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憂「さくらんぼ」

  1. 名前: 管理人 2010/10/11(月) 12:53:41
    1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/10/10(日) 19:23:29.10
    憂「……モグモグ……」

    私の目の前には大量のさくらんぼ。
    甘い甘い、美味しいさくらんぼ。

    普段は滅多に食べることはない果実です。

    でも、ただ食べてるだけではありません。

    少しだけ、少しだけ試したくなっただけですから。


    3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 19:29:36.11
    今日、クラスメイトの女の子がこんなことを言っていました。

    『あんたの彼氏ってかっこいいよねー』

    『かっこいいだけじゃなくて、優しくてキスも上手いんだー』

    『へえ、いいなぁ。私の彼氏キス下手でさー。ちょっと痛いし』

    『キスと言えば、さくらんぼのヘタを口の中で結べたら上手いらしいよ』

    『それ聞いたことあるわ。今度やってもらおうかな。結べなかったりして』

    『下手なら結べないんじゃない?』

    『かもねー。練習させたろうか』

    『それいいね。あはははははは』

    ――こんな会話だったかと思います。

    7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 19:34:54.89
    女子高だって彼氏が居る人は居ます。

    彼女達は周りの人より大人っぽかったから
    彼氏が居ても不思議ではありません。

    純ちゃん達と喋りながら
    そんな彼女達の会話に聞き耳を立てていました。

    ――だって、少し興味があったから。

    8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 19:39:15.60
    彼女達のその後の会話はどんどんエスカレートしていき
    子どもな私には刺激が強すぎました。

    いつか大人の階段を上るのかも知れませんが
    まだ早いですよね。多分……。

    彼女達の話を聞いてしまったためか
    私の身体は熱くなり頬も紅潮していると思います。

    少し伏せて熱が治まるのを待ちました。


    11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 19:42:48.20
    純「憂、どうしたー?」

    梓「お腹でも痛いの?」

    憂「ううん。ちょっと熱いかな?」

    純「窓開けますか」

    憂「大丈夫だよ。もう平気。えへへ」

    純「そっかぁ。無理しちゃダメだよ」

    憂「うん。ありがとう」

    12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 19:47:10.20
    いけないいけない、親友に心配をかけてしまいました。

    この話はもう忘れようとしました。
    この後も授業がありますからね。

    余計なことを考えている場合ではありませんから。


    そして今日の授業全て終わり
    二人に別れの挨拶を済ませて家へと急ぎました。

    13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 19:50:57.12
    憂「あ、今日お買い物行かなきゃ」

    お姉ちゃんに美味しい物を食べてもらうために
    新鮮な食材は欠かせません。

    ほぼ毎日買い物をしてあったかご飯を作ります。
    美味しいと言うお姉ちゃんの笑顔が私をそうさせますから。

    弾む気持ちでスーパーへ向かいました。

    15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 19:54:47.52
    憂「今日は何を作ろうかなぁ」

    献立を考えるのも楽しい時間です。
    食材を見てるとメニューの内容が浮かびます。

    これも良いなあれも良いなと食材を選んでいると
    頭の片隅に眠っていた、あの果物が目に飛び込んできました。

    ――さくらんぼ。

    19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 19:58:50.72
    それを手に取ります。
    瑞々しい鮮紅色のさくらんぼ。

    見ているだけで甘くて美味しそうです。

    お値段は――少し高いかもしれないけど
    何とはなしにカゴに入れてしまいました。

    あの時の話が気になっていたからでしょうかね。

    20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 20:02:32.31
    そしてそのまま適当な食材をカゴに入れ
    お会計を済ましました。

    そして、家に帰り食材を冷蔵庫へ入れます。

    後は洗濯物をしまい、軽く掃除をしてから
    リビングで一息をいれました。

    お夕飯を作るまでまだ時間があります。


    21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 20:06:18.88
    ――何か飲みたいなぁ

    そう思ったので冷蔵庫を開け飲み物を探しました。

    飲み物といえばお水や牛乳とオレンジジュースくらい……。
    どれを飲もうか考えていると
    買ってから手を付けていないさくらんぼが目に付きました。

    しばらく見詰めます。

    ――ヘタを結べるとキスが上手いんだって。

    あの言葉が再度頭に流れました。

    22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 20:09:11.45
    そういえば昔、幼稚園くらいだったっけ
    お姉ちゃんとキスしたことがあったなぁ。

    その時はふざけててキスって分からなかったけど
    唇を押し付けてたら痛がってたっけ。

    今なら上手く出来るかな……?

    25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 20:10:48.43
    お夕飯作りまで暇だったので
    練習がてらに挑戦してみることにしました。

    袋を取るとさくらんぼの甘い匂いが漂ってきました。
    普通に美味しそうです。

    今度パフェでも作って
    お姉ちゃんに食べさせてあげたいくらいです。


    26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 20:15:50.69
    こたつテーブルに着き
    さくらんぼをお皿に並べ準備は整いました。

    一つ摘み口の中へ含みます。
    瞬間的に甘味が口の中に広がります。
    そして唾液が増えていくのが分かりました。

    ついつい笑顔になってしまいます。
    女の子なら誰だって甘い物が好きですから。
    お姉ちゃんも好きだもんね?

    でも味わってる場合ではないので
    唾液を飲み込み、先に実だけを食べました。

    あ、先に実を取ってからヘタを食べればよかったですね。
    ちょっとおっちょこちょいでした。

    27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 20:19:39.60
    種を取ったあと
    ヘタだけになった口の中で、舌をもごもご動かしました。

    こう、舌でヘタを押したり丸めようと必死に動かしますが
    上手くいかないようです。

    先ほどの実を食べた味が残っていて
    唾液もそれなりに湧いてきます。

    その状態で舌を動かすと、くちゅと云った音が耳に響き
    何かと恥ずかしくなってきました。

    28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 20:22:53.15
    憂「ふぅー」

    上手くいきません。
    掌に出したヘタは最初の状態から変わっておらず。
    軽く弧を描いたままです。

    結べないということは――キスが下手!?

    憂「まだまだ……!」

    落胆しつつも再度チャレンジです。

    29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 20:27:04.78
    それから時間を忘れてヘタを結ぶ練習をしました。

    でも、まったく思い通りにヘタが動いてくれません。
    舌の上をつるつる滑っている感覚です。

    ――もー、どうして上手くいかないの?

    苛立ちを隠せず溜め息が漏れました。

    30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 20:31:08.44
    落ち着くために目の前のさくらんぼを食べます。

    ――甘い。

    キスも甘いとか云いますけど
    まだ私には解りません……。

    でも、いつかはするのかもしれません。
    どうせやるなら――



    唯「憂?」

    31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 20:33:40.39
    憂「っ……!」

    ゴクンっと唾を飲み込みました。
    あ、種まで飲んでしまいました。

    振り返るとお姉ちゃんが不思議そうに
    こちらを見ていました。

    いつの間にか帰ってきたようです。
    夢中で気付かなかったなぁ……。

    32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 20:35:44.91
    唯「もー、居るなら居るって言ってよ」

    唯「全然返事ないんだもん」

    ふと大きな窓の外を見るとすっかり日が落ちていました。
    夢中になりすぎてたようです。

    ああご飯の準備も何もしていませんでした。
    大失態です……。

    憂「あ、ごめんねお姉ちゃん」

    憂「すぐ準備するから――」

    33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 20:38:23.51
    唯「ういー、これはー?」

    お姉ちゃんがお皿を手に取って言いました。

    憂「あ、えーと……」

    唯「さくらんぼだねー。美味しそう」

    憂「うん、仕舞っちゃうから貸して」

    唯「一個もーっらい!」

    憂「あっ」


    34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 20:41:36.20
    お姉ちゃんは一つさくらんぼを摘み、口の中へ入れました。
    もごもごと口を動かすお姉ちゃんの顔は真剣です。

    そのままさくらんぼを口に入れたままお姉ちゃんが喋ります。

    唯「ういーしってるー?」

    憂「な、何を?」

    唯「むぐ、さくらんぼのヘタを口だけで結べるとキスが上手いんだってー」

    うん、知ってるよ。返事代わりに頷きました。

    36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 20:44:54.48
    暫くリビングには沈黙が流れ
    私はお姉ちゃんを見詰めていました。

    唯「んっぺ……」

    お姉ちゃんが掌にヘタを吐き出します。
    ヘタは結ばれて――はおらず
    強く押しすぎたせいか少し折れている感じでした。

    唯「うーん、やっぱり上手くいかないなぁ」

    てへへと頭を撫でながら苦笑いのお姉ちゃん。
    惜しいよ!お姉ちゃん!!
    可愛いよ!お姉ちゃん!!

    37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 20:48:43.85
    唯「練習してたんだけどなぁ」

    そう言ってお姉ちゃんは
    また一つさくらんぼを手に取りました。

    練習?お姉ちゃんも?どうして?

    頭の中が少し混乱している間
    お姉ちゃんはさくらんぼを見詰めながら言います。

    唯「ういもさー、練習してたんだよね?」

    唯「ヘタを口だけで結ぶのを」

    38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 20:51:55.15
    ドキっと一瞬鼓動が早くなりました。

    何て返事をすればいいのでしょう。
    お姉ちゃんとのキスを上手くやりたいから――。

    そんなことを言ったらどんな顔をされるか……。

    憂「えっと……」

    唯「ううん、隠さなくてもいいんだよー」

    お姉ちゃんがニッコリ笑顔で言いました。

    憂「う、うん。練習……してた」

    40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 20:55:02.96
    唯「そっかーそっかー。」

    お姉ちゃんは静かにほくそ笑みました。

    そしてそのままゆっくり私の隣へ座り
    身を乗り出す感じで顔を近づけてきました。

    唯「じゃあさ、一緒に練習、してみる……?」

    憂「練習……?」

    唯「うん練習。ムギちゃんが教えてくれたやり方――」

    48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 21:02:07.03
    どことなく緊張の面持ちのお姉ちゃん。
    私も困惑の表情をしていると思います。

    お姉ちゃんの頬が段々朱くなり
    何となく意味が解った私は言います。

    憂「お姉ちゃん……それって、キ――」

    言い終わる前にお姉ちゃんの人差し指が
    私の唇に押し付けられました。

    しーっと小さな子どもをあやす様な仕草と
    唇に残る指の肌触りが
    私の気持ちを高ぶらせていきました。

    49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 21:07:46.01
    唯「したいの?したくないの?」

    ずるいよ……。
    そんな言いかたされたら――。

    憂「し……たい……」

    喉の奥から搾り出したような声でした。

    ――ああ、今からどうなるんだろう。

    少し手足は振るえ
    甘いさくらんぼによって
    湧き出た唾液をゴクリと一飲みします。

    身体は凄く熱くなっていました

    50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 21:10:34.60
    お姉ちゃんは私の言葉に頷くと
    さくらんぼに目をやりました。
    無造作に一つ摘み口へ。

    そして前歯に挟み込み
    ニコっと満面の笑顔になります。

    本当に眩しいくらいの笑顔です。

    息をこらして胸の前で手を握ります。

    私の鼓動がますます早くなり
    自分では抑えきれないほどです。

    51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 21:15:28.45
    お姉ちゃんは少し汗で
    額に張り付いた私の髪の毛を掻き分けてくれました。

    そして自分の額を私の額にくっつけます。
    目の前はお姉ちゃんの顔だけです。
    もうお姉ちゃんしか見えません。

    お姉ちゃんの吐息が
    私の唇にかかるくらいまで近づいています。

    後少し――。

    53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 21:19:01.99
    私は目を閉じました。
    緊張や恐怖心から逃れるためではありません。

    ――お姉ちゃんを受け入れるために。

    視界が失われると足元がおぼつかず
    座っていても倒れそうな感覚です。

    でも大丈夫。目の前にお姉ちゃんが居るから。
    支えてくれるお姉ちゃんが居るから――。

    そして、それを皮切りに
    お姉ちゃんが私の頬に手を添え



    お姉ちゃんと私の唇が一つに重なりました。

    56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 21:23:34.54
    唇が触れ合った瞬間
    私とお姉ちゃんは身体がビクっと痙攣しました。

    子どもの時とは違う、初の体験と感触。
    お姉ちゃんの身体も震えています。

    私達は暫くそのまま口付けを交わしていました。
    お姉ちゃんの鼻息が私の顔に触れます。
    くすぐったいけど
    どことなく心地いい――そんな感触です。

    薄目を開けるとお姉ちゃんは頬を朱くして目は瞑っています。
    真剣だけど――かわいいな、そう思える表情でした。


    57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 21:29:32.15
    幼き日の遊びとは違い
    正真正銘のファーストキス。

    ――とっても甘かった。

    さくらんぼだから甘いのか。
    お姉ちゃんの唇だから甘いのか。

    私にとって、そんなのどちらでもいいのです。

    世界で一番好きな人――愛している人とキスが出来た。

    ただ、その事実が私を得も言わぬ幸福感に浸らしてくれます。

    59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 21:36:16.19
    再び目を閉じた瞬間に唇をこじ開けられ
    異物――さくらんぼが入ります。

    そして後からお姉ちゃんの舌が入ってきました。

    憂「んっ……」

    お姉ちゃんの舌先と私のそれが触れ合います。
    先ほどより、一層身体が震えますが
    この行為は止まりません。

    憂「はっ……おねえひゃ……」

    くぐもった声を漏らしつつ私はお姉ちゃんを求めました。

    さくらんぼを無視して
    ただただお姉ちゃんと舌を絡めるだけになりました。

    ――練習ってなんだろうね。

    61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 21:43:08.62
    暖かくなったさくらんぼが
    私の口の中に取り残されています。
    それを押し付ける感じでお姉ちゃんの口へ押し込みます。

    唯「んっ……ひゃ」

    口の隙間から艶かしい声色が漏れ
    それがさらに私の情動を掻き立てました。

    お姉ちゃんと唇と私の唇が橋となり
    行ったり来たりするさくらんぼ。

    唾液が、開いた唇の隙間から顎を伝い私達の服へ沁み込みます。

    舌が触れ合う感触とさくらんぼの丸い感触が気持ちよくて……。

    頭の中が真っ白になり、意識が飛びそうでした。

    62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 21:47:13.30
    それから私の身体は弛緩し力が入らなくなりました。

    後ろに倒れそうになりますが
    頬に添えてたお姉ちゃんの左手が背中に回り支えてくれます。

    右手は私の左手と絡み合い、力強く握ってくれました。

    お姉ちゃんに支えられている
    この心地よさが堪らなく好きです。

    後はお姉ちゃんに身を任せ、されるがままになりました。

    63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 21:53:16.28
    お姉ちゃんが私の舌の上でヘタを押さえつけています。
    ああ、結ぼうとしているのかな。

    私もヘタを押さえつけますが

    ――やっぱりダメだよ。実が付いたままだもん。

    憂「おね……はっ……さくらんぼ」

    唯「うい……ふぁ」

    ぽろりと口から零れるさくらんぼ。

    唯「はぁ……はぁ」

    憂「お、ねえちゃ……」

    お姉ちゃんは、私をそのままゆっくり床に仰向けに寝かせ
    私を見詰めながら手探りでコタツ上のさくらんぼを掴みます。

    焦る気持ちが先走ったのか、お皿がひっくり返った音がしました。

    65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 21:59:44.04
    そして掴んださくらんぼをまた口へ含みました。

    三つほど掴んでましたが、二つぽろりとまた床へ落ちます。

    憂「あ……さ、んっ」

    言葉を発する前にお姉ちゃんの唇で塞がれました。

    お姉ちゃんはまた私の頬に手を添えひたすら舌を絡めます。
    そんなお姉ちゃんが愛しく、背中に両手を回し強く抱きしめます。

    お姉ちゃんがガリっと実を噛んだらしく
    先ほどより甘い味が口の中へと広がりました。

    唯「お、はぁ……。おいひい?」

    憂「あふ……うん…………はぁ」

    67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 22:06:21.93
    あれからどれくらい時間が経ったのでしょうか。
    口の中のさくらんぼはどちらが飲み込んだらしく
    綺麗さっぱり無くなっていました。

    それでもただひたすらに口付けをし
    舌を絡めるだけになった私達。

    リビングには
    私達の淫靡とも呼べる音が響き渡るだけでした。

    でも、流石に疲れたのか
    ゆっくりとお姉ちゃんが顔を上げました。

    68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 22:12:42.78
    艶っぽい表情を浮かべ、肩で息をするお姉ちゃん。
    唇には私の唇へと通ずる糸が出来ていました。

    それを畳む様にまたキスをしてきました。

    私は全身が幸福感に包まれましたが
    何とも言えない虚無感と脱力感にも包まれました。

    実の姉にこんなにも濃厚な口付けをし
    欲情とも言える感情までも抱いてしまったからでしょうか。

    ――でも、またやりたい。

    この想いが暫く抜けることはないと思います。

    69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 22:17:04.41
    お姉ちゃんは唇を離し、私の頭を優しく撫でてくれました。
    そして、唇周辺の唾液を指で拭いてくれました。
    ぷるっと唇が揺れた気がします。

    憂「お姉ちゃん……」

    唯「ういー。さくらんぼ無くなっちゃったね」

    ニコニコと、笑顔のお姉ちゃん。
    耳元へ顔を近づけ囁きました。

    唯「明日も“練習”しようね」

    憂「う……ん……」

    72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/10(日) 22:21:14.25
    練習――そう練習です。明日も。きっとその次の日も。

    身体をゆっくり起こし、お姉ちゃんを見詰めました。

    唯「さあ、ご飯作ろう。手伝うよー、お腹空いちゃった」

    うん、お腹空いたね。お姉ちゃんの好きな物作るよ。

    そして明日も“さくらんぼ”沢山買ってくるからね。

    ――本当に明日が楽しみだね、お姉ちゃん。





                              おしまい

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