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澪「聖骸布」

  1. 名前: 管理人 2010/11/21(日) 22:18:23
    1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 14:07:29.25
    男1「秋山っていっつも本読んでばっかで暗いよなー」

    澪「え・・・」

    男2「本当だよな、見てるだけでこっちまで暗くなっちゃうよな」

    澪「・・・」

    そんなこと言われても・・・私は外で遊んだりするより、
    本読んだりしてる方が楽しいんだもん・・・。

    男1「どうしたんだよ、何も言い返せないのかー?」

    男2「本当に暗い奴だよなー」

    怖くて何も言い返せないよ・・・。
    私って本当に臆病で駄目な子だよね・・・。

    澪「うぅ・・・っ」ジワッ

    ?「こらー!お前らー!」

    !!
    この声は!

    男1「げっ!?田井中!?」

    律「澪ちゃんをいじめるんじゃない!」タッタッタッ

    澪「りっちゃん・・・!」


    3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 14:12:18.38
    田井中律ちゃん。
    すぐに私のことをからかうから、前はちょっと苦手だった女の子。

    律「澪ちゃんをいじめる奴は、私が絶対許さないぞ!」

    男2「お、おい逃げようぜ」ボソッ

    男1「そ、そうだな・・・」ダッ

    律「あ!こら待てお前らー!澪ちゃんに謝れー!」

    澪「りっちゃん・・・私は大丈夫だから、いいよ」

    律「でも澪ちゃんにあんなこと言うなんて!」

    澪「私、りっちゃんに助けてもらえて嬉しかったから、そんなことどうでもいいよ」ニコッ

    律「え?へへへ、そっかー。澪ちゃんが喜んでくれたなら別にいっか!」

    澪「うん!りっちゃん、いつもありがとう」

    でも本当は誰よりも明るくて優しい、私の大好きな女の子。
    私はもうこの時からずっと、りっちゃんのことが大好きです。

    6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 14:17:04.62




    時が経って、私達は中学生になった。
    律は変わらず引っ込み思案な私のことを引っ張ってくれて、
    そんな律の影響を受けてか私も律にだけは本音で話すことができるようになっていた。

    そして、当然と言うべきか私の律への思いはどんどん膨らんでいた。
    けれどこれもまた当然と言うべきか、私は律への思いを伝えられずにいた。

    そんなある日、律は私の家に泊まりに来ていた。

    8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 14:20:42.40
    律「何だかんだで、澪ん家泊まるのも結構久しぶりだよな」

    澪「そうだったか?」

    律「中学になってからは初めてじゃん。・・・中学生にもなって、一人で留守番したくないなんて澪ちゃんらしいでしゅねー」

    澪「な!何を言うんだ馬鹿律!そんなこと一言も言ってないだろ!」

    律「えー?じゃあ何で久々に私に泊まりに来ないかなんて誘ったのさー」

    11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 14:25:09.60
    澪「そ、それはだな・・・」

    律「まぁまぁ、他の奴に言ったりなんてしないから。怖がりな澪らしいし別にいいじゃん」

    澪「もうそれでいいよ・・・」

    本心でも、律がそう勘違いしてくれたままならそれでいいと思った。

    本当は中学に上がってからあまりお互いの家に泊まったりすることが無かったから寂しくて、
    律と一緒に居たくて、律を呼んだというだけだった。

    12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 14:29:54.51




    澪「律、そろそろお風呂に入ってきたら?」

    律「あ、もうこんな時間か。ていうか私が先か?」

    澪「一応お客さんだからな、後に入ってもらう訳にもいかないだろ」

    律「一応って何だ一応って、それより久しぶりに一緒に入るか?」ニヤニヤ

    澪「んな!?何を馬鹿なこと言ってるんだお前は!」

    そんなことしたら私の理性が危うい!

    15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 14:34:28.13
    律「顔真っ赤でちゅねー澪ちゃん」

    澪「う、うるさい!それに中学になって背も伸びたりしたんだから昔と違って二人一緒にはきついだろ!」

    律「・・・」ジーッ

    澪「な、何だよ人のことじっと見て・・・」

    律「だよなぁ・・・いつの間にか澪、私より背も高くなったし胸も・・・」ジーッ

    澪「!! ひ、人の胸をじろじろ見るなぁ!」

    律「はーい、自信喪失しちゃいそうだし素直に一人で入ってくるよ」

    全く、律は・・・。

    17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 14:39:34.38




    あいつは本当に、自分が可愛いって自覚が無いから困る。
    律と二人でお風呂になんて入れる訳ないだろ、全く。
    私がいつも律を見ていてドキドキしているなんて、考えたこともないんだろうな・・・。

    澪「あ」

    まずい、律が使うタオル置き忘れてきちゃった。
    まだそんなに時間経ってないし、きっと大丈夫だよな。
    よし、さっさと置きに行こう。

    18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 14:45:25.45
    澪「律ー?」ガラッ

    脱衣所のドアを開け、浴室に居る律に呼びかけてみる。

    律「あ、澪?どうしたー?」

    澪「ごめん、タオル置き忘れちゃってたから置きに来たんだ」

    律「わざわざ悪いなー」

    澪「気にしなくていい・・・よ・・・」

    何気なく、本当に何気なくだった。
    タオルを置こうと床に目をやって、私は『それ』に気付いた。

    19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 14:52:15.64
    澪「なぁ、律・・・」

    律「んー?どしたー?」

    澪「その、すぐにお風呂上がったり、しないよな・・・?」

    脱ぎ散らかされた衣類の中にあった『それ』は、
    まるで純度の高い黄金や白金、高価なダイヤモンドに匹敵するような、
    何物にも変え難い美しい輝きを放っているようにすら見えた。

    律「え?まだ入ったばっかりだしそりゃそうだけど、急いだ方がいい?」

    澪「いや、洗濯しちゃおうと思ったからちょっとの間ここに居るからさ・・・」

    律「そういうことか、じゃーゆっくり入浴タイムを楽しませてもらうとするよん♪」

    20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 14:57:02.86
    澪「あぁ、そうしてくれ・・・」スッ

    私は震えながらも、床に無造作に置かれていた『それ』に手を伸ばした。

    そして私の手はおそるおそる『それ』に触れた。
    おそらく『それ』は何の変哲もない綿か何かなのだろうが、
    少なくとも今の私にはどんな高価で上質なシルクより滑らかで心地いい手触りだった。

    そして、遂に『それ』をしっかりと手に取り自分の目の前に掲げた。

    これが・・・、これが・・・



    律がさっきまで履いていたパンツ・・・!

    21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 14:59:13.27
    特別に色気のある訳でもない、
    白地にオレンジの水玉で、センターに小さいリボンがついた比較的シンプルなショーツ。

    しかし、だ。これは、あの律が。
    まるで慈愛の女神のように優しい世界一の美少女、聖女である田井中律が、
    先程まで身につけていたというこの世のどんなものより尊く価値のある布、云わば聖骸布なのだ。

    23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 15:07:04.02
    そのあまりの高貴なる神々しさに、思わず気後れしそうになってしまう。
    だがしかし、気後れしている場合ではないのだ秋山澪。
    私には、律の親友として、幼馴染として、律を愛し信仰する者として、確認の義務があるのだから。

    強い義務感で気後れした心を奮い立たせると、私は聖骸布を自分の鼻腔に押し当てて思い切り息を吸い込んだ。
    瞬間、私の体をえも言われぬ快楽が襲った。

    その香りは、熟成されたワインのように豊かで芳醇でありながら、まるで摘みたての薔薇のように甘く優雅で、
    それ程の香りでありながら決して強すぎることも無く、聖母のような優しさで私を包み込んだ。
    私の魂は、今にもふわふわと天に昇りそうだった。

    25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 15:11:00.31
    更にドア一枚隔てた浴室からは、律の玉のような肌に水滴がぶつかり弾ける音と、
    小鳥のさえずりのように美しい律の鼻歌が素晴らしいハーモニーとなって私の耳に届いていた。

    律「~♪」ザアァァ

    今この瞬間、世界は私と律、二人だけのドリームタイムだった。
    楽園は、理想郷はこんなところにあったのだ。

    私は気が付くと涙を流していた。

    だが、泣いている場合ではない。律の入浴時間にも限りがある。
    それに、さっき私は洗濯をすると言ってしまった。
    ある程度の時間が経過したのに洗濯機も動かさずにここに居たら、律に怪しまれてしまう。
    律に疑われることだけは、どうしても避けなくてはならない。

    26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 15:17:13.97
    名残惜しいが、この聖骸布ともお別れをしなければならない。
    ―ならば、せめて―
    私はそっと、聖骸布に舌を這わせた。

    カラメルソース、グラニュー糖にブラウンシュガー、メイプル、ハチミツ etc...
    色々な甘さのものがこの世には存在しているが、
    それら全ての良いところだけを凝縮したような圧倒的なまでの、しかし不思議と甘すぎることは無い、
    かつてから甘味作り、菓子作りに関与してきた全ての人達を否定してしまうのではないか・・・
    そう思わせる程の究極の味に私は出会ってしまった。

    ―律は、最高のパティシエでもあったんだな。あなたの火加減一つで、こんなにも美味しくなるなんて―

    28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 15:21:02.77
    私の涙は勢いを増していた。究極の味に出会った感動というのも勿論あった。
    だが、何より―
    これ程までの感動を与えてくれた聖骸布ともお別れしなければならない、
    その喪失感が私の心にぽっかりと穴を開けてしまっていた。

    だが、これを手元に置いておく訳にはいかない。
    私は涙を流しながらも周囲の洗濯物を洗濯機に放り込んでいき、
    遂に聖骸布をも洗濯機に入れようとした。





    しかし、澪に電流走る―――!!

    30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 15:25:34.31
    待て・・・、待てよ・・・?
    乾かなかったと言って、明日すぐに返さなければ・・・?
    そしてすぐに同じものを買ってくれば・・・?
    買ってきた新しいものを、『返すよ』と言って律に返せば・・・!?

    聖骸布は、私の手元を離れない・・・!!

    しかしこんな手があるのであれば、味を見るべきではなかった・・・!
    下賎な人間である私の唾液がついてしまった聖骸布を見て、私は己の愚かな行為を悔いた。

    だが考えてもみる。先にこの手を思いついたからといって、私は味を確かめずにいられたのか?
    律の脱ぎたてパンツが私の手の中にあるのに、それを舐めてみずになんていられるか?

    答えはおそらく、否―。

    31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 15:32:14.42
    過ぎてしまったことを悔やんでも仕方あるまい。
    それよりも早く聖骸布をどこかにしまってしまわないといけない。
    不自然でないようにさっさと洗濯機を動かしてしまって、
    律がお風呂から出る前に最適な場所を確保せねば―。

    私は洗濯機を動かすと、脱衣所を出た。



    やはり、木の葉を隠すなら森の中だろう。
    自分の部屋の箪笥、その一番下の自分の下着をしまい込んでいる箇所を開けた。
    私は申し訳ない気持ちで一杯になりながらも、とりあえずは聖骸布を一番奥にしまい込んだ。

    34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 15:37:14.89
    ごめん、私のパンツなんかと同じ場所にしまっちゃって・・・!
    今は緊急だからこうするけど、後日別の場所、に―・・・



    ―その時・・・・!圧倒的 閃きっ・・・・・・・!!



    そうだ。私は何故、こんな簡単なことに気付かなかったのだろうか。
    自分で今思ったじゃないか、木の葉を隠すなら森の中、と。
    だが、私の下着の中では聖骸布を収納するのにふさわしくない。
    ―ならば、どうすればいい?答えは簡単だ。



    ―たくさんの、聖骸布があればいい。―

    35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 15:41:40.52
    私は自分の記憶を思い起こした。
    今日はこの聖骸布、明日はさっき脱衣所で見た白と黒のチェック柄。
    昨日はライムグリーン、一昨日は水色、その前は薄いピンク、更にその前は・・・。

    私の中で、カチリとパズルのピースがハマり込む音がする。
    間違いない、私の長年の調査結果が物語っている。
    律の下着は、ローテーション制だ。

    ならばそれを読んで、泊まりの機会などに履いてくるパンツを把握すれば・・・
    そしてそれと同じものを買っておけば、そして既に一枚持っているものでも同様に買っておけば・・・!
    聖骸布を大量に入手可能・・・!
    しかも複数枚入手したものは保存用と味見用、匂いを愉しむ用と使い分けが可能だ!

    私は、真理の扉を開くことに成功した。

    36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 15:46:31.35




    律「澪ー、お風呂上がったよー」

    澪「ああ、のんびりできたみたいだな」

    律「いやー良いお湯だったよ、ありがとなー」

    澪「じゃあ次は私が入って来るね」

    律「おーう」

    37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 15:53:01.83
    さて、お風呂場に来て私がすべきことはただ一つだ。
    私は浴槽のお湯を手ですくい、それを迷うことなく飲み干した。

    何と、澄んだ味であろうか。これなら何リットルでも飲めてしまいそうだ。
    だが今ここでこれを飲みすぎてしまう訳にもいかない。
    私は予め用意していたペットボトルに聖水を汲み入れた。
    当然、あとでこれを使ってお茶を入れたりするためにだ。

    私はお風呂から上がると上機嫌になっていた。それも当然であろう。
    聖骸布に聖水、更にお風呂上りに律が使ったタオルの傍に落ちていた縮れ毛といった数々の聖遺物を入手できたのだから。

    え?その毛はどうしたかって?勿論気が済むまで舐めて目一杯堪能しました。
    律の部屋に行った時など様々な時にもう入手済みだったから、既に相当数があるし。

    39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 15:57:00.81
    澪「律ー、私もお風呂上がったよ」

    律「おーう、・・・澪が元気出たみたいで良かったよ」

    澪「・・・え?」

    律「お前、洗濯する前に泣いてたろ?微かにだけど、泣き声が聞こえた」

    澪「あ・・・、それは・・・」

    律は立ち上がると、私の目の前まで歩いてきた。

    律「なぁ澪」

    澪「な、何?」

    律「澪が話したくないなら聞かないけどさ、本当に困ったら私に話せよ?」ギュッ

    律が私をそっと抱きしめた。



    41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 16:05:46.55
    律「中学入って、こうやって泊まったりとかは減ったけど。それでも澪は、私の大事な澪だからな」

    澪「律・・・」ギュッ

    私も、律を抱きしめ返した。
    私の目からはまたもや涙が流れていた。

    私はあんなことをしていたのに、
    こんなにも優しくしてくれる律の匂いどうしようすっごい良い匂いだし律の体マシュマロみたいにふわふわだしまたもや二人だけのドリームタイム入りました律可愛い律可愛い律可愛い律ハァハァハァハァハァハァハァハァこのまま押し倒して滅茶苦茶にしたい。

    律「全く、澪は泣き虫だなー」

    危ないところだった。
    律の声で、私は現実に引き戻された。

    43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 16:12:10.56
    澪「そんなこと、無いもん・・・」ギュウ

    より強く抱きついて、律の胸の感触を体全体で味わいつつさり気なく律のお尻に手を当てる。

    律「澪は甘えんぼだなー・・・」

    澪「律にだけだよ、こんなの・・・」サワサワ

    本心から、私は言った。
    律、大好きだよ。
    本当に、心から愛してる。
    女の子同士でこんな気持ち、許されないんだろうけどね。
    それでも、それでも私は律を心から、誰よりも愛してるんだ。

    ―――――――――――――――――――――――――――――――――――

    44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 16:15:43.61
    澪「・・・っていうのが、私が『ふわふわ時間』と『ときめきシュガー』の歌詞が思い浮かんだきっかけかな」

    紬「まぁまぁまぁまぁまぁまぁまぁまぁ」ボタボタボタボタ

    梓「何て甘々な・・・、だから澪先輩の歌詞はあんなに甘々なんですね」ザー

    唯「澪ちゃんは、昔からずっとりっちゃんのことが大好きなんだね!」

    澪「うん・・・小さい頃から、ずっと律に助けられてるしな」

    紬「りっちゃん、優しいもんね」ボタボタボタ

    澪「あぁ、私はさ―律が居ないと駄目なんだ」

    46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 16:20:37.25
    梓「・・・いいですね、そこまで想える相手が居るなんて」ザー

    澪「はは・・・、まぁ律が私のことどう思ってるかなんてわからないけどな」

    そんなこと、聞ける筈も無い。

    唯「大丈夫だよ、澪ちゃん!」

    澪「唯・・・?」

    唯「りっちゃんだって、澪ちゃんが大切だからずっと一緒に居たに決まってるよ!」

    澪「・・・そう、かな」

    49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 16:24:24.48
    唯「そうに決まってるよ!澪ちゃんのことが大切じゃなきゃ、そんなに優しくなんてできないよ!」

    紬「うん、私も・・・そう思うわ。初めて見た時から何てお似合いの二人なんだろうって思ってたもの」ボタボタ

    澪「ムギ・・・」

    梓「そうですよ、自信持って下さい!律先輩と澪先輩程見てて砂吐きたくなる人達は居ませんよ!」ザー

    澪「梓・・・」

    それは、お似合いだってことでいいのか?

    50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 16:30:01.84
    唯「ほら!皆そう思ってるんだよ!だから自信持っ・・・てええええぇぇぇぇぇぇっ!?」

    澪紬梓「!?」ボタボタ ザー

    澪「な、何だ唯!?どうした!?」

    唯「あわわわわわわわ・・・!」

    私の後ろの方を見て青ざめて・・・

    律「うーっす」

    澪「・・・え?」

    り、つ・・・?

    52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 16:36:56.81
    律「皆さん、何やら私抜きで楽しそうなお話をしてましたこと♪」

    え?律に、聞かれてた・・・?
    う、そ・・・。

    私は血の気が引いていくのを感じていた。
    顔も青ざめていたのだろう、ムギと梓の私を見る表情がとても心配そうだった。

    梓「あ、あはは・・・別に、律先輩を仲間外れにしようとかじゃ、ないですよ・・・?」ザ…

    紬「そ、それより、りっちゃん?いつから、聞いてたの・・・?」ボタ…

    ムギが、核心に触れる。私はというと、全身の震えを止められずにいた。

    律「んー?知りたいか、澪?」

    律が、私の名前を呼ぶ。
    いつもだったら何気なくも嬉しい出来事の一つだが、
    今の私にはそれが怖くて仕方なかった。

    53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 16:41:31.58
    律「澪が、中学の頃に私を泊めたって言ったあたりから」

    ―終わった。私が、律の優しさを裏切っていたのがばれた。
    最低だ、と。そんなことわかっていながらも重ねてきた愚行が。

    自分の余りの情けなさに、重ねてきた罪の重さに、自然と涙が流れてきた。

    澪「ご、ごめんなさい・・・。ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!」

    私は涙を流しながら、半狂乱気味で謝罪の言葉を叫び続けた。

    澪「わた、私・・・!もうこんなことしないから!絶対、しないから!だから、だから・・・!」

    56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 16:45:18.16
    私のことを、嫌わないでくれ・・・!
    私、律に嫌われたら生きていけない・・・!

    その言葉が、出かかった瞬間。
    律は満面の笑顔で、私の頭を撫で始めた。

    律「まーた澪はすぐ泣くー、ほんっとに泣き虫だよな」

    あまりの意外な展開に、呆気にとられる。
    それは私以外の皆も同じようで、唯やムギ、梓も呆然としていた。

    澪「お、怒って・・・ないの?」

    律「うん、全然」

    思わず私の口から出た疑問に、律はさも当然のように答えた。

    58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 16:50:06.57
    律「だって澪さ、私のパンツ同じやつも何枚も持ってたりとかで自分の下着より多いだろ?」

    私は無言で頷く。

    律「そんなのバレない訳無いじゃん、箪笥の一段を丸々占めてる訳だしな」

    律「で、私が怒らない理由な。今言ったので半分言っちゃったようなもんだけど」

    ほれ、と律は自分のスカートを捲り上げる。

    澪「ななな、何やってるんだよ・・・!人が居るところでこんな・・・!」

    と言いながらも、私は反射的に息がかかるんじゃないかという距離まで顔を近づけて見入ってしまっていた。

    61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 17:25:16.56
    澪「あ、れ・・・?これ、って・・・」

    見覚えのある、縞々のパンツ。

    律「そう、澪のパンツだ」

    私は驚いて、律の顔を見上げる。

    律「他にもあるぞー。お前、私が入ったお風呂のお湯飲んだり使用済みナプキン持って帰って舐めてたよな」

    律「そして何より、私が提出しようとした尿検査の尿を自分のと摩り替えて飲んだよな」

    66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 17:38:09.51
    澪「あ、あぁ・・・私が今まで口にしたものの中で1、2を争う飲み物だったよ・・・」

    間違いなく覚えてる。
    『これが律のカラメルソース!うーん、テイスティ・・・』
    とか言いながら飲んだ記憶がある。

    律「流石にそれはやめろよな、もし病気でその発見が遅れたらどうしてくれる。・・・で、聞くけどそのもう一つって何だ?」

    澪「え?律の家に行った時に律が出してくれた・・・律特製のレモンティーだけ、ど・・・」

    ひょっとして・・・・!
    あの適度な甘さでありながら爽やかな酸味と絶妙な苦味も感じられ、喉越しも抜群な味わい深い液体は・・・!

    68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 17:48:47.66
    律「そう、私のおしっこだ」

    澪「律・・・!」

    またもや涙が流れてきた。今度は嬉し涙だ。
    黙って事の顛末を見守っていた、唯、ムギ、梓も思わず笑顔になるのが見えた。

    律「お互い様ってことだよ。まぁ私はパンツは舐めたりしないで、身につけて楽しむ派だけどな」

    律が笑った。私の大好きな、律の笑顔。
    この世で一番愛しい、最高の笑顔―。

    71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 17:58:04.83




    澪「ねぇ、律?本当に私なんかで良かったの?」

    私の隣を歩く、幼馴染に尋ねる。

    律「馬鹿なこと聞くなよ、『澪でも良かった』じゃなくて『澪じゃなきゃ駄目』なんだよ」

    澪「うん・・・、ありがとう」

    律「ほら、皆来たぞ」

    顔を上げると、そこには私の大切な仲間達が集まっていた。

    73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 17:59:24.65
    唯「わぁ!澪ちゃん、とっても綺麗だよ!」

    澪「あ、ありがとう唯・・・///」

    紬「りっちゃんも、とっても似合ってるわ」ボタボタボタ

    律「はは、何か照れ臭いけどな」

    梓「お二人共、本当にお似合いです」ザー

    さわ子「私より、私より先に・・・Fuck・・・!」ブツブツ

    梓「あと先生、おめでたい席なんですから空気を読んで下さい」ザー

    76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 18:06:10.61
    あの時私と律は全てを曝け出しあってお互いを知り、そしてより絆を深めることができた。
    そのおかげで私達は指輪交換は勿論、
    下着交換 ―前日にお互いが身に着けた使用済み下着を交換し合って身に着ける。
    身に着けた日数が長かったり身に着けた日によく汗を流していたりするとより良いとされる―
    もした上で遂にこの日を迎えることとなった。

    純「本当におめでとうございます!澪先輩ってかっこいいと思ってましたけど、今日は本当に可愛らしいです!」

    澪「そ、そうかな・・・/// 鈴木さん、来てくれてありがとうね」

    憂「お二人とも、おめでとうございます!」

    78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/21(日) 18:11:16.29
    律「ありがとう、憂ちゃん。次は憂ちゃん達の番かな?」

    憂「ななな、何言ってるんですかもう・・・!///」

    和「まぁ、そう遠くないうちにね。それより、主役がいつまでも話し込んでたら駄目じゃないの?」

    憂「の、和ちゃん・・・!?///」

    律「おう、・・・そっちも頑張れよ」

    和「ええ、ありがとう。そして、結婚おめでとう―」

    晴れて私達は、結ばれた。

    ―fin―

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憂「お姉ちゃんなんて大嫌い!」
律「さわちゃんに聞いてきた。やっぱり、泊まり込みだってさ」
梓「あずにゃーにゃ♪」
  1. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2010/11/22(月) 04:42:11 URL [ 編集 ]
    くそっ…手遅れだったか

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