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律紬「ふれんど」

  1. 名前: 管理人 2010/10/02(土) 00:10:41
    1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 20:18:28.47
    紬「りっちゃん…早く…」

    律「分かってるよ」

    焦らすようにゆっくりと彼女の指が私の中に入ってくる

    紬「んっ…」ピクッ

    最初は一本

    紬「あっ…はぁっ…!」

    律「………」ズププ

    確かめるように二本

    入れてもすぐには動かしてくれない

    焦らすように…焦らすように…中指だけを上にゆっくりと擦り付けてくる

    紬「っ…」

    その意地悪な手つきにいつも私の方が腰を動かしたくなってしまう


    2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 20:19:14.41
    私のそんな衝動はあなたには全てお見通しでくすり、と笑われる

    それがなんだか悔しくて私は必死で湧き上がる感情を我慢する

    すると彼女はご褒美とでもいいたげに二本の指を動かしてくれるの

    愛撫で既にぐしょぐしょになっているそこからはグチュグチュといやらしい水音が流れてきて、その音が私を更に興奮させる

    さっきまでの焦らすような指使いが嘘のように荒々しく、だけど私の気持ちいいところを知り尽くしてるような指使いで私を絶頂まで導こうとする

    私が達するところを彼女はいつもどこか冷めた目で見ていてその目が私を絶頂へ導く最後のポイントになる

    紬「───!」ビクビクッ

    体が振るえ、何も考えられなくて、私は少しの眠りに落ちた

    3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 20:20:26.78
    紬「………ん」

    律「おはよ」

    紬「また寝ちゃってた?」

    律「うん。でも五分ぐらいだよ」

    紬「そっか」

    律「気にしなくていいよ。澪なんかそのまま朝まで起きないこともあるから」

    紬「そうなんだ」クスッ



    澪ちゃんはりっちゃんの恋人

    私は、りっちゃんの友達

    4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 20:21:56.26
    りっちゃんのあのテクニックは澪ちゃんから…ううん

    澪ちゃんと、二人で学んできたもの

    澪ちゃんに触れた手で私の髪を撫で、服を脱がし、愛撫する

    全部、澪ちゃんからのお下がり

    それでもいいの

    だってそう望んだのは他ならぬ私だから

    6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 20:23:33.72
    紬「りっちゃん…」スッ

    まだ、私しかイってない

    律「今日はいいよ」

    紬「でも…」

    律「いいからいいから」

    紬「うん…」

    こうして私だけで終わらせることが多い。それじゃあこの関係が成り立たないような気がして私はいつも申し訳なくなる

    でも彼女が言うには「人にするだけでも気持ちよくなれるんだよ」だそうだ

    実際澪ちゃんともそういうことがしばしばらしい

    本当に彼女はそれで満足なのだろうか

    でも私にはりっちゃんのその言葉を信じるしかない

    だって私は澪ちゃんみたいにりっちゃんの全てを分かってあげることができないから

    7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 20:24:45.01
    律「そろそろ出ようか」

    紬「うん。ねぇ…やっぱりお金私が出すよ」

    律「いやワリカンでいいよ」

    紬「でも…」

    澪ちゃんとのデート代でお金大変でしょ?

    そう言いかけて口を紡ぐ

    単なる嫌味にしか聞こえないだろうし、澪ちゃんとのデート代を優先するために私ともう会わないと言う選択肢を選ばれたら困るから

    律「大丈夫だって。ここそんなに高いホテルじゃないし」

    紬「…………」

    律「ごめんな?いつもこんな汚いホテルで」

    紬「ううん」

    場所なんかどこでもいい。あなたといられれば

    8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 20:26:18.30
    でもそれじゃダメなんだよね

    私の家は常に誰かがいるから落ち着かないし、りっちゃんの家ならみんなが留守にすることもあるんだけど…絶対にダメ

    りっちゃんと澪ちゃんは幼馴染。家も近い

    だからわざわざ隣町の駅から離れたラブホテルでしか二人で会えない

    これは彼女と私の約束の一つ

    『りっちゃんの家では会わない』

    だから私はこれを守らなくてはいけない


    9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 20:27:48.42
    ホテルを出て駅まで二人で歩く

    ここからは別々

    電車は同じ路線だけど彼女は私より一本遅いのに乗って帰る

    本当はホテルの中で別れたいのだろうけど、基本的に帰りは暗くなってることが多いので一人で帰らせるのを心配してくれているのだろう

    だから優しい彼女は私をこうして駅まで送ってくれる

    ホテルから少し離れたところからなら斎藤に迎えに来させればいいがそれはしない

    少しでも彼女の優しさを独占していたいから


    10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 20:28:27.96
    紬 自室

    紬「ふぅ…」ぽふっ

    洋服のままベットに倒れこむ

    少し神経質なのか外に出た服でベットに横になるのが嫌で普段は絶対しないのに彼女とあぁいう風なことをした日だけは何故かしてしまう

    彼女はもう家に着いただろうか

    メールをしてみようか悩む…けどしない

    今まで澪ちゃんに嘘をついて私に時間を使ってたのに今日はもうこれ以上私のために時間を使わせるわけにはいかない


    11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 20:29:49.44
    ふわっ

    紬「……」ドキッ

    洋服から彼女の香水の匂いがした

    ユニセックスの甘すぎない爽やかな香りの香水

    澪ちゃんと、お揃いの香水

    紬(いい匂い…)


    でも


    紬「大嫌い」

    私は起き上がりお風呂場へ向かった

    12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 20:30:51.01
    翌日 紬 自室

    休みの日だというのに部屋でぼうっと時間を浪費している私

    なにもする気が起きない

    今日彼女は澪ちゃんとデート

    『澪ちゃんといるときはメールしない』

    この約束のために私はいつも澪ちゃんとのデートの日時を聞かされる

    ううん。聞かされるなんて言い方は違う

    だって私が言い出したことだもんね

    今二人はなにをしているのかな

    お買い物かな

    それとも映画でも観てるのかな

    りっちゃんはホラー映画が好きなんだよね

    ううん。ホラー映画で怖がる澪ちゃんが好きなんだよね

    13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 20:32:25.60
    あぁそっか

    りっちゃん家でDVDでも観てるのかな

    私にはない選択肢だから思いつかなかった

    りっちゃんの好きなホラーか澪ちゃんの好きなメルヘンチックな映画を二人で観て過ごしてるのかな

    きっと澪ちゃんはなんの違和感もなくりっちゃんの部屋に溶け込んでるんだよね

    それでDVDが終わったらりっちゃんが優しく澪ちゃんの髪を撫でるの

    それが合図かのように口付けて、舌を絡ませて、慣れた手つきでブラのホックを片手で外すんでしょ?

    りっちゃんうまいもんね。ブラ外すの

    それはりっちゃんが女の子だからじゃない

    何度も何度も澪ちゃんのブラを外してきた証拠

    焦らすような手つきも荒々しい指使いも全部澪ちゃんのと証

    今日もまたその証を刻んでいくんだね

    そんなことを考えながら私は一人、りっちゃんの指使いを思い出しながら下半身に手を伸ばしていた

    14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 20:34:15.20
    彼女の指使いを真似して焦らすように焦らすようにゆっくりと指を入れて

    二本入ったら中指で上を擦る

    …気持ちいい

    でも、違う

    違うの

    所詮真似なの

    本物じゃないの

    一気に指を動かす

    りっちゃんとは全然別の手つき

    荒々しいだけの手つき

    こんなのでイけるわけもなく残ったのは満たされない性と虚しさだけ

    引き抜いた二本の指を眺める




    紬「……りっちゃんのじゃなきゃイけない」

    15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 20:36:32.50
    放課後 軽音部

    紬「こんにちはー」ガチャ

    澪「ムギ」

    紬「まだ澪ちゃんだけ?」

    澪「うん。そっちは?」

    紬「唯ちゃんが掃除当番でりっちゃんは生徒会に書類を出しに行ってるわ」

    澪「そっか」

    紬「お茶淹れるね」

    澪「うん。お願い」

    紬「どうぞ」カチャ

    澪「ありがと」コクッ

    澪「ん…おいしい」

    紬「ふふっありがと」にこ

    16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 20:38:25.57
    澪「……」ソワソワ

    廊下から足音がする度にチラチラとドアの方を見る

    そんなに彼女が待ち遠しい?

    昨日も一緒にいたんでしょ?

    小学生の時からずっと一緒にいたんでしょ?

    紬「……りっちゃん早く来るといいね?」

    そう言ってからかうように笑う

    澪「うぇ!?べっべつに私そんなこと思ってないよ!」

    ははっとわざとらしい笑いをしてバレバレのうそをつく澪ちゃん

    紬「バレバレよ?」クスッ

    澪「う……」かぁぁぁっ

    顔を赤くして恥ずかしそうに俯いてしまった

    …可愛い

    18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 20:40:04.59
    紬「ふふふー」ツンツン

    ほっぺをつんつんしてみる

    指先でもわかるほど澪ちゃんの頬は熱かった

    澪「うー…ムギ意地悪だ…」

    紬「ごめんね。あんまりにも澪ちゃんが可愛いからいじめたくなっちゃった」

    にこにこと悪気のなさそうな笑顔を見せる

    実際悪気などないし可愛いと言うのも本当

    澪ちゃんは本当に可愛い

    彼女が好きになるのが分かる

    19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 20:42:19.65
    澪「あっそっそういえばさ!」

    わざとらしく話を変えようとする

    紬「なぁに?」

    でもそれに気づかないフリをして話に乗ってあげる

    もうこれ以上いじめたくないの




    ──自分を、ね

    20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 20:43:10.38
    澪「昨日DVDで少し前に話題になってた映画観たんだ」

    紬「……そうなんだ」ニコッ

    変わっていなかった

    無意識だろうか

    それとも他の話題がないくらい澪ちゃんの日々は彼女で満たされているのだろうか

    澪「でね、予告と全然違っててさ途中で観るのやめちゃったんだよね」

    やめてなにをしたの?

    澪「それほどつまんなかったからさ、ムギももし観る機会あっても観ない方がいいよ!」

    紬「うん、ありがとう」

    笑顔で返事をする

    澪ちゃんも話題変更に成功したのが嬉しいのかほっとした顔を浮かべた

    22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 20:45:09.73
    紬「…それで誰と観たの?」キラキラ

    答えが解ってる質問。聞きたくもない質問

    でも前の私だったらこの流れが自然だったから

    だからなるべく以前のままで居ようと自分一人で決めた約束を守るために必要な質問

    澪「えっ……ひっ一人だよ…」

    そう言って私から目を逸らす

    紬「ふーん…」ジー

    澪「……」ビクビク

    純粋なのね

    嘘がつけないのね

    それでいいと思う

    笑顔で嘘をつく人間なんて最低だもの

    笑顔で嘘をつくなんてつらいもの

    嘘なんて苦手でいい

    23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 20:46:41.60
    澪「……り、律と…」

    私の視線に耐えかねて白状した

    嘘ついてくれればよかったのに

    そうすれば少しは楽になれるのに

    紬「やっぱりね」にこっ

    澪「はは…ムギはなんでもお見通しだな」

    それは違うわ

    本当に知りたいことは全然解らないの

    知りたくないことだけ解ってしまうの

    紬「そうね。澪ちゃんがりっちゃん大好きって言うのもお見通しよ?」にこっ

    澪「う……」カァァァッ

    25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 20:48:54.88
    紬「好きでしょ?りっちゃん」

    澪「…うん。好き」

    恥ずかしがりながらもはっきりとした声で答えた

    羨ましい

    澪ちゃんだけなのよ?

    そうやって声を大にしてりっちゃんが好きだと言えるのは

    紬「りっちゃん優しいもんね」

    澪「………うん」

    まるで自分が褒められてるかのように、嬉しそうに、誇らしげに、目の前の人は笑った



    その笑顔が、とても眩しかった

    26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 20:50:54.71
    律「おーっす」ガチャ

    澪ちゃんと私を見て一瞬顔を強張らせる彼女

    そんな顔しなくても澪ちゃんに言ったりなんかしないわ

    澪「遅いぞ」

    律「ん…あぁごめん」

    紬「お茶淹れるね」にこっ

    律「うん」

    澪「ちゃんと和に渡したのか?」

    律「大丈夫だよー小学生じゃあるまいし心配すんなって」

    澪「おい小学生に失礼だろ」

    律「どういう意味だコラー!」

    澪「ふふっ」

    28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 20:53:13.95
    楽しそうな声が聞こえる

    いつもは平気なのに今日はなんだか耳にまとわりつく

    分かってる。昨日と一昨日のことが原因

    彼女としたこと。澪ちゃんとのデート。

    この二つが私をおかしくさせてる

    連続は…きつい

    お願い

    誰か早く来て

    30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 20:54:54.82
    梓「こんにちはー」ガチャ

    私の願いが届いたのか可愛い後輩がやってきた

    律「遅いぞー!」

    梓「ごめんなさい今日日直で…」

    澪「あぁいいよ気にしなくて」

    律「えー!?ずるい!私には遅いって言ったのにー!」

    澪「うるさい」

    甘えるようにしてふざけるりっちゃん

    ずるいわ本当に

    でもりっちゃんはそんなこと思ってない

    嬉しいのよね

    梓「あっムギ先輩こんにちは。…手伝いましょうか?」

    ちょこちょこと梓ちゃんがこっちにやってきてそう言った

    31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 20:57:09.49
    紬「………」

    梓「?あの…」

    紬「いいこいいこ」ナデナデ

    私の願いを叶えてくれた可愛い後輩の頭を撫でる

    梓「にゃっ!?」

    びっくりしてる。可愛い

    紬「あずにゃーん」ぎゅむっ

    唯ちゃんのマネをしてみる

    …少し体格がりっちゃんと似てるかも

    でも違うわ

    りっちゃんのが頼りがいがあるというか…梓ちゃんのがやわらかい感じがする

    梓「あああああのっ!」カァァァッ

    目を回し、耳まで赤くしてる梓ちゃん

    33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 21:00:21.81
    唯「ふへー…」

    疲れた様子で入ってくる唯ちゃん

    掃除当番お疲れ様

    唯「あー!ムギちゃんがあずにゃんに抱きついてるー!」

    紬「ごめんね唯ちゃんこういうことだから」ぎゅっ

    梓「はわわわわ…」

    唯「えー!ずるい!私もあずにゃんに抱きつく!」

    紬「だーめ」ぎゅっ

    唯「むー…あずにゃんの浮気者!」

    梓「なに言ってんですか」

    紬「梓ちゃんは私のがいいよね?」

    梓「ムギ先輩までなに言ってんですか!」カァッ

    唯「うぅ…私のときのが冷たい…」シュン…

    梓「あっ…」

    34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 21:02:00.25
    紬「唯ちゃんケーキ食べる?」

    唯「食べるっ!」キラッ

    澪「立ち直りはやっ」

    紬「じゃあお茶淹れるからね」

    唯「うんっ!」

    紬「梓ちゃんも待っててくれていいわよ?ありがとね」

    そう言って解放してあげる

    梓「はい」

    ……ありがとね

    35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 21:04:04.44
    紬「はいどーぞ」カチャ

    唯・律「わーい!」

    澪「ありがとう」

    梓「いただきます」

    唯「おいしい!おいしいよムギちゃん!」

    紬「ふふっありがとう」ニコッ

    今日は家からホールケーキを持ってきた

    ホールケーキや羊羹など切らなくてはならないものはいつも少しだけ彼女のを大きくしてしまっていたのだけど…

    あぁいう関係になってからは絶対にしなかった

    澪ちゃんに少しの違和感も与えたらいけないから

    だって私は澪ちゃんから奪いたいわけじゃないの

    片想いでいいの

    紬「…………」

    さっきの澪ちゃんの笑顔が頭にこびりついていた

    36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 21:05:22.90
    翌日 夕方 ホテル

    紬「昨日部室に入ってきたときのりっちゃんの顔…」クスクス

    律「うっうるさいな!」カァッ

    紬「ふふっ」

    律「…ふんっ」

    拗ねたような顔をする

    大丈夫。大丈夫よ

    紬「……言ったでしょ?遊びだって」



    律「…………」

    紬「だからあんな顔しなくてもいいのよ。二人の仲が拗れるのを望んだりなんかしてないわ」

    これは、本当

    律「…そうだったな」

    紬「えぇ」にこっ

    37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 21:06:30.38
    紬「……ねぇ」

    そっと太ももに手を置く

    律「あぁ」

    何が言いたいのか解ってくれた

    そっと私の服を脱がし始める

    乱暴な手つきは一切しない

    それは

    彼女が優しいからなのか

    私にはぶつけるような性欲も激情もないからなのか

    どっち、なんだろう

    38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 21:08:19.58
    脱がしながら眺めるように私の体を見る

    ひとつひとつあの人との違いを比べられているのだろうか

    胸、肌、スタイル

    どれか一つでも勝ってるものはあるかな

    実は少し痩せたのよ

    気づいてくれてる?

    肌もボディクリーム塗って気を使っているのよ

    下着だって毎回かぶらないように気をつけてる

    この小さな努力は、あなたに届いてるかな

    39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 21:10:11.96
    指が入ってくる

    りっちゃんの指

    この間自分のじゃイけなかったの

    だからお願い

    早くイかせて

    お願い

    紬「んんっ…はぁっ…!」

    律「……………」

    ぐちゅぐちゅと耳につく卑猥な音

    荒々しく、だけど私のポイントをついてくる手つき

    これ

    これがほしかったの

    りっちゃん…

    りっちゃん…!

    紬「あっ…!あっ…あぁっ…!!」ビクンビクンッ

    40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 21:11:54.37
    目が覚めると、彼女の顔があった

    律「おはよ」

    紬「うん…」

    頭がぼうっ…とする

    律「大丈夫?」

    紬「え…?」

    律「いやなんかいつもと様子が違ったから…」

    紬「うん…」ぎゅっ

    律「……」なでなで

    紬「……」ぎゅうう…



    ふいに、昨日の澪ちゃんの顔が脳裏によぎった

    41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 21:13:52.74
    紬「……!」ドキッ

    律「……」なでなで

    紬「……………」

    紬「…ねぇ」

    律「うん?」

    紬「殺して…?」

    律「え…?」

    42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 21:15:39.08
    紬「…………」

    律「ム……ギ…?」

    紬「……ふふっ冗談」

    律「な…なんだよびっくりしたなー!」

    そう言って安心したかのように笑う

    本当は冗談じゃないの

    このままこうしてあなたに愛されてる錯覚をしながら死ねるならそれは私にとって、とても幸せなこと

    でも許されないのよね

    きっと私のそんな些細な願いすら澪ちゃんの許可がいる

    ううん。許可なんてしないでしょうね

    好きな人を犯罪者にしたくない…というのもあるけど…


    嫉妬


    他の女を殺すなんて許さないわ

    それが女の本音


    43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 21:16:26.60
    こうして二人きりでいる時ですら澪ちゃんは彼女の中にいる

    私と彼女の間にいる

    いくら彼女に抱きしめられても間に澪ちゃんがいるから私と彼女の距離は縮まらない

    紬「…………」

    律「ムギ…?」

    心配そうに私を見つめる彼女

    紬「ごめんなさい…今日はもう…」

    律「あぁ…うん。帰ろう」

    紬「うん…ごめんね?」

    律「いいよ。気にしなくて」

    44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 21:17:52.59
    紬 自室

    紬「………」

    ばふっとベットに倒れこむ

    なにやってるんだろう

    せっかく彼女と二人きりだったのに

    殺して、なんて…びっくりしたかな

    したよね

    でも本音だよ?

    澪ちゃんから奪って独り占めするよりも

    錯覚しながら彼女に殺されるほうが私にとって幸せなの

    45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 21:19:49.02
    ブーッブーッ

    紬「………」

    のそのそと鈍い動きでカバンの中で震えている携帯電話を取り出す

    【田井中律】

    紬「!」

    ガバッと起き上がり急いで通話ボタンを押す

    紬「はいっ」

    律『あ、律だけど』

    紬「う、うん」

    律『家ちゃんと着いた?』

    紬「あ…うん」

    もしかして心配してくれたの?

    律『具合は?』

    紬「うん…大丈夫」

    心配…してくれたんだ

    46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 21:22:54.73
    律『そっか…よかった。なんか無理させちゃったのかなって…』

    紬「ううん…そんなことないよ」

    律『なら、いいんだけどさ。具合悪いときとかちゃんと言ってくれよ?』

    紬「うん…」

    優しい声…優しい言葉…なんだか泣きそうになる

    律『今日は早めに寝るんだぞ?』

    紬「うん」

    律『よしっ!じゃあまた明日な』

    紬「うん…ありがとう」

    律『いーってことよ!』

    明るくて、聞くだけで元気が出そうな声

    47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 21:25:07.21
    紬「じゃあ、おやすみ」

    律『おやすみ~』

    紬「………」カチッ

    紬「…ふふっ」

    なんでもないような電話が何故かすごく嬉しかった

    こんな風に浮き沈みの激しい複雑な思いをしながらも彼女と私の関係は続いていった



    ……
    ………


    でも

    それは、突然だった

    48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 21:26:55.84
    律「……今日で終わりにしないか」

    十数回目のホテルでの密会で彼女は私にそう告げた

    律「………」スッ

    左手を私に見せる

    彼女の左手の薬指に光る証があった

    それは夫婦や恋人同士がつける証

    この人は私のものだって主張する証

    その指輪を買おうと言ったのはどっちだろう

    その指輪をプレゼントしたのはどっちだろう

    その指輪は二人でお互いの指輪を買ってプレゼントし合ったものなのだろうか

    お互いの指輪を買ってプレゼントし合う

    私が憧れていた夢の一つをこんな形で目にするなんて思っていなかった

    49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 21:29:11.50
    紬「いいよ」

    律「…いいのか?」

    紬「だって最初に約束したじゃない」

    律「……そうだな」


    『終わりにしようとどちらかが言ったら必ず「うん」と返事をする』


    これだけは絶対に守ろうと思っていた約束


    紬「もう帰る?それとも最後にする?」

    わざと挑発的な態度をとる

    律「………」

    紬「…しよっか」

    そう言って抱きしめる

    紬「最後にヤらせろなんて言いにくいもんね?」クスッ

    律「………」

    お願い。そんな泣きそうな顔しないで

    50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 21:31:20.64
    舌を絡め合わせる

    いつもリードするのは彼女の方だった

    最後くらい私がしてもいいよね?

    律「……っ」

    ねぇ

    澪ちゃんはこういう風にリードしてくれた?

    ないよね

    りっちゃんの様子見れば分かるよ?慣れてないって

    紬「……っちゅ」

    律「…ふっ」

    紬「ふふ…おいし」

    51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 21:32:30.62
    顔を赤くする彼女

    そんな顔するんだね

    初めて見たわ

    澪ちゃんの前ではそうなのかな

    そんな弱弱しい顔も見せるのかな

    首筋を舐めながら服を脱がす

    されるがままのあなたからはいつもの男の子のような格好よさはなく、どこまでも女の子だった

    52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 21:34:54.64
    可愛い胸

    感じやすいのね

    知らなかったわ

    いつも触らせてくれないから


    きれいなおへそ

    引き締まったお腹によく似合ってる


    えっちなあそこ

    初めてねこういう風にまじまじ見たの

    見せてくれなかったものね

    ううん

    触らせてもくれなかったなぁ

    二人で気持ちよくなることはしたけどあなただけが気持ちよくなることはしなかったもんね

    今日は気持ちよくしてあげるね

    53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 21:37:19.71
    律「あぁっ…!」

    指で、舌で、愛撫する

    もちろん他人のをしたことなんかないからりっちゃんのモノマネだけどね

    気持ちいい?

    りっちゃんから学んだんだよ

    私の【性】はりっちゃんでできてるんだよ?

    私が気持ちよかったみたいに気持ちいいと思ってくれてるかな


    律「───!!」ビクンビクンッ

    54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 21:39:10.39
    体を跳ねさせぐったりする

    イったんだ

    りっちゃんがイくところなんて初めて見た

    今日は初めてなことが多いね

    なんでだろうね

    私達は何回も肌を重ねてきたはずなのに

    お互い知らないことだらけだね

    律「はぁっ…はぁ…」

    りっちゃんは私と違って眠らないんだ

    紬「………」ぐいっ

    律「え!?ちょ…!」

    再び唇を押し付け、舌を這わせる

    ぐしょぐしょになったあそこからえっちな刺激臭と不思議な味がした

    55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 21:40:41.62
    何度、彼女をイかせただろうか

    太ももまでぐしょぐしょにしながらぐったりとしてるりっちゃん

    私は今日一度も達していない

    でも私はすごく気持ちよかった

    りっちゃんの言っていた「人にするだけでも気持ちよくなれるんだよ」と言うのが理解できた

    56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 21:41:55.35
    律「ムギ…」

    紬「もう一回?」

    律「いや…その…最後に……二人で…」

    紬「……もう時間ないよ?」

    律「でも…」

    彼女が恋人にどんな嘘をついたのか知らないがここに入ってもう3時間以上経つはず

    そろそろ連絡したりしないとまずいでしょ?

    紬「いいから」

    律「…うん」

    いつだか彼女が私を諭したように私は彼女を諭した

    58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 21:43:17.09
    二人でするのは彼女との一体感がほしかったから

    イくだけなら彼女の手のが気持ちいい

    でも私は二人でする方が好きだった

    何でかなんて考えなくても分かる

    だから

    最後だから

    しない

    偽りの一体感なんていらない

    そう思ってはっと気づく

    偽りだらけだったのに私はなにを考えているのだろう

    笑いが出た

    『本気にならない』

    これが最初に彼女とした約束

    この時点で偽りだったのに

    59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 21:45:18.16
    でもねりっちゃん

    私知ってるよ

    りっちゃんが本気になりかけていたこと

    でも澪ちゃんを愛してるのも本当

    だから怖かったんだよね

    大事な大事な澪ちゃんを傷つけるのが

    心だけは裏切りたくなかったんだよね

    優しいりっちゃん

    大好きだよ

    60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 21:46:51.43
    紬「着替え終わった?」

    律「…うん」

    紬「今日はここで別れようか」

    律「え…でも…」

    紬「ね?」

    律「………うん」

    笑顔の私。泣きそうなあなた。

    紬「じゃあね」

    律「……ムギ」

    そっと私の腕を引き優しく口付けた

    61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 21:48:42.23
    それは幼い恋人同士がするような一瞬触れるだけもの

    いつもの快楽のために舌を絡ませるようなものとは違う

    こんなキスしたことなかったね

    だってこのキスはあの人だけのもの

    あなたの大事な大事なあの人だけのもの

    律「………」

    パタン

    ドアの閉まる音がした

    ベットに倒れこむ

    さっきまで彼女がいたベット

    さっきまで彼女が乱れていたベット

    さっきまで彼女と私だけのものだったベット

    62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 21:50:16.25
    ふわっ


    彼女の香水の匂いがした

    ユニセックスの甘すぎない爽やかな香りの香水

    あの人と、お揃いの香水

    紬「っ…」


    大嫌い


    私は声を上げて泣いた


    大嫌いな、香水の香りを嗅ぎながら──




    おわり

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  3. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2011/03/16(水) 11:42:14 URL [ 編集 ]
    キャンドルの灯をって曲を思い出した

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