大事にはならなかったみたいだけど」


    唯「てへっ、お恥ずかしい」

    171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/08(日) 01:17:59.80
    放課後──

    さわ子「まったく、あなたたちもこういう事やるんだったら、

        事前に顧問のあたしには話しておいてよね。

        特に唯ちゃん、あなたのことは後始末が大変だったのよ」

    唯「え?そうなの?……ごめんねさわちゃん」

    律「反省してま~す」

    紬「ごめんなさい」

    澪「さわ子先生すいませんでした、今思うとわたしもやりすぎだったと思います」

    梓「律先輩も、ステージの上であんな技かけるなんて、信じられません」

    律「へっ、観客からみれば梓も同類だぞ」

    172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/08/08(日) 01:19:46.18
    さわ子「でも、とにかくこれで澪ちゃんのことを面と向かって馬鹿にする

        人もいなくなりそうね」

    澪「はい、それは良かったです。あれから嫌がらせもなくなりました」

    律「芸人が自分が太ってるのをネタにするのと同じ原理だな」

    さわ子「まあ、とりあえずみんな反省してるみたいだし、許してあげようかしら

        ……でも、私の衣装にパイを投げつけたのだけは許しません」

    律「それは……すいません。お願いだから内申書だけはちゃんと書いてーーー」



    ~おしまい~

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梓「唯先輩があずにゃんになってしまったです!」
梓「魅惑の澪っぱい」
唯「…ふぅ」

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