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過去の名作たち

  1. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2010/10/04(月) 20:37:47 URL [ 編集 ]
    あ?
  2. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2010/10/04(月) 22:38:46 URL [ 編集 ]
    聡だったのか
    結局、唯だったのか
  3. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2010/10/04(月) 23:51:47 URL [ 編集 ]
    つまりどういうことだってばよ
  4. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2011/03/16(水) 10:33:25 URL [ 編集 ]
    唯が律のストーカーで、近しい存在の澪&聡を律から遠ざける事に成功→律の一番に唯が成ることが出来たのでストーカー終了

    じゃねぇの?


    若しくは澪が律のストーカーか

    取り敢えず澪にコラを送りつけたのは聡だな

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唯「りっちゃんを」

  1. 名前: 管理人 2010/10/04(月) 01:39:58
    1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 22:01:01.47
    どうも、平沢です。姉の方です。よく戸籍改竄したんだろとか言われますが、私の方が姉で妹が憂です。姉です。
    普段はちゃらけた脳味噌のネジがゆるいキャラを纏ってますが、それは仮の姿。一皮剥けば、そこには欲望にまみれた小汚い、本来の私が鎮座しているのです。

    私は必死に、その本能の求める欲望たちと闘ってきました。時には負けそうになったり負けかけたりもしましたが、私は元気です。
    ……ですが、そろそろ、限界です。私は欲望を抑えきれません。長きに渡る死闘に傷つき倒れた私の理性はもうぼろぼろです。

    私は、田井中律を、愛します。


    4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 22:12:19.78
    澪「ストーカー!?」

    律「う、うん……。いやまあ私の勘違いだったら私は自意識過剰な女だなと自分を辱めて悶々としなくちゃいけなくなるから断言はできないけど……」

    梓「具体的に、どんなことからストーカーだと?」

    律「えーっと……こないださ、うちのポストにこんな手紙が入ってたんだよ」ばさっ

    澪「ふむ、どれどれ……」

    律さん あなたは わたしの 大切な 律さんなのです。
    ですから、あなたに とって の わたしも 大切な わたし である 義務 があり ます。
    あなたがわたしでわたしがあなたである限り 私は あなたを 愛するだけでよ いのです。
    ですが…… あなたがわたしを愛してくれないのならそんなあなたは必要なのでしょうか。
    いえ、このような 疑問は 愚問ですね。
    あなたが私を愛していないはずがない。
    今はた だ この事実を あなたに知ってほしかっ たのです。
    いつも、見守っています。

    8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 22:31:11.30
    澪「うわぁ……」

    梓「絶妙に気持ち悪いですね……」

    紬「滅茶苦茶な論理の文章ね、これ」

    律「そうなんだ、私もこれ見て、うわぁってなったし非常に気持ち悪く感じたし破綻した文章だなぁと思ったんだ」

    澪「よく捨てなかったなぁ。私だったら途中まで読んですぐぐちゃぐちゃにして捨てて毛布にくるまって律呼んでる」

    律「いやあ、まあなぁ……捨てようとしたし捨てたかったけど、もし万が一、今後何か起きたとしたらこれ持っておいた方がいいかなぁ。と思って、捨てれなかったんだ」

    梓「賢明な判断ですね。それで、ストーカーからの動きはこれだけなんですか?」

    律「いや……」

    11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 22:42:01.84
    律「昨日、これがポストに入ってたんだ」ばっ

    律が取り出した封筒には、十数枚の、律の日常的な風景を切り取った写真が詰まっていた。

    澪「これは……」

    紬(ちょっとほしい……)

    人の、日常的な風景を切り取った写真。それ自体は何ら悪いことではない。しかし、問題は。

    梓「……誰がいつどこから撮ったものなんですかね、これ……」

    律「そう……そうなんだ。こんな写真、撮った覚えが全くないんだよ……」

    紬「……これは、完全に黒ね。悪戯にしては気味が悪すぎるわ」


    12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 22:54:21.55
    澪「け、警察!警察には、このこと言ったのか?」

    律「昨日、電話で言った。けど……ただの悪戯かもしれないし、とか、実際に何か事件が起きたわけじゃないからねえ、とか。犬の糞の方がまだ役に立ちそうな調子だった」

    梓「事件が起きたわけじゃないって……起きてからじゃ遅いですよ!」

    紬「そうよねえ……。でも、警察の方も、事件へと発展するかもわからない事案に人員を割くのは難しいのかもしれないわ」

    律「うーん……まあ、まだ気持ち悪いってだけで直接何かされたってわけでもないしな……」

    澪「でも、絶対、何か対策は講じないと駄目だよな。他の誰が平気だろって言ったって私だけはそんなの許さないぞ」

    律「……ありがと、澪」

    14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 23:06:11.04
    四人があれこれ頭をひねりねじり思索して談議していると、音楽室の扉が開いた。

    唯「おいっすー」

    律「おお唯、きたか。掃除ご苦労」

    唯「働きすぎてもう寝れちゃうよ」

    澪「部活だろ、寝るな!」

    唯「寝れると寝るは違うぜ、澪ちゃん!……ところで、何話してたの?」

    梓「えっと……それは」

    律「最近流行りのストーカーについて、主に私が被害を受けているという推論のもと、解決策及び対抗策をちょっとねー」

    唯「……え。つまりなに………今りっちゃん、ストーカーされてるかもしれないの!?」

    律「そうなんだよ、実は……唯がよければ、相談に乗ってくれないか?詳細説明するからさ」

    唯「よくないわけないじゃん!詳細、聞かせて?」

    15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 23:20:00.88
    かくかくしかじか

    唯「なるほど……。で、警察もあまり頼りにできない中、いかにしてりっちゃんを守り抜くか。って、ことだね」

    紬「そうなの、今のところ出てる案は、部活の帰りはみんなでりっちゃんを家まで送る、夜間の外出と人通りの少ないところの歩行はりっちゃん一人の場合はなるべく避ける」

    澪「あと、ブザーとか催涙スプレーこの後買いに行こうって話にもなったんだ」

    梓「つまりは今日の部活は律先輩に捧げて早引きです」

    唯「ふむふむ……。私がぱっと思いつくのはそこらへんかなぁ」

    律「何か悪いな……自分から相談しといてなんだが……」

    唯「りっちゃんが謝る必要は1ミクロンもないよ!むしろ謝るな!」

    律「お、おう」

    唯「そうだなー……。あのさ……ムギちゃんちのSPをつけてもらう、とかは、駄目かな……?」

    17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 23:34:20.72
    律「……」

    澪「……」

    梓「……」

    紬「……唯ちゃん、ごめんなさい……。それは、出来ないの」

    紬「私もそうしたいのはやまやまなのだけど……あの、ち、父と、母と私は今、別居状態で、父の恩恵はあまり利用できない状態なの……」

    唯「え……あ、そ、そうなんだ……。ごめんね、厚かましいこと言っちゃって……」

    紬「ごめんなさいね、本当に……」

    律「だあー!もう!ムギが謝る必要は1ナノもないし、むしろ私に謝らせろ!……ごめんなムギ、ムギが大変なときにストーカーだのなんだのと面倒ごと持ち込んで」

    18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 23:42:48.68
    梓「律先輩、それ言うならごめんなじゃなくてありがとうなんじゃないですか?」

    唯「ムギちゃん、強く生きろ」

    澪「そうだぞ!律なんかに謝ってどうするんだ!」

    律「おい澪ちょっとおもてでろ」

    紬「……うん、ありがとう、りっちゃん。そしてみんなも」

    澪(いい話だなー……)

    紬「じゃあとりあえず、りっちゃんの自衛グッズ買いに行きましょうか」

    梓「ですね」

    19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/02(土) 23:57:14.97
    律「いやぁー、買ったなー!」

    澪「って言うほど買ってないけどな」

    唯「防犯ブザーに催涙スプレーがあれば、りっちゃんなら飛竜種も怖くないね!」

    律「はっはっは、そう褒めるなよ唯ー」

    梓「もう、防犯具があるからって調子乗らないでくださいよ、律先輩」

    紬「そうよりっちゃん、油断は大敵だわ」
    律「へへへごめんごめん。あー、でもスタンガンも欲しかったなー」

    澪「言っておくが、金があっても律にはスタンガン持たせないぞ」

    梓「澪先輩に同じく」

    律「なんでだよ!」

    唯「まあたしかに、そういうの持たせたらりっちゃんって暴走しそうだもんね」

    澪「よくわかってるじゃないか、唯。催涙スプレーがギリギリのラインだ」

    唯「りっちゃん、面白半分に私とかにかけたら怒るからね」

    律「ええー……信用なさすぎるだろー……」

    21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 00:09:26.33
    律「でさ、こっからどうすんの、やっぱりうちの前までみんな来るの?」

    梓「なんですか、そこに何か問題でも?」

    律「いや、うーん……送ってくれるのはすごく頼もしくて嬉しいんだけどさ……何か、それやると直接的に巻き込んじゃう感じが、ちょっと……」

    澪「なんだ今さら、水臭い」

    律「だってお前らも女の子じゃん。さっきのとこで防犯ブザー買っていても、女の子であることには変わりないわけで……」

    紬「りっちゃん、今はそんな心配するのはなっしんぐよ。みんな多少の危険は冒してでも、りっちゃんを守りたいの。その気持ちを、裏切らないで?」

    律「……わかったよ」

    唯「よし。じゃ、帰ろっか!」

    梓「ですね」

    24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 00:28:29.36
    律「いやあ……今日はありがとな、ほんと」

    唯「いいってことようおやっさん」

    澪「べ、別に律のためにしたわけじゃないからな!」

    梓「気にしないでください」

    紬「……ねえ、みんな、……。いえ、やっぱりあとでメールで話しましょう」

    律「?」

    紬「今も誰かに監視されてるかもしれないから」

    澪「……そうだな。重要なことは基本的にメールでやりとりした方が、いいかもしれない」

    紬「まあ音声まで拾える環境なのかはわからないけど、気をつけておいて損はないでしょうから」

    梓「そうですね……基本的にこういうときは悪い事態を想定して動いておいた方がいいです」

    律「うん……わかった。じゃ、あとでメールで話し合おう」

    唯「了解、じゃあね、りっちゃん」

    澪「あとでなー」

    紬「家に着いたらメール送るわね」

    梓「緊急時にはちゃんと誰かに連絡してくださいね。……それでは」

    26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 00:59:05.43
    ムギからのメールの内容は、「今日の帰り道、少しでも怪しい人物はいなかったか」というものだった。
    私は先週くらいに例の手紙が届いて以来、後ろを気にしながら歩いてはいたのだが、いまだ芳しい効果はあがっていなかった。
    件の写真には、流石に学校の中でのものは一枚もなく、せいぜい校門から自宅までの間に捉えたものであろう写真が大半であった。大半から漏れた数枚は、私服姿のものだった。
    故に、ストーカーは私たちが帰路についたところからどこかにいてこちらに視線を投げかけてきていたはずなのだが、どうやら自分以外の四人も気配を捕捉することは叶わなかったようだ。

    正直、怖い。
    みんなの手前、不安を煽らないよう、あまりそういう感情は表からは見えないようにしているつもりだが、今日の帰りも内心はびくびくおどおどだった。
    そして、今も、恐怖に胸を蝕まれている。

    27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 01:05:38.53
    家族には昨日の晩に話した。だが、両親には相手にされなかった。
    どうせ悪戯だろうと。聡から親の興味を奪いたいだけなんじゃないか、と。
    それはそれは、警察と似たような犬の糞具合だった。
    聡だけは、そんな両親を睨みながら、私の話を信じる、いざって時は俺が姉ちゃんを守るから安心して、などと言ってくれた。嬉しかった。
    聡の言葉を聞き偉いねいい子だねと、親は褒めた。苛立った。
    聡は親からの言葉にしかめっ面になる。

    この家は、安全地帯ではない。
    父親と母親は役に立たない。聡はきっと、昨日の言葉通りに私を守ろうとしてくれるのだろうが、彼の未発達な身体は、全幅の信頼を置くには些か不安が残る。
    自室で聡から借りた漫画を読んで気を紛らわしているこの瞬間にも、誰かが私を覗いているかもしれない。
    そう気付くと、体がぞわぞわして心がざわざわした。いかんとも落ち着きがたい。落ち着けるはずもない。
    私は私を守りたくあるが、いつまで守り抜けば、私の勝ちなのだろうか。少し前までの平安が戻ってくるのだろうか。
    誰かの目が、私を抉る。

    29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 01:30:10.68
    唯「おはよう、りっちゃん!」

    律「お……おう、おはよう。時に唯よ……何故、我が城の前に?」

    唯「何故って、りっちゃんが心配だからだよ」

    律「おほぉまじか……嬉しいなこのこのう」

    唯「ふっふぇふぇふぇえい」

    律「でもあれだなー、そんな過保護にしなくてもいいのに。例の件だって、本当に何か起きるとは限らないし、悪戯の可能性だって拭いきれないてないし」

    唯「いいの、その件がなくたって会えるならりっちゃんに会いたいの、私は」

    律「ったくお前は……朝っぱら恥ずかしいこと言うなぁちくしょう!」

    唯「えへへー、愛だよりっちゃん!」

    律「恥ずかしい通り越して臭いわ!」

    32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 01:49:31.33
    律「うーん……」

    唯「どうしたの、りっちゃん」

    律「いや、いつもならここらへんで澪と落ち合うんだけど……いないな」

    唯「そうだね、見たところ……いないね」

    律「先に行ったのかな?ま、いっか、行くぞ、唯」

    唯「うん……あ、そうだ、りっちゃんさ、昨日の英語の課題やった?」

    律「ふふん……やったと思うか?」

    唯「まさか。社交辞令として聞いただけだよー」

    律「わかった。お前の気持ちはよぉーくわかったぞお。絶対見せてやんねー!!」

    唯「以心伝心ってやうっそおおう!?やったの……?」

    律「やってるわけないだろ、唯はあほだなー」

    唯「……私の一瞬の尊敬を返せ!」

    律「もっと尊敬してもいいのよ?」

    33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 02:11:05.34
    紬「おはよう、唯ちゃんりっちゃん」

    唯「おはよー」

    律「おはよ、ムギ。……ん?」

    紬「どうしたの?」

    律「ムギ、澪ってまだ来てないのか?」

    紬「そういえばそうね……見てないし鞄もないし……まだ来てないかも」

    唯「澪ちゃんお寝坊さんかなぁ」

    律「かもなあ。澪の寝坊……なかなかレアだぜ」

    紬「りっちゃんと唯ちゃんはむしろデフォよね!」

    唯「間に合ってるからいいの!」

    律「私は案外なんだかんだでわりかし澪と同じ時間に来てるぞ!……ん?」

    紬「今度はどうしたの?」

    律「英語一時間目じゃん!」

    唯「そうだった!」

    35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 02:26:07.45
    (^o^)<むねん ねむい です

    47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/03(日) 09:11:35.96
    (^o^)<まさか のこってる とは すいません ありがとう ございます
    (^o^)<しょんべん して かお あらって めし くったら かきます
    (^o^)<かくのは ます じゃ ない です

    48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 09:33:57.92
    律「ふあー……だるかったー」

    唯「私はよく寝れたから健やかだよ」キリッ

    律「家で寝ろよばか」

    唯「家でも寝てるもん!」

    律「いや……そんな無い乳張って言うことじゃねえ……」

    唯「何をう!りっちゃんだってかわいらしいお胸さんじゃないかー!」

    律「う、うるさいな!これからくるんだよ私のグラマラスは!」

    唯「どすこい、ごっつぁんです!」

    律「よぉーし屋上行こうぜ唯ー」

    唯「何言ってるのりっちゃん、私は今日も掃除だよ」

    律「よっしゃ!ざまーみろぉ!」

    紬「あらあら、二人とも仲がいいわねー」

    49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 09:50:17.85
    律「ういーっす」

    紬「あら、梓ちゃん。早いね」

    梓「どうもです律先輩ムギ先輩。今日は純が早々に部活に行ったので」

    律「無駄話してくるやつがいなかったから早い、と。そういうわけかね梓クン」

    梓「言い方は悪いですけど………そういうことですね。……唯先輩は今日も掃除ですか」

    律「そうだよ。眠い眠いほざいてたから来るの遅いかもな」

    梓「まったくあの人はどれだけ寝れば気が済むんですかね……」

    紬「ふふ、でも、眠ってる唯ちゃんもかわいいのよ?」

    梓「ですよね。いえ、そういう問題でもないです。澪先輩も掃除か何かですか?」

    律「いや……なんか、休みらしい。さわちゃんは風邪だって言ってた」

    梓「そうなんですか。珍しいですね。後でお見舞い行きます?」

    50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 09:59:33.09
    律「うん、そうしようと思ってるんだ」

    梓「連絡はしてあります?」

    律「いんや、してないししないよ?」

    梓「あれ」

    紬「澪ちゃんを少し驚かせようと思って。休んだっていうのに私たちから一切連絡がなくて心細くなっているところに、直接特攻をしかけるのよ!」

    梓「なるほど。サプライズですね」

    律「そうそう、そういう心憎い気遣いなんだよ」

    51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 10:07:43.89
    唯「ういすー、あいすー」

    律「お、唯、早かったな」

    紬「唯ちゃんおつかれ」

    梓「唯先輩、おいっすです」

    唯「昨日ばばんときっちり掃除したからね。今日はあんま汚れてなかったんだよー」

    律「昨日ちゃんとやっといてよかったじゃん」

    紬「お茶、入れるわね」

    唯「悪いねムギさんや……」

    紬「唯さん、それは言わない約束でしょ」

    唯「HAHAHA」

    律「なんだこれ」

    53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 10:16:23.94
    梓「今日はなんか、普段より練習できましたね」

    律「そうだなぁ。まーなんか、練習しとかないと澪に悪い気がしてさ」

    紬「偉いわ、りっちゃん」

    唯「えろいよ、りっちゃん!」

    律「なんでだよ!」べしっ

    唯「いたっ!いや、痛くはないけども」

    紬「よくあるよね、反射的に声が出ちゃうの」

    律「痛くなくても叩かれたりぶつかったりすると言っちゃうよな、なんでだろ」

    梓「事象に理由や意味などないのですよ……」

    唯「ていっ」シュバッ

    梓「いった!!」

    律「唯お前ちょっとそこで正座な」

    54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 10:29:17.66
    梓「着きましたね、秋山家」

    律「ああ……長かったな、ここまで……」

    唯「りっちゃん歳なんじゃない?」

    律「お前もっかい正座するか」

    唯「ごめんなさい」

    紬「ふふふ。それで、どうする?インターホン押しちゃってもいいのかしら」

    律「いや、ちょっと待て。澪に電話してみよう」 ピポパ、トゥルルルルー

    律「…………なかなか出ないな……もしかして寝てるのかな」

    律「…………おっ」

    澪『もしもし……律……?』

    律「おう、澪。今さ、大丈夫?」

    澪『…………』

    律「……あ、ごめん、何か都合悪い感じ?」

    澪『いや違う、違うから、ちょっと待って……』

    56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 10:38:01.05
    澪『……うん、大丈夫。平気だ、どうかしたのか?』

    律「どうかしたのかはお前の方だ、風邪なんぞひきおって」

    澪『いや、それは……』

    律「今さ、澪んちの前にいるんだ」

    澪『へっ』

    律「唯とムギと中野ォも一緒だ、お見舞いにきたんだよばか」

    梓「ちょっと律先輩、中野ォってなんなんですか」

    律「気にするな中野ォ。……いや、ごめんこっちの話。というわけで、お前の安静はあと一分以内には破られるから覚悟しとけよ!」 ピッ

    律「よしムギ、インターホンだ」

    紬「ラジャー!」 ピーンポーン

    唯「インターホン押すだけなのに何か楽しそう……」

    58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 10:52:35.44
    澪「よ、ようこそ。流石に五人入ると狭いな」

    紬「お互いの心を密着させるチャンスよ!」

    唯「部屋、綺麗だねー。私の部屋とは月とすっぽんだよ」

    梓「唯先輩の部屋と比べたら失礼ですよ」

    律「安心しろ、大方あそこのクロークに色々詰めてあるだけだから」

    澪「……開けるなよ?」

    律「わかってるわかってる!」

    澪「フリじゃないからな!開けたらほんとに怒る!」

    律「だが開ける」

    ガラッ ドッシャアァァ

    梓「oh...」

    紬「hou...」

    唯「woo...」

    澪「だから開けるなって言ったんだよぉぉお!!」

    61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 11:05:05.76
    律「はい。まことに申し訳ありませんでした。このような事態が二度と起こらぬよう、この田井中律、尽力してまいります」

    澪「というか元凶がお前だろ!」

    律「ごめんごめん……悪気はあったけど、もうしないよ……」

    澪「まったく」

    律「んでさ、今日休んだ、本当の理由って何よ」

    澪「!」

    唯「へ?……風邪じゃないの?」

    澪「そ、そうだよ、だから今もこうしてベッドに横たわりぃおい律何私の上に馬乗りしてっ……」

    律「……ほら、熱ないじゃん」

    澪(顔が近い……!)

    紬(不謹慎だけどうふふふふふ)

    62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 11:14:15.96
    律「なあ澪……もしかして……」

    澪「ず、ずる休みさぁ!」

    梓「……澪先輩、嘘つくの下手すぎるでしょう……」

    澪「うぐっ」

    律「まさか、とは思うんだが……何か、あったのか?」

    澪「……な、何か、って、なんだよ」

    律「いやさ、昨日の今日だから……心配だったんだよ。……言ってることは、わかるだろ?」

    澪「…………」

    紬「澪ちゃん……何かあったのなら、お願い、話して」

    唯「私たち、力になれるかはわからないけど、力を添えるよ」

    梓「このおせんべいおいしいです」

    澪「……。……わかったよ」

    64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 11:39:01.45
    澪「昨日……律んちの前でみんなと別れて四散したあと、妙にどっかから視線を感じたんだ」

    律「……」

    澪「本当は視線の主を特定できればよかったんだろうけど……その、怖くて……。私は携帯握って防犯ブザーに手をかけて、絡みつくようなその視線から逃れたい一心で、家まで早歩きで帰ったんだ」

    唯「とりあえずは、無事に帰れたんだね……よかった」

    澪「ああ……。それで。昨晩は帰宅してからも先程の視線がどこかにあるように感じて、寝るときもなかなか寝つけなかった」

    澪「あれは深夜の2時くらいだったはず……一回寝れたんだけどすぐ覚めちゃって、再び寝ようと寝返りを打っていた時だった。窓の方からコツン、コツンって、何かが叩くような音がしたんだ。」

    澪「私は……みんなも知ってると思うけど、本当に怖いものが苦手で、その時もぶっちゃけおしっこ漏らしそうなレベルにびびってた」

    66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 11:51:35.49
    澪「でも、無視していても窓へのノックは止むことなく一定の間隔で続いて、怖さばかりが募っていく。で、ふと思い出したんだ」

    澪「耳をすませば、ってジブリのアニメ映画があるじゃないか」

    梓「ああ……もしかして、あのシーンですか」

    澪「そう。雫が早朝窓からこつこつ聞こえるから開けて外を見たら聖司くんが下にいたってやつ。あれを思い出して、もしかしたら軽音部の誰かとかだったりするのかもしれないと思い、開けてみることにした」

    澪「ここまでくると、見ないまま放っておくより原因を突き止めた方がいいだろうとも思ったし。……だから、カーテンも窓も雨戸も開けて、外を見てみたんだ」

    紬「……何が、いたの?」

    澪「黒い、人影だった」

    67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 12:06:42.08
    梓「それでその人影が、何かしてきたんですか?」

    澪「……いや。それが……何もしてこなかった」

    梓「あれ」

    澪「何もせず、ただこちらをじーっと、フードの奥から見つめてくるんだ。ついさっきまで、私と接触しようと躍起になっていたやつが」

    澪「その姿が、行動が、雰囲気が……あまりに不気味だったものだから、私は急いで雨戸と窓とカーテンを締め直した。心臓バックンバックンで怖すぎてぶっちゃけ少しだけおしっこ漏らした」

    澪「いや、実際には漏らしてなかったけど、気分的には。それでもう私は布団に潜り込んでくるまって震えてるうちに眠ってたみたいで、気付いたら朝になってた」

    律「……そんなことがあって、なんで私に連絡入れてくれなかったんだよ」

    澪「ごめん……。なんかもうその時は怖すぎて、律に電話するって選択肢が浮かばなかった」

    69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 12:21:49.20
    紬「今のが、学校を休んだ理由?」

    澪「そうではあるけど……まだあるんだ」
    律「……」

    澪「私は朝起きて、昨晩は気味は悪かったけど直接的には何もされなかったし、なんだか現実感もあまりなくて、もしかしたら夢だったのかな?と、思った」

    澪「そう思っておいた方が気も楽だし、そういうことにしておくことにした。けど、それはすぐに崩された」

    唯「……なんで?」

    澪「……食卓に行ったんだ。そしたらお母さんが、澪にお手紙きてるわよ、って。手紙なんて珍しいな、誰からかなぁと思って封筒を見たら、差出人の名前がなかった」

    澪「この時点ですごく嫌な予感がした。朝食もそこそこに封筒を持って自室に戻った。でも封筒の種類が律の、写真が入ってたやつとは違ってたからまだ一抹の希望は持っていた」

    73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:13:54.05
    澪「これが……入ってたんだ……」

    澪が俯いて封筒から取り出したものは、一枚の画像が印刷された、コピー用紙だった。

    律「……」

    唯「え……」

    梓「えっ?えっ?」

    紬「これは……すごくよくできてるけど……コラージュよね?」

    澪「……そう……」

    印刷されていた画像、それは。
    紺のハイソ以外の制服を脱ぎ捨てた澪が騎上位で挿入している、というものだった。

    澪「私はこんなもの撮られてないし、してないし、してないどころか、しょ……処女だ!!」

    律「うん……だよなぁ」

    澪「その反応はその反応でちょっとむかつく、けど、こんなこと……してない……。なのに、こんな、画像が送られてきて……で、こんな紙も……」

    澪が涙声になりながらも、もう一枚、コピー用紙を取り出して差し出した。
    そこには。

    74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:32:39.33
    あなたは罪人です。まずはそのことを自覚してほしくありまして、このような手紙を後らせていただきました。
    あなたは罪人です。罪人ですが、私は恩情のある温情な人間です。
    なので、貴方がじぶんの罪を認め、悔い改めつ生きていくのであれば、×を下すつもりはありません。
    ですが……貴女がもし、そのような私の慈愛を無下にするというのであれば。大変心苦しくはありますが、罰を、下さなければありません。
    同封した画像は、もうご覧いただけたでしょうか。あの画像は、私が、自らの手で創造しました。
    貴方はこんなものは虚構だ、と憤激するやもしれません。
    ですが、見る者からすれば、それは的外れな指摘なのです。
    説得力さえ持ってしまっていれば、たとえ偽物であろうと、本物と同等の効力を発揮することがあります。

    75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:35:05.20
    貴方のことはお見通しです。あの画像を印刷した紙と、この御神託を廃棄することは、許しません。

    私はあなたを信じております。罪人であろうと、自浄しようとしていける人物だと。
    しかし……いえ、だからこそ。
    万が一にも、罪を償おうともしない愚か者であった時、私は厳格に対処させていただかなければありません。
    そのような場合には、私の創造した貴方の虚構を、貴方自身の持つ情報と共に、世界へと告発します。
    これは警告でもあり、命令でもあります。
    これ以上、罪を、重ねないでください。

    79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 13:59:26.46
    唯「酷い……これってつまり……」

    梓「澪先輩が律先輩から離れなければ、このコラージュ画像を個人情報も記載した上で、ネット上でばらまく……ということですよね……」

    紬「脅しとしては十分ね……。画像の頒布を阻止するためには、警察などに相談することも難しいし……」

    律「あぁ、あー、あー……」

    律「ふっざ、けんな!!なんで澪だよ、なんなんだよこいつは!?絶対にとっちめて殴って殴って殴ってやる!絶対に、だ!!」

    澪「りつ……」

    紬「りっちゃん……。でも、今は一回落ち着いて、りっちゃん」

    律「…………、ああ……」

    紬「確かにそうなの」

    唯「何が?」

    紬「なんで澪ちゃんなのか、っていうところよ」

    80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 14:19:54.93
    紬「昨日りっちゃんの傍にいたのは澪ちゃんだけじゃないわ。私もいたし、唯ちゃん、梓ちゃんも、一緒にいた」

    梓「……澪先輩が律先輩とは家も近いし幼馴染みだし、一番仲がいいと思ったから、真っ先に澪先輩を狙ったのかも」

    紬「そう、そこよ、梓ちゃん」

    唯「どういうこと?」

    紬「もしも、ただのストーカーなら、対象の人間関係は、対象の周辺の事象を視覚的聴覚的に把握して理解するしかないわよね」

    唯「うん」

    紬「今のご時世は個人情報についてうるさいし、資料などを探してその辺を捜索することは難しいと思うの」

    律「まあ、そうだな」

    紬「なのにストーカーは、りっちゃんと澪ちゃんの関係性が、幼馴染みという、他の三人と比べて特異なものであると、知っていた。……これが何を意味するか、わかる?」

    澪「まさか……いや、そんな……」

    紬「残念だけれど、そうだと思うわ……。ストーカーは、少なくとも、私たちの知らない人物、接点のない人物では、ない」

    84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:03:45.83
    紬の衝撃的な推論から、私たちは今後どうするべきか話し合った。

    私は、護送自体を拒否した。当たり前だろう。澪への行動を見る限り、ストーカーの野郎は、昨日の彼女たちは私を護送していたのだと、気付いている。
    でなければ、わざわざあんな手間をかけてまで、同性の友人にここまでえげつないことはしないだろう。
    だが、私の勇ましい友人たちは、私の拒否を断固として拒絶した。
    けど、私も彼女らの拒絶を、意固地になって否定し続けた。

    そして、互いに妥協しながらも出した結論。
    私を、私と澪の次に家が近い唯が送ることになり、澪を、ムギと梓が送ることになった。
    しかし行動は、あくまで自然に。
    そういうものなのだと思いこませるように、スムーズに。

    85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 15:08:16.19
    唯に、澪みたいに目をつけられるかもしれないぞ、と忠告した。
    唯はその忠告に、笑顔で、大丈夫だよきっと、と返した。
    私が何を根拠を言ってるんだ、と問うと、困ったように、勘だと言い切った。
    深刻だった私は、唯の楽観に、張り詰めていた、気が抜けた。

    まあそうだよな、なんとかなるさ。防犯具も持ってるし。
    逆に言えば、なるようにしかならないけれど。
    いざとなればギー太で闘うよ、と唯は言っていた。
    アニメじゃないんだから、と私は笑った。
    するとへへへと、唯も笑った。

    なんとなく、なんとなくだが、なんとかなるような、気がしていた。

    88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 16:04:54.67
    それからの数日、問題が何も起こらなかった。
    あれらはすべて私の妄想だったのかな、と勘違えるほど、平穏な時間が、ただ優しく、過ぎ去っていった。
    どうやらあの時の唯の勘は、すこぶる冴え渡っていたらしい。
    そして今日は、日曜日。私は唯と、二人で遊ぶ約束をしていた。

    律「うおーっし、そろそろ出かけよっかなー」

    聡「ん?姉ちゃんどっか行くの?」

    律「おう、これから唯とデートしてくる」

    聡「あっそう。じゃ昼飯はいらんのね?」

    律「そうなりますな。ま、せいぜい親どもが買い物から帰ってくるまで自由を満喫してくれたまえよ聡クン」

    聡「はいはい、じゃ行ってらっしゃい。鍵は俺が締めとくからいいよ」

    律「ありがとなー、行ってきまーす」

    91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 16:17:48.58
    唯「りっちゃんおはよー」

    律「う、うむ、おはよう。何も遊ぶときまで迎えに来んでも」

    唯「だからー、りっちゃんに会えるなら会いたいの、私は」

    律「そっか、ありがとよ」

    唯「前はもっとこの台詞に興奮してくれてたのに……」

    律「その言い方は誤解を生むからよしなさい!……まあそりゃ馴れるさ、毎日言われてりゃあ」

    唯「それは新しい返しがそろそろ欲しいってことだね!任せといて!」

    律「ふっ、唯に何言われてもたいしてときめかないよ。同性だし、唯だし」

    唯「ちょっと待って二つ目の理由ちょっと待って」

    律「だって……唯だし……」

    唯「田井中アァァ!ちょっと来おぉぉぉおい!」

    律「うるさいなもう、うりゃっ」

    唯「へ、ななな何してんのりりっちゃん!」

    律「ちょっと来いって言うからちょっと来てやったんだよ感謝しろ」

    唯「抱きつけってことじゃないよ!」

    93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 16:29:28.33
    律「いつも梓に抱きついてるくせして何今さらカマトトぶってんだいお嬢ちゃん、ぐへへへへ」

    唯「ちょっとりっちゃん!もうちょっとで広い道に出るし……人いるし……」

    律「……ほらよ、ったく、少しは梓の気持ちが理解できたか」

    唯「今度から抱きつくのは校内だけにしとくよ……」

    律「それ、校内でなら、私に抱きつかれてもいいってことか?」

    唯「へ?」

    律「いんや、なーんでーもなーい」

    唯「ええー、そういうのが一番気になる!」

    律「いいよいいよ、しょうもないことだから。あっ、ほら、手始めにあそこで鯛焼き買おうぜ」

    唯「アイスはー?」

    律「お楽しみは最後に、それが通ってもんさ」

    唯「なるほど!じゃあ私たちアイス通だね!」

    律「唯はアイスコレクターでも違和感ないな。ただし蒐集場所は腹の中」

    唯「異議あり!それじゃあ私が食いしん坊みたいではないですか!」

    96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 16:52:30.40
    律「どうだ唯よ、鯛焼きもなかなかうまいもんだろ」

    唯「うん!寒い時期は温かいもの食べるとほっとするね!」

    律「ふひい……どうする?映画でも見とく?」

    唯「質問よりもふひいが気になってしょうがないよりっちゃん」

    律「気にしてもしょうがないからスルーしろ、スルー」

    唯「う、うん。……映画かぁ。今って何やってるんだろう?」

    律「んー、ドラッグオンボールの実写版、山狗の三作目、のだめフォルテッシモの劇場版、ペリー・ポッティーと純潔のプリンス……」

    唯「シリーズものとハリウッドリメイク以外でお願いします」

    律「ええー……、じゃあ、ウィンターウォーズでも見る?アニメ映画だけど」

    唯「それでいこう!さっそく映画館へ!!連れてってー」

    律「却下だ歩けばか」

    唯「何と」

    99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 17:04:03.95
    律「ポプコン買う?」

    唯「何そのカプコンみたいな……うーん、どうしよ、りっちゃんは?」

    律「唯が買うなら買う」

    唯「ず、ずるいよりっちゃん!」

    律「なんでだよぉー。……なあ唯、私が塩、唯がキャラメル買って、分け合わない?」

    唯「あ、いいね、それ」

    律「サイズはMでいっかな?」

    唯「うん、いいよー」

    律「あ、ハーゲンダッツ売ってるぞ」

    唯「ねえ、なんでそういうこと言うの、りっちゃん。わたし気付いてても意識の外に追い出すよう努めてたのに」

    律「え、あ、う、ごめん。だって唯って悶々としてる時、見てて面白いんだもん……。というか、からかうと面白い唯が悪い。全面的に、うん」

    唯「えっえっ?えっと、ごめんなさい?」

    101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 17:21:41.84
    律「いやーあ、面白かったなー、ウィンターウォーズ」

    唯「冬馬先輩が負けそうになったところからの展開にはちょっとうるっと来ちゃったよ」

    律「あれがちょっとうるっと来た、だったら唯が大泣きしたら日本沈没しちゃうよ」

    唯「うるさいなあ……って見、見てたの!」

    律「それは隣であんなボロクソ泣かれたら、なあ」

    唯「うう……お恥ずかしい」

    律「気にすんな、誰にでも恥ずかしいことの一つや二つ、あるって」

    唯「……そうだよね、りっちゃんもケンヂくんが縁側で冬馬先輩の手握ってたところらへんでぽろぽろ泣いてたもんね」

    律「そうそうあそ……見、見てたのか!」

    唯「それは隣であんなボロクソ泣かれたら、ねえ」 にやり

    律「うおおおおおおおおおおおおお!!恥ずかしい!!」

    唯「でもなんか、やっぱりっちゃんも女の子なんだなあとか思ったりして、かわいかったよ。……あれ、りっちゃん顔赤いよ?」

    律「……やっぱやっぱお前の方が恥ずかしいやつだ、間違いない」

    102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 17:26:48.25
    唯「もうお昼だね。どっかで食べようよ」
    律「そうだなー、唯は何食べたい?」

    唯「何でもいいよ?」

    律「んー、そういうのが一番困るんだが……。あ、ファミレスでもいいか?」

    唯「いいよいいよー、ドリンクバーで時間潰せるしね」

    律「おうよ、もっと褒めろ、崇めろ、奉れ!」

    唯「ほらりっちゃん、行くよ」

    律「あ、はい」

    103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 17:34:29.72
    律「お前……ちゃんとそれ食えよ?」

    唯「……うっぷ……。スペシャルテラメガトンパフェ……これほどとは……」

    律「せめて料理頼まないでこれ単品だったらよかったのにな……どう見ても一食分のカロリーを一品でオーバーしてそうだもんこれ」

    唯「…………ギブ。まじ無理りっちゃん食べて……」

    律「私は唯と違って食べたら普通に太るんだぞ?まったく」

    唯「そのわりにはがんがんいきますね」

    律「ふるはいお」(※うるさいよ)

    106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 18:10:45.35
    ファミレスでしばらくだらけたのち、私たちは、カラオケしてみたりウィンドウショッピングしてみたり本屋で立ち読みしてみたり、一心不乱に遊びまわった。
    普段は一日で、こんなに多様に遊ぶことは、ない。おそらくは、ストーカー事件に抑圧された鬱憤が、私をそうさせたのだ。
    在り方はもはや、逃避に近いのかもしれない。私が何をして遊ぼうと、現実の問題が解決されるわけでは、全く、ないのだから。
    しかし、それでも、今だけは。せめて、今だけは。何も考えないで、いたかった。

    様々な場所に飛んで、少々疲れてしまった私たちは、先刻買ったアイス片手に、住宅街にある公園のベンチに、二人並んで座っていた。

    律「なあ唯……今この瞬間も、誰かに見られてんのかな」

    唯「……かもしれないね」

    律「じゃあさ、今日一日の瞬間も全部、誰かに見られてんのかな」

    唯「……どうだろう。多分、だいたいは」

    107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 18:27:58.99
    律「はああ……なんか芸能人になったみたいな気分だな、悪い意味で」

    唯「……そうだね」

    律「…………」

    唯「りっちゃん、こっち向いて?」

    律「んー?なん、」

    甘い味がした。
    唯の顔がすぐそこにあって、唇に柔らかくて、あたたかい何かが、触れている。吐息が混ざり合う。視線が貫き合う。世界が止まる。止まった世界で、私のアイスが、溶けて、地面に落ちた。

    律「…………っとおわいああえゆ、唯!!」

    唯「何、りっちゃん?」

    律「え、えええ?何っていやそっちが何だよ!」

    唯「え?りっちゃん今の、知らないの?」
    律「知ってるよ!だからだよ!」

    108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/03(日) 18:39:12.43
    (^o^)<めし

    110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/03(日) 19:04:33.29
    (^o^)<からあげ おいしい です

    112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 19:11:33.45
    律「……誰かに見られてるんだろ?だっ、だったらあんなことしたら……」

    唯「大丈夫だよ、りっちゃん」

    律「大丈夫ってお前……何もない澪があんな」

    唯「大丈夫」

    律「……」

    唯「ストーカーさんは、他の誰に手を出せても、私にだけは、手を出せないから」

    律「え……え?唯……それってどういう……」

    唯「そろそろ帰ろっか、りっちゃん。あんま遅くなると、危ないし」

    律「…………」
    律「……うん」

    113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 19:25:36.31
    律「いやー、毎度のことながら、ありがとなー」

    唯「いえいえ、いいってことですよりっちゃんさん」

    律「今日はさ、久しぶりに思う存分遊んで、楽しかったよ」

    唯「うん、私も、すごい楽しかった」

    律「……えーとさ……えっと、その……」

    私が言葉を出し惜しんでいると、がちゃり、と、後ろから玄関の扉の開く音がした。
    音に釣られ、振り返ると、そこには朝と変わらぬ寝間着のジャージ姿を装った、我が弟がいた。

    律「お、聡、どしたの?」

    聡「いや、ちょっとコンビニ行こうと思って」

    律「ふーん、……あ、じゃあ、あれ買ってきてよ、もふもふプリン」

    聡「あとで金払えよー?」

    律「わかってるって」

    115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 19:55:33.49
    唯「二人とも、仲いいねぇ」

    聡「……。あっ、えっと……唯さん、ですよね?」

    唯「あ、覚えてくれてるんだ、嬉しいな」
    聡「……ええ、まあ、それは。いつも姉がお世話になってます」

    そう、言いながら聡が、唯に近づいたその時。唯は聡に顔を近づけ、彼の左耳に向けて、小声で何事かを囁いた。
    その内容までは聞こえなかったが、唯が囁き終えた瞬間、聡はこれまで私が見たこともないような形相と剣幕で、唯を睨んだ。
    私は自分が睨まれたわけでもないのに、たじろいでしまった。にもかかわらず。彼の眼光に射抜かれているはずの唯は、余裕綽々といった風情で、こともあろうか、薄く笑って見せていた。
    聡はしばらく唯を睨んでいたが、私の視線に気付くと我に返り、はにかむように微笑んだ。

    聡「じゃ、俺はコンビニ行ってくるんで」

    唯「またねー、聡くん」

    私はまだ先程までの異様な雰囲気に威圧されていて、聡に何も、言えなかった。

    118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 20:24:39.40
    唯が帰っても、聡は帰ってこなかった。
    近所コンビニは、のんびり歩いても片道10分程度だ。けれど、私と唯が話してた間だけでも、40分はあった。まあどこか寄り道でもしてんのかな、と思い、放っておいた。
    結局、聡が帰ってきたのは、21時を回ってからだった。唯が帰ってから、二時間は経過してからの帰宅だ。
    当然その頃には、両親は二人で馬鹿騒ぎ。何か事件やら事故に巻き込まれたんじゃないかと半狂乱になり、捜索願いを出そうかなどと暴走しだす始末だった。
    親からの質問攻めを軽くいなし自室へと向かっていく聡を、私は階段の途中で呼び止め、夕方、唯に言われたことは何だったのかを問いただした。
    しかし、聡は決して私の問いに答えようとはしなかった。埒があかないと思った私は質問を変え、コンビニに行ったあと何をしていたのか、と問いかけた。

    121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 20:48:34.69
    聡は、この質問にも厳重に錠を掛け、開けようとはしなかった。
    これは何を言っても教えてはくれないな、と悟った私は諦めて、自室で聡から借りた漫画の続きを読むことにした。
    何故かその晩は、視線を意識することが、なかった。
    昼間に散々遊んだからだろうか。鬱積を発散したために、いわゆる躁状態とやらにでもなっているのか。
    清々しさに、不安になる。そんな矛盾した心情を孕みつつも、午前零時を越えたあたりで毛布に身を包まれることにする。
    すると、すぐさま疲弊した私の心身は自我を失う。それは、ここ数日待ち望んでいた、平穏だった。

    124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 20:59:34.05
    唯「おはよー、りっちゃん」

    律「おっす、おっはよ唯」

    唯「なんだか調子よさそうだね」

    律「うん、昨日さ、久し振りによく眠れたんだ」

    唯「おおー、よかったじゃん」

    律「でも……なんかな、昨日の晩は変だったんだよ」

    唯「……変?どういう風に?」

    律「これまではさ、ずっと……って言っても二週間くらいだけど、昼も夜も誰かに見られてる、って意識が働いて、常に視線を感じてたんだ」

    唯「うん」

    律「けど、なんか……昨日は、そういうのがなくて。視線を感じなくなった、って言えばいいのかなぁ」

    唯「へえ……でも私、知ってたよ」

    律「へ?」

    126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 21:03:02.56
    もう、ストーカーは、いないもの。

    唯は、歪んだ笑顔を貼り付けて、そう言い放った。

    127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 21:07:03.60
    (^o^)<おわり です

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  1. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2010/10/04(月) 20:37:47 URL [ 編集 ]
    あ?
  2. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2010/10/04(月) 22:38:46 URL [ 編集 ]
    聡だったのか
    結局、唯だったのか
  3. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2010/10/04(月) 23:51:47 URL [ 編集 ]
    つまりどういうことだってばよ
  4. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2011/03/16(水) 10:33:25 URL [ 編集 ]
    唯が律のストーカーで、近しい存在の澪&聡を律から遠ざける事に成功→律の一番に唯が成ることが出来たのでストーカー終了

    じゃねぇの?


    若しくは澪が律のストーカーか

    取り敢えず澪にコラを送りつけたのは聡だな

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