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唯「気まずさ選手権!」

  1. 名前: 管理人 2010/12/24(金) 14:01:58
    1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/23(木) 20:48:10.91
    ある日のこと

    ○○トーーク!

    『○○○!!』

    『○○○○○!!?』

    唯「あははは」ポリポリ

    唯はお菓子を食べながらテレビを見ていた。

    唯「みやさこちゃん面白いな~」ポリポリ

    『そう言う時めっちゃ気まずいよな!』

    『そうそう!』

    唯「今日は気まずい芸人かぁ。わたし達には無縁の話だけどね! 軽音部はみんな仲良しだもんっ!」フンスッ!

    が、ここでテレビの中の人はそんな唯の言葉を見透かした様なことを言い出す。


    2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/23(木) 20:54:28.63
    『みんなでいると仲良いのに二人になると急によそよそしくなったりしません?』

    『あるあるwww』

    『お、おぅ、昨日テレビ見た?』

    『あ、み、見てないわ。みたいなwwwwww』

    『wwwwww』

    唯「むむっ!」

    『みんな仲良し言ってるけど友達の友達と二人きりは気まずいよなwwwwww』

    『みんなでいる時は仲良いけど単体だと気まずいのに自分達仲良いとか思ってるやつ結構いますよwww』

    『おるおるwwwwww』

    唯「そんなことないもんっ!」

    『仲良し五人組言うても端と端はただの知り合いレベル的なwww』

    唯「むうっ!!」

    9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/23(木) 21:02:04.28
    唯「わたし達は違うよ! りっちゃんとも澪ちゃんともムギちゃんともあずにゃんとも仲良しだもんね!」

    『そんで中心のやつは自分が全員と仲ええから余計そう錯覚して気まずさ増やすんよなwww』

    『俺こいつと全然絡みないのに二人で買い物行かされるとかちょっと待てよwww』

    『wwwwww』

    唯「!? みんなはどうなんだろう……?」

    『気まずwwwwww』

    『wwwwww』

    唯「あの楽しい部室の中にも実は気まずい空気も流れてるのかな…?」

    唯「これは確かめる必要があるよ!」

    14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/23(木) 21:07:16.23
    翌日!部室!

    唯「気まずさ選手権をやります!」フンスッ!!!

    澪「へ?」

    紬「あら?」

    梓「え?」

    律「唯、昨日テレビ見たろ」

    唯「ふふ、さすがりっちゃん話が早いね! 実は……この中に気まずい空気が流れてるのかもしれないのです!」

    律「な、なんだってー!?」

    澪「……」

    澪「よーし練習するぞー」

    梓「ですね」

    律「お、おい! 唯の話を聞いてやれよ!」

    澪「お前は練習したくないだけだろ」

    律「バレちゃった☆」

    16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/23(木) 21:13:53.44
    律「でも面白そうじゃないか? 五人の時は普通だけど二人っきりになったら気まずくなる組み合わせとかありそうじゃん」

    澪「ないない」

    梓「そうですよ。気まずいなんて……」

    唯「!! あずにゃん今ちょっと気まずそうな顔した!」

    梓「し、してませんよ!」

    澪「いいから練習するぞ」

    律「あら~ん? 澪ちゃんは自信ないのかしらぁん? 誰かと気まずくなっちゃうからやだよぅって?」

    澪「っ! だ、誰がっ!」

    唯「澪ちゃん、わたしはね……ここにいるみんなは一人一人が仲良しだと思ってるの。もし気まずい空気があったとしたらそれを取り除きたい! その為の気まずさ選手権なのです!」

    18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/23(木) 21:18:48.03
    澪「でも……」

    律「じゃあ多数決な! やりたい人! はいっ!」シュビッ!

    唯「はいっ!」シュビッ!

    紬「はーい」シュビッ!

    澪「ムギいいいっ」

    紬「だって面白そうだもの~」

    梓「多数決で律先輩達に勝ったことないような……」

    律「細かいこと気にすんなって! で、どうやって決めるんだ? 唯」

    澪「選手権ってことは一番気まずい人?を決めるってことか?」

    唯「そう来ると思って書いてきました!」

     唯澪律紬梓
    唯\    
    澪 \   
    律  \  
    紬   \ 
    梓    \

    25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/23(木) 21:25:01.68
    梓「どうでもいいですけど線書くの下手くそですね唯先輩」

    唯「気にしてることをストレートに突くねあずにゃん!」

    律「で、これに○~とか×~って書いてくのか?」

    唯「甘いよりっちゃん! それじゃ総合評価が曖昧になっちゃう!」

    澪「じゃあどうするんだ?」

    唯「ちょっと待ってちょうだいね~」ゴソゴソ

    バッグを必死に漁る唯。

    紬「唯ちゃん?」

    唯「これです!」

    梓「なんですかそれ?」

    唯が取り出したのは三つプレート。

    唯「これにマジックで点数を書くんだよ! 1~5点ね!」

    29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/23(木) 21:31:53.77
    唯「二人は中(部室)で5分間一緒にいてもらいます! 後の三人は外からその様子を見て二人の気まずさを点数で現してもらうんだよっ!」

    律「ほうほう」

    澪「高い程気まずいってことか?」

    唯「そういうことだね!」

    紬「なんだかドキドキね」

    梓「MAX15点、最低3点。最終的に得点が高い人がこの中で一番気まずい空気を発生させてる張本人ってことになるわけですよね……」

    唯「そう!」フンスッ!!!

    律「(これって…)

    澪「(思ったより……)」

    梓「(過酷なゲームな気がする…)」

    紬「楽しみ~」ニコニコ

    33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/23(木) 21:40:54.61
    こうして始まった気まずさ選手権。
    これが思いもよらぬ結果になることを……今はまだ誰も知らない。

    唯「じゃあまず澪ちゃんとわたしね!」

    澪「いきなりっ!?」

    唯「この表通りにした方がわかりやすいかな~って」

    律「じゃあわたし達は外で二人の様子を観察するか!」

    梓「(唯先輩と澪先輩か……。仲良さそうだけど二人きりのところはあんまり見たことないような…)」

    紬「二人とも頑張って~」

    澪「うぅっ。(改めてこうなるとなんだか緊張する…)」

    唯「じゃあ澪ちゃん、よろしくねっ」ニコッ

    澪「う、うん」

    気まずさ選手権一回戦!

    唯澪

    40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/23(木) 21:46:57.95
    スタート!

    唯「今日は暖かいね~澪ちゃん」

    澪「そ、そうだな」

    澪「(ふ、普通にしないと。唯とは仲の良い友達だし一年の頃からずっと軽音部で一緒だった。気まずくなる理由がないじゃないか!)」

    澪「(普通にしてればいいんだ! 普通に……)」

    澪「ゆ、ゆいっ!」

    唯「は、はひ!?」

    律『おおっと急に声が上ずった!』

    梓『逆に意識し過ぎましたね』

    紬『澪ちゃん頑張って!』

    澪「(なにやってんだよ私! これで得点が高かったら私のせいで唯も……)」

    唯「澪ちゃん、わたしの手触ってみて」

    澪「……?」

    43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/23(木) 21:52:01.90
    おずおずと手を伸ばし、唯の手に触れる澪。

    澪「こ、これは!」

    律『!?』
    梓「!!?」
    紬『(こんなことが何回もあるなんて……耐えられるかしら私)』

    澪「かたい! かたいぞ唯!」

    唯「えへへ~」

    澪「一年の頃は全然だったのに。こうやって直に触ってみると成長を感じるな」

    唯「澪ちゃんのは?」

    澪「私のはもっとかたくなったぞ!」フフンッ

    唯「どれどれ…」プニプニ

    澪「///」

    唯「わぁ~ほんとだ! やっぱり澪ちゃんにはかなわないやぁ」プニプニ

    澪「ゆ、唯?」

    唯「プニプニ~」

    53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/23(木) 22:03:01.97
    律「は~い5分経ったぞ~」
    梓「お疲れ様でした」
    紬「凄く良かったわ~」

    唯「もう終わりか~残念!」

    澪「(残念……なんだ。良かった)」

    唯「それでは得点をお願いします! 公平にね!」
    律「うむ」

    律 4
    梓 3
    紬 1
    合計8

    唯「ええっ!?」

    澪「り、律! 4点って!」

    律「客観的に見させてもらった結果だ!」

    唯「あずにゃんも手厳しいよぅ」

    梓「律先輩と同じ意見です。後の方は良かったですけど序盤はかなり見てて気まずかったので3点で」

    紬「最高だったので一点~」

    澪「うぅ……。ごめんな唯」
    唯「気にしなくていいよ澪ちゃん!」

    58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/23(木) 22:10:10.04
     唯澪律紬梓
    唯\8   
    澪8\
    律  \  
    紬   \ 
    梓    \

    唯「次! りっちゃんとわたし!」

    律「ん~連続になっちゃうけどいいのか?」

    唯「スタミナ十分であります!」

    律「わたしの特訓は厳しいぞ~?」

    唯「明日へ走れ!」

    律「青春の汗ーッ!」

    ツッタターッ

    梓「あの二人は問題なさそうですね」

    紬「りっちゃんと唯ちゃんはいつも仲良しだもんね」

    澪「私と唯だって……」

    66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/23(木) 22:17:11.57
    気まずさ選手権! 二回戦
    唯律

    唯「りっちゃんカチューシャ貸して!」

    律「おぉういいぞ~」

    唯「どうかな?」スチャ

    律「バカ野郎! それじゃつけただけだろ! デコを出せデコを!」

    唯「え~……恥ずかしいよ」

    律「恥ずかしくないっ! さあっ! お前のデコを見せて見ろーッ!」

    唯「あ~れ~」

    梓『問題なさそうですね』

    紬『私もりっちゃんのカチューシャつけたい!』

    澪『梓、安心するのはまだ早いぞ』

    梓『えっ?』

    澪『あそこには魔物が住んでいる……』

    そう、気まずさと云う魔物が!

    76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/23(木) 22:27:00.12
    唯「どう……かな?」

    律「あ、うん……。似合って(プフ)るよ」

    唯「あっ! りっちゃん今笑った!」

    律「笑ってないない。とっても似合ってるぞ唯!」

    唯「むー」プイッ
    律「ゆ、唯?」

    澪『ほら気まずくなった!』
    梓『なんで嬉しそうなんですか』
    紬『喧嘩はダメよ二人とも!』

    律「わたしが悪かったよ唯。機嫌治せよ~」

    唯「……」

    律「ゆーい。ほら、貞子!」デーン

    唯「……ぷ、ぷふふ」
    律「獅子舞!」ドゥルーン
    唯「あはははっ、りっちゃん前髪長すぎ~」
    律「そかぁ?」

    紬『やっぱり仲良しね』
    梓『まあ否定はしませんけど…』
    澪『魔物が……魔物が……』

    78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/12/23(木) 22:28:14.61
    >>69
    どうもです

    81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/23(木) 22:34:50.44
    律「でさ~美容院で前髪切らないでっ! 言ったら……」

    唯「あははは! 床屋さんも困っただろうね」

    律「と、床屋ぁ!?」

    唯「?」

    律「唯まさか髪床屋で……」

    梓「5分経ちましたよ」

    紬「またまた良かったわ~」

    澪「魔物は現れなかったみたいだな」

    唯「魔物?」

    律「ってか髪の話がまだ終わって(ry」

    梓「それはまた今度お願いします」

    唯「あずにゃん先輩厳しいッス! じゃあ得点お願いします!」

    澪 ①
    梓 ①
    紬 ①

    87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/23(木) 22:42:56.03
    唯「おぉっ! 満点!」

    律「あれ? カチューシャのとこでちょっと気まずく見えたとか思ってたけど」

    梓「私も最初はそこで加点するか迷いましたけど、あれで加点するのはちょっと違うかなって。気まずい感じはしませんでしたし」

    澪「私も。おでこを出した唯を律が笑って……唯が拗ねたのを律が慰めて、それっていつも通りだしな。そして笑いあって話してるのを見たら……な」

    紬「文句なく①点!」

    律「まあ普段通りだからな。当然と言えば当然だよな!」

    澪「くっ……」

    唯「じゃあ次ムギちゃんとわたしね!」

    94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/23(木) 22:48:28.06
     唯澪律紬梓
    唯\⑧③  
    澪⑧\   
    律③ \  
    紬   \ 
    梓    \

    三回戦!
    唯紬

    紬「せっかくだしお菓子食べながら話しましょっか!」

    唯「うんうん!」

    紬「今日はクッキーとアップルティーなの」

    唯「いい匂いだね~」

    紬「はいどうぞ」

    唯「ありがとう~」

    二人並んで椅子に座りお菓子とお茶をいただく二人。

    唯「クッキー美味しいね!」サクサク

    紬「ありがとう。今日は手作りなの」

    唯「ほんとに!? お店で売ってるみたいに美味しいよ!」

    96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/23(木) 22:54:22.69
    唯「こんな美味しいお菓子どうやって作れるの?」

    紬「家にいるパティシエの人に教えてもらったり本を見たりして、かな」

    唯「わたしも憂に教えてもらおうかなぁ。そうだ! 今度わたしの家で一緒にお菓子作ろうよ! それで~教えてくれたり? 食べさせてくれたり!」

    紬「ええ。何作ろっか?」

    唯「えっとね~……ケーキ! 難しいかなあ?」

    紬「ケーキは見た目より簡単なのよ唯ちゃん」

    唯「なんと! そうなの?」

    律『ああ、部室だな』
    梓『いつもの部室ですね』
    澪『仲良し羨ましい……』

    104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/23(木) 23:00:59.11
    唯「お菓子作れるようになったらわたしも部室に持ってくるよ!」

    紬「楽しみ~」

    律「5分経ったぞ~」

    唯「もう? じゃあまた今度メールするね!」

    紬「うん!」

    澪「なんだか唯が遠くなって行く……」

    唯「澪ちゃんも一緒にお菓子作ろうよ!」

    澪「う、うん!」

    律「仲間外れは良くないぞーッ!」

    唯「じゃあみんなで作ろっか!」

    梓「(私達まで巻き込むこの空気……! 唯紬ペア恐るべし!)」

    109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/23(木) 23:05:49.19
    律「得点……は出すまでもないか」

    澪「だな」

    梓「はい」

    紬「?」
    唯「んぅ?」

     唯澪律紬梓
    唯\⑧③③ 
    澪⑧\
    律③ \  
    紬③  \ 
    梓    \

    唯「じゃあ次! あずにゃ~ん!」ダキッ

    梓「ひいっ」

    唯「あっちでゆっくり語ろうか! トンちゃんについて!」

    梓「なんでトンちゃんについてなんですかぁっ!」

    連れ去られる梓を見て三人は開始される前に得点を出していたと云う。

    律 ①
    澪 ①
    紬 ①

    115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/23(木) 23:14:53.98
    5分間、唯は梓に抱きつきっぱなしだったと云う……。

    梓「気まずさを感じる暇もありませんでしたよ…」

    律「なんと言うか……お疲れ」

    唯「でもあずにゃんも嫌がらなかったくせにぃ」

    梓「あ、あそこで嫌がったら気まずくなるかなって……。だからですっ!」

    唯「あずにゃんのいけずぅ」

    紬「でも梓ちゃんに抱きついて気まずくならないのって唯ちゃんだけじゃない?」

    律「た、確かに!」

    澪「それは気まずいって言うより違和感じゃ…」

    唯「ってわけであずにゃんぎゅ(ry」

    梓「もう今日はおしまいです!」

    唯「あーん」

    118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/23(木) 23:20:17.16
    唯「わたしは終わったかな!」

    律「だなー、得点はっと」

     唯澪律紬梓
    唯\⑧③③③ ⑰
    澪⑧\
    律③ \  
    紬③  \ 
    梓③   \

    梓「最高12点中で17点はかなり高得点ですね」

    紬「唯ちゃん凄いわ!」

    唯「えへへ~」

    律「まあ唯は気まずいってのとは無縁だからな」

    澪「そうそう」

    梓「何も考えてなさそうですもんね」

    唯「えぇっ」ガガーン

    125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/23(木) 23:27:22.75
    律「(唯がこうなることは大体想像してたけどな。気まずくなる要素がない、となると問題は……)」

    澪「(一番にはなりたくない……)」

    紬「(まだまだ触れ合えるのね~楽しみ~)」

    梓「(仕掛けた本人が一抜けとはやってくれます! 一年遅い私が不利……。だけど!)」

    唯「次は澪ちゃんとりっちゃんね!」

    紬「幼なじみペア来たわ!」ムギュン!

    梓「(見せてもらいましょうか、幼なじみの実力とやらを!)」

    律「な~んだ澪か」

    澪「なんだとはなんだ!」

    131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/23(木) 23:32:48.78
    気まずさ選手権!
    五回戦!
    澪律

    律「なあ、澪」

    澪「ん?」

    律「なんで弦張りなんかしてんだ?」

    澪「暇だから」

    律「なんだよぉ! もっと構ってくれよぉ!」ユサユサ

    澪「わぁ、わかったっ! わかったから揺らすな」

    律「な、澪」

    澪「ん?」

    律「わたし達が音楽始めてなかったらさ、軽音部もなくて……唯達にも出会えなかったのかな」

    澪「そうかもな」

    律「ってことはあの時一緒にDVD見なかったら今こうしてなかったってことだよな」

    澪「まあ…そうなるかな」
    律「不思議だよな」
    澪「……ああ」

    135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/23(木) 23:38:29.06
    律「そんな些細なことをしただけでその先にこんな楽しいことが待ってるなんてさ」

    澪「うん」

    律「わたし達、間違ってないよな?」

    澪「律?」

    律「この先もこんな楽しくなるような選択をし続けられるのかなって思うと……ちょっと不安でさ。何か他にも大切なものを溢して来たんじゃないかって…たまに考えたり」

    澪「らしくないぞ」

    律「やっぱり? でもやっぱり今が楽しい程気になってさ」

    律「澪は考えたりしないのか? そういうこと」

    澪「……ちょっとはする、かな」

    139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/23(木) 23:47:37.00
    律「やっぱり?」

    澪「うん、でも……な」

    律「ん?」

    顔を少し隠しながら、小さな声で呟く。

    澪「律と一緒なら……きっとどこだって楽しくなる……と思う」

    律「…澪」

    澪「小学校の頃あのまま声をかけてくれなかったら…多分私だけここにいない…。律の隣にはきっと他の仲の良い友達がいて…。唯達もいて…。律はどこでも誰とでも仲良くなれるから」

    律「みーお」

    澪「……」

    律「わたしは澪と一緒で良かったよ」

    澪「律……」

    145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/23(木) 23:58:11.84
    律「何をするのだって澪が一緒にいることを前提に考えてるわたしがいつもいる。だからかな、さっきの話の中でも澪が一緒にいたんだ。隣にいた。それで一緒に選択して行くんだ」

    澪「私も、いっつも律は~とか考えたりしてる」

    律「ふふ、でもこれからは五人で選択していこう。唯やムギや梓も入れてもっともっと楽しい未来を選んで行こうぜ」

    澪「うん、そうだな」

    律「きっともっともっと楽しくなる。だから……」

    澪「だから……?」

    律「……ずっと一緒に(ry」

    唯「ええ話や~」メソメソ
    梓「」コクコク
    紬「」ズピー

    149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 00:04:08.53
    唯「5分経ったよぉ」

    律「あ、そ、そっか」

    澪「さっき何言おうとしたんだ? 律」

    律「何でもない何でもない! 忘れてくれ!」

    澪「気になるだろ? 言ってくれよ」

    律「何でもないやい! お腹のお肉ぎゅー」

    澪「ちょ、なにするんだよ!」

    律「あらんちょっとお太りになりまして?」

    澪「///」カァァ

    律「お菓子の食べ過ぎじゃ(ry」

    イラッ
    澪「ふんっ!」ゴチンッ!!!

    律「あたっ!」

    唯「おぉっ! いつもの二人だ!」

    155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 00:10:52.28
    梓「(いつもはふざけあってるけど二人きりになることで今まで二人が歩んできた私達が知らない二人だけのエピソードを話すことが出来るわけですね……。
    幼なじみっていいな……)」

    紬「二人と゛も゛お゛しあ゛わぜにぃ」

    律「おい」

    澪「とりあえず鼻を拭こうな、ムギ」

    唯「得点発表だよ!」

    梓「1点さえつけるのが惜しいくらいです」

    紬「気持ちは0点!」

    唯 ①
    梓 ①
    紬 ①

    167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 00:22:15.90
     唯澪律紬梓
    唯\⑧③③③ ⑰
    澪⑧\③
    律③③\  
    紬③  \ 
    梓③   \

    唯「次は澪ちゃんとムギちゃんだね!」

    澪「よろしくな、ムギ」

    紬「よろしくね、澪ちゃん」

    律「(これは…)」

    梓「(既にこっちが気まずいです)」

    気まずさ選手権!
    六回戦!
    澪紬

    紬「澪ちゃんお茶どうぞ」

    澪「ありがとう、ムギ」


    171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 00:25:50.55
    澪「この時期は寒いから暖かいミルクティは助かるよ」
    紬「うふふ」

    二人はミルクティを口に含み、

    澪「ふぅ~」
    紬「はぁ~」

    大きく一息つく。

    そしてどちらからでもなく、

    「何キロ痩せた?」

    そう呟く。

    紬「私は(ゴニョゴニョ)kg……」

    澪「ほんとに!? いいな~」

    紬「ううん……。太ったの……」

    澪「そ、そうなんだ……。でも私だって……(ゴニョゴニョ)kg太った……」

    紬「澪ちゃんも…?」

    澪「今月はあんまりお菓子も食べなかった筈なんだけど…。ムギは?」

    紬「」ドキッ

    180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 00:32:12.73
    律『なんかひそひそ話してるな』

    唯『聞こえないよ~』

    梓『何の話してるんでしょうね? 気まずそうには見えませんけど』

    紬「お菓子を作った時に味見で……パクパクっと」

    澪「ああ……。なんかごめんな、私達の為に」

    紬「ううん。食べた分はまた他で燃焼させたらいいもの!」

    澪「だな! 今度また一緒にサウナ行こうよ」

    紬「また触りっこしましょうね澪ちゃん」

    澪「それは///ちょっと///」

    律『何か澪が気まずそうにしてるぞ!』

    梓『加点ですね!』

    唯『サウ?とかなんとか。んん~聞こえないよぉ』

    186 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 00:36:41.22
    紬「これもカロリー控え目なの! 砂糖を少なめにしても甘めのミルクティを……」

    澪「ほんとに!? こんな甘いのにカロリー控え目だなんて二挙両得だな!」

    律「5分来たぞ~」

    梓「(助けに来ましたよ! 二人とも!)」

    唯「何話してたの~?」

    律「そうだぞ~。全然聞こえなかったぞ!」

    澪「それは……」

    紬「内緒で……」

    梓「(よっぽど気まずかったんですね……。可哀想だから甘めに採点してあげよう)」

    189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 00:44:06.66
    唯「得点だよ!」

    唯 ②
    律 ③
    梓 ④

    梓「(あれっ!? 私が一番高い?!)」

    唯「あずにゃんは辛口だね~」

    律「お~怖い怖い」

    澪「(やっぱりボソボソ聞かれないように話してたからか……。でもちょうどいい機会だったし仕方ない、か)」

    紬「残念」ションボリ

    梓「あ、あの……(みんな5点つけるものだとばかりッ!)」

    梓「す、すみません。やっぱりちょっと気まずそうに見えたので……」

    澪「仕方ないさ」

    紬「仕方ないわね」

    梓「(あれ? 案外あっさり…)」

    193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 00:50:05.52
     唯澪律紬梓
    唯\⑧③③③ ⑰
    澪⑧\③⑨
    律③③\  
    紬③⑨ \ 
    梓③   \

    律「澪ぶっちぎりじゃん」

    澪「つ、次で挽回すればまだわからないぞ!」

    律「澪ちゅわんで決まりだと思うけどな~?」

    澪「~ッ!」

    梓「次は私と澪先輩ですね」

    澪「ああ、律何か放っておいてあっちで話そう」

    律「怒るなよ~み~お~」

    澪「ふんっ」

    梓「(こうして見るとさっきのが嘘みたい。でもこの二人に私が届くことは…もうないんだよね)」

    198 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 00:56:55.41
    気まずさ選手権!
    七回戦!
    澪梓

    梓「(これ以上澪先輩が加点されちゃったら澪先輩が気まずさ選手権優勝になっちゃう…。あれ? もしかしてこれってチャンスなんじゃ…。ってバカバカ! そんなわざと気まずくするような真似するなんて澪先輩に失礼でしょ私!
    そもそもそんな考えが浮かぶ自体私って最低だ)」ノラリ~クラリ~

    澪「なにやってんだ? 梓」

    梓「い、いえっ! なんでも。せっかくですし練習でもしますか?」

    澪「そうだな。私達が練習してるところを見せてあっちのメンバーにも見習ってもらわないと」

    202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 01:01:59.15
    梓「(さっきので加点されちゃったかな?? だったらどうしよう……。こっからちゃんとしなきゃ!)」

    澪「梓、唯のギター持ってどうするんだ?」

    梓「えっ? あれっ?(しまったっー!!!)」

    唯『あずにゃんそこまでわたしのことを思って……!』

    律『いや違うだろ』

    梓「(ごまかすんだ梓! 奴らに加点の理由を与えるな!)レスポールもいいな~って。私にはちょっと重たいですけど…。私の体がもうちょっと大きかったら……レスポールを握ってたかもしれません」シンミリ

    澪「梓……」

    梓「(セーフ! セーフ! ナイスフォロー私!)」

    209 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 01:07:55.27
    唯『あずにゃん……』

    律『そんな理由が……』

    澪「ムスタングもいいギターじゃないか。気に入ってるんだろ?」

    梓「それはもう。弾きやすいですし見た目も可愛いし。大切にしてるつもりです。唯先輩とはベクトルが違いますけど」

    澪「ならいいじゃないか。私も右利きだったら…とか思ったことあるけど今じゃレフティで良かったと思ってる。おかげでエリザベスにも出会えたしさ」

    梓「そう……ですね」

    澪「じゃあふわふわからいこっか」

    梓「はい」

    梓「(ああ、そっか。気まずさって…考えれば考えるほど生まれるんだ。なんとなくわかった気がする…)」



    210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 01:16:17.13
    ~♪

    澪「~っと、こんなもんかな」

    梓「良かったと思います。ただ二人だとちょっと寂しいですね」

    澪「ドラムがいないとやっぱり迫力にはかけるよな」

    梓「はい…」

    澪「そろそろ五分経つかな。これでみんな練習する気になってくれたらいいけど…」

    梓「…澪先輩!」

    澪「ん? なに?」

    梓「あの、その……すみません!」

    澪「なにが?」

    梓「私のせいで優勝しちゃったら……」

    澪「なんだそんなことか」

    212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 01:25:17.15
    梓「でも……」

    澪「そんなこと気にしないよ。梓はちょっと気にしすぎなんじゃないか?」

    梓「気にしすぎ…?」

    澪「うん。もうちょっと自然に身を任せるって言うかさ」

    梓「自然に、ですか」

    澪「このことだって私が自分のせいで優勝しそうだからって本気で謝ったり。そうやって謝られた方が気まずくなることもあると思うんだ」

    梓「あっ…」

    澪「でもそういう梓の真面目なところ、私は好きだよ。遊びとちゃんとするとこの境界線を保ててるのは梓のおかげでもあるしさ」

    梓「そんなこと……ないです」

    216 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 01:32:53.23
    澪「ううん。梓が入って来てくれたおかげでみんな先輩って言う意識をしっかり持てたと思う。後輩がしっかり練習してるのに自分達がサボるわけにはいかないってなる、実際なってると思うんだ」

    梓「……(私は……さっきまでこれで優勝しちゃったらどうしようなんて考えてたのに……)」

    澪「だから梓が入って来てくれてほんとに嬉しいよ」

    梓「(澪先輩はそんなことより私のことを気遣ってくれて……ほんとダメな子)」

    澪「私達が卒業したら大変だと思うけど……頑張ってな。遊びに来るからさ」

    梓「はい、ありがとうございます。澪先輩。私も澪先輩達に出会えて良かったです。(だから今はこの人の為に精一杯笑おう。
    それが今の私に出来る唯一のことだから。
    精一杯笑おう、気まずさなんて吹き飛ばすくらいに)」

    222 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/12/24(金) 01:42:31.74
    律「5分経ったぞ」

    澪「ああ。有意義な練習と話が出来たよ。唯に感謝しないとな。二人きりっていつもと違ってその人に対する思いとか、そういうことを話しやすい気がする」

    律「まあ、な」

    唯「そうなの?」

    紬「?」

    梓「得点を(神様、どうかいるのならやっぱり澪先輩を優勝にしないでッ!)」

    唯①
    律①
    紬①

    梓「えっ?」

    唯「練習してる澪ちゃんとあずにゃん凄い楽しそうだったよ!」

    律「先輩と後輩って感じがしたな。梓の考えすぎなところを澪も上手くフォローしてたし」

    紬「二人とも可愛かったから1点!」

    梓「(なんだ……見透かされてたんだ)」

    226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 01:49:32.31
    梓「(そうだ、いつも通りの私でいいんだ。それで気まずくなるなら仕方ない。そうなってから考えよう)」

    梓「ちゃんとこれが終わったら練習ですからね!」

    唯「やっぱりぃ~?」

    律「ぶーぶー」

    澪「全くちょっとは後輩を見習ってだなぁ…」

    梓「(それに気まずくなるのも、それはそれで悪くない気がする)」

    だって、それは相手のことを考えられる瞬間だから。

     唯澪律紬梓
    唯\⑧③③③ ⑰
    澪⑧\③⑨③ ⑳
    律③③\  
    紬③⑨ \ 
    梓③③  \


    227 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/12/24(金) 01:51:02.08
    ヤバい終わりのネタ使ってしまった

    また考えねば

    続きますよ!

    230 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/12/24(金) 01:52:25.51
    てか23だった
    訂正
     唯澪律紬梓
    唯\⑧③③③ ⑰
    澪⑧\③⑨③ 23
    律③③\  
    紬③⑨ \ 
    梓③③  \


    234 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 02:00:06.15
    唯「さあいよいよ終盤に差し掛かりました! 次いってみよ~!」

    律「次はわたしとムギか」

    紬「よろしくね~りっちゃん」

    気まずさ選手権!
    八回戦!
    律紬

    律「ムギ、お茶~」

    紬「は~い」

    律「ふぅ、落ち着くなぁ」

    紬「そうね~」

    律「……」

    紬「……」

    律「(あれ? 話すことが見当たらない)」

    律「(テレビの話……は見てなさそうだしゲームの話……も知らないだろうし)」

    律「(こないだ行ったゲームセンターや駄菓子屋の話でも…いや、それは何か他に話すことがないから出したみたいな感じがしないか私? うーむ…)」

    紬「(りっちゃんの髪綺麗~)」

    236 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 02:07:14.79
    梓『唸ってますね、律先輩』

    澪『ムギと律は仲は良いけど趣味というかやってることの共通点は音楽ぐらいしかないんだよな。ムギってゲームとか漫画とかほとんど知らないだろうし』

    唯『ムギちゃん漫画読まないんだ! 勿体無い!』

    梓『私もそんな読みませんよ。音楽の雑誌はよく読みますけど。後は憂の家に行ったときぐらいです』

    唯『憂も結構持ってるよね! トキメキ猫ちゃんとかペットモペットとか面白いよね!』

    梓『あ、それは読んでないです』

    唯『読みなよ~面白いよ~?』

    242 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 02:15:14.52
    律「(せっかくだし聞いたことない話でも聞いとこう)そういやムギは中学時代どんなだったんだ?」

    紬「中学生の頃? 中学生の頃はフィンランドに住んでたの。お父様の仕事の関係で」

    律「フィ、フィンランド……さいですか(ヤバい地雷踏んだ)」

    紬「お母様の出身地でもあるの!(りっちゃんが私のこと知りたがってる!)」

    律「へ、へぇ~(フィンランドってどこにあったっけ……)」

    紬「それでね、住んでたところはヘルシンキ何だけど綺麗なところで毎日お母様とお散歩したり……」

    律「(ヘルシンキって言うお菓子あったような……いやないか)」

    245 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 02:21:45.06
    紬「フィンランドはムーミンが生まれた場所でもあるの」

    律「おおっ!」←知ってる人物が出てきて喜んでる人の図

    紬「サンタクロースもいるって言われてて凄くいいところよ~」

    律「なんかロマンチックだな~」

    紬「それでね、それでね、一家に一台サウナが……」

    律「ここと全然違うんだな。ムギが住んでた世界って」

    紬「えっ…」


    梓『(あちゃ~。やっぱりわかってませんね律先輩は。加点です)』


    249 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 02:27:04.64
    紬「そうね……ちょっと違うかも…」

    律「家に執事がいて、フィンランドなんて凄いところに前は住んでて。わたしなんて多分一生経験することがないことをムギは体験してるんだよな」

    紬「……」

    澪『なんかちょっと気まずいかも』

    梓『だからこそ普通に憧れてるムギ先輩の気持ちを律先輩はわかってません! 律先輩だけ加点です!』

    唯『一生で一回だけなんだ、あずにゃん』

    梓『? なにがですか?』

    唯『ペットを飼って良いのは、一生に一度だけだ! ペットモペットのセリフだよ!』

    梓『澪先輩はどう思いますか?』

    唯『あーん、あずにゃーん!』

    253 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 02:33:22.66
    紬「……でも、」

    律「でも、その代わりわたしには当たり前の生活を、ムギは知らないんだよな。だから何でも興味を持つし楽しそうなんだ」

    紬「……うん」

    律「わたしもフィンランドに行ったらきっと夢だったの~って言っちゃうかもな」ニシッ

    紬「りっちゃん……」

    律「だからさ、いっぱいいっぱいここでしか出来ないことやろうな! 次はダーツとかビリヤードとかやろう!」

    紬「ありがとう、りっちゃん。私りっちゃんと話せて良かった。ずっと不安だったの……」

    律「不安?」

    紬「うん。自分の当たり前が周りと違うのが……ずっと怖かったの」

    258 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 02:40:26.09
    紬「だから知らない間にみんなを傷つけたりしてないかなって……」

    律「ムギ……」

    紬「だからなるべくみんなとは違うなってことは喋らないようにしたり……。でも、やっぱりわからなくて……何にも知らなくて……だから」

    律「違ったっていいだろ」

    紬「えっ?」

    律「それがムギなんだから。隠すことなんかないと思う。確かにわたしはフィンランドのこととかさっぱりだけどさ……ムギが楽しそうに話してるのを見て何だかこっちまで嬉しくなった!」

    紬「りっちゃんも嬉しく…?」

    律「うん。だから、さ。不安がることなんてないよ。少なくともここの四人は多少違ったぐらいでムギのことを悪く言うやつなんて絶対いない! わたしが保証するよ!」

    261 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 02:49:15.07
    律「だからもっと聞かせてくれよ。ムギがどうやってここまで来たのか。遠い世界で見てきたことをわたしにも見せてくれ、なーんて」ニコッ

    紬「うんっ……うんっ!」

    溶けて行く、私の中で。
    ちょっとした不安や、怖いって感じが。

    紬「(これがお母様が言ってた本当の友達……)」

    フィンランドの海辺での散歩で言っていた。
    本当の友達が出来たら、大切にしなさい。そして、自分のことを知ってもらいなさいって。そうしたらきっとあなたのことも大切にしてくれるから、と。
    だから、話して行こう。少しづつでもいいから、知ってもらおう、私のことを。

    私の、 律「お茶うめぇ~」 大好きな友達に

    266 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 02:56:40.21
    澪「5分経ったぞ~」

    律「お~、ってムギ何泣いてんだ!」

    紬「り、りっちゃああん」ギュッ

    梓「はい、ムギ先輩。チーン」

    紬「」チーン

    唯「わたしも聞きたいな! ムギちゃんのこと」

    澪「ああ。今度みんなで聞こう」

    紬「ズズ、ええ。でもそんな凄い話はないの。お父様がサンタクロースに扮して本物のトナカイにソリを引かせてフィンランド中を駆け回ったとか……」

    律「十分凄いわ!」ビシッ

    紬「えへ」

    270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 03:01:55.49
    梓「確かにいい話でした、が! それと気まずさ得点は違います!」

    澪「まあな。序盤は明らかに気まずそうだったし」

    律「ちぇ~」

    唯「じゃあ得点を!」

    唯②
    澪②
    梓②

    澪「まあ無難なとこだな」

    梓「最初以外は特にでしたし、これぐらいかなと」

    唯「(中盤聞いてなかったからみんなに合わせとこ!)」

     唯澪律紬梓
    唯\⑧③③③ ⑰
    澪⑧\③⑨③ ⑳
    律③③\⑥  
    紬③⑨⑥\ 
    梓③③  \


    277 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 03:11:03.58
    律「さて、次はわたしと梓か(来たか……、来てしまったか)」

    梓「はい(いよいよ本丸ですか…)」

    律「よし、じゃあ」

    バァン!

    和「律!!! 体育館の申請用紙出してって行ったでしょ! ライブ出来なくなるわよ!?」

    警察がガサ入れする時こんな感じだろうといった様子で和が突入してくる。

    律「すみましぇぇんっ!!! 今から書きます!!!」

    和「全く、三年連続とは恐れいったわ」

    律「ごめんなさいごめんなさい! ちゃちゃ~と書いてくるから先やっててくれ!」

    そう言い残し、律と和は消えていった。

    280 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 03:17:30.87
    澪「怒る間もなく出ていったな」

    唯「どうしよう、先にやっててって言っても審査員が足りないよ?」

    「話は聞かせてもらったわ!!!」

    紬「そ、その声は!」

    さわ子「りっちゃんから話は聞かせてもらったわ! りっちゃんの代わりに審査するわ! というかこんな楽しそうなことしてるのに教えてくれないなんて酷いっ!」

    澪「何と言うか自分でも何でこんなことしてるのかわからない状態で…」

    梓「顧問なら遊んでるのを怒ってくださいよ」

    さわ子「さあ始めましょう! 次は誰と誰!?」

    紬「私と梓ちゃんね!」

    梓「はい。よろしくです。ムギ先輩」

    282 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 03:25:03.30
    気まずさ選手権!
    九回戦!
    梓紬

    紬「梓ちゃん、トンちゃんに餌あげましょう」

    梓「そうですね。今日はこの選手権のせいであげる暇もなかったですし」

    紬「えいっ」パラパラ

    梓「ごめんねトンちゃん。お腹減ったよね」

    トン「(一番気まずいのは俺だっつーの!)」パクパク

    紬「食べてるわね~」

    梓「はい」

    紬「来年も再来年もこうして軽音部を守ってくれるのね~トンちゃんは」

    梓「あっ」

    紬「ん? どうかしたの?」

    梓「いえ…、そう言えばトンちゃんは私が卒業したら……どうなるんだろうって…思って」

    283 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/12/24(金) 03:27:18.24
    くじ引きの方が都合は良かったけど色々フラグがあるので

    間違ったとかじゃないです

    285 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 03:31:08.24
    紬「きっと梓ちゃんの後輩がしっかり飼ってくれるんじゃないかしら」

    梓「そうです…かね」

    紬「そしたらこの先ずっと先の軽音部もトンちゃんは見ていくのかしら……。私達のこと覚えてくれてるかしら?」

    梓「(ずっと先の軽音部……)」

    瞳を閉じる、少しだけ私はそれを想像してみることにした。

    287 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 03:35:50.61
    ──

    私が桜が丘高等学校を卒業してから5年、まさか戻って来ることになるなんて思わなかったな。

    梓「もうこの学校で私のことを知ってるのはさわ子先生とトンちゃんだけ、か。トンちゃん、元気にしてるかな?」

    音楽準備室

    梓「懐かしいな、あの時ここでムギ先輩とトンちゃんがどうなるかって話したっけ」

    ゆっくりとドアを開けると、そこには荒れ果てた荒野が広がっていた。

    梓「えっ?」

    様々な楽器が置かれている、もはや物置としてしか機能してないと思われる部屋の隅に……。

    プカァ~……。

    梓「!!?」

    ──

    289 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 03:39:59.92
    梓「ダメーーーッ!」

    紬「あ、梓ちゃん?」

    梓「あっ、すみません! ちょっと考え事を…」

    紬「ふふ、トンちゃんのこと?」

    梓「はい。やっぱり私が卒業する時になったら家で飼おうと思います」

    紬「それは未来の後輩さんは残念ね」

    梓「でも……、やっぱり心配なんです。私がいなくなってもしっかり世話してくれるのか……。もし軽音部がなくなって……、誰も飼えないからって川に放流されて…」

    【危険亀発見!?】

    梓「みたいなことになったら私っ!」

    紬「梓ちゃんはほんとにトンちゃん思いね」

    292 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 03:47:49.80
    紬「そんな梓ちゃんを見てきっとみんなトンちゃん思いになると思うわ」

    梓「…なってくれますかね?」

    紬「ええ。きっと」

    梓「(そんな保証ないけれど……、ムギ先輩が言うと本当にそうなる気がするから不思議だな。トンちゃんを大事にしてくれそうな優しい子が軽音部に入ってくれたらいいな)」

    梓「じゃあトンちゃんは殿堂入りですね。軽音部の」

    紬「そうね~」

    さわ子「もう一人の殿堂入りを忘れてないかしら!?」ダダンッ

    澪「確かにさわ子先生は殿堂入りしてるな……ある意味」

    唯「五分経ったよ~」

    293 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 03:55:33.37
    得点!

    唯①
    澪①
    さ①

    さわ子「いつまで経っても気まずくならないんてつまらないじゃない!」

    澪「さわ子先生、そういうゲームじゃないです」

    唯「トンちゃんに妬けちゃうね~」

    梓「唯先輩みたいに餌をやり過ぎる人には任せられませんから」

    唯「あずにゃんクールビズぅ」

    澪「唯それ意味違うからな」

     唯澪律紬梓
    唯\⑧③③③ ⑰
    澪⑧\③⑨③ 23
    律③③\⑥  
    紬③⑨⑥\③ 21
    梓③③ ③\


    295 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 04:00:42.93
    唯「これは澪ちゃん優勝濃厚だね~」ニヤニヤ

    澪「いいんだ。色々わかったこともあるし、やって良かったよ」

    紬「ほんとね、ありがとう唯ちゃん」

    梓「確かに…この時間がなかったら色々わからないままでした。だからこの時間を作ってくれた唯先輩に感謝です。ありがとうございます唯先輩」

    唯「ふふふ。わたしもやって良かったよ! やっぱりみんな仲良しなんだってわかって」

    澪「うん。じゃあ優勝は私ってことでみんな練習しようか!」

    梓「そうですね!」

    バァン!

    律「待たせたな!」

    298 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/12/24(金) 04:06:37.33
    梓「待ってないです」

    律「そんなこと言うなよぉ~」

    澪「全くまた和に迷惑かけて……」

    律「机の奥底に眠ってたんだ……」

    唯「りっちゃん置きべんするからだよぅ」

    律「なにをーっ!? 唯だって「忘れないように置いてこう!」とかやってるだろーぅっ!?」

    唯「あれは戦略だよ、りっちゃん!」

    律「わたしのも戦略だいっ! 」

    さわ子「あなた達……、ちゃんと持って帰りなさいね」

    唯律「ひゃい……」

    梓「……」イラッ

    澪「じゃあ最後、律と梓な」

    299 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 04:13:19.09
    気まずさ選手権!
    最終戦……!
    律梓

    律「(梓と二人きりとかなったことないしな~……何話していいか全くわからん!)」

    梓「……」

    律「(まあここは先輩としてエスコートしてやらないとな。優勝は澪で決まりだし。さーて何の話をしたもんかー)」

    梓「……私、律先輩のこと見直してました」

    律「ん?」

    梓「澪先輩やムギ先輩と一緒にいる姿を見て、正直見直しました。この人は友達を大事にしてるんだなって」

    律「改めてそう言われると照れるな…」

    梓「でも……、だからって他を疎かにし過ぎです! 律先輩は!」

    301 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 04:24:24.26
    律「……」

    梓「部長なのに申請用紙を出すの忘れたり、それなのに悪びれた様子もないなんて!
    それが当たり前みたいな感じになってるからってそのままずっと引きずるなんてやっぱりおかしいと思います!」

    律「……悪かったよ」

    梓「後、勉強もちゃんとした方がいいと思います。同じ大学行くならもっと…」

    律「……言いたいことはそれで終わりか?」

    梓「えっと……、さっきので終わりです」

    律「あっそ。ありがとなわざわざ。心配かけて悪かったな!」

    梓「あ、あの……」

    303 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 04:29:37.27
    澪『……、止めてくる』

    唯『わたしも行くよ、澪ちゃん』

    紬『喧嘩しちゃ駄目……』

    さわ子『待ちなさいみんな』

    澪『さわ子先生! あのままじゃ喧嘩に……』

    さわ子『梓ちゃんの言ってることは正論よ。確かにりっちゃんはちょっと周りの対応に甘えてた節があるわ。これはそれを直すいい機会だと思うの』

    澪『でも……』

    さわ子『この中であれを言って真面目に受け取らせることが出来るのは梓ちゃんだけなのよ。だから、見守りましょう』

    澪『律……』

    唯『あずにゃん……』
    紬『二人とも……』

    307 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 04:38:33.70
    律「話すことを色々考えてたのがバカらしくなったよ」

    梓「すみません……。でもやっぱり部長としての責任をちゃんと持って欲しいんです!」

    律「ああ、わかってる。わかってるからこそ自分に腹が立つんだよ。後輩に言われるまで直そうとしなかったわたしに……!」

    梓「律先輩……」

    律「確かに、わたしが悪かったよ。梓。そのことについては謝る。もう申請用紙を出すことはないけど…この先にあったらもらった瞬間出すようにするよう……、ん、努力する!」

    梓「はい! それがいいと思います!」

    律「でも……」

    律「こ で言っ 欲 くな った 。梓は私 こ やっ り い んだな」

    梓「えっ……」

    308 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 04:44:46.08
    小さく、カスれた弱々しい声で、そう聞こえた。

    律「もういいだろ」

    澪「5分……、経ってないけどいいのか?」

    律「ああ。梓に悪いことしちゃったな……」

    唯「二人とも……」

    紬「喧嘩はだめよ……?」

    律「しないしない。みんなの大事な後輩なんだから……さ」

    さわ子「これだけは言っておくわね。梓ちゃんの気持ちをわかってあげなさい」

    律「うん、……はい」

    梓「(私……、私は……)」

    そうして、気まずさ選手権は終わりを告げた。一つの大きな気まずさを残したまま……。

    311 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 04:49:06.59
     唯澪律紬梓
    唯\⑧③③③ ⑰
    澪⑧\③⑨③ 23
    律③③\⑥⑮ 27 
    紬③⑨⑥\③ 21
    梓③③⑮③\ 24

    優勝 田井中律

    そうして、時は流れた──

    319 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 04:58:36.84
    ──

    学園祭が終わり、唯先輩達の受験も無事終わり、そして……卒業式。

    梓「……」

    私は部室で一人ぼんやりしていた。
    唯先輩達に私の為の歌を聞かされて……、いっぱい泣いて、帰って唯先輩の家で卒業パーティーをしようって話になって、私は忘れ物を取りにこの部室にいる。

    梓「……」

    さっきまでのことがまるで夢のように現実味がない。
    本当に唯先輩達は卒業してしまうのだろうか?
    そんなことをまだ考えてる自分がとても弱々しく見えて……、この先私一人でやっていけるのか……不安で、不安で。

    バァン!

    梓「!?」

    320 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 05:03:31.18
    律「はあ……、はあ……」

    梓「律……、先輩?」

    律「わ、忘れ物は?」

    梓「あ、はい。ありました。わざわざ迎えに来てくれたんですか?」

    律「いや……、ちょっとわたしも忘れ物してさ」

    梓「そうなんですか。じゃあ早く持って戻り」

    律「半年くらい前、ここに気まずさを忘れたままにしてたから」

    梓「!! ……、そのことはもう……気にしてませんから」

    梓「私も悪かったですし……」

    322 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 05:10:36.51
    梓「確かにあんなとこで言うことじゃなかったですよね」

    あの言葉が甦る──

    律『ここで言って欲しくなかったよ。梓は私のことやっぱり嫌いなんだな』

    そうだ。今までみんな二人の仲を深めようとしている流れで、私は律先輩には不満をぶちまけて。
    私が律先輩だったら同じように怒っていたと思う。
    あの言葉の意味がわかった頃にはもう戻れなくて、私も律先輩もあそこに気まずさを置いてきた。

    梓「だからもう……、いいんです」

    でもそれはそのまま忘れてしまった方がいい。その事を気にすればする程、私達はもっと気まずくなるのだから。

    333 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/12/24(金) 05:21:06.54
    律「わたしさ、梓に言われてから考えたんだ。言葉で言っても伝わらないことってあると思うから。だから頑張った。勉強もだし、部長らしく振る舞ったつもりだ」

    梓「(確かにあれから自分から練習しようぜっとか言うようになったっけ……)」

    律「だから今日言いに来たんだ。わたしは……、ちゃんと部長出来てたか?」

    梓「律先輩…」

    この人はあの日のことをこんなにも重く受け止めてくれてたんだ。
    ただ言葉でそうする、じゃなく行動でちゃんと見せてくれた。

    梓「勿論です。最高の……部長でした」

    340 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/12/24(金) 05:27:58.27
    律「そっか。じゃあ次はその最高の部長に梓がならないとな」

    梓「律先輩みたいに上手く出来ませんよ……プッ」

    律「な~か~の! 自信満々じゃねぇか!」

    梓「ええ、だから安心して卒業してください。ここは私が守りますから、絶対に」

    律「ああ、任せたよ。梓」


    澪「5分、経ったな」

    梓「澪先輩?!」

    唯「①点!」

    梓「唯先輩まで!」

    紬「私も①点!」

    梓「ムギ先輩も…! どうして…」

    343 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/12/24(金) 05:33:51.92
    澪「私も、①点」

    唯「ってことは澪ちゃんが優勝かな?」

    澪「うっ……、まあ別にいいけどさ」

    紬「気まずさ気まずさとんでけ~」

    澪「律がどうしてもやり直したいって言うからさ」

    梓「そうなんですか…」

    律「ああ。5分経ってなかったしな。それにみんなの可愛い後輩ってフレーズをわたしだけ気まずくて使えないなんて許せん!」

    梓「なんですかそれ」

    律「つーまーりーこういうことだっ!」ぎゅむ

    梓「ちょ、やめてください律先輩!」

    律「なーかーのーっ」

    唯「便乗! あ~ずにゃん!」ダキッ

    346 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 05:43:22.75
    澪「私も、ちょっとだけ///」

    紬「みんな暖かい……」

    ──

    347 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/12/24(金) 05:45:02.63
    ──

    気まずさと言うものはどうして生まれるんだろうか。
    ちょっと考えてみた。

    相手が今何を考えていて、何をどう話しかければいいかを自分が考える。
    多分相手の人もそうだろう。

    だから、自分が考えれば考えるほどあっちも気まずくなる。
    まるで鏡のように写し合う、その間にあるものが気まずさ。

    なら、どうしたらいいか?

    答えは簡単。

    梓「あの、軽音部、入りませんか?」

    自分から話しかければ、後はなるようになる、です。

    おしまい

    353 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/12/24(金) 05:51:30.43
    メリークリスマス

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澪「もう何も恐くない!」
唯「最初にギター教えてくれたのは澪ちゃんだもん」
唯「私アイドル辞めるよっ!」 憂「えっ!?」
  1. 名前: 名無し@まとめいと ◆- 2010/12/24(金) 21:27:43 URL [ 編集 ]
    最高だ…
    聖夜に泣かせてくれるじゃないか
  2. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2010/12/24(金) 21:34:46 URL [ 編集 ]
    ブラボー!
    最高のクリスマスプレゼントだよ、ありがとう。
  3. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2010/12/25(土) 01:04:52 URL [ 編集 ]
    Happy Merry Christmas.
    幸せをありがとう。
  4. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2010/12/25(土) 04:03:51 URL [ 編集 ]
    すてきやん?
  5. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2010/12/26(日) 16:03:54 URL [ 編集 ]
    なるほどな
  6. 名前: けいおん!中毒 ◆- 2010/12/27(月) 02:23:09 URL [ 編集 ]
    なんとゆうあずにゃん

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