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唯「彼氏?」

  1. 名前: 管理人 2010/11/27(土) 17:28:40
    2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 00:14:03.32
    今日も平和な桜高、ですがちょっとみんなの様子が違うようです。

    澪「………うふふっ……っっ…きゃはははっ!」(ジタバタ!

    唯「ねえねえりっちゃん、澪ちゃんどーしたの?」
    律「いやねー、澪にもついに春が来たんだよー」

    唯「春って…あ、まさか好きな人?」
    律「まー、そんなとこだな」

    唯「えー?澪ちゃんが好きな人ってどんな人なんだろー?」
    律「それがだなー…(ピロリーン!)…っと失礼、メールきた」


    4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 00:16:19.25
    ………

    律「なーんだよ…用もないのにメールしてくんなよあいつも…くふふっ///」
    唯「なんかメール楽しそうー、もしかして彼氏?…なわけないよねぇ~」

    律「うん、あれ?言ってなかったっけか?あたし先週彼氏できたんだよ」
    唯「うそぉ!?初耳だよ!!てかりっちゃんいつの間に?きっかけは何だったの?」

    律「それが2~3ヶ月ぐらい前に澪と一緒に友達のライブ行ったらそこのお客さんと意気投合して、メアド交換してさ~///」
    律「まあ顔はイマイチなんだけど、中身がは超良いヤツでさ、気付いたらお互いに惚れあってたって言うか///」

    律「ちなみに澪が好きな人なんだけどさ…あたしの彼氏の親友なんだよ…///」
    唯「ええ!?本当?」

    律「ああ、だから二人を絶対くっつける。唯も何かあったら協力してくれ!」
    唯「うん!私に出来ることならなんでもするよっ」(ふんすっ!

    唯「そっかあ、りっちゃんも澪ちゃんもおめでとう☆お幸せにね~」

    澪「…………うふふふっっ…うふふふっっ………あ・な・た……~~~ッ/////」(バンバンバンバン!!!


    唯「澪ちゃん…どんな妄想してるんだろ……」


    5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 00:19:01.85
    ―放課後、部室―

    紬「あのりっちゃん…悪いんだけど私、今日は部活休ませてもらっても良いかしら?」
    梓「私もちょっと…どうしても外せない用がありまして…」
    唯「えー?あずにゃんとムギちゃん帰っちゃうのぉー?」

    律「なんだぁ?お前らもコレかぁ?」(クイクイッ

    りっちゃんがからかい半分に小指を立てる。

    紬「まぁ…まだそこまでではないんだけど…うふふふっ//」
    梓「わ…私はそーゆーのではない…と思いますけど…その……相談があると…あ、中学時代の同級生なんですけどね!///」

    律「あははっ!!そーかそれなら仕方ない!部長権限で特別に早退を許可しようっ!」

    唯「ぁぅぅ…それじゃあ今日はケーキないのぉー?」
    紬「ちゃんとあるわよぉ、りっちゃんと澪ちゃんと唯ちゃんで召し上がれ☆」

    唯「あずにゃ~ん!帰っちゃやだぁ~~~~」(スリスリ
    梓「離して下さい唯先輩…あの…」

    律「唯~、梓の恋路の邪魔しちゃいかんどー?」

    唯「あぁ~~~~私のあずにゃんが汚されるぅ~~~…」
    梓「だ…誰が「私の」ですか!?もう知りません!ムギ先輩!行きましょうですっ!!」

    紬「それじゃ何か進展があったら報告するわ、また明日ね☆」(ガチャ
    梓「お疲れ様でしたっ!」

    タタタッ…

    6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 00:21:24.41
    律「…しかし3人いても退屈だな…ムギのケーキ食べたらあたし達も帰るか…なぁ澪?」

    澪「………えへへへっ……はい…誓いまsきゃあーーーっっ!!!…っいやんっ////」(バシバシバシバシッッ!!!
    唯「なんかもう…澪ちゃん手の平真っ赤っかだよ……」

    律「まったくこいつは……ってやば、あたしメール返すの忘れてた」(ピッピッピッ…

    唯「…はぁ、ケーキ食べたら帰ろ…」

    7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 00:24:34.44
    ―廊下―

    唯「あ、和ちゃんだ…やっほーのどかちゃ…」

    和「うん…そうね、それじゃあ…次の休みでどうかしら?」
    唯(珍しく誰かと電話してる…まさか……)

    和「うん、分かった…やだなぁ、私が遅刻なんてするわけないでしょ?」
    唯「とりあえず…隠れよう………」(コソコソ…

    和「ええ?…ここで…?うーん……けど、今は誰もいないからいっか…」
    唯(ドキドキ…)

    和「こほん……その…大好き…よ?///」


    唯「~~~っっ!!」

    和「あああもう恥ずかしいなー///それじゃ、また夜にね?」
    唯「……///」

    和「まったくあの人ったら……ふふっ…さて…私も早く帰りましょっと…」

    唯(今日はこのまま見つからないように帰ろう……)


    8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 00:26:38.87
    ―下校―

    純「うん、今終わったとこ~、あ、これから会う?私はぜんぜんいいよぉ~☆」

    信代「…うん、あはは!今から行くねー」

    姫子「…それじゃ来週大丈夫なんだ、良かった、じゃあまた明日ね☆」



    唯(何…今カップルブーム?文化祭終わりによくあるアレですか…?

    唯「あーあ…なんか今日は変な日だったなぁ」

    唯「…彼氏かぁ……」

    唯「…いいもん、私にはギー太がいるもん、ねーギー太?」

    9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 00:28:52.80
    ブロロロロ…


    さわ子「あら、唯ちゃんじゃない?今帰り?」

    唯「さわちゃん、今日は早いんだね?」

    さわ子「今日は家にお客さんが来てねぇ、それで早く帰る事にしたのよ☆」

    唯(この展開はまさか……)

    さわ子「良かったら車乗ってく?家まで送ってあげるわよ?」

    唯「あ、ありがとう☆」(珍しい、まさか…さわちゃんも…?

    さわ子(ニコニコ…☆)

    10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 00:31:51.05
    唯「さわちゃん、機嫌良いみたいだね?」

    さわ子「あらそう?分かる~☆」
    唯「うん、もしかしてさわちゃんも彼氏?」

    さわ子「いやぁーねぇ☆そんなんじゃないわよぉ☆」(ニヤニヤ
    唯「じゃあ…なんだろ?」

    さわ子「知りたい?ねえねえ唯ちゃん知りたい?聞きたい?」
    唯「え?あっ…知りたいなぁ☆」

    さわ子「ん~…どーしよっかなぁ☆恥ずかしいしぃ、やっぱりやめとこうかなぁ?」
    唯(ううう…今日のさわちゃんなんだかすごくうざったいよ~…)

    唯「そ…そんな事言わずに教えて欲しいなぁ」(ヒクヒクッ

    さわ子「実はね、じゃじゃーん♪」

    さわちゃんが満面の笑みでバッグの中から指輪を取り出し私に見せつける

    さわ子「私、彼氏からプロポーズされました~☆☆来年式の予定でぇ~す♪」

    11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 00:34:17.53
    唯「お…おめでとう~~…」
    さわ子「あら?何かリアクション薄くない?」

    唯「そ…そんな事ないよ!私驚きだよ!びっくりだよ!」(今日で何回こんな話聞いたと思ってるんだろ…
    さわ子「クラスのみんなには内緒よ?もちろん梓ちゃんや憂ちゃんにも内緒にしといてね?びっくりさせたいから~☆」

    唯「う…うん!わかった!私とさわちゃんの秘密って事だね!」
    さわ子「うふふふ☆そーゆー事ね☆」

    唯(このノリ……疲れるなぁ)



    ―平沢家前―

    さわ子「それじゃあ、また明日学校でね?」
    唯「うん、ありがとう。さわちゃんもお幸せn」

    さわ子「ふぉーりんらっ♪ろまーんすの神様この人でしょうか~♪」

    ばたっ…ブロロロロ……

    唯「って、もう行っちゃったよ……」

    12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 00:37:57.89
    ガチャッ

    憂「うん、それじゃ…あ、またあとでね?……おかえり☆お姉ちゃん」
    唯「ただいまー、あれ、電話中だった?」

    憂「う…うん、ちょっと純ちゃんとね☆」
    唯「ほえー」(変によそよそしい…まさか…憂も??

    憂「お姉ちゃん、私お風呂入って来るけどご飯その後でも平気?」
    唯「うん、だいじょーぶー」


    バタン…

    唯「憂…ケータイ忘れてる…」

    14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 00:39:27.05
    ………


    唯(今見れば…さっきの電話が誰とだったのか見れるよね……)ドキドキ…

    唯(………………)

    唯「って、何やってんだろ私…憂は純ちゃんとって言ってたのに…」

    唯(いくら姉妹でも、やっていい事と悪い事があるよね…)




    ご飯を済ませ、ギー太と遊ぶ。


    ジャッジャッジャッ…♪

    唯「う~ん!ミュージシャンっぽいよぉギー太ぁ~☆」

    唯「みんなに彼氏がいるなら、私の彼氏はギー太だよぉ~」(チュッチュ☆

    唯「ギー太ぁ~、大好きだよー」


    唯(…………ふぅ……コードの練習してから寝よっと…)

    15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 00:43:12.13
    ~~♪~~♪~

    唯「ん、電話?誰からだろ?」

    カチャッ…パカ…

    唯(澪ちゃん?)
    唯「もしもし~、どったの澪ちゃん?」

    澪『もしもし…唯か…?』
    唯「うん、わたしだよー、どうしたのー?」
    澪『あのさ…………わたし…で…デデデ…』

    唯「デ…?」

    澪『デートを、申し込まれたんだけど……その、向こう…から…』

    17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 00:46:21.49
    ………………


    唯(えっと……これはノロけ…?)

    唯「………………へ…へぇぇ…よ…よかったねぇ~…」

    澪『わ…わ私、どうしたら良いのか…わわわからなくてさ…あわわわわ…』

    唯「う…う~ん…私も…なんて答えたら良いのか…」
    唯(だめ…澪ちゃんが、大切な友達が私に相談してくれてるんだから…下らない理由で怒っちゃだめ……)(グッ…

    唯「…向こうにはなんて言ったの?澪ちゃんOKはしたの?」
    澪『あ…ああ……OK…した、喜んで…くれてた……//////」
    唯「良かったじゃん☆それで、デートはいつなのかな?」

    澪『今度の土曜日…でも、その…初めてだから…何をどうすればいいのか…わからなくて…もし彼に恥とかかかせちゃったら…私……ああああ~~!』

    唯「そんな…考えすぎだよ澪ちゃん…」(来週って…11月27日?

    18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 00:48:20.36
    澪『でさ…初デートって…何をするもんなんだ?…やっぱり…手とか繋ぐのかな…それとも…キ…キキキススス…//////~~~~ッッッッ!!!!!』

    唯「み~お~ちゃ~ん戻ってきて~~、まだ付き合ってないんなら普通ソレはないと思うよ~~」
    澪『そ…それもそっか………あはは、先走りすきたかな……私…///』

    唯(……聞いてるこっちが恥ずかしいよぉ…)


    澪『ごめん…でも、正直本当にどうしたら良いのかわからなくてさ……』
    唯「じゃー、今度リハーサルやってみる?」

    澪『リハ?』
    唯「そ、リハ!りっちゃんとかに彼氏役やってもらって、シミュレーションしてみようよ☆」
    澪『そんな!!私…それに……か…彼は、彼氏とかじゃ…』

    唯「だーいじょーぶだよぉー」(てか、ツッコミそっちなんだ…

    20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 00:50:19.40
    唯「でも、実際何したら良いのかわからないのに本番なんて、無理なんじゃないかな?」
    澪『確かに…そうかも…///』

    唯「でしょ~?だったらライブみたいにみんなでリハやろーよ、ね?」
    澪『…そうだな……うん、そうして…みようかな』
    唯「じゃあ、決まりだね♪」

    唯「…でもさ~」
    澪『ん…?』

    唯「澪ちゃんて……結構えっちなんだねぇ~~」(ニヤニヤ
    澪『ぶっ!!!唯まで律みたいな事をっ!!』

    唯「あはははっ!ごめんごめん☆」
    澪『まったく…」
    澪「……ありがとう、唯に話聞いてもらえて…助かったよ。』

    唯「いえいえ、どういたしまして~」
    澪『少し自分で整理してみるよ、また明日な、おやすみ。』
    唯「うん☆また明日ね~」

    唯(頑張れ、澪ちゃん!)

    22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 00:53:37.57
    ―つーわけで翌日放課後―

    律「じゃーはじめっか!澪の初デートリハーサル!」

    唯「まってました~☆」
    紬「いえ~い♪」
    梓「やりましょーですー☆」
    さわ子「男装衣装ならお任せよん☆」
    トンちゃん「プクプク…♪」


    澪「その前に一ついいかな部長様…?」

    律「はい?」

    澪「私は確かに唯と律には話したが…なんで他のみんな…ましてや先生まで知ってるんだ????」

    紬「あら、私と梓ちゃんはのけ者?」(ションボリ
    梓「澪先輩…水臭いですよぉ~」
    さわ子「大人の意見も大事でしょう?」

    24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 00:55:28.02
    律「仲間の悩みはみんなの悩みだ…そうだろ澪!?」(なーんて、本当は面白そうだったからなんだけど☆

    澪「ここまで大々的に宣伝されたら恥ずかしいだろうがああーーーーー!!!」(ガスガスゲス!!
    澪「ついでに言うと本音はしっかりと聞こえてたからなーー!!(ドカバキガスッッ!」

    律「痛っっ!!いったあ!!ちょっ…!イスは勘弁!」

    梓「澪先輩それ以上はストップですー!」

    澪「はあ…はあ…まったく律のやつ……」

    紬「と…とりあえず、お茶飲んで落ち着いてからやりましょうか…」

    26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 00:57:57.11
    律「んで、彼氏役は私と…」

    唯「私になりました~☆」

    律「しかし、なんで私スーツなの?」
    唯「私はカジュアルで動きやすいよ、それにカッコいい☆」

    さわ子「う~ん、フォーマルなりっちゃんにボーイッシュな唯ちゃん…どちらもイケてるわね☆」

    澪「あの…私のこの格好…何?」

    梓「可愛いですよ☆澪先輩のスカート姿」

    さわ子「初デートったらやっぱりスカートよ!本当はひざ上10センチぐらいのミニスカがよかったんだけどねぇ~」

    澪「それは恥ずかしすぎます!」


    澪「ううう…は…恥ずかしいぃ///」

    紬(ぽぉ~~……)

    紬「はっ…んじゃあ、まずは出会いのシーンからね!」

    律「ムギ、見惚れすぎだから…」

    30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 01:04:05.27
    シーン1 出会いの挨拶

    ………

    律「おはよう澪…今日はいつもより綺麗だよ…」
    澪「………み…みお…って…………///」

    ぶしゅっ(鼻血


    唯「先生~、彼女役が鼻血噴いて卒倒しましたー」

    さわ子「澪ちゃん緊張しすぎよ!もっと頑張って!」

    澪「い…いいきなり呼び捨てとか…そんな……///」

    律「だーって…付き合ったらお互いに名前で呼ばれるの普通だろ?」

    澪「(ブシュッ)つ…付き合う………」


    >>28失礼、訂正を加えつつ投下します

    31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 01:06:48.15
    澪ワールド

    男『澪…いつも綺麗だけど…今日はいつも以上に綺麗で可愛いよ…』
    澪『そんな…………君だって…かっこいい…よ?』

    男『こんなに綺麗な人が…いや、澪が恋人だなんて…俺は世界一幸せな男だ。』
    澪『………き…っ!』


    澪「きゃあああーーーーーっっっ!!!!!!もーーーやだぁ~~~~///////」(ビシバシビシバシ!!!


    梓「妄想全開…ですね、ついでに全壊もしてますけど…」

    律「どーでもいいが、暴走な妄想で人のデコをぶっ叩くのは勘弁して欲しい…ってかいいかげん痛ぇよ!!」(ビシッ!

    澪「はっ…!私は何を…?ってどーしたんだ律?そのおでこ…?」

    律「お前なあ~~~~~~~……」

    唯「あの…私の出番は…?」

    33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 01:14:15.77
    っとここで投下前に質問

    完全オリキャラだと違和感あると思って彼氏役に某作品からいろいろとコラボってるんだけど(人生とか学園日々とか俺妹とか

    他作品とのコラボだと質落ちるかな?
    控えた方が良いなら改編して投下する

    39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 01:23:02.65
    了解、コラボった文章を改編しつつ投下作業に移る

    時間かかると思うので出来れば支援していただきたい


    あばよ、岡崎春原京介誠…

    45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 01:29:36.28
    シーン2 映画館

    紬「じゃあ次は…映画館って設定で…」

    さわ子「次は唯ちゃん、彼氏役お願いね~」
    唯「はーい☆」

    律「唯!澪をメロメロにさせてやれ!」

    唯「了解しましたりっちゃん体長!」(ふんす!

    46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 01:30:49.15
    澪(…何故か唯なら安心できるな)
    唯(私まで緊張してきた…)ドキドキ…

    唯「きょ…きょうはおひがんもよkあで!…あ…秋山はふふだんどんなえいがをぉ!?」

    律「だー!カットカット!唯が緊張してどーすんだよ…!」

    さわ子(…人選、間違えたかしら…?)

    紬「じゃあもう一度ね~」


    唯「こほん………秋山はさ、普段どんな映画を見る…んだぜ?」

    澪「私は…恋愛映画とかかな、映画みたいな甘い恋愛…すごく憧れるんだ…」

    唯「そうなんだ、なんか、秋山らしいよな…だぜ」

    澪「うん、キミの好みの映画は…どんなのかな?」


    律「おお、相手が唯だからかなんか自然だな!」
    梓「…でも唯先輩、無理して男の子になってるから……ぷっ…語尾が…くくくっ!」
    紬「それを笑わないでスルーしてる澪ちゃんもすごいわねー」
    律「さすが本番に強い女…」

    48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 01:32:53.30
    さわ子「映画は大丈夫そうね~。なんだ、けっこう大丈夫じゃない?」

    澪「そりゃ…相手が唯だったから…」

    唯「えへへ、どうもどうも~///」

    律「じゃー次はあたしかな、ふふふ…澪、覚悟せいよ」

    梓「律先輩~。またおでこ引っ叩かれますよ~…?」


    さわ子「映画が終わったら次は…」

    律「ホテr…」(ヒュッバキィッ!!!!!!)
    律「アンポルテッ!」

    さわ子「りっちゃぁ~ん♪未成年の分際でそれ以上の発言は教師として許さないわよぉ~?」(ニコニコ
    律「…す…すみませぇんっ…!」

    澪梓唯「今笑顔でギターブン投げたよねこの人…」
    梓「あぁぁ…私のムッタン~…」

    50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 01:35:51.89
    シーン3、食事編

    カランカラン…

    紬「いらっしゃいませ~、本日はお二人様ですか?禁煙席と喫煙席どちらにいたしますかー?」
    律「二人で、澪は…禁煙の方が良いよな?」
    澪「う…うん…ありがとう…」

    唯「おおっ!ムギちゃんなんかウェイトレスさんっぽい!」
    梓「唯先輩…どこ見てるんですか…」

    さわ子(二人ともだいぶ慣れて来たって感じねぇ)

    律「映画、面白かったな」
    澪「うん、ラストに感動した…わ…」

    律「ふふっ…見てたぞ、澪、泣いてたもんなー」(ニヤニヤ
    澪「もうっ!どこ見てんだよ!…じゃなくて!……見てるの…よ」


    律「………ぷっ!」
    澪「……え?」

    律「あっはっはっはっはっっ!!もうダメぇぇぇ…みおが…みおが…!女言葉の澪…面白すぎてっっ!!」
    澪「り…律ぅ!」


    51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 01:36:37.38

    律「だぁーって…澪ったr」(ドカバスバキバコォォ!!!)
    律「ふぉるてっしもお!!!」


    さわ子&紬「「り~~っっちゃあああ~~~~んんん????」」

    律「ぁ…ぁぃ…しゅみましぇんでしたぁ……」

    さわ子「りっちゃん、現役時代風に言ってあげるわね………あんまフザけると本気(マジ)でSATSUGAIすんぞ……?」(ボソ
    紬「りっちゃーん?次はこのアンプ行くわよ~?」


    梓(…なんとかさわ子先生の魔の手からムッタンは死守できた…でも)

    唯「あああああ……ギー太ぁぁぁーーー……!」

    梓(ご愁傷様です…ギー太…)



    53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 01:39:18.32
    気を取り直しシーン3、食事編

    さわ子「さて、時間ないんだから早くねー?あと澪ちゃん、不自然に女の子にならず、自然でいいからねー?」

    澪「はい…」(自然…か…


    律「…あの…ムギさんや、何故にアンプを担いでいらっしゃるので…?」

    紬「私は今引っ越し業者さんよ~☆ えっほっ♪えっほ♪」

    律「あ…そ……」


    澪「…どこまで言ったっけ……ああそうだ、まったく…どこ見てるのっ?」
    律「いや、隣を見たらさ…その…///」


    澪「…?」

    律「泣いてる澪も…綺麗なんだなって…思って…///」

    澪「やだ…な…何言って…///」
    律「その…照れてる顔もいいな……」

    澪「やだ…からかわないでよー…もー…」

    律「澪の泣き顔も、笑顔も、照れてる顔も…すごく可愛くて…綺麗だ…」
    澪「おか…ざき…くん……//////」
    律「み…澪…?」

    54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 01:39:59.69
    やべえ、死ね俺改編されてねえよ糞

    57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 01:43:59.29
    ふいに律に近付く澪…彼女の急なアクションに、彼女の身体を優しく抱き留める律……。
    二人の友情は…いつしか…性別の壁を超えた愛情へと………。


    律(てか…何この近距離…?んで何このナレーション…?)
    澪「……………んんっ……」
    律(何このシチュエーション…そもそもあたし彼氏いるってえの!)

    律(澪もマジになりすぎ!お前が惚れてんのはアイツだろー!)

    律「…おい…誰か止め…」


    唯梓(…ゴクリッ……///)

    紬(あああ…百合が欲しいわぁ……)

    さわ子(青春ね~…)


    律(あのお…オーディエンスのみなさん…つか、てめえら何うっとり見てやがりますのぉ???)
    澪「………………くん…」



    その時、音楽室にいるにいる全ての『観客』の心が一つになった……!


    唯梓紬さわ子「「「「行ったれ!!田井中律!!」」」」

    58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 01:44:50.29
    律「ってアホかーーー!!!!」(パコーン!

    律「澪!お前も目ぇ覚まさんかい!!」

    澪「んあ?…ひぃっ!律!なんでこんな近くに!?」
    律「なんでって…お前から近寄ってきたんだろーが!!」
    澪「はぁ?お前…何言って……」

    律「おめーらもおめーらだ!おかしいだろ常識的に考えて!!第一ここイタリアンな店なハズだろ!?」

    梓「いえ…何というか…そーいうのもありかなぁって…」
    唯「私も…二人そのまま行った方がお似合いなんじゃないかなと…」
    律「あたしにソノ気はねえ!ってか、彼氏いるし!///」

    紬「ざーんねん…」
    さわ子「ムギちゃん…本気で残念そうね…」

    59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 01:46:42.22
    律「大体さ…Wデートなんだからそもそも緊張も何もないだろーよ…あたしらもいるんだから…」

    一同「…………へ?」


    澪「…ちょっと待て、そんな事一言も聞いてないぞ?」
    律「あたしも今まで忘れてたけど、あいつの提案で『あいつも女慣れしてないからさぁ、フォローの為に4人でWデートってのも悪かないんじゃない?』って……」


    ……………………


    律「え?あたし何かマズい事言った?」
    澪「………………そーゆー事は…」(グッ…


    澪「…最初に思い出せえええええええ!!!!!!」(バキャアアアアアア!!!!
    律「だるせーにゃああああ!!!!」

    澪「死ね!!お前いっぺん死んどけ!この!」(ガスッバキッガッ!

    唯「あはははは…な…なんだったんだろうね、この時間……」
    梓「澪先輩…エリザベス…血で染まってますよお……」

    紬「でも、面白かったわぁ☆」
    さわ子「ムギちゃんのは違う意味で…でしょ?」


    澪「もおおおお~~~!!!!私むちゃくちゃ恥ずかしかったんだからなあああ!!!!!」(ブンブンブン!!
    律「だ…誰かたしゅけてえええ!!!」

    60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 01:52:45.92
    唯(結局練習しなかったけど…良かったのかな?)



    閑話休題

    さわ子「そういえば、映画の後は食事って、なんでイタリアンなの?」

    梓「無難…だからゃないですか?手頃な価格でお腹も膨らみますし、長時間居座って映画の感想も言えますしね…」

    唯「サイ○リヤとかじゃだめなの?」

    紬「私、行った事ないんだけど…喜ぶ女の子はいなさそう…」

    律「さすがに初デートがそれじゃ引くかもな…まぁ、もう少し小洒落たところが無難なんじゃないのか?」

    さわ子「あんた達の好みは聞いてないでしょうに…」

    澪「私は!…彼が良いならどこでも……///」

    一同「さいですか…」


    唯「でも、あずにゃんデートの事詳しいね~☆」
    梓「べ…別にっ!そういう話を聞いたことがあるだけですっ!」

    61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 01:54:48.45
    なんやかんやで時間が来てりっちゃんと澪ちゃんは帰ってしまいました。
    ムギちゃんとあずにゃんも、早めの予定があるとかで…(例の人かな?

    さわちゃんは…以下略

    そんなわけで…最近…なんか退屈です。




    ―翌々日、放課後平沢家―

    唯(気のせいか最近みんな冷たいんじゃ…今日も練習やらず即解散だったし…いいのかなこれで?)

    唯(それに…もうじき…)ガチャ…
    唯「って、あれ?鍵開いてる…憂もう帰ってるのかな…?」

    タタタッ…

    唯「ういー?帰って…」(ガチャッ
    憂「…お…お姉ちゃんっ?」
    男(びくっ…)


    ドアを開けた瞬間私は言葉を失った。

    いつもはキッチンか部屋にいるはずの憂が……リビングで唯の知らない男の子と…だ…抱き合って………!!!

    62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 01:57:07.58
    唯「……………………」

    憂「……………………」

    男「…………………」

    唯「し……ししし失礼しましたーーーー!!!!」(ガチャッ!…ダダダダダ!!
    憂「お…お姉ちゃん!!待って!」



    唯「あ…あああああ……う…ういが……やっぱり憂も…」

    ドンドンッ!

    憂「お姉ちゃん!開けて!」
    唯「わ…私何も見てないから!!その…ああ!今日は勉強しなきゃ!!そそそう勉強するから…憂はお友達とゆっくりしててね!!」

    ドンドンッ!

    憂「お姉ちゃん!話があるの!!だからここを開けて!!」
    男「僕からもお願いします!お姉さん!」

    唯(……うううう…)

    65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 02:01:21.95
    ……………

    唯(…考えて見れば…憂も高校生だし、彼氏がいても別に、自然だよね……うん…)


    呼吸を置き、気持ちを落ち着かす。

    唯(大丈夫だよ、私……)


    唯「いいよ…入ってー」

    ガチャッ

    男「失礼します…」
    憂「お姉ちゃん…あのね?私達…」

    唯「うん、わかってるよ…その…あなたは…憂の…彼氏さん…なんだよね?」

    男「はい…」
    憂「ごめんねお姉ちゃんっ!私ね…うっ…」

    唯「いいっていいって、私がいつも部活で遅いから、彼を家に上げたんだよね?」

    憂「…ぅん…ぐすっ……お姉ちゃん…いつも部活で遅くなるから…その…ごめんなさい…っ」

    男「ぼ…僕が無理言って家に上げてもらったんです!憂は悪くありません!」
    憂「違うの!私が…彼にご飯を作ってあげたくて…」

    66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 02:11:17.04
    唯(あはははは……さらりとノロけあっちゃってもう…)

    唯「ぁ~…その…私は別に怒ってないよ?誰だって好きな人がいてもおかしくないし、やっぱり高校生なんだしさ…?」
    唯(なんだろう、言ってる自分がすごく嘘くさい………)

    憂「じゃあ…認めてくれるの?私達の事…」
    唯「もう、私は最初から反対なんてしないよ?それに、憂が決めた人に悪い人なんているわけないもの♪」


    男「あ…ありがとうございます!お姉さん!!」

    憂「お姉ちゃん!!大好きっ!!」(ギュウウ…
    唯「おーよしよし…じゃあ、私は外で何か食べて来るから…二人でゆっくりしててねー?」

    憂「お姉ちゃん?そんな…」

    唯「いいから、せっかくのムード壊しちゃったのもあったし…でも、あれ以上はダメだからね??」
    憂「……分かった…心配かけてごめんね…」



    67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 02:13:01.16
    唯「じゃー、ちょっと出かけてくるね~」
    憂「…いってらしゃい、ごめんね…お姉ちゃん」

    唯「大丈夫だよ、あんまり遅くならないうちに帰るから」

    男「憂…行こっか?」
    憂「…うん!」

    唯「あ、その、あなたの名前まだ聞いてなかったよね?良かったら教えてくれないかな?」
    男「はい!…僕の名前は…」



    ―外―

    唯「…………んんんん……」

    テクテク…
    唯(やっぱり、すぐにでも戻って今のうちに別れさせておくべきかなぁ………)

    68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 02:14:14.17
    ―駅前大通り、中央エリア―

    唯「まだ6時…これから何しよう…?」

    唯「…あ、そーいえばあずにゃんが言ってたマンガ喫茶ってこのあたりにあったよーな…」

    マンガ喫茶なら時間も潰せるだろうと思って辺りを見ていると、見知った顔が通りを歩いているのを見つけた。


    唯「あれは…りっちゃんと…澪ちゃんと…誰…?」

    りっちゃんと澪ちゃんだけなら普通だけど、知らない男の子2人と仲良さそうに歩いているのが気になる。もしかしてあの男の子が…?


    唯(あの子が、りっちゃんの彼氏と、澪ちゃんの好きな人なんだ…)

    71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 02:19:33.75
    律「~でさ、今日は時間あるから澪も誘ってみたんだ~」

    男A「つまり、田井中も秋山も暇だったんだな…」

    澪「ごめん…律が強引にさ…」

    男B「いーって、どーせこっちも暇だったし」


    律「ねえみんなお腹すかない?そっちはもう何か食べた?」
    男B「いやまだだけど…じゃあ、みんなで何か食べに行くか!」



    唯(…………)
    唯(楽しそう…邪魔しちゃ悪いなぁ…)

    73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 02:26:40.88
    澪「向こうに、よく行くファーストフードがあるんだ、その…みんなパンとか平気かな?」
    男A「パンはむしろ好物な方だ」

    男B「米もいいけど今日はパンの気分だなー」

    澪「んじゃ決まりだね、早く行こう」

    律「ちなみにあたしは金がない!彼氏だったら男を見せろ!」

    男B「先生~、何か寝言もといデコ語がが聞こえまーす」
    律「誰がデコだコンチクショウ」


    男A「退屈しないな、まったく。」

    澪「そうだね…あ、と…とりあえず行こう!こっちにあるからさ…!」


    唯(やばっ、こっちに来るよぉ…)



    場所を変える為に、私は駅の反対側に移動した。
    唯「私には見せたこと無いぐらい明るかったな…二人とも…」


    >>72マジか、初めて知った
    男って解釈で頼む

    74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 02:28:41.66
    ―駅前大通り、反対エリア―

    唯「あぶなかった……」
    唯(てか、あまり来た事のない道に出ちゃったな…)

    ぐうぅ…

    唯「お腹すいた…もうどこでもいいや、ご飯食べよっと!」

    近くにあった喫茶店に入ってみる

    カランカラン…

    店員「いらっしゃいませー?お一人様ですか?喫煙席ですか?禁煙席ですか?」
    唯「一人で、席はどっちでも大丈夫です…」

    空いてる禁煙席に通されてメニューを見る、パスタからケーキまで美味しそうな写真がいろとりどり載っていた

    唯(おいしそ~…☆あ、これにしよっと…)

    75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 02:36:46.48
    店員さんにフレンチトーストを頼み、お水を飲んでると聞き馴染んだ声が後ろの席から聞こえました。

    声「でさ、中野はどう思う?」
    声「…でも、その、やっぱり頼られた以上最後まで責任は持たないと…」
    声「だよなぁ…だが、一体どうしたものか…」

    唯(ん…この声……?)


    さりげなく後ろを見ると、私のすぐ真後ろの席であずにゃんが同年代ぐらいの男の子と話をしていました。

    唯(あ…あずにゃん…なんでここに?…)

    梓「考えすぎですって…話を聞けば、向こう側もそこまでのあなたの事を嫌ってるとは思えませんよ?」
    男「はぁ…中野は相変わらず楽観的というか……」

    梓「も~、大袈裟なんだから…」
    男「けどま、中野が言うと妙に説得力があると言うか…」

    梓「…?」
    男「話して正解だったかもな。」

    梓「…いきなり褒めないで…下さいよ///」
    男「そうやって照れる所も変わってない、お前は中学時代から止まったままか?あははっ」

    梓「も…もうっ…」



    唯(あずにゃん……)

    77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 02:47:29.37
    店員「お待たせしましたー、フレンチトーストになりまーす」(カチャ…

    唯「ありがとうございます…」

    ………

    あずにゃん、男の子の前だとあんなに可愛らしくなるんだね……
    あずにゃんに限らず、澪ちゃんもりっちゃんも…憂も…みんな綺麗に笑ってた。

    きっとさわちゃんも、和ちゃんもムギちゃんも、本気で好きな男の子の前ではあんな風に笑うんだろうな。

    なんだか…違う人みたいだ…


    ごくごく普通の女子高通いは、当然男子との交流が極端に少ない。

    だから、学校で見る友達の顔は、異性と関わらない分すごく極端な一部分しか見れていないんだろう。

    「違う人」なんじゃなく、異性とかかわりの機会がある、学校では見せる必要のない素の顔…あれがみんなの普通なんだ、きっと…


    唯(早く食べて出よ…)



    80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 02:50:50.77
    ―駅前大通り―


    唯「………もっと味わいたかったな…あのパン、美味しかったのになぁ…」

    ガヤガヤ…………


    男「寒っ…手、離すなよ?」
    女「うん……手、あったかいね…」
    男「馬鹿…早く行くぞ…///」


    目の前をカップルが通り歩きます。

    唯(私にも、彼氏とか好きな人ができたら、みんなみたいになっちゃうのかな…?)

    唯(幸せがいっぱいで、自分の幸せに夢中になって…友達の事とか部活とか…いろんな事が後回しになっちゃうのかな…?)

    唯(わかんないや…好きな人とか、彼氏とか…今まで考えた事なかったし…)

    ビュウウッ…


    冬も迫った頃の夕風が肌を刺す、でも寒いのは単に気温のせいだけじゃなさそうでした…

    82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 02:55:17.19
    唯(寒い……憂…もう帰っていいかな…?)

    憂に電話してみよう…

    唯「あ、憂~?もう私帰っても平気?」

    憂『うん、晩御飯作ってるから早く帰って来て~』

    唯「ありがと、すぐに帰るからね~?」




    ―平沢家―

    ガチャッ

    唯「ただいまー」
    憂「お姉ちゃんお帰りなさい☆」

    唯「うん……憂…彼は…その」
    憂「お姉ちゃん、お風呂…沸かしといたから入ってきなよ☆」

    唯「え?…」
    憂「おねーちゃん…。」

    唯「う…うん…わかった……」
    唯(何故だろう、いつも通りの笑顔なのに…憂が…怖い…?)


    83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 02:58:46.74
    ―風呂―

    チャプン…

    唯(ふぅ……)

    憂「お姉ちゃん、熱くない?」
    唯「うん、ちょうどいいよ、憂…ありがとう」

    憂「…ううん、よかった…」
    唯「憂…あのさ…彼の事なんだけど…」

    がらりっ…

    私が言い終わらない内に、憂がバスルームに入って来た。

    憂「お姉ちゃん、たまには一緒に入らない…?」
    唯「あ…あの、は…恥ずかしいよ…」

    憂「いいじゃない、中学まではたまに一緒に入ってたんだしさ…」
    唯「う…うん………」

    87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 03:05:03.68
    カポーン…


    憂「気持ち良いね~」
    唯「そうだね~」


    私の家のお風呂は普通よりも大きめだけど、銭湯ほどは大きくありません。
    だから、二人一緒に入るとなると、多少憂と寄り添う形で湯船に浸かる形になります。

    しかし…いつの間にか成長したなぁ…。さっきから…当たってる……もしかしたら私よりも……


    ……………


    ………



    88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 03:06:11.91
    憂「……彼はね、同じスーパーでよく顔合わせてたんだ…」

    少しの沈黙の間、憂が先に口を開きました。


    唯「そうなんだ…」

    憂「うん…彼ね、一人暮らしでお料理が大好きなんだって。」

    唯「憂と一緒…だね」

    憂「それでね…最初は顔を合わせる度に軽い挨拶をする程度だったんだけど…たまたま近くの公園で彼を見かけて……」



    90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 03:08:12.28
    ―回想―

    男『あれ?キミは…?』
    憂『こ…こんにちわ、よくスーパーで見かけますよね?』

    男『うん、もしかしてキミも寄り道?』
    憂『はい…夕飯の献立がまだ決まらなくて…』

    男『あははっ…良かったらさ…そこのベンチで話さない?料理…作るんだよね?』

    …彼は、色んな話をしてくれた。

    それはありふれた会話なのかも知れないけど…あまり男の子と話した事の無い私にとって…とても新鮮で…楽しくて…

    …その日の出来事がきっかけで、私はよく公園で彼と会うようになっていきました。

    最初はただの偶然だったんだけど、1日また1日と公園で彼に会うのが楽しみになって…


    家にはお姉ちゃんがいて、学校には梓ちゃんや純ちゃんがいて…外には、彼がいる…
    そんな生活が、とっても幸せに感じてきて…


    唯「恋…してたんだね、彼に…」
    憂「ごめんなさい……隠すつもりはなかったの…頃合いを見て話そうとはしてたんだけど…勇気がなくって…」

    唯「うん、分かってる…気にしてないから大丈夫だよ…先を続けて?」
    憂「うん…それでね…?」

    91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 03:10:11.56
    ―回想―


    公園でのお話が1~2ヶ月ほど続いたある日、彼が言いました

    男「僕、憂ちゃんのご飯…食べてみたいな~…なんてね」
    憂「そんなっ!私の腕なんかまだまだ…それに家にはお姉ちゃんがいるし……」

    男「ううん…無理ならいいんだ、あははっ、ごめんね?困らせちゃって…」


    私…この時、すごく嬉しかった。
    彼が私の作るご飯を…食べたがってくれる事が…すごく嬉しかった。


    …でも、怖かった…
    私の中で…お姉ちゃんの存在が彼よりも…小さくなって…気づいたらお姉ちゃんの事よりも彼の事を考える日の方が増えてきて…

    いけないって何回も思った。
    私はお姉ちゃんが…その…大好きで…
    でも……彼の事も…好きで……どっちも大事で…

    92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 03:11:26.74
    憂「…うっ……うっくっ……」

    妹がずっと堪えてた涙が、洪水のように溢れ出す。

    私が…泣かせたんだ…
    私がしっかりしてなかったから……憂は…私の事ばかり気にかけるようになって…恋愛だって…満足にできないぐらい考え込んで…っ!


    …お姉ちゃんっ子だった憂が私以外の、それも男の子に好意を持つなんて…それだけで喜ばしいことなのに…
    そんな憂の幸せを誰よりも願っていた私が…誰よりも憂の幸せの妨害をしていたなんて…なんて皮肉な話なんだろう…


    唯「憂………ごめんね…私…憂の重荷になってたんだね……」
    憂「そんな事ない…っ!そんな事ないっ!…わたし…わたし……っっ!」

    湯舟の中で妹を抱きしめる。
    私の胸の中でひとしきり泣いてくれた憂は…ぽつりぽつりと続きを話してくれた。

    94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 03:13:26.49
    ―回想―

    男「…でさぁ…って、憂ちゃん聞いてる?」
    憂「……えっ…?あっ…ごめんなさい………」

    男「どうかしたの…?」
    憂「……あの…ね…」

    私は我慢出来ず、例え話を用いて彼に話しました。


    憂「例えば…夕飯にカレーとシチュー、どっちも食べたいって時があったとするじゃない?」
    憂「私は…カレーもシチューもどっちも食べたいんだけど…そんな時ってどうすれば良いのかなって…」

    男「…あー、あるよねそんな時…でも、そんなの簡単じゃない?」
    憂「……?」

    男「どっちも作る、んでどっちも大事に食べる!」
    男「残したとしても、カレーもシチューもそれっきり食べられなくなるわけじゃないんでしょ?だったら、どっちも作って、どっちもありがたく食べちゃおう!」

    男「無理にどっちか一方なんて選ばなくてもいいと思う、だってカレーもシチューも、どっちも美味しいんだしさ!」
    男「あ…でも、そんなに食べきれないか、あはは☆」

    98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 03:17:00.05
    単純…あまりに単純な答え。
    単純すぎて思わず吹き出してしまうぐらいに単純な答えだった。


    憂「……………ぷっ…あははははっ!!」


    …そもそも、どちらかを選ぶ必要なんて最初からなかったんだ…

    どちらかしか選べないのは…やり方がへたっぴだから…、

    この話に例えるなら…カレーもシチューも、どちらもいっぱい大事に作って食べれば良いだけなんだ…

    お母さんが…私とお姉ちゃんのどちらか一方しか愛さないなんてわけがない。
    私が、梓ちゃんと純ちゃんのどっちか一方しか大事にしないなんてわけない…。

    周りを見れば、すごくありふれてる…答え。なんで分からなかったんだろう…



    どっちも大事なら…どっちも大事にするんだ!

    102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 03:21:13.16
    男「え…?そんなに面白かった?」

    憂「あはははっ…でも、やっぱり食べきれないかもー……」


    男「…だよね~……じゃあ、僕も一緒に食べるよ」

    憂「えっ…?」


    男「………だめ…かな?」

    憂「………あの、それって………」


    男「憂ちゃんの…ううん、憂の大事なもの…僕も大事にするの、手伝ってもいいかな…?」

    男「誰よりも、憂の…近くで…さ」


    読まれてたんだ…でも、嬉しかった………

    彼のその一言が…何よりもうれしかった……

    115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 03:29:41.92
    憂「ありがとう……」

    男「だから、言っていいかな……」

    私は彼の言葉をじっと聞く…


    男「僕は…憂が…



    ……………


    …………



    …その日を境に、私と彼は…恋人同士に……なりました…


    唯「そっか…そうだったんだ……」


    別れさせとくだなんて…なんて事考えちゃってたんだろう…私は…

    いきなりみんなが構ってくれなくなったからって、それで知らず知らずにみんなの幸せを妬んで…なんて恥知らずなんだろう…私………

    116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 03:32:37.26
    憂「私、彼の事、大好き…」
    憂「でも、やっぱり…彼よりも…それでも…今は…お姉ちゃんのことが…大好き…これは正直な私の気持ち。」

    憂「だからね、お姉ちゃんがどうしても…どうしても認めてくれないの…なら……」


    反対すれば…憂の事、きっと私の言う事に従ってくれる…
    でも、それは私が憂の幸せを奪う…私が憂の一生の重荷になる…

    私が…憂の傍から…人を奪う事になる、それは絶対に駄目だ
    そして、憂に甘える私自身も、妹の存在に頼り切るダメな姉になってしまう…



    私はお姉ちゃんなんだから…私は…平沢憂のたった一人のお姉ちゃんだから……それじゃだめなんだ……!

    118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 03:34:01.95
    唯「私は…平気だよ…っ…」
    憂「お姉…ちゃん……」

    唯「だから…ごめんね…憂……っ今まで…本当に…ごめんねぇぇぇぇぇ…………」
    憂「お姉ちゃん……おねぇ…ちゃんっ………」


    私と妹は、二人で……たくさん泣いた。

    お互いの懺悔と後悔を許しあって…お互いを縛っていた鎖を解いて…泣いた




    そして、夕食が済む頃には…笑っていました。

    唯「でも~…私がいないからって二人で抱き合ったりするのはダメだよー?憂にはまだ早いっ」(ビシッ
    憂「はーい…ごめんなさーい」

    唯「憂に抱きついていいのはまだ私だけ~~~~☆」(ハグハグ☆
    憂「あはははは…お姉ちゃんったら~…☆」

    121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 03:38:59.56
    ありがとう…憂

    ありがとう…お姉ちゃん


    互いの鎖を…枷を解き、互いを支え合いながら…

    私たち姉妹は…前に向かって、歩き出しました。



    唯「とりあえず…明日からはお弁当ぐらいは自分で作るよ!」

    憂「あのお姉ちゃん、そこは私が…」

    唯「だいじょーぶ!私やるときはやるんだから!」(ふんす!

    123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 03:42:10.84
    ―唯自室―

    ………

    唯「とは言ったものの………お料理かぁ…何作ろうかなぁ~~」

    唯「から揚げに…ハンバーグに…あ、きんぴらもいいなぁ~」

    唯「澪ちゃんよりすごいの作っちゃお う~ん!楽しみだなぁ~」

    唯「ねーギー太ー?」(ジャカジャカ♪


    憂「………………」
    憂(大丈夫かな…お姉ちゃん…)

    124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 03:46:39.58
    ―翌日、部室―


    紬「りっちゃーん…あのぉ…」
    律「また今日も用事かぁ~?」

    紬「いつもいつも休ませてもらって悪いわ、だから今日はその用事とお礼も兼ねて…みんなをパーティーに招待したいんだけどいいかしら?」

    一同「パー…ティー…?」

    紬「ええ、お父様のお知り合いのご自宅で開かれるパーティーなんだけど…」

    律「へー面白そうじゃん、みんな行ってみないか?」

    澪「でも…最近練習してなかったし…そろそろ練習しとかないと……」

    梓「そうですよ…それにムギ先輩のパーティーって…すごく華やかそうだし、私達なんかが行っても……」
    唯「ドレスとか着なきゃならなさそうだね~」

    紬「大丈夫よ?招待された人の身内の方も結構招待されてるし」
    紬「それに、みんなの分のドレスはもう用意してあるわ」

    梓「準備万端です…ね」
    澪「んん……ドレスか…」
    唯「澪ちゃん着たらきっとお姫様だねぇ」(ニッコリ
    律「写メってあいつに送っとくか?」(ニヤニヤ

    ………

    125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 03:49:47.36
    唯「私、行ってみたいな~」
    梓「私も…興味ないわけじゃないです…」
    澪「著名な人とかもいるんだろうな…ムギ、本当にいいのか?」
    紬「ええ、みんなにはいつもお世話になってるから…☆」

    律「よーし、じゃあ行こう!」

    紬「それじゃあ、すぐに車を用意するわね~☆」(ピッピッピッ…

    紬「あ、斎藤?ええ、行く事にしたから…うん…リムジン……そうね、狭くないのでお願い…」
    紬「……そんなのいらない! もう…斎藤ったら…」

    唯律澪梓(どんな会話だよ…)




    128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 03:58:15.86
    ―数分後、パーティー会場―


    律「うひゃっ…すげー会場…」

    澪「さすがに有名人も多いな…」

    唯「人気モデルに…歌手に…あ、あずにゃん私あの人雑誌で見たことあるよ!」

    梓「唯先輩…はしゃぎすぎですよぉ…」

    紬「みんなドレス似合ってるわ~☆」


    …………

    紬(彼…どこかしら……?)

    声「お、ムギも来てたんだ?」

    紬「あ、お兄様、こんばんわ~」

    律「お兄様?」
    澪「あれ、ムギって兄弟いたっけ?」
    唯「初耳~」

    男「いや…俺は…」
    紬「小さい頃からお世話になってるの、小さい頃はよくお兄様と呼んでてねー」

    男「ムギ…そろそろその呼び方はやめろって…」

    132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 04:08:58.63
    紬「いいじゃない、ね、お・に・い・さ・ま・?」

    男「まったく…昔っから変わってないよなホント……」

    男「あ、すみません、琴吹紬の…コイツの、ガキん時からの知り合いです、よろしく。」

    律「あ、こちらこそ…」
    律「ムギの部活の仲間で、友達です」
    澪「ム…紬さんには、いつもお世話になってます」
    唯「いつもおいしいケーキを…」
    梓「唯先輩、それは言わなくても…」



    唯「でも…綺麗な人…」
    律「金持ちって感じだな~…」(ボソッ
    澪「しっ!聞こえてるぞ…」


    梓(………あれ?あの人…?)

    梓「すみません、ちょっと外します…」
    唯「あずにゃんどこいくの~?」
    梓「すぐに戻ります! あ、ちょっと待っててください!」

    133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 04:15:44.21
    …………

    梓「はぁ…はぁ…!走りづらいな…ドレスって…っ」

    ドンッ!

    梓「きゃっ!」
    老人「おお…お嬢さん、失礼した…怪我は、ございませんか?」
    梓「あの…すみません、私は大丈夫です…」

    声「あれ?中野か?」

    梓「ん?」
    男「どーしたよ?こんなとこで?」
    梓「そちらこそ…どうしてここに…」

    男「そこのじーさん、俺のじーさん、んで、ここの主催の同級生だから、あとはわかるだろ?」
    梓「なるほど…私は、高校の先輩と…」
    男「例の、軽音部ってやつか」

    135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 04:28:10.54
    唯「あ~ずにゃ~ん、見つけた~」
    澪「急に走り出したから…心配したぞ?」
    律「しかし足速いなお前、まるでゴk…」
    紬「りっちゃん…一応上品なパーティーだから…ね?」
    律「ん~~!!この鶏肉うめー!さいこー!」

    梓(やば…っ)


    梓「せ、先輩方、どうしたんですか?」
    澪「大きい会場だからな…迷子になったら嫌だろうと思ってさ…」
    律「ほうほう、んへ、ひゅーひはひひはふかはは」(そうそう、んで、急に走り出すからさ
    紬「りっちゃーん…せめて飲み込んでからね~?」

    男「中野、この人達が?」
    梓「ええ、軽音部の…先輩達です…///」

    唯(この人…前に喫茶店であずにゃんと一緒にいた…)

    138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 04:33:16.28
    唯「…………………」

    唯(よし…!)

    唯「あ!ねえねえりっちゃん!今あそこにりっちゃんと澪ちゃんの大好きな洋楽歌ってる人見つけたよ!サイン貰わなくて平気!?」

    澪「え?」

    律「(ゴクンッ)どこだ!平沢隊員!」

    唯「こっちこっち!じゃあまたあとでねあずにゃん!」(ダダダッ

    梓「唯先輩?」

    唯(ガンバレ…!あずにゃん!)

    紬「うふふ…じゃあ私も失礼します…」


    梓「先輩達……」

    男「なんか、慌ただしいなぁ…」

    140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 04:39:58.98
    律「んで、誰がいたんだよ?」
    唯「えっと、きーす・むーん…だっけ?りっちゃんの好きな…」

    一同「ズルッ!」


    澪「唯…お前な…」

    律「キース・ムーンは故人だ、もうこの世にはいないって…」

    紬「嘘が下手ね、唯ちゃん…」

    唯「じゃあ、そっくりさんだ!」

    律「はぁ、もういいよ…」

    澪「大方梓に気でも使ったんだろ、梓、あの人と居たとき雰囲気変わってたしさ」

    唯「あはは…ごめんねみんな…」

    141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 04:48:29.88
    おじさん「おや、紬お嬢様ではありませぬか…?」
    紬「あら、お久しぶりですわ。おじ様」
    おばさん「大きくなられて…若い頃のお母様にそっくり…」
    紬「おば様も…ご機嫌うるわしゅう…」

    老人「お父様にはいつもお世話に……そうだ、孫に会ってやってはくれませぬか?」
    老婆「娘が…お父様のおかげで成功して…是非お礼を…」

    唯(いつの間にか…ムギちゃんの周りに人だかりが…)

    律「なんか…ムギもここじゃお嬢様って感じだな…」
    澪「やっぱり、私達とは住む世界が違うんだな」
    唯「みんな…確かにムギちゃんはお嬢様かも知れないけど…その前に私達の友達だよ?」


    男A「おい…あの子…」
    男B「ああ、琴吹財閥の一人娘だろ?確か…紬さんだっけ?」
    男C「チョー美人じゃん、上手くまるめこみゃ…へへへっ…」

    律「………ん?」

    142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 05:00:40.22
    紬「あ…あの…」(アタフタ…

    澪「おい…なんか困ってないか?ムギのやつ…」
    律「ん~…でも、なんか…あたし達じゃやりづらいっつーか……」
    唯「私、行ってくる!」
    澪「ちょっ!!唯待て!」


    男(以下兄)「(パンパン)はいはーい、ナンパはそこまで、あんたら見境なさすぎー」
    紬(お兄様……)

    兄「あんたら鏡見てみ?目が\の字になってっから」

    おじさん「っく…若造が…!」
    老人「紬お嬢様の兄替わりでなければ…楽に潰せたものを……」
    おばさん「恥知らずなドラ息子が…何様のつもりかしらね?」

    『…行きましょう』


    唯「いっちゃった…」

    紬「お兄様…ごめんなさい、私…」
    兄「いいって、あんなの毎回慣れてっからさ♪」

    144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 05:12:36.90
    親父「ゴホンッ…あーあー、いいかな?」

    紬「おじ様…」
    兄「オヤジ…」
    親父「ここでは父上と呼べと言ったろう…それよりもまた問題を起こしおって…」
    兄「別に、金の匂いに近付くあいつらがうざったかっただけだよ……」

    親父「分かっているのか?お前もゆくゆくは私の後を…」
    兄「わーってるっての! その為にクソ高い学費でアメリカの大学行かせてくれてるってんだろ! 言われなくてもわーってるよ!」
    親父「…そうか、ならば何も言うまい………」

    スタスタ…

    兄「ッチ…!行こうぜムギ、気分悪ぃ」

    紬(お兄様…)
    紬「唯ちゃんりっちゃん澪ちゃん…少し離れて良いかしら?みんなの事は斎藤に任せるようにするから…」
    唯「う…うん、分かった…よ」
    律「ムギ…大丈夫…か?」
    澪「行こう、律…」


    男A「紬お嬢に近付くにゃアイツ…邪魔だな…」
    男B「そーだな…」
    男C「パパからいいもん買ってったんだけど…みんな試してみない?」



    145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 05:23:52.00
    >>144最後訂正 男C「パパからいいもん買って貰ったんだけど…みんな試してみない?」


    パーティー会場外れ


    兄「あ~~~!!!もう気分悪いなぁ!!久々に帰国してムギに会えたと思ったらコレだ!!」
    兄「大体あいつら…いっつもいっつもムギの後ろにある父親と金しか見てないんだよな…!」
    紬「……」
    兄「あ、でもムギは悪くないかんな?」

    紬「私のせいよ…私がいなければ…お兄様はこんな苦労をしなくても済んだのに…」
    紬「私がいなければ…もっと安定した道を進んで行けたのに…」


    兄「ムギ、それ以上言ったらマジで怒るよ?」

    紬「ご…ごめんなさい…」

    兄「気にすんなって…、俺はステータスとか損得勘定で人に近付くヤツが死ぬほど嫌いなだけなんだからさ」



    子供の頃からそうだった…この人は…利権目当てに私に寄って来る大人や、男の人からいつも私を守ってくれて……

    147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 05:39:40.08

    私もこのままではと思い…体を鍛えてみたりしたけど…けど、気付けば兄は誰よりも私を守ってくれていた…それは今も変わらずだった。


    兄が高校を卒業して…留学してから私は、すごく心細くなった…

    そんな時だった、父から私が桜高を受験を勧められたのは…


    紬父「一般社会を学ぶ良い機会だ、たくさん学び、良い友達を持ちなさい…利権や権力に囚われない…真の友情を育める友達を…」
    紬母「つむぎ…ごめんなさいね…あなたをこんなに心細くさせてしまって…お母さんとお父さんの責任ね…」

    紬「お父様…お母様…」

    紬「私…桜高を受験します!…そして、本当の友達を…必ず見つけてきます…!」


    …私も、守られてばかりの今の生活から抜け出すチャンスだと思った。
    それに…テレビでしか見た事の無い高校生活に、憧れがあった
    部活をやって…友達とハンバーガーを食べて…宿題をやって…アルバイトをやって…授業中にはしゃいで廊下に立たされて……

    そんな生活…勉強と処世術しか学ばないようなお嬢様高校では絶対に不可能だ…

    そして今…私は掛け替えのない大切な友達を…作ることが出来た…!

    148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 05:45:03.60
    お調子者だけど、みんなを引っ張ってくれる部長のりっちゃん…
    気は小さいけど…とても美人で、しっかり者の澪ちゃん…
    私の持ってくるお菓子をいつも幸せそうに食べてくれる唯ちゃん…
    妹みたいにかわいくて唯ちゃんといつも私を和ませてくれる梓ちゃん…

    他にも和ちゃんに憂ちゃん、さわちゃん先生にクラスのみんな……

    みんな…大事な…私をお嬢様だからってえこひいきしない…大事な仲間なんだ…



    でも、じゃあなんで…私は未だにお兄様に守られているの…?

    150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 05:55:08.10
    兄「ふぅ…一服したら落ち着いた…そろそろ戻ろうか?」

    兄が煙草の吸殻を灰皿に捨てて言う。

    紬「そうね…」


    男A「ちょーっと待ってよお二人サン」

    紬(………ん?)


    男B「琴吹家の紬ちゃんだよね?…僕たち、春日財閥の集まりなんだけど…」
    男C「えへへへっ……かわいいなぁ~」(カチャカチャ…

    柄の悪い男が3人いた、パーティーの関係者なんだろう…内一人はカメラを持っていた…


    兄「あんだよてめーら…?」(ギロリ…


    男A「おお怖い怖い…」
    男B「知らないの?春日家がそっちの色男の家の飼い主だって事…」
    男C「キミのパパ…お仕事なくなっちゃうかもよぉ…?」

    152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 06:06:43.70
    兄「それがどーしたよ? あんたらみたいなのに潰される家じゃどのみち死んだようなもんなんだけど?」
    紬(違う…お兄様…)

    兄は明らかに強がっていた、家を捨てる覚悟があるのなら…アメリカ留学なんて面倒なこと…面倒くさがりな兄がするはずがない…

    少なくとも、兄は家を継ぐつもりでいる…ただそれを自由人な性分の兄が受け入れられないだけなんだ…!



    男A「強がっちゃって…まぁ…ww」
    男B「後悔しても知らないよお…?」
    兄「能書きタレてんならいつでも殺んぞコラ……?」

    兄が男の一人に掴みかかろうとした時だった……


    ……ばちんっ!!!!!



    兄「なっ………!!??」

    火薬の爆ぜる様な乾いた音がして……。
    兄の身体が…倒れて………

    153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 06:20:27.74
    男C「めいちゅうぅう~~~♪」

    紬「お兄ち…んぐっ…!?」
    男A「おっと…騒がないでね…?」


    男B「さすがアメリカから逆輸入した護身用テーザー銃だね、熊もイチコロだぁ、見てよほら、ピクリともしてないよ」

    紬「~~~っっ!!」(今、なんて…?銃…?)


    男C「あ、テーザー銃ってのは、ワイヤーを使ったスタンガンの一種でぇ…」


    男が専門用語丸出しのわけのわからない事を言う、が、話を聞くと…どうやら兄は気絶しただけらしかった。

    男C「高名な琴吹財閥の一人娘、紬お嬢様の、ちょ~っと恥ずかしい写真を撮るだけだから…暴れないでねぇ~…?」

    男B「よく言うよ…それネタにオヤジにたかるつもりのクセにwww」
    男A「その前にズリネタだろ?あいつの場合…w」

    ゲッヘッヘッヘッヘ………!!

    下品な笑いが耳を揺さぶる……誰か……誰か…助けてっ!!!



    声「でやあぁぁぁーーーーーーー!!!!!!」

    155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 06:33:19.33
    バキィッ!!!

    男C「んなぁっ!!!??」

    拳一つぐらいの大きさの石が男のカメラを直撃する。レンズが割れて、カメラは使い物にならなくなったようだった…


    律「ムギィ!!大丈夫か!!」

    りっちゃん………
    石を投げたのはりっちゃんだった。

    唯「ムギちゃん!この…ムギちゃんを離して!!」(ぶんぶんっ

    どこからか拾ってきたのか…唯ちゃんが木の枝をぶんぶん振り回していた。


    澪「わ…わたし…わた…わたたた…………」(ガチガチガチガチガチガチ……………
    律「だからあいつは隠れてろって言ったのに………」


    男C「キミたち…カメラ壊れちゃったじゃん…」

    男B「だーー、うざってえ!」(バキィ!
    唯「あぐっ…!」

    男A「こいつら何?紬お嬢様のお友達?」
    男C「黒髪の子…可愛いねえ……へっへっへ…」

    157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 06:46:02.79
    紬「唯ちゃ…ぁぐっ!」
    男A「だから騒ぐなって…」(ギュウゥ…


    唯「えへへ…だ、だいじょーぶ」(ぶいっ

    律「威勢よく出てきたはいいけど…やっぱ聡と喧嘩するって感じにゃいかないかぁ~…」

    唯「ど…どうしよう……」

    澪「…………………………はぅっ」(ばたっ
    律「ってこいつも気絶してるし…」


    律(まだかな…)

    唯「ううううう………」


    男C「カメラ…ゆるさないよぉ…」(カチャッ…)

    男B「おいおい女にまでかよ、容赦ねえな」
    男C「ケータイで…この子のハダカを…ぐへへへへへ………」

    律「ちぃぃ…どーしたもんか…」


    タッタッタッタッタ……

    唯(………?)

    158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 06:53:13.73
    タッタッタッタッタッタ………

    唯「何か…来る?」

    タッタッタッタッタ………

    律「やっと来たか…」

    男ABC「んん?」


    ヒュッ…バキィ!!!!!!!!!

    黒い『何か』が急に飛び出して…私を締め付けてた男を、薙ぎ倒した。

    男A「ぐぁ…!」

    男B「何?」

    シュッ…!!

    男B「!?ぶべらっ!!」

    …トンッ…

    執事A「探しましたぞ…お嬢様」
    執事B「どこに行ったかと思えば…何やってるんですか…お嬢様…」
    私の執事の…斎藤と、高橋が、助けに来てくれた!!

    律「やっと来てくれた………」

    160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 07:06:45.32
    男のしがらみから解放され、私はりっちゃん達の近くに避難する…

    斎藤「覚悟はできておりますな…?春日家の坊ちゃま方…」
    高橋「紬お嬢様によくも…クッ!許さんぞ…貴様ら!!!!」

    りっちゃんが、呼んでくれたのだろう…この二人を…

    律「斎藤さん…遅いよ~」
    斎藤「申し訳ございません……場所が複雑でしたもので…」
    唯「たかはし…さん??」(こんな人いたっけ?

    これで事態は沈静化するだろう…でも、私もそれで気が収まるほど大人しくはない。

    紬「二人とも…ありがとう、でもごめんなさい、最後ぐらいは私にケジメをつけさせて?」

    守られる私は終わったんだ…これからは…私がみんなを…だから、ケジメだけは…自分の手で…
    私はまだ立っている男に近寄る…

    斎藤「言い出したら聞きませぬからな…くれぐれも無理をなさらぬように………」
    律「ムギ!何やってんだよ下がれ!!」
    唯「ムギちゃん!危ないよぉ!」

    男B「バカな女…………(グッ)…死ねやあーーーーー!」
    唯「い…嫌ぁぁぁーーー!!!!!」

    男が角材を私に振り上げる…

    ガシィ!!!!

    私をそれを、片手で受け止める。

    161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 07:19:18.00
    男B「んなぁ!!??」
    紬「ごめんなさい…私…とっても力持ちなの…♪…」

    ドゴズッッ!!!!!

    男B「…………」(バタッ
    みぞおちに掌底一突き、それだけで男は沈んだ。

    唯「ムギちゃんかっこいい~~~…」
    律「てか…やっぱり怒ったら怖ぇ…」


    男C「…ひ……ひぃぃぃぃ!!!」

    残った男が逃げ出そうとする…が

    がしっ…
    兄「どこ行くの…? もっとお兄さんと遊ぼうよ…このオモチャでさ……」(パチパチパチ…!
    男C「た…助けっ!!   ぎにやぁぁぁぁぁぁぁ………」

    復活した兄に捕縛され、自分のオモチャの痛さを身体で味わっていた。
    そして私を締めていた男は…


    律「どこまで行ったら死ぬかな…?」
    唯「りっちゃ~ん、さすがに可愛そうだよ~…」
    男A(ブクブクブクブクブクブク………。。)

    りっちゃんの、チョークスリーパー地獄めぐりでシメられていた…

    162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 07:32:11.14
    兄「いやぁー…油断したなぁ…」
    紬「お兄様…あの…ごめ…」

    兄「謝んなって、アレは俺の不注意。」
    紬「でも…私…わたし………うっ…」

    兄「やれやれ………じゃあ、一個だけ俺の出すクイズに答えてくれたら許すよ」
    紬「んくっ……ぐず…ぇ?」

    兄「俺が倒れたとき、なんて言いかけた?ヒントは『俺とムギが二人っきりの時に、ムギがよく俺をそう呼んでたよ?』だ」
    紬「そ……それは……言わなきゃダメ??///」

    兄「うん……それは……?」

    紬「…ぃ…ちゃ……」

    兄「聞こえない、なんだってー?」
    紬「お……お兄ちゃん!!!です/////////」
    兄「ぶっ!!あっはっはっはっは!!正解~~」

    紬「もう~~~~……//////」

    律「ムギってあんなに可愛いキャラだったっけ…?」

    唯「そういえば…あの男の人…どうなるんですか?」
    斎藤「しかるべき所で…しかるべき処分を下されるでしょうなぁ…」
    唯「なんか…すごそうですね…」

    澪「………はっ!ムギ!!お前らムギによくも!!!」(びしぃ!!
    律「みおちゅわ~ん、もう終わりましたですことよぉ~~?」

    163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 07:45:43.69
    ―パーティー会場中央―

    律「しかし…ムギが力持ちなのは知ってたけど…あんなに強かったなんてな~」
    唯「びっくりだよ~」


    声「紬!!」

    渋く重い声が響きました、みんなが振り返るとそこには…

    立派な髭と、ムギちゃんそっくりの眉毛をした男の人がいました。


    斎藤「旦那様…」

    律「て事はやっぱりあの人が…」
    澪「ムギのお父さん…だな」
    唯(わかりやすいな~…)



    紬父「高橋から聞いたぞ……お前をひどい目に会わせてしまって…すまなかった……許してくれ…!」

    紬「お父様……」
    兄「おじさん…」
    紬父「春日家とはすぐに手を切ろう、あと、至急こんな所は移動して……」


    ムギ編終わったらメシ食ってきていいですか?
    ってもまだ梓編とエンディングもあるんですが…

    165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 08:06:10.74
    紬「お父様…私は大丈夫ですわ」
    紬父「しかし…」


    兄「おじさんさ…小さい頃に言ってたよね?『紬を守ってやってくれ』って、けどもう大丈夫っぽいよ?」

    兄「もう俺のお守りがなくてもムギは誰かを守れるぐらいに強くなったし…」
    兄「反対に、ムギを守ってくれる友達もいるんだ。俺のお役目もうないと思うんだけど…?」

    紬「…お父様…どういうことですか…?」

    紬父「すまない…私はダメな父親だ…仕事に呆けて…娘を放ってばかりで…」
    紬父「父として…親として果たすべき任を…友人の息子に投げてしまって…」
    紬父「この会場においても…紬の将来のためだと言っておきながら…娘を…営業に利用したり…して……!」

    知らなかった……それでは…兄が今まで私を守ってくれてたのは…兄の意思でなく…父の……さしがねで……!

    頭が真っ白になる、おそらく生まれて初めて父を憎んだ瞬間だ…



    …パシーン!!!


    父の顔を…引っ叩いた。


    私じゃなく、私の友人の……手のひらが…

    166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 08:25:04.95
    澪「律!!!お前なにやって……!!」

    律「ごめん…でも、我慢できなかった…」

    父を引っ叩いた手をさすりながら…りっちゃんが言う

    律「あたしさ…家そんな裕福じゃないし、弟はうっせーし、父親はバカなんだけど…」
    律「でもさ…家じゃ笑って、家族みんな仲良いんだ…」
    律「授業参観や、体育祭とか、そりゃ…いっつも来てくれてたわけじゃないし…ケンカもするけどさ…」

    律「…っ…わかんねーよ?金持ちになったら…付き合いとか会社とか家の事とかでそうなっちまうのとか…わかんねーけどさ…けど、娘にゃ関係ないだろ?」
    律「親は…子供守るのが仕事だろ?んで、子供は親の手伝いすんのが仕事だ…その親の為に…子供がよく知りもしない連中に頭下げさしたりさ…」
    律「損得勘定で近付く連中しか来ない所にてめーの都合で引っ張りまわして…それが親かよ?」

    律「それにさっきからこの人、ムギに謝ってばっかじゃんか!…娘が怖い目にあって…無事だったならまず何をする?言い訳か!?懺悔か!?」

    律「違うだろ………っ!? まず、『怖かったね…』って…娘の無事を確認して抱きしめてやることだろ…!?ムギはまだか弱い女の子なんだぞちくしょー!!!」


    涙を流しながら、父に訴える。

    私が言いたいことを…代弁してくれるかのように…りっちゃんの声が…父の胸を刺す…

    私も…気付いたら…泣いていた。


    紬「りっちゃん…もう…いいよ……ありがとぅ………」

    167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 08:38:35.48
    律「っく…ぅぅぅう…」
    澪「律…よく言ったよ、お前…」


    紬父「…娘の友人に言われるとはな…はははっ…」

    兄「俺も、この子と遠からず同じこと考えてた、けど、言わないようにした、いつか気付いてくれると思ってたからさ…」


    紬父「……つむぎ…こっちへ…パパのところへ…おいで………」
    紬「お父…さ…ま…」

    父の腕が…私を待っている…

    私は…そっと父に駆け寄り………


    紬「ぱ…ぱ………パパ…ァ…っっ…怖かったっ!…こわかったよ…ぉ……っっっ!!!」

    紬父「ああ……っ つむぎ…すまなかった…!つむぎ…」

    数年ぶりに父の…パパの腕の中で…私は…子供の様に…泣きじゃくった……


    唯「私ももらい泣きしちゃった…なんかお父さんに会いたくなっちゃったなぁ…えへへっ…」
    澪「パパ…か…」
    律「そっか…唯んとこも、いない日が多いんだっけな…」

    168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 08:54:49.67
    兄「さて…と」

    兄「不慣れな兄貴分も今日で終わり…かな?」
    紬「お兄…ちゃん」
    紬父「キミにも迷惑をかけた…今までありがとう」
    兄「いいっておじさん、俺も…好きでやってたんだから。」

    兄「……俺さ、真面目に勉強して親父の跡継ぐよ。そして、大学卒業して会社譲ってもらったらさ…」

    兄「ムギ…紬を嫁さんとして貰いに来るけど、いいよね?」


    紬(………えっ?)

    唯「おおおおおおおお!!!!」
    律「うおーー!!これって」
    澪「…こ…こんや…プロポーズ????」

    斎藤「ほっほっほ………」

    169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 08:56:03.41


    紬父「……………ああ、キミなら大歓迎だ…」

    兄「だって、紬は?」

    紬「え…えっと…………何が何やら…//」
    紬「だ…だって私は…妹なんじゃ…」

    兄「そりゃ小さい頃はさ…でも、惚れてた子といつまでも中途半端なのって嫌だからさ……んで、OKしてくれる?」







    答えなんか決まってる…………!

    紬「…はい…………いつまでも…待ってます」

    172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 09:00:16.77
    パパ…ママ…

    紬はもう…平気です。

    守る物がいて、守ってくれる人がいて…

    慕ってくれる人がいて、尊敬できる人がいる…

    心の底から分かり合える友人と…大好きなパパがいて…


    愛する人が…傍にいてくれるから………!!!






    ムギ編終了、なんだろう…この感じ

    とりあえずメシ後梓編いきます

    174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 09:19:36.40
    梓「唯先輩ったら…」

    男「しかし…中学3年真面目で通ってた中野が…あずにゃん…かぁー」

    梓「うううううう………///」(だから聞かれたくなかったのに……………

    男「あだ名…だよな?もちろん」

    梓「当たり前ですっ!」

    男「んで、なんで「にゃん」なんだ?あずにゃん」

    梓「もぉーーー!いい加減にしてください!」(プンスカ!

    男「あははははっ!」

    176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 09:27:24.45
    この人はいつもそうだった…

    調子が良くて、徹底した平和主義者…悪く言えば、我関せずな日和見主義。

    でも人一倍責任感が強く、決めたら絶対に曲げない…そんな人だった。

    特別カッコいいわけじゃないけど…私は何故かこの人が好きだった…


    きっかけは…なんだったっけ……

    178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 09:39:25.36
    男「中野、覚えてるか?中2の頃」

    梓「えと…なんでしたっけ?」

    男「忘れっぽいなぁ、お前が学校にギター持ってきた時の話だよ。」

    梓「ええと………ああ、あのときか…」



    両親がジャズバンドをしていた影響もあって、私は小学生のころからギターを弾いていた。

    その日は確か、誕生日に両親が私専用のギターを買ってくれた翌日で…私は…いけないと思いつつも、学校にギターを持ってきたんだった…

    でも、それをクラスの男子に見つかって………



    ―回想―


    梓「か…返してよ!私のギター!」

    男子A「へへー、コイツ女のくせにギターなんて持ってんぞー?」

    男子B「何?ちゅーにびょーってやつ? どーせ引けやしないんだから持ってたってしょーがねーだろ!」

    男子A「俺だって引けるぜー、ほらっ!」(じゃっ!じゃっ!じゃっ!じゃっ!!

    梓「や…やめて!お母さんの買ってくれたギターに…乱暴しないで!!」

    180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 09:50:45.28
    男子生徒「中野ってギター弾けるんだ…意外~」

    女子生徒「案外カッコだけなんじゃないの??」

    女子生徒「あー、あるかも…中野ってなーんかわかんないところあるからな~」


    中途半端に子供な中学生にありがちなことだった
    興味ある事には正直でも、自制心が欠如してるから暴走しっぱなしで…

    周りもそうだ、いい子ぶってると思われたくないから正義感を震わせて止めに入ろうとなんかしないのがほとんど。

    でも、その時の彼は違った。


    男子A「へへへ…こっこまで…(ドンッ!)…あって!…なんだよ?」

    男の子「お前ら……うるさいぞ…」

    男子B「はぁ?おまえにゃ関係ねーだろ?」

    男の子「……ッチ…うるせーってんだよ!!」(ゲシッ!

    男子A「いてえ! てめえやったなーーー!!!」

    男の子「ほら、これ持って向こう行ってろよ…」

    梓「へ?…あっ…」
    男の子は私にギターを返すとすぐに振り向き、因縁をつけてきた男子と喧嘩をしていた…

    181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 09:55:30.97
    そうだ…私がその男の子と会話をしたのは…それが初めてだったんだ…

    そして…それが私の……初恋でもあった…………


    梓(今思い返すと…どんだけ恥ずかしいきっかけだったんだ私の初恋は………//)



    男「ぶっちゃけあん時は痛かった、口ン中切れてたし」

    梓「そのせつはどいも…ありがとうございました…」

    男「今でもやってんだろ?あのギター」

    梓「ええ…宝物ですから…」

    男「そか。じゃああん時返した甲斐もあったってもんだ…」

    182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 09:56:59.31
    ごめん、3~4時間寝ていいっすか……書き溜め切れてネタが出て来る…んだけど脳が回らねえ……

    185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 10:04:00.17
    梓「でもどうしてあの時は助けてくれたんですか?」

    男「それがだな…アイツが嫌いだったってのもあったが…たまたま前の日に親父と喧嘩しててさ…」

    男「まぁ、反抗期みたいなもんだったから、暴れたかったんだろうな、うん。」

    男「それがたまたま、因縁つけるのに相応しい理由のやつがいたから、ああなっただけだ。暴れれる理由があったらゴキブリが出たとかでもなんでも良かった」

    梓「そうだったんだ………」




    みんな愛をありがとう

    そして唯ちゃん誕生日おめでとう…保守頼んだ…ぞ

    195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 14:16:38.20
    おはよう、続き投下しやす


    梓(私のたに…なんてのはさすがにおこがましいか…)

    男「けどまぁ、そんんだけ続けてるんなら今度是非聴いてみたいもんだな、ライブとかやらないのか?」

    梓「文化祭は終わっちゃったし…ライブハウス借りて…てのもなさそうだしなあ……」

    男「そうか…」

    梓「あの…」

    男「ま、無理なら仕方ないわな、」

    梓「…いねん…っ…来年なら、きっとその…文化祭で聴けると思います」


    男「そか。来年、覚えてたら、楽しみにしてる」

    梓「…うん、覚えてたら…ね…」

    198 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 14:30:27.99
    梓「…そういえば、前に話してくれたことは、解決したんですか?」

    男「ああ、なんつーか……距離は縮まってると思うぜ?中野のおかげ、だな」

    梓「そんな…私は何も……」


    1週間前だった、たまたま買い物をしてたら2年半ぶりに彼と再開して…

    それで、悩みがあるって聞いて…相談を受けたんだった。


    内容は、最初は簡単なもので、ある女の子に惚れたんだけど…嫌われてるらしいからどうしたもんかと…

    つまりはまぁ…その…恋愛相談…というやつだった……

    それで、合間を縫って彼と落ち合って話をしてたんだけど…


    男「やっぱり、困った所をってのはいつどんな時でもポイント高いわな、うん」

    梓「良かったじゃないですか、もうフラグビンビンって感じで」

    男「例えがよくわからんが前身はしてるよ」

    梓「それなら、良かったです……」(………………

    199 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 14:38:10.26
    梓(…だめだなぁ…私…)

    梓「大体…私に恋愛なんて無理か…」
    梓「部屋だって女の子らしくないし…意地っ張りだし…」


    男「少し移動するか…あっちに大きいケーキがあったような…中野?」

    梓「………」

    男「中野~?」

    梓「へ…あっ!はい!」

    男「大丈夫か…急に黙り込んで?」

    梓「へ…平気です…」

    男「そっか…何かあったら言ってくれよ?礼ってわけじゃないけど、俺も助けて貰ったんだから、今度は俺が何かする番だと思うからさ…」

    梓「お気持ちだけ受け取っておきます……」


    …………………

    男「おい、あの人だかり…なんだ?」

    梓「…ん?」

    200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 14:47:38.09
    会場の端っこに人だかりを見る。
    よく見ると……ステージが設けられていた

    ジャズの演奏でもやるんだろうか?


    男性「困ったな……」
    女性「どうしましょう……」

    梓「…あの、どうかなさいましたか?」

    男性「ああ失礼…実は、メンバーが欠けてしまいまして……」
    女性「確かギターは…春日のお坊ちゃまの担当でしたよね? どこ行ったんでしょうか?」


    察するに、ジャズの演奏をこれからするところだったのに、メンバーが急きょ欠席してしまったらしかった。

    男性「今から即興でってのも難しいな…やっぱりギターは抜きで…」
    女性「仕方ないわ…それで行くしか…ああもう…!」

    梓「あの…譜面、ありますか?」

    男性女性「「…え?」」

    201 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 14:52:50.42
    梓「私、ギターなら心得があります…ライブも何回かやってますから大丈夫です!」

    男性「しかし…なぁ…」
    女性「この際弾けるなら誰でも良いわ…こっちへ!」
    梓「ちょっと友人に…事情話してきます。」


    彼に事情を説明し、ステージの裏手へ移動した。

    女性「これが譜面です…大丈夫かしら…」

    梓「この曲は……」

    知ってる曲だ、弾き語りもやったことあるし、いける。

    梓「大丈夫、行けます」

    ギターを受け取り、絃の調整をする…


    ジャンジャンジャン…♪

    女性(上手ね…)

    202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 14:58:21.61
    司会「それでは、お待たせいたしました。ジャズの演奏に移ります…盛大な拍手を…」

    パチパチパチパチ………

    男性「1・2・3…」


    ~~♪~♪
    ~♪~♪~~



    軽く消化し、次の演奏に移る…
    ああ、やっぱりギターって…楽しい…!

    そして、夢中になっていたら、いつの間にか終わっていた…


    パチパチパチパチ…!!!!


    司会「ありがとうございましたー!」


    男性「助かりました…是非お名前を…」
    女性「ありがとう…助かったわぁ…」
    梓「いえ…私は…そんな…」

    203 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 15:04:06.74
    男「お疲れ、中野」

    ステージから出て汗を拭いていると、彼が話しかけてくれた

    梓「ぁ…ごめんなさい、いきなり外してしまって…」

    男「良い演奏だった、かっこ良かったぜ?」

    梓「ありがとう…ございます……」


    男「やっぱギター持ってると変わるんだな、軽音部じゃいつもあんなにかっこ良いのか?」

    梓「そんな事ないです…私よりもかっこいいひとは…いっぱいいますし」

    男「他の人はどうか知らないけどな…少なくとも俺の中じゃ中野が一番だ、現時点ではな」


    さらりと恥ずかしい事をいってくれる…でも、現時点…かぁ

    204 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 15:11:58.64
    やっぱり…私にはコレがあってる。

    小さな悩みも…変な不安も…ひとたびギターを弾けばどこかに行ってしまう。

    唯先輩の事を笑えないぐらい…私はやっぱりギターが好きだった


    男「明るくなったな…やっぱり中野はそうじゃなくっちゃな!」

    それに私は…彼が褒めてくれた…私のギターを…当分やめられそうにはなかった………


    梓「…ぁの………っくん…」

    男「…どうしたよ?急にあらたまって?」

    梓「今度…どこかへ…遊びに行きませんか? その…相談とかそんなんじゃなくて…純粋に…」


    男「…………ああ、じゃあ、今度の土曜日とかどうだ…?」

    梓「………………っ! はい!!」


    私は私の道を行く、ギターと、彼への想いを抱いて…今日も前に歩いている…

    206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 15:17:57.76
    翌日、部室

    律「てなことがあってさ…もう感涙だったわけよ。」

    唯「私…あずにゃんの演奏聴きたかったなぁ…」

    梓「私こそ…先輩たちがそんな騒動に巻き込まれていたなんて…」

    澪「ああ…っあれは…すごかったぞ!」

    紬「澪ちゃんは気絶してただけでしょー?」

    梓「ムギ先輩、おめでとうございます!」

    紬「いえいえ、梓ちゃんこそ、頑張ってね?」

    梓「はい!」


    唯(みんな…よかったね…!)

    207 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 15:20:33.60
    ………………

    平沢家

    ガチャッ

    唯「ただいまー」
    憂「あ、お姉ちゃんおかえり☆お弁当美味しかった?」
    唯「うん、でも、りっちゃんに玉子焼きを昆布巻きって言われちゃってさ~…」

    憂「そ…そうなんだ…」


    唯「今度は憂にも作ってあげるからねぇ~☆」

    憂「あ、最近購買のパンに美味しいの出たんだ☆今度買って一緒に食べよ、お姉ちゃん」

    唯「ええ~?本当に~?うんうん、明日食べよ☆」

    憂「お姉ちゃん…明日は学校休みだよ…」

    208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 15:23:24.08
    ―夕食―

    憂「お姉ちゃん、はいこれ☆」
    唯「ん?な~に?」
    憂「一日早いけど、お誕生日おめでとう☆」

    唯「あ、ありがとう~~~~!!☆」(はぐはぐっ!
    憂「お姉ちゃん…痛い痛い…」

    唯「ああっ、ごめんねぇ…でも、ありがとう憂♪開けても…いい?」
    憂「いいよ☆いっぱい使ってくれると嬉しいな…」


    ガサゴソ…

    唯「これは…ギターオイル?」
    憂「うん、梓ちゃんから聞いたよー、お姉ちゃんギターの手入れ最近してないんだってー?」

    唯「いや…お恥ずかしい…」
    憂「大事にしてるんなら、もっと大事にしなきゃ」

    唯「そうだね~、ごめんねギー太ぁ~…」


    じゃっじゃっじゃっじゃっ…♪

    憂「お姉ちゃん…ギー太引くのはご飯食べてからにしてー…」

    唯「えへへ~、ギー太ぁ~~☆」


    210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 15:26:25.57
    憂「それでね、お姉ちゃん…」

    唯「ん?どーしたの?」

    憂「明日、昼間から私…」

    唯「ああ………分かってる…デート、楽しんできてね?」

    憂「うん…………ありがとう、夕飯には帰るからさ」



    自室

    唯「憂が祝ってくれた…☆」

    唯(でも、それでもやっぱりみんなに祝ってもらいたいって思うのは…私のわがまま…だよね、うん………)


    唯「明日はみんなデートだし、私は……………」

    唯「いつもの公園でギー太とデートしてよっと…!!」


    唯(みんな………………)

    212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 15:35:58.71
    その日は朝からお弁当を作って…

    憂「お姉ちゃん、それはケチャップじゃないよ~」
    憂「おねーちゃーん…うちのご飯無洗米じゃないよ~」
    憂「おねーちゃーん…」

    結局、憂に半分手伝ってもらったけど…お弁当はできました。



    憂「じゃあ、行って来るね!」
    唯「いってらっしゃぁ~い~」

    唯「私も行こうっと………」

    コードブックと楽譜を持って家を出る、冬の青空が清々しいぐらいに気持ちいい。

    とみ「おや、唯ちゃん?こんにちわ」
    唯「あ、おばーちゃんこんにちわー!」

    とみ「お出かけかい?唯ちゃん」
    唯「うん、これからデートなんだ☆」

    とみ「おやおや…唯ちゃんも大人になったわねぇ…」
    唯「紹介します、じゃじゃーん、彼氏のギー太でーす♪」

    とみ「おや?…………ああ、こちらこそ、唯ちゃんをどうかよろしくお願いしますよ…ほっほっほ…」

    213 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 15:49:28.52
    唯「ゆいちゃんはー、ぼくがまもりますよー」(低声
    唯「あ~んもー、ギー太ったら~。」

    とみ「ほっほっほ…そうだ、はいこれ、唯ちゃん、お誕生日おめでとう…」
    唯「わぁ…ありがとう~」

    おばあちゃんがくれたのは、私と憂が好きなキャラクターのレターセットでした。

    とみ「邪魔しちゃったわね、それじゃ、気をつけてね?」

    唯「うん、ありがとうーー」


    公園に到着し、手頃なベンチに座ってギー太を取り出す

    唯「この方がいいかな…」(ジャジャジャジャジャジャジャッ
    唯「でも、このフォームも…いいなぁ…」


    おだやかに時間が過ぎて行く……

    楽しいよ、ギー太。

    私には…ギー太がいてくれるから…寂しくないよ…
    みんなが違う人と一緒でも、寂しくないよ…

    私は…ギー太に首ったけだから。今度ギー太に曲作ってあげる。

    216 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 15:57:33.15
    お昼が過ぎて夕暮れになり、そろそろ帰ろうとしたときでした。


    ピロリーン…
    唯「メール?誰からだろ」

    差出人は…和ちゃんでした

    唯「何々…忘れ物があるから至急音楽室まで取りに来て…?なんだろう一体…?」

    218 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 16:15:09.34
    音楽室


    ガラッ…

    唯「あれ?鍵が開いて………」


    ぱんっ!ぱぱぱんっ!ぱんっ!!


    唯「うわぁっ! な…何??」

    いきなりでした
    爆竹の破裂するような音が音楽室中から響いて…


    遅れて…紙テープみたいなのが私の頭にかかって…

    唯「これは…クラッカー?」

    声「いえーい!ドッキリ大成功~!」
    声「だからってあの量はやりすぎだろう…」
    声「でも、良い一枚撮れたわよぉ~♪」
    声「あ、あとで見せてください…☆」

    220 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 16:21:31.89
    唯「みんな………」
    音楽室にいたのは…軽音部のみんなに…

    和「どうも、来てくれたわね。唯」
    さわ子「さて、主役も来たし…やりますか?」
    純「私…もう待ちきれないよぉー」
    憂「はいはい、今支度するから待っててねー」


    和ちゃん、さわちゃん、純ちゃんに…憂…




    唯「ど…どうしたの?みんな今日はデートだったんじゃ………………?」


    律「もう切り上げたよ、なんたって今日のメインはこっちなんだからな~」

    澪「そーゆー事だ」

    紬「ささ、ジュースもお料理もあるから、早く座って♪」

    梓「みんなで早めに切り上げて準備してたんですよ。唯先輩。」


    音楽室を見回してみる…いつかのクリスマスの時のような手作りの装飾でデコレーションされていた。

    221 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 16:22:13.50
    ……………………

    これは…夢?

    憂「お姉ちゃん、こっちこっち☆」
    和「はい、彼氏もこっちへ…」
    憂が私の手を引き、和ちゃんがギー太を持ってくれる

    席に座る、隣にはご丁寧にもギー太専用の席まで設けられていた。

    律「こほんっ!じゃあ私が音頭を…え~…本日もみなさんお忙しい中お集まりいただき…」

    さわ子「りっちゃーん、私早く飲みたいんだけどーー」
    澪「そうだそうだー、早く食わせろー」

    律「だーもうわかったよ! えー、唯!!!お誕生日おっめでとうう~~~~~~!!!!!!!!!!」


    一同「「「「「おめでとうーーーーーー!!!!!!!」」」」」


    パチパチパチパチパチパチ!!!!!



    …………言葉が出なかった…

    みんな…覚えてくれてた………!!!!

    223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 16:24:41.80
    唯「…っく…うっく……ぅぅぅ………」

    紬「唯ちゃん…」
    律「なんだよ、泣くほど嬉しかったのかぁ?」
    和「律、茶化さないの…」

    唯「だって……だってぇぇぇぇ……」

    唯「みんな…彼氏とか…よかったの?…初めての……デートだったんでしょ…?」

    律「…あのな~唯?」
    梓「友達よりも男なんて人、ここにはいませんよ?先生だって来てるんですから…」
    さわ子「ちょっとそれどーゆー意味よ…」

    澪「唯…梓の言うとおりだよ」
    律「唯は誤解してたかもだけど、あたし達は自分の幸せしか見てなかったわけじゃないよ」

    紬「みんな、予定はあったけどちゃんと考えてたのよ。唯ちゃんのお誕生日…」

    律「ま、彼氏にゃいつでも会えるけど…唯の誕生日は今日この1日しかないんだしさ」

    純「そーですよ、唯先輩☆」

    和「幼馴染なんだもん、唯の誕生日を忘れるわけないでしょ?」

    憂「このケーキ。彼と一緒に作ったんだ、おめでとうって彼も言ってくれてたよ。だから…一緒に食べよ?」

    226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 16:37:15.12
    さわ子「プレゼントも…あるわよぉ~~☆ほら~~~」(ドサドサドサっ

    律「あたしらのプレゼントだ、あとで一人づつ配ろうぜぇ☆」

    紬「いいわねぇ~」

    純「もう食べていいですかー?」

    憂「はいはい、みんなで食べましょうっと…」



    ~みんなが大好き~


    純「ってか憂、いつの間に彼氏なんて作ってたの?」

    憂「えへへ…実はねぇ…」

    澪「唯…聞いてくれ…私今日な………(ぼんっ…)………/////////」

    唯「ちょっ!澪ちゃーん!!」

    律(ニヤニヤ…)

    227 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 16:40:53.68
    ~ほんとに大好き~

    さわ子「聞いたわよ~?ムギちゃんプロポーズされたんだって?」

    紬「ええ…まあ…///」

    さわ子「ふふふ…アタシもよ~~!!!」(キラーン!

    和「先生…内緒だったんじゃ…」

    唯「え…?和ちゃん知ってたの?」

    和「って事は唯も…?」

    律「あたしも、さてはさわちゃんみんなに公言してんだな………」


    ~めちゃめちゃ大好き~




    大好きをありがとう

    歌うよ 歌うよ 愛をこめて ずっと歌うよ………

    233 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/11/27(土) 16:49:31.92
    後日談

    唯です、めでたく誕生日を迎えることが出来ました。

    澪ちゃんは、めでたくお付き合いすることになって、彼氏と部活とでとても幸せそうな毎日を送っています
    そうそう、その澪ちゃんの作詞した歌なんですけど…りっちゃん背中かきすぎ…どんな歌詞なのかすごく気になります

    今度ムギちゃんと一緒に披露するらしく、今から楽しみです。

    憂もあずにゃんもみんな、それぞれに幸せを掴んで前進中です。


    私は……
    今は…みんなと一緒にいたいかな…?そりゃ、もちろん憧れてはいるけど…

    いつか…大切な人が出来たら…その人に歌を歌ってあげようかな…

    その人は、すぐ近くにいるかもしれないし、ものすっごく遠くにいるのかもしれないけど…
    いつか、私を迎えに来てくれる王子様が来ると信じて…今は高校生を頑張っています。

    だから改めて言うね………みんな…大好き!!!

    平沢唯


    おしまい。

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  1. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2010/11/27(土) 18:49:37 URL [ 編集 ]
    寒い







    とにかく寒い
  2. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2010/11/27(土) 19:24:21 URL [ 編集 ]
    オリキャラ多すぎ 女後輩幼なじみ同級生でやれ
  3. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2010/11/27(土) 20:13:19 URL [ 編集 ]
    綺麗なBADじゃね
  4. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2010/11/27(土) 20:55:35 URL [ 編集 ]
    >>2
    寒いって使うの東京の奴だけなんだぜwwww
  5. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2010/11/27(土) 21:30:12 URL [ 編集 ]
    俺は好きだな。
    こういう話
  6. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2010/11/28(日) 00:22:14 URL [ 編集 ]
    そういえば高校のとき彼氏はおろか友達もいなかったことを思い出した私男だけど
  7. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2010/11/28(日) 15:25:44 URL [ 編集 ]
    俺はこんなの認めねぇ
  8. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2010/11/28(日) 19:06:55 URL [ 編集 ]
    別に話し自体はよかったと思うけど。オリキャラでしかも彼氏とか出したらまぁ叩かれるってのはわかるけどね。SSの出来としてはかなりいいと思う。
  9. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2011/01/01(土) 22:34:42 URL [ 編集 ]
    ギターが彼氏ってwwwwwww
  10. 名前: 名無しさん ◆- 2011/02/06(日) 16:26:51 URL [ 編集 ]
    憂に唯以外の彼氏がいた時点で発狂したけど、 でも最後まで読んですごくいいSSだったと思う(´∀`)!

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