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憂「ありがとう」
- 名前: 管理人 2010/10/02(土) 11:17:47
- 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 22:14:30.53
どうも、平沢憂です。
今年に入って早3ヶ月
お姉ちゃんの一人暮らしもすぐそこです
「おきてー、お姉ちゃん」
「んぅ…後少しー」
お姉ちゃんはマダ眠いみたいです
今は春休み、学校はありませんが
今日はお姉ちゃんとお出かけです
「ほーら、今日は出かけるんでしょ?」
「はっ!……おはようございます…」
「ふふっ、ご飯できてるからね?」
「はぁーい、着替えたらいくよぉー」
トントントン
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 22:16:51.49
昨日、お姉ちゃんが急に出かけたいと言って来ました
確かに最近引越しの準備や大学の準備で忙しかったです。
でも多分それだけじゃありません。
私の事、お姉ちゃんは優しいから
気を使って誘ってくれたんです。ありがとうね、お姉ちゃん
ガチャ
「ふぁー」
お姉ちゃんが欠伸をしながら入ってきます
「はい、朝ご飯だよ」
「おぉ、ありがと憂~、いただきます!」
ふふ、そんな無邪気なお姉ちゃんを見るのは、
やっぱり楽しいです、温かい気持ちになれます。
「私も、いただきます」
でも、それも今週で最後です
来週にはお姉ちゃんはこの家を出て行きます。
それは悲しい事ではありません、お姉ちゃんの一人立ちです
…わかっていても、胸の奥がチクリと痛みます。
私はお姉ちゃんが大好きです、だからこそ、笑顔で見送ります
お姉ちゃんが心配しないように…
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 22:18:15.26
…
「よし、じゃあそろそろ行こうか!」
お姉ちゃんがそう言って立ち上がります
「そうだね、じゃあ少し支度してくるね」
「りょーかいです!」
そう言って自分の部屋へ向かいます。
部屋に入る途中、お姉ちゃんの部屋が目にとまります
前とは違い、片付いてスッキリしています。
もう引越しの準備もだいぶ終わりました。
寂しいと感じつつ、私は支度に取り掛かりました
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 22:19:43.96
…
「おまたせ、お姉ちゃん」
「よし、じゃ行こうか!」
お姉ちゃんは元気に玄関を飛び出します
私も笑いながらそれに続いて。
外は明るい日差しが降り注いでいます、気持ちいいです。
「そういえばお姉ちゃん、どこに行くの?」
私は歩きながらお姉ちゃんに尋ねます。
「んー……それが、実は決めてないんだよね…でへへ」
お姉ちゃんは申し訳ない、と呟いて苦笑いします
「ふふふ…やっぱり」
「えへへ、じゃあまずは買い物でも行こうか!シッピングショッピング!」
そう言ってお姉ちゃんが笑います、とても楽しそうに、
それを見るだけで、私の胸にも温かいものが広がります。
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 22:22:37.74
「憂は何かほしい物あるー?」
「んー、やっぱり服とかかな?」
「おっ、いいねいいね、じゃあまずは服屋に直行だぁ!」
お姉ちゃんは意気揚々と前を歩き出します
「あっ………憂!」
「ん?なぁに、お姉ちゃん」
「ふふっ…はい!」
そう言って私に手を差し伸べるお姉ちゃん
「手、繋ごうよ」
「………うん!」
そう言って手を握る私…
温かい…お姉ちゃんの温もりを感じ、
思わず頬が緩んでしまう
「ふふっ……温かいね、お姉ちゃん」
「そうだね、あったかあったか!」
ふふ、私たちは笑いながら目的地に向かった。
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 22:31:19.65
洋服屋
「お姉ちゃん、なんかいいのある?」
「んーそうだなぁー」
お姉ちゃんはしかめっ面であっちを見たりこっちを見たり
「憂はー?なんかあるー?」
「えっと………どうだろ」
お姉ちゃんのころころ変わる表情が楽しくて、
服を選ぶのを忘れてました、失敗失敗
「じゃあ、私が選んであげるよ!!」
「え?お姉ちゃんが…?」
「うん!私にまっかせなさい!」
そう胸を張って言うお姉ちゃん
「…うん、わかった、お姉ちゃんに任せるよ」
「ふふふ、憂にピッタリ似合う服、探してあげるからね!」
お姉ちゃんは上機嫌になって服を選び始めました
そんな楽しそうなお姉ちゃんを見てると、こっちも楽しくなって…
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 22:37:18.71
…
しばらくたった後、お姉ちゃんが戻ってきた
「ふふ………じゃーん!」
そういってお姉ちゃんがだしたのは可愛いキャラクターがプリントされたTシャツ
それによく見ると、それは楽器、ギターだった
「ふふふ、可愛いね、ギー太かな?」
「ちっちっち、わかってないな憂、これはギー汰だよ!似てるけど違うよ!」
そう言って笑うお姉ちゃん、私も釣られて笑う
「それにね、これ見て」
「…?」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 22:40:03.39
そう言って取り出したのは、色違いのTシャツ
おそろいのTシャツ…
「私と憂、二人でおそろいだよ~」
「…お姉ちゃん」
そうです、お姉ちゃんはおそろいのTシャツを持ってきました
私と、お姉ちゃん
同じように、どこか違っても、一番近い存在…
「…素敵だね、お姉ちゃん」
「えへへ~、気に入ってもらえてよかったよ!」
不意に胸の奥から熱いものがこみ上げてきました
嬉しくて、それでもやっぱり切なくて…
でも私は笑いました、今を大切にするため
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 22:43:15.23
「よし、じゃあそろそろいい時間だし、ご飯食べに行こうか!」
「おっ、いいねいいね、何食べようか~」
服の勘定を済まし、私たちはまた歩き出します
「さて、どこで食べようか」
「ん~そうだなぁ~、あっ、見てみて憂!!、春のスイーツ追加だって!」
そう言ってお姉ちゃんが指さした先には「春のスイーツメニュー追加」
と垂れ幕が下がったファミレスだった
「ふふ、じゃあそこに行こうか」
「うん!レッツゴー!」
そうはしゃぎながら言うお姉ちゃんに手を引かれ
私たちはファミレスへと歩を進めます
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 22:51:39.38
「んー」
お姉ちゃんは何やらメニューとにらめっこしています
「どうしたの?お姉ちゃん」
「んー?、いやこのスパゲッティ食べたいけど、こっちのハンバーグも捨てがたい…」
そうしかめっ面のままメニューを指さします
その無邪気なお姉ちゃんを見て私はまた楽しくなります
「じゃあさ、わたしが一つ頼むから、半分こしようか」
「えっ!いいの?、ありがと憂~」ガバッ
「わっ、もう…お姉ちゃんったら」クスッ
抱きつかれた私は周りの目が気になって少し恥ずかしかったけど、
それでも笑わずにはいられませんでした
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 22:58:44.78
…
「ふー、満腹じゃ」
お腹をさすりながら幸せそうな顔をするお姉ちゃん
「もう…だらしないよ?」
「えへへ、面目ない…」テレテレ
「あっ、お姉ちゃん、デザート来たみたいだよ」
その直後、頼んでおいたデザートが運ばれてくる
「むほぉ、待ってました!!」
お姉ちゃんは目をキラキラさせています、本当に子供みたいに
「いただきます!」
「ふふっ…いただきます」
お姉ちゃんはパフェを食べはじめました
私はケーキを………
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 23:00:22.71
「…」ジー
そこでお姉ちゃんがこちらを見ているのに気づきました
「クスッ、一口食べる?お姉ちゃん」
「えっ!?いいのぉ?」パァッ
本当に嬉しそうです
「じゃあいただきます!、憂、あーん」
「…え……」
そう言ってお姉ちゃんが口を開けます
「ほら、はやくはやく~」
「もうっ、しょうがないなぁ…はい、あ~ん」
「パクッ………うん、んまい!!」
「良かったね、お姉ちゃん」
そう言って私もはにかみます
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 23:03:38.35
「じゃあ、はい、憂、あーん」
「えぇ、いいよ私はぁ」
お姉ちゃんはこちらにスプーンを差し出します
「いいからいいから!、あ~ん」
「え…えと…あっ、あーん」パク
「えへへ…おいしい?」
「…うん!、冷たくて、すごくおいしいよ、お姉ちゃん」
「よかったよかった、えへへ」
「ふふふ…」
本当に楽しいな
いつもと変わらない日常
でもやっぱり…どこか暗い影がついて来る
幸せなら、幸せなだけ。
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 23:11:22.91
…
あれから色々な所を回った…
に映画館にゲームセンター。
どれもすごく気持ちが安らいで…楽しくて
今私とお姉ちゃんは帰り道の川沿いの道を歩いている、手を繋いで
「憂…今日は楽しかった?」
「うん!楽しかったよ!お姉ちゃん」
「そう?、良かったぁ」
そう言って優しく微笑むお姉ちゃん
夕焼けに染まったお姉ちゃんの顔が、いつもより眩しくて…
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 23:17:32.84
「…憂」
「…?」
「本当に、今までありがとうね?」
「っ!…」
胸が苦しくなった
お姉ちゃんが笑いながら言ったその言葉
どこか悲しそうなその笑顔で言った言葉に
「今まで…ずっと傍にいてくれて、迷惑いっぱいかけたね?」
「…ちがう!…迷惑なんて…私は……楽しかったから」
「ううん、私は憂に何もしてあげられなかったから、せめて楽しい思い出を、そう思った」
違う。
違うよお姉ちゃん、私はたくさんのものを貰ったんだよ?
お姉ちゃんの優しさから
お姉ちゃんの笑顔から
お姉ちゃんの温もりから
だから……そんな寂しい顔しないで
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 23:33:01.19
「お姉ちゃん…っ…私こそ…ありがとう…」
それだけ言うのが精一杯で…
胸がいっぱいってこう言う事を言うのかな
言葉もうまく話せないや…
「えへへ…憂の事はわかってるから…大丈夫だよ…」
「お姉ちゃん………」
「じゃあ、帰ろうか、私達の家へ!」
「…うん!」
そう言って私達は歩き出した
同じ歩幅、同じ速さで
………
……
…
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 23:34:39.80
キリがいいので
一旦風呂入ってきます
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 23:56:02.50
戻った、後半分もないくらいだから
書き溜めながら書く
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/01(金) 23:57:59.20
数日後、引越し前夜。
「ふー、よし、大体終わったなー」
そう言って思い切り伸びをするのは律さん
「みんなありがとね、引越し手伝ってもらって」
「いいってことよー」
「そうだぞ、遠慮なんかするな」
「うふふ」
軽音部の皆さんがお姉ちゃんの引越しを手伝ってくれました
「さて、そろそろ帰るか律」
「えー、もう帰っちゃうのかー?」
「バカ…」
「……あっ」
律さんがお姉ちゃんを見てきづいたようです
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 00:06:22.61
「あー、疲れたねー」
「そうだね…あっ、もうこんな時間だよ」
時計を見ると、針は11時を回っていました
「ほんとだー、じゃあ今日はもう寝ようか!」
「うん………えと…」
「憂…一緒に寝ようか」
「…!……うん!」
私が言う前にお姉ちゃんがそう言いました
「じゃ、行こう!」
「うん」
私達は階段を一緒にをあがっていきます…
………
……
…
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 00:03:30.02
「そっか…へへへ、よし、んじゃ帰るかー!」
「そうね、唯ちゃん、憂ちゃんも、またね」
「憂ちゃん、元気でな」
「はい!、みなさん、ありがとうございました!」
お辞儀おしてお礼を言う
そして皆さんはそれぞれの帰路に着きました
「じゃ、行こうか憂」
「うん…」
私達は家の中に戻りました
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 00:15:33.11
…
パサッ
「うふふ…お邪魔しまーす」
「いらっしゃい、お姉ちゃん」
そう言ってお姉ちゃんがベットに入ってきます
「…」
「…」
しばらくの沈黙
わかってるから、
…これが二人で過ごす最後の夜
「お姉ちゃん、明日、何時ごろでるの?」
「んー、向こうでの整理もあるし朝かなー」
「そう……」
「……えへへ、少し寂しくなるね…」
「っ…そうだね……」
息が苦しくなります
明日には…そう思うだけで…
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 00:26:07.11
「憂………本当に、今まで、ありがとね…」
「……っ……」
胸が苦しいです
潰れてしまいそうな位…
「…憂?……泣いてるの……?」
「……え………?」
私は自分の顔を触りました
…濡れてる。
私の目からは涙が出ていた、自分でも気づかない
それ程自然な涙。
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 00:28:18.21
「なん…で……私…っ!」
「憂……泣かないで?…憂…」
そう言ってお姉ちゃんは頭を優しく撫でてくれました
お姉ちゃんの温もりを直に感じて安心したのでしょうか
私の目からはとめどなく涙が流れました
「…ッ…おねぇ…ちゃ……グスッ……」
「憂……いい子…いい子…」ポロリ
見ればお姉ちゃんの目からも涙が溢れていました
ごめんね……笑顔で送り出すってきめたのに
…決めたのに……
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 00:32:47.97
「おねぇ…ッ…ちゃ…うっ……うわぁぁぁぁっ」
「憂…」ギュ
お姉ちゃんは私の名前を呟くとしっかりと
だけど優しく、私を抱きしめてくれました
「うわぁぁぁぁぁん、おねえちゃぁ゙ぁぁぁぁん」
「ふふ…うぃは…グスッ……泣き虫さんだね?……」
泣きじゃくるわたしを
お姉ちゃんはずっと慰めてくれて…
………
……
…
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 00:45:10.29
「憂…落ち着いた?」
「うん……ごめんね、お姉ちゃん」
「いいんだよ、私は、憂のお姉ちゃんだから!」
そう言って笑うお姉ちゃん
その笑顔はまるで、
天使みたいに眩しくて…
「憂…寂しいけど……私は憂の事、ずっと想ってるから」
「…うん……」
「どんな時も、学校でも、お風呂でも、寝るときも、トイレだって…」
「………ぷっ、あははは、トイレは流石におかしいよお姉ちゃん」
「えーそうかなぁ?、…どこだって、離れてたって私の気持ちは変わらないから」
「………うん」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 00:47:21.67
「憂も…忘れないでね?」
「ふふっ、お姉ちゃんの事、私が忘れるわけないじゃん…」
「そう?…えへへ、嬉しいよ、………」
「私も…最後まで…ありがとう、お姉ちゃん」
「うん………もう。大丈夫みたいだね」
「…うん、私頑張れるよ…もう泣かないよ!」
「本当に?…約束だよ?」
「うん…約束約束…えへへ」
「ふふっ、やっぱり憂は笑ってなくちゃ…これで私は安心だよ憂」
そう言って、姉ちゃんは私を抱きしめました
最後まで、最後まで私を心配してくれる
私の、優しいお姉ちゃん
「おやすみ、憂」
「うん、おやすみ」
………
……
…
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 00:54:05.00
…
「じゃあ、行って来るよ、憂!」
「うん!、行ってらっしゃい、がんばってね!」
「まかせて!、夏にはまた帰って来るから」
「…うん」
「寂しくなったらいつでも遊びに来てもいいんだよ?」
「ふふっ…わかった」
「じゃあいってきます!」
「行ってらっしゃい、お姉ちゃん!」
………バタン
最後にお姉ちゃんは満面の笑みを浮かべて出て行きました
「………行ってらっしゃい」ボソッ
「よし、部屋をかた付けちゃおう!」
私はお姉ちゃんの、まだ少し散らかっている部屋を片付けにいきました
掃除をしている時です。
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 01:08:24.99
「………あれ?」
お姉ちゃんの部屋に手紙が置いてありました
カサッ
(~憂へ~)
「お姉ちゃん……」クスッ
思わず笑みがこぼれます
全く、お姉ちゃんは心配性です
私は手紙を広げました
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 01:17:24.55
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
憂へ、これを見てるっていう事はもう私は行ったんだね。
また泣いてる?…えへへ、大丈夫だよね!
憂はね、みんなに何でもできるって
よくできる子、そう言われるけど
本当は寂しがりなの、お姉ちゃんは知ってるよ。
それにすぐ自分で全部背負い込んじゃう。
それだけはお姉ちゃんも関心できないよ。
憂にはね、あずにゃんや純ちゃんっていう。
とっても頼もしい親友がいるんだから。
私もそこは心配してないよ、二人ともとってもいい子だから。
憂、恥ずかしいから、手紙に書くね
私は、平沢唯は、憂のことが、一番大切。
世界中の誰よりも、憂が大好きだよ!
えへへ、やっぱり恥ずかしいや
憂…無理しないでね?、いつでも頼ってね?
私は、憂のお姉ちゃんなんだから!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 01:21:57.79
「…お姉ちゃん」
私は思わず外に飛び出した
…もちろん、お姉ちゃんはもう居ない
「………ふふ」
なぜだかわからないけど
自然に笑みがこぼれた
そして私は、晴れ渡る空を見上げた
季節は春、それは別れと新しい出会いの季節
いつかお姉ちゃんと見上げた
あの日と同じ空を
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 01:25:52.38
でもわかっている
ずっと変わらないものなんて無いんだって
それが良くても、悪くても
だから私は空に呟いた
今までの全て思い出に、おもいを馳せながら…
「ありがとう」
おわり
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